現在25歳ニートの俺、餓死寸前…て言うか死ぬ。
原因は俺がニートだからって言うのは当たり前だが他にもある。
俺ら家族は世間から嫌われていた。
その原因こそ俺がニートになった原因でもあり母さんが精神を病んだ原因でもある。
それが俺の親父だ。
親父は表面はお人好しであったが裏を見れば家族を虐待する鬼。
妹は生まれてまもなく虐待で死んだ。
母さんは精神を病んで自殺した。
親父は借金取りに連れ去られた。
俺は空腹でもう時期死ぬ。
あぁ…なんでこんなにも辛いんだろ。
《お ? だ ょ ぶか?》
なんか聞こえるけど空耳かな?それとも走馬灯が見え始めたか?…………くそが……くそ親父め…次、会ったらその身体に俺と言う恐怖を覚えつけさせてやる!
《その気持ち…次の世界に持っていくがよい。次は貴様が落とす番だ》
ーとある獣人の集落ー
…………
「はぁ…はぁ!……うっ…産まれた……私の赤…………お…とこ……のこ?…い…や……嫌……嫌ァ!やだ!やだやだやだ!なんで!また!無能って言われちゃう!もぅ、やだ!産みたくない!誰か助けてぇ! 」
ここは黒き狼の集落。
その集落はとても大きく集落と言えるか不思議であった。
そんな中、1人の母親が赤ん坊を産んだ。
母親はその赤ん坊を見て絶望をした。
何故?
それは至って簡単。
既に10人は産んでいた。
1人でだ。
何故、そんなにも産むのか?
それは集落にいる大将と呼ばれる男にあたる。
男の名は「アラナ•アン•ヴィースティア」と呼ばれる。
略称はアラア。
大将と呼ばれるアラアはこの集落の長であり全てを従わせる。
この集落を自由自在に操り自分の思うがままに動かす。
先程の母親もアラアの思い通りにこき使われている。
子を産み俺に見せろ。
娘を産め、小娘を産むまでその身体を休ませない。
小僧を産んだのなら働かせろ、死ぬまで。
この様に他にもそのアラアの企みがある。
獣人は互いにぶつかり、負けた者は勝った者の奴隷へ…勝った者は奴隷をこき使う。これが獣人の世界では当たり前だった。その結果この男、アラアがこの集落の長であった。
ザスッ
「…アラア様……子を産みました…」
母親は顔を青ざめ、長であるアラアの目の前に息子を抱きしめ、頭を下げる。
アラア「また小僧………お前は役に立たないクズだなぁ………自分自身でもわかっているのだろう?ライウォン…」
母親の名はライウォン。
フルネームは「ライシ•ウォンモンド•ヴィースティア」
彼女はこの集落で産まれ、子を産む道具となっている。
無論、他の母親達もそうだ。
娘が産まれたのなら教育し、忠実な下僕、奴隷にする。
そう教育されている。
ララナや他の母親達はまだ、20にもなっていない。
皆、アラアの下僕になっていた。
ライウォン「申し訳ありませんアラア様!この無能な私に時間を費やして申し訳ありません!直ちに次を産む準備をします!だから!命だけは!」
ライウォンは命乞いをしていた。
それもそうだ。
幼い時、アラアに対抗していた母親を目の前で犯され、その後に背後から刃物で首を飛ばされた。
ララナは自分の母親の様に殺されたくない。
生きたい…ただそれだけだった。
産まれてくる子達の心配などせず。
ザッザッザ
「アッ…アー?」
帰宅途中にライウォンの子が目を開け、口を開けた。
産まれた時から産声をあげずに大人しくその濁りきった母親の瞳をその純粋な瞳で見返して…
ライウォン「……………お前なんか…お前なんか!産まなければぁ!」
ライウォンは思いっきり腕を上げ息子を地面に突き落とそうとした。
でも、彼女は出来なかった。
自分の息子に…産まれて来たばかりの子に怒りを当てた所で何も変わらない。
ライウォン「幸せが欲しいよ」
ポタポタパタ
彼女は息子を強く抱きしめその夢を言葉にだした。
[newpage]
俺の名は「ベラリー•ウォンモンド•ヴィースティア」
9歳だ。
略称はベリウォン。
そして俺は転生者だ。
この集落に産まれた時から物心がついていて前世の記憶がある。
前世は思い出したくない。
忘れたかった。
でも、今は今だ。
昔がどうした。
今の生活が充実している。
バシン!
ベリウォン「イッ!…何すんだテメェ!?」
背中にムチを当てられた。
この集落では当たり前だ。
男は道具であり、死ぬまで働かされる。
女は子を産む道具で娘を産めばその娘を教育し逆らえないようにする。
まさしく、くそだ。
でも、前世よりマシだ。
「ボサッとしてないで働けぇ!それとも楯突くかぁ!?アラア様に殺されたくなければ死ぬまで働け!」
バシン!
また、強烈な痛みが背中を襲う。
ちっ…前言撤回。
ここも嫌いだ!
強くなって見返してやる。
殺してやる。
全部、壊してやる!
そんな事を考えていた俺は休憩中に俺の母親を名乗る女が居た。
ここは母親と知っていた事を知らないフリをして初めてあったかの様な振る舞いをしよう。
本来、この集落の男は物心つく前から教育場にいる。
だから、知らないフリをしなければ怪しまれる。
ベリウォン「お前が俺の母さん?…だいぶ若い様に見えるけど?…嘘ついてないよな?」
俺はこれでも嘘をつくのは得意ほうだ。
ライウォン「間違いなく私はあなたの母親です。ベリウォン……大きくなりましたね。私は嬉しいです…」
9年前の母親の性格とは思えない口調だ。
俺が知っているライウォンはJKの様な感じだったのに今では本当に母親だ。
ベリウォン「それで?俺に何の様だよ。冗談だったら俺の休憩時間を邪魔したんだ。それ相応の武力行使を行うぞ…」
俺はその母親目掛けて殺気を放った。
ライウォン「いえ、これを渡す為に……後、あなたが教育場に行った1年後に妹が産まれましたよ。今は成育中で可愛らしい妹よ。それがこの中に入っているわ…休憩を邪魔してごめんね?………それと
嘘がバレバレよ?」
ボソッ
っ!?…嘘がバレバレ⁉︎いや、そんな筈は…ってもう居なくなってる。はぁ、仕方ない…写真を見てみるか…
パカっ
渡された箱の中身は写真1枚と手紙が1枚であった。
拝啓 ベリウォンへ
こんな形で再会なんてごめんなさい。
あなたには色々と助けられたわ。
だから、お礼にと思って妹の写真とこの手紙をかいたの。
なんのお礼がわからないと思ってる?
9年前、あたなが産まれてきて私に希望を与えてくれた事よ。
最初は辛かった。
でも、あなたが私の事を見てくれて嬉しかった。
まるで、慰めてくれるように…
少しでも側にいて…
暖まったの。
だから、お願い。
あなたにしかできない事をお願いしたいの。
妹を…娘をあの男から守って!
あなたは絶対にできるわ…
あなたの事が大好きな母親より
ベリウォン「……はぁ…時間を無駄にした」
ニヤリ
あぁ、絶対に守り切って見せる。
だから、待ってろよ。
母さん。