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憎めない悪の組織とダメヒーローの物語 ※それぞれのプロローグ編
※本編一部未修正箇所有。 ※後日修正
※念のため簡単な世界観と一部予定
とある県(町)舞台に、正義の味方シャイン(仮)と世界征服を企む悪の秘密結社ダーク(仮)の戦いを描くギャグ物語。 悪じゃない悪と正義と言えない正義の対立構造を主軸として、ヒーローや怪人の極めて庶民的な日常生活、馴れ合い、心温まる友情等を描く。
普通のヒーローものと変わった点、悪の秘密結社ダークは世界征服を企んでいるが、ボランティア活動への一般参加などをしている、何故活動するか、それは、世界征服した時に地球が汚れていたら価値が減る、ボランティア活動をする者は、戦闘員ぐらいの待遇はしてやろう などと妄想をしている
地球温暖化を避けるための運動なども率先して参加する、
世界征服の前の下見をしているうちに、気が付けば子供にちやほやされる、悪の王のぼちぼちな統率と着ぐるみ扱いを受ける獣人の怪人達、それぞれが、小学生~高校生までの人間の良き相棒と出会うことで、結局は、世界征服なんていつの間にか忘れてしまってしまう そんな物語予定してます。
<悪の秘密結社xx視点>
「やれやれ……困ったことになった……」
吾輩は、秘密結社xxの長である、そんな吾輩は、
戦闘員が淹れている茶という飲み物を待ちながら、7人が住むにはやや手狭な4人位が住むに適した家の大広間で
頭を抱えていた。
吾輩の父上は、デルタ惑星 球地(きゅうち)を支配した偉大なる御方。
そんな、父親は、気まぐれにも、球地の一人の女性に恋をした。
銀河一の美しい容姿と気に入られた女性の子供なのか
厳格な父親は、吾輩と母君にだけは、正反対の良い人格者だった。
だから、物心ついた時、部下を叱る父親を見た衝撃は今でもはっきりと思いだされる。
そんな父親から命じられた吾輩は、地球人のお腹ぽっちゃり中年のおっさん、だけどオーラ的な何かで魅力たっぷりな姿にされ
三人の怪人と三人の戦闘員と共に、地球の支配を”好きなように”して来い。と命じられたのだった。
そんな、吾輩と部下の三人の怪人とそれぞれの怪人の部下の戦闘員三人、
上下関係を言うのであれば、吾輩と怪人は、主従関係+上司と部下の様なものらしい。
人員は経過を見て増減するとのことだったが、最初のメンバーは、親しい仲の怪人達から選出した。
無論、過保護である吾輩のために、ある程度の準備がなされ、地球に到着するや否や、やや町はずれの一軒家で一休みをしている今に至る、
準備をしてくれた怪人は、特に親しい者で、父上にも似たような相棒が居たのを記憶している。
とはいえ、父親は、何人も吟味してその一人を決めたというのだから、吾輩の右腕がこやつになるかはまだ定かではない。
信頼できる一番部下(怪人)の1組は、事前に地球へ赴き、貴金属等を換金し、ある程度の生活費と拠点を確保して
大人4人暮らし向けの2階建ての一軒家にいるという訳なのだが、
何もかもが球地と違う、いい意味で。
まず第一に過ごしやすい、球地だと、寒暖差が激しいのだが、この地球とやらは、全裸で過ごしても問題ないと思われる。
平地というのに肌を荒らす程の強い砂埃や塵も舞っていない。
快適さにたまらず、全裸になろうとしたぐらいだ。
その行動は、地球を理解している一番の部下(怪人)こと、シャンファに止められたのだが。
「ボス、地球人は、95%の地域で衣類を着ており、着てないと犯罪とやらになり生活に支障がでるとのことです」
「何故だ?」
と脱ぎ掛けた地球の服装のズボンを再び着ながら尋ねる
「単刀直入に言えばそれが文化、決まり…なのでしょう」
そういうと、シャンファはあたりを見渡し、尖った石を拾う。
「例えば……」
シャンファは、尖った石で自らの頬を素早く擦った。
石は砕かれ、後を追うように、スゥーっと一筋の血が滴りかけるが、
頬を一度拭うと傷口は完治していた。
当たりを見ると怪人の一人は、それを見て涎を垂らし、もう一人は、対照的に目を伏せていた。
「私たちは兎も角、私たちのデル(球地の人間を指す言葉)や地球人にはこのような擦り傷完治に時間がかかります」
「嗚呼……確かに、デルは戦闘服も着てなければ脆いものだもんな、地球人とやらも似たようなものか、となると制服も苦ではないか、クックック」
「流石、ボス、その通りでございます、しかし、〇様の命令ですと、文化もじっくり堪能した上で好きに地球を制服しろ、とのことでした」
「ふむ……」
「地球のレポートなどは私たちがまとめますが、その内容の確認などはいつも通りお願いします」
「うむ、では、当分の間は、地球観光とそのレポートのチェックが吾輩の仕事なのだな?」
「仰る通りでございます」
シャンファの返事が終わると共に怪人がそれぞれ自分の目の高さ程小さく手を挙げる。
片方は、どうぞとジェスチャーをし、血を見て興奮したのか、息をはぁはぁしながらもう一人の怪人が発言する。
「ボス……オレ、れぽーと、苦手だ……大丈夫か?迷惑かけないか?」
「グラン、大丈夫だ、お前の戦闘員は、下手すりゃ怪人達より頭が良い、そいつと吾輩が手伝おう」
「勿論ですグラン様、微力ながら精一杯フォローさせていただきます」
「……おぅ……そうか、じゃ、早速」
「ぁ……はい」
グランの部下の戦闘員がビクッっと体を震わせる。
「大丈夫だ、加減するから」
「あっ……はい」
戦闘員は、必死に震えを抑え、グランが戦闘員の首筋を被りつくと同時に
「んっ……」
小さく声を上げグランに吸血された。
ほんの少しの間、ズズッっと血をすする音が響く。
その光景を心配そうに見守るもう一人の怪人。
「グラン、食事などボスの前では自重せよと申したろう」
「んはっ、うるせぇー……オマエが血みせるからだろ」
そういうと、注意されたことに取り乱したのか、かぷっと勢いよく再び戦闘員に嚙みついた。
「アア”ァ……だ、大丈夫です、びっくりしただけです、続けて下さい」
こう見えて、戦闘員はグランを慕っているらしい、怪人クラス以上の知能を持つデルなのに、どうしてこうもグランを慕ってるのか……。
とはいえ、グランも、悪い奴ではない、少し悪い言い方だが、戦闘員たちから愛される馬鹿と、怪人達の間で言われている。
「……ぐ……アルタ、すまない、確かに私のせいだ、後で何か……」
「シャンファ様お気になさらず、好きでやってますから……あ…でもちょっとふらっと……」
「……!! グラン、私の血を飲んでもいいからアルタを放してやれ」
その言葉に、グランの耳がぴんと立ち、投げ捨てるかのようにアルタが飛ばされそうになる、
2人の戦闘員が、慌ててアルタを受け止める。
もう一人の怪人は、口に液体を含み、嘴でアルタの口に僅かばかりの隙間を確保し、口移ししてアルタに液体を飲ませた。
「んっ……あ……ありがとうございます」
「……アルタ、足りたか?」
「……では、もう一口だけ」
アルタは、鳥怪人の行動を尊重し、もう一度口移しに口を委ねた。
「ん……美味しいです」
「……それはよかった」
そんな光景を見たシャンファは、ほっとしたのか、吾輩に向き直る。
「ボス、申し訳ありませんでした」
「……別に吾輩は気にせぬ、確かに少し目のやり場に困る光景ではあったがな」
町中外れの公園、この光景が人目に付かなかったのは不幸中の幸いだろう。
それから、シャンファは、左腕を差し出し、グランは飛びつくように、被りついた。
グラン曰く、身体能力も知識も怪人の方が上なため、血液の濃さは戦闘員(デル)より怪人の方が美味しいらしい。
シャンファは、2,3口吸わせた後、腕に力を入れ、グランの吸血を阻止させた。
牙の跡が深いのか、再生には、10秒ほど時間がかかったのだが、グランは、名残惜しそうにペロペロと噛んだ場所をいつまでも舐めていた。
無論、シャンファの利き腕から、グランの頭部目掛けて、手刀が勢いよく落ちてきたのは言うまでもない。
[newpage]
視点は変わって、半年程前~現在までの話
ヒーローサイド:隣人視点
2023年10月某日、忘れもしない、久々にテンション上がるグッズ販売があった日の事だ。
在宅ワークプログラマーの仕事が終わり、今朝放送されたもっとも楽しみにしている
特撮ヒーロー物のアニメが見終わろうとした時だった。
『はい、今日もナイスな活躍でしたね、次週は、悪役非道な、不意打ちを喰らうマサル……』
アイドル枠の女性のナレーション、巷では主人公と結ばれる予定らしいが、そもそも特撮ヒーローにアイドル器用というのがやるせない
百歩譲って、この作品と言えばこれ!って言われる歌を歌ってる人ならありだと思うが……。
そんな感情で、次回予告を眺めていた時だった。
『次週、マサル死す!? 未知の敵、勇気を持って立ち向かえ!』
ネタバレタイトルに吹き出しそうになったのもつかの間だった。
「ここで重大告知!
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✨ ウェブ受付開始日: 2023年12月4日 19時より ✨
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🔒 この機会をお見逃しなく、超豪華!限定特典もお楽しみに! 🔒」
とCMがあり、牛革使用のベルトとありそれは無駄にかっこよく、本物と相違ない見た目だった。 これは欲しい!絶対買わなきゃ
シリアルナンバーも、1番は無理でも、自分の好きな数字だと良いな、1番に越したことはないけど。 なんて考えつつボクは予約開始と発売開始日が楽しみだった。
それから、予約受付当日、奇跡が起こった。
18時になっても販売ページにアクセスすることが出来ず、PCのブラウザの定期的に更新をしながら
SNSを確認する、18時時点では何も連絡は無かったが、18時2分になり、サーバー不調でアクセス不可の状態になってしまいました、申し訳ありません。回復次第販売・連絡致します。
とのことだった。それから、35分程定期的にブラウザ更新して、トイレにでも行こうかと思った時、予約ページにアクセスできた。
ソシャゲの周回をしていた携帯をソファーに向け放り投げ、急いで予約手続きをした。
奇跡が起きた。 シリアル№は、どうやら00~99だったようだが、ウェブページに表示されたのは、ご予約有難うございます。
お客様のシリアル№00は予定しております。
※予約のキャンセルなどにより順番は前後されることをあらかじめご了承ください。 と表示された。
ボクはさっそく、00ゲット!! とハッシュタグを添えて SNSに呟いた。
その呟きは時間差で少しだけバズった。
『おめでとう、貴方のおかげで私も買えました。35番でした』
とか
『おめでとう、オレは77番だった、7好きだし結果オーライ!』とかね。
ボクは、興奮が冷めずに、限定特典のヒーローベルトが配送される日を心待ちにした。
次の日の朝ウェブページを確認する。シリアル№は問題なく00のようだった。
オタクとしては、2~3個欲しかったが、同志のためにもそのようなことは言語道断。
とはいえ、10個ぐらいは転売されるのかな、と世間の悪を想像してため息が出た。
ちょっと高い出費だったから仕事頑張らないとな
それから、前祝としてちょっと美味しいご飯を食べ、明日する予定だった仕事に着手した。
SNSのつぶやきの一軒で、少しばかりフォロワーが増えた。
フォローバックを悩んだが、すぐ外す人もいるだろうし、と冷静に対処することになった。
それから、数カ月後、配送の日程が決まり、1週間後には、〇日お届け予定! と表示されていた。
SNSの友達とその日その日を心待ちにしていた。
しかし、その日が来ても、手元に届くことは無かった。
配送業者に電話とサポートに電話したのもつかのま、調査のため数日かかるとのことだった。
意味は無いのは分かっているが、階段を下りて、郵便受けを覗く日が何日か過ぎた。
乱雑に配られるチラシはあれども、お目当て関連のものはなかった、近くに備えてあるゴミ箱に放り込んだ
諦めて階段を上っているときだった。
ピロリンッと軽快な音が聞こえた。
「!!?」
こ、この音は、同志か?同志がいるのか? いやしかし、世界広しと言えど、世界に100個しかない超人気特撮ヒーローのグッズが辺鄙なアパートにあるわけがない
となると……誤配達か?
ギュッと胃を締め付けられる。
オタ友以外の人と関わるのは苦手なため在宅ワークをしている自分に、コミュ能力は少し乏しい、世間を歩きにくく感じ閉じこもるようになったのはいつだろう?
インターホンを鳴らそうとした時だった。
ドアスコープから光が漏れた。
「おわっ!? な、なんだこれ!!」
ボクは中の様子が気になりつつ、インターホンを鳴らした、数秒経ってドアが開いた。
部屋の主は、見た目がヒーローそのものだった。
部屋の匂いは少し臭い、ごみが少しあるみたいだ、ただ、それよりも、目の前に憧れのヒーロー、いい意味で本家のパチモン(偽物)がいることに興奮を抑えきれなかった。
「わぁ……」
感嘆が漏れる、状況を察したのか、ヒーローはドアを完全に開け、手を合わせて深く頭を下げた。
「すいません、勝手に荷物開けちゃって、それで信じてもらえないかもなんですが……あれ……えっと どうしました?」
「……」
住人の言葉はボクの耳に届いてなかった、住人は、ボクの視線を追ってから、自らの今の恰好に気づき、驚いている様だった。
「えっ?あっ?なんじゃこれ……ゼンタイ(全身タイツ)?……コスプレ?……」
なんとなく状況を察した僕は、今誰にも見られてないことを確認してから、
「危害は加えませんので、話を聞かせて下さい」
男が小さく頷いたのを確認して部屋にお邪魔することにした。
隣人が落ち着くまであまり時間はかからなかった。
パニックになる隣人の肩をそっと触る。ゴツイ本物の装甲が手に広がる。ギュッと握って感動に浸る。恐らくギュッと握っていることは伝わってないだろう。
「とりあえず、ヒーローベルトのことで話を聞かせてもらえますか?」
やや散らかった部屋に招かれたその時だった、ボクの携帯電話が鳴った。
「あっ、すいません、良いですか?」
「……どうぞ」
ヒーローの姿をした隣人がそっとジェスチャーをする。今すぐ動画に撮りたい。
その欲を首を振って振り払い、平然を装い電話に出た。
「お忙しいところすいません、運送会社白犬撫子(シロイヌナデシコ)ですが、実は担当の者が誤って隣の部屋に届けてしまった可能性があり、此方の方でお隣の方に確認をとって再度電話させていただきたいんですが、もう少々お待ちいただけますでしょうか?」
なんというタイミングの良さだろう、状況を察して、今ちょうどその隣人と話していることを告げ、問題があればまた連絡するといって電話を切った。
「嗚呼…やっぱり、あれですかね、ここ各階に〇04号って部屋がないですし、それで間違えてここに配達しちゃったのかな?」
「……そうみたいですね、ちょっと……えーと、あの、急いでいて宛名を確認せず開けてしまって……」
「えーと……開けたのは良いとして、何がどうなって今こうなっているんですか? 中身が自分宛じゃないと分かった時点で開封さえしなければ、ボクも別に……」
「いや、それが、問題はそこからなんですよ」
ヒーローは恐らく真剣な面持ちをしている、すっごい興奮する。 今すぐ録画したい気分だ。 しっかしシュールな場面だなぁ……。正義のヒーローが正装のまま取り乱すなんて。
それから話を聞くと、段ボールを開けるや否や、ベルトがしゃべりだしたという。ベルト曰く、お前が選ばれたんだ、とりあえず開けろ! と言われるがまま
彼は開けたらしい、部屋を見渡すと、ギリギリ許容できる状態で、段ボールと後おまけの入ったものが 部屋の隅に置かれていた。
ヒーローベルトは喋りだし、彼の体に巻き付こうとしたらしい、メタボな腹に喋るヒーローベルトは巻き切れなかったが、
ベルトは少し長くなって、きっちりと巻き付き、それからズボンや服の脱ぎ着は出来るが、外すことが不可能になったらしい。
それで、ついさっき、ベルトのいろんなところを触ったらボタンの様な感触があって突然光りだして今に至るらしい。
「ところで、今オレ、どんな顔というか姿なんですか?」
その言葉に、ボクは、「待ってくださいね」と言いながら、携帯のカメラを向けて、全体と顔のアップを数枚とり、
「すいません、ちょっと決めポーズ良いですか? まっちょとか ピースとか」
「……嗚呼…はい」
彼は言われるがまま、まっちょポーズやピースサインなどをした、はっと状況を思い出し、撮った写真を見せた。
「……えっ、うわっ……凄い」
ヒーローと手が重なり、それがそっと携帯を奪っていく。
ついでに、ボクの心も奪っていく。はぁ……ハグしていいのかな。 そんなことを考えながら、少し確認してから携帯が返ってくる。
ヒーローベルトの声も気になるところで、これからボクはどうなるのだろう。
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