その2にゃん:愛されたまちゃんだにゃん

  「たまちゃん、出ておいで☆ みやと遊んで☆」

  にゃあにゃあ学園のお昼休み、突如校庭に黄色い猫少女が現れました。

  猫少女は「みや」と名乗っています。

  「みやちゃん! 何処でもお構いにゃしに暴れるのは止めるにゃ!」

  「ほんと迷惑なんだから」

  「現れたね! たまちゃん達! 今日もみやと遊んでくれるよね☆」

  どうやらたまちゃん達と敵対しているらしい黄色い猫少女、みやちゃん。

  「みやちゃん、どうしていつも暴れるにゃん? にゃにか理由でもあるのかにゃん? できれば平和的に行きたいにゃん」

  「そんなのみやの勝手だもん☆ みやはただ、目的を果たしたいだけだもんね!」

  「にゃらば悪の猫少女は成敗するにゃ! えいにゃ! えいにゃ!」

  たまちゃんは平和的に解決したいようですが、どうしても戦うしかないようです。

  たまちゃんは全力でステッキから魔法弾を沢山打ち、みやちゃんにいっぱい当てます。

  これではみやちゃんはひとたまりも……。

  「たまちゃんやる気あるの!? 痛くも痒くもないし!」

  たまちゃん、実は「超」が付く程のへっぽこ猫少女だったようです……。

  「みやも遊ぼーっと☆」

  『ドォーン!』

  「わわっ! 危にゃいにゃあ!」

  たまちゃん達は髭をピクッとさせて攻撃魔法の動きを察知し、猫の軽い身のこなしで避けました。

  校庭に当たったみやちゃんの魔法は衝撃派を放ち、近くに居た生徒達は慌てて逃げて行きます。

  「みやちゃん、いい加減にしてよね」

  「みやはたまちゃんと遊びたいんだもん! みおちゃんはお呼びでないんだけどさ!?」

  「たまちゃんと遊びたいなら、まずはみおと遊んでくれないかな」

  「えいにゃ! えいにゃ!」

  「たまちゃんは無理しなくていいから。早く逃げないとまた酷い目に遭っちゃうよ」

  「あ、あたしだって平和を守る猫少女だにゃん……それにみおが連れて来たんだにゃん」

  「だって、みやちゃんの目的はたまちゃんみたいだからさ」

  実際戦闘においては、何の役にも立たないたまちゃんでしたとさ……。

  「みやもおっきいの行くよ☆」

  みやちゃんはステッキに魔法をチャージし始めました。

  「みおだって」

  負けじとみおちゃんもチャージを開始します。

  「でもどうしよう、みおが撃つ前にあの一撃を受けちゃったら大変。どうにか先に攻撃できれば……」

  「これでも食らえ☆」

  みやちゃんの方が少し早かったようで、チャージした魔法を先に放ちました。

  たまちゃん達が直撃を受けたら致命傷は避けられず、大ピンチです。

  「バリアー!!」

  『カキーン!』

  「みやの魔法が弾かれた!?」

  突如表れたオレンジ色の猫少女、彼女が張ったバリアでたまちゃん達は救われたのです。

  「もうー、たまちゃんったら無理してー」

  「え、あにゃたは……誰?」

  「あにゃただってー、あははー、やっぱりたまちゃん可愛いー、抱きしめたいー」

  「笑われたにゃ……別に噛んだ訳じゃにゃいにゃ……」

  「ここは一旦引こう。少し状況整理も必要だから」

  みおちゃんの提案で、たまちゃん達は一旦みやちゃんから引きました。

  「え、みやの事放置なの!? ……ま、いっか☆ みやも今回は帰ろっと! それにしてもやっぱり現れたね!? オレンジの子☆」

  みやちゃんは校庭を去って行きました。

  [newpage]

  「みやちゃんは追って来ないみたい」

  中庭方面へ退避したたまちゃん達は、安全なのを確認すると……。

  「あにゃたは、誰にゃんだにゃん?」

  「私は猫少女だよー」

  「それは分かるにゃん……名前だにゃん」

  「えーとね、猫だからねこちゃんだよー」

  「ねこちゃん? え、まさかお友達の……ねこちゃん!?」

  「ふぇっ!? ち、違うよ!? 今言った通りだよー、猫だからねこちゃんなのー」

  「そ、そうにゃんだにゃん……あたしはたまちゃん、こっちはみおだにゃん、宜しくにゃん」

  「宜しくね、ねこちゃん」

  「うんー、宜しくー。私ね、守りに完全特化した猫少女なんだー」

  どうやらねこちゃんはバリアが得意な子のようです。

  「えーと、バリアってこうかな?」

  みおちゃんはバリアを張って、ねこちゃんに見てもらいました。

  「え!? みおちゃんもバリア張れるのー!?」

  「今ねこちゃんのを見て、マネしてみたらできちゃった」

  「……私の立場って」

  ねこちゃんは何だか落ち込んでしまいました。

  「どうしよ……」

  「まあまあねこちゃん、落ち込まにゃいでにゃ……」

  「じゃあ、ぎゅーってしてくれる?」

  「にゃにゃ!? にゃんでいきにゃり出会ったばかりの子とぎゅーしにゃいとにゃんだにゃん!?」

  「それはねー、愛だよー」

  「ここねちゃん、たまちゃんに危害加えるならここねちゃんでも攻撃するよ?」

  「き、危害なんか加えないよー!? じゃ、じゃあ私はこれで……」

  ねこちゃんは2人の元から立ち去ってしまいました。

  「お兄ちゃん、気付いた?」

  「え、にゃに?」

  「みお、ねこちゃんにここねちゃんって言ったんだよ。でもねこちゃん、特に否定しなかった」

  「やっぱり、今のオレンジの子……ねこちゃん、にゃの?」

  「絶対にそうだとは言い切れないけど、でもそうだと言う可能性の方が高そうだね」

  「じゃあねこちゃんだったとしたら、にゃんで正体を隠すんだにゃん?」

  「それは分からないけどさ。とりあえず今のうちに変身解こっか」

  「そうするにゃん。魔法猫少女! 解除だにゃん!」

  「魔法猫少女! 解除!」

  2人が呪文を唱えるとステッキが縮み、あっと言う間に人間の姿へ戻りました。

  「元に戻ったにゃあ」

  「お兄ちゃん、語尾抜けてないよ。もしかしてわざとなの?」

  「ち、違うにゃ! 戻った後は残りやすいんだにゃあ!」

  「でもいいと思うよ、お兄ちゃんその方が可愛いし」

  「みお、いつもそんな事思ってるの……?」

  「うん? みお何か言った?」

  「ちゃんと聞ーきーまーしーたー!」

  2人が言い合っていると、そこへねこちゃんがやって来ます。

  「2人共居たー。遅いから捜してたんだよー」

  「あ、ごめんね。お弁当の残り食べちゃおうか」

  「そうしよっか」

  「あれ、ねこちゃん。その手に持っているおにぎりは?」

  「あ、これー? まだ食べ切れてなくてねー」

  「へー、珍しい事もあるんだ」

  いつも食欲旺盛なねこちゃんなら、とっくにご飯を食べ終えている筈です。

  しかし今日は何故か、彼女はまだお弁当を食べ終えていなかったようで……。

  「とりあえず残り、食べちゃお」

  「うん、予鈴まで後少し時間あるものね」

  たまちゃん達はねこちゃんと一緒に、残りのお弁当を食べ切りました。

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  午後の小休憩の時間、みやちゃんはまた勢い良く教室を飛び出しました。

  「みやちゃん! 痛い痛い!」

  「大丈夫だって☆」

  「大丈夫じゃないよー……」

  そして午前と同じように、2人の後を追い掛けるねこちゃん。

  「待ってよー……」

  「ねこちゃん、何で着いて来るのかな!?」

  「私はー、たまちゃんと一緒におトイレへ行こうとしてー……」

  「あたしも、できればねこちゃんと一緒に……」

  「みや、もしかしてお邪魔虫!?」

  「そこまで言ってないけどー……でもみやちゃん、ちょっと強引過ぎるよー。たまちゃん痛がってるしー」

  「うん、結構痛かった……」

  ねこちゃんは強引なみやちゃんを止めよう、としていたようです。

  「でもたまちゃん、放っといたらきっとねこちゃんとイチャコラするじゃん!」

  「え!? イチャコラってー……そ、そんなー」

  「大丈夫だって。ねこちゃんはただのお友達だから」

  頬を染め出したかと思えば、一気に暗くなるねこちゃん……。

  「なーるほど☆ やっぱりそういう事なんだね! ねこちゃん、ちょっとこっち来て!」

  「え、一体何ー?」

  今度はねこちゃんを強引に引っ張り、みやちゃんは行ってしまいました。

  「みやちゃん、あたしとトイレ行くんじゃなかったの……?」

  残されたたまちゃんは唖然としてしまい、2人を追い掛ける事さえ忘れていました。

  「突然何ー? みやちゃん、手痛いよー」

  「だって痛くしてるんだもんー!」

  「たまちゃんの時と全然反応違うー……私の事、嫌いなのー?」

  「別にー?」

  みやちゃんは何だかしらばっくれてる感じでした。

  「ところでねこちゃんってさ、たまちゃんの事好きなんでしょ!? バレバレだよ☆」

  「ふぇっ!? ど、どうしてー……」

  「反応見ればすぐ分かるってば!」

  「そうだったのー……?」

  「みやが恋の手伝い、してあげよっか!?」

  「恋……違っ、そうじゃなくてー」

  「認めないと損だよ!? せっかく手伝ってあげるって言ってるのに!」

  バレバレならば、と思ったねこちゃんは……。

  「……たまちゃんねー、何処となく母性本能をくすぐる感じで……自然といいなー、って思っちゃうんだ」

  ねこちゃんはみやちゃんに押されて、ついつい本音を話してしまいました。

  「そっかそっか☆ 良く素直に言えたね! じゃあたまちゃんの事、好きなんだね☆」

  「うんー……」

  「じゃあみや、やっぱりねこちゃんの事、嫌いかな!」

  「え、みやちゃん? 一体何をー……」

  それから数分後の事……近くの女子トイレ内から、凄い声が聞こえていました。

  「たまちゃんには近付くなー! たまちゃんは私のものなんだからー!」

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  午後の授業が始まっても戻らないねこちゃんとみやちゃん。

  たまちゃんは廊下をうろついていました。

  「ねこちゃん達、何処に居るのかな」

  たまちゃんは学級委員だからと名乗り出て、戻らない2人を捜していたのです。

  「お兄ちゃん」

  「え、みお? 授業中なのにこんな所でどうしたの?」

  「音楽に使うリコーダー忘れちゃって、取りに戻っていたの……って事にして、抜け出してきちゃった」

  「授業を抜け出したの? 何で?」

  「ねこちゃんを捜しているんでしょ?」

  みおちゃんに突然そう聞かれて、たまちゃんは答えます。

  「え、うん、そうなんだ。あとみやちゃんも行方不明で」

  「みやちゃんって転入生の? 猫少女の方、じゃないよね?」

  「あ、そういえば同じ名前」

  「お兄ちゃん、今気付いたの?」

  「まさか同一人物? でもそんな事あるのかな?」

  「さあ? みおは転入生の方のみやちゃんに会ってないから、何とも言えないけどね。でもみお、勘だけはやたらといいんだよね」

  どうやらみおちゃんは自称、勘が良いとの事でして。

  「あたしの元へ来たのも、その勘が絡んでるの?」

  「うん、何だか嫌な予感がしてね。だから早く捜しちゃお、お兄ちゃん」

  「そうだね……あのさ、ナチュラルにお兄ちゃんって言ってるけど、今はたまちゃんって呼んで……」

  「はーい、お兄ちゃん」

  「絶対わざとでしょ……あれ、何か聞こえる?」

  微かに何かが聞こえるようですが……たまちゃん達は良く聞き取れません。

  「お兄ちゃん、変身しよ」

  「え、こんな所で!?」

  「じゃあトイレの中でする?」

  「分かりましたよ、ここで変身します……」

  たまちゃん達は小声で変身の呪文を唱えます。

  あっと言う間に変身を終えた2人は、大きな猫耳に手を添えて音を探ります。

  猫少女に変身すると身体能力を始め、色々な能力も上がるので聴力も良くなるのです。

  「うぅっ……」

  「お兄ちゃん、あっちの方」

  「うん、あたしも聞こえたにゃ」

  廊下の大分先の方から、女の子の苦しむような声が聞こえます。

  たまちゃん達は声の方へ進んで行くと、トイレの入口近くでうつ伏せに倒れているオレンジの子を見つけました。

  「この子……多分だけど、ここねちゃんだ。猫少女だけど」

  「うぅっ……痛い、痛いよー……」

  「どうしたんだにゃ!? 何処か痛むにゃ!?」

  「突然黄色い子にー……」

  「きっとみやちゃんだ。みやちゃんに襲われたんだ」

  「でもどうしてだにゃん……みやちゃんの狙いはあたしっぽいにゃん」

  「恐らくさっきの戦いでみお達に加勢したから、敵と見做されたんだね」

  「あれ? ねこちゃん? ねこちゃん!?」

  「大丈夫、心臓の音は聞こえるから。意識を失っているだけだよ」

  ねこちゃんはいつの間にか喋らなくなり、ぐったりとしていました。

  「とは言え、このまま放置もまずいよね。みおの治癒魔法を使うね」

  みおちゃんは意識を集中して、ステッキに魔力をチャージします。

  少しの間チャージをした後、温かい魔法をねこちゃんに放出しました。

  すると傷だらけだったねこちゃんの体が段々と元に戻り、みるみるうちに回復していきます。

  「もう大丈夫。でも意識が戻るまでの間、ここねちゃんどうしようか。猫少女だから保健室へ運ぶ訳にもいかないし」

  「先生に事情をはにゃせば使わせてくれにゃいかにゃあ?」

  「あのねお兄ちゃん、猫少女って普通の人には得体の知れない生き物なんだよ。だって二足歩行の喋る猫だもの」

  「でもきちんとはにゃせば、きっと受け入れてもらえるかもしれにゃいにゃあ」

  「……一旦中庭へ連れ出そう」

  みおちゃん達はいつもの中庭へねこちゃんを運びました。

  [newpage]

  「たまちゃん、好き……大好き……うぅっ……」

  「これ、寝言にゃの……?」

  「そうみたい……」

  中庭で様子を見る事数十分。

  ねこちゃんは途中から寝息を上げていて、もう少しで意識も戻りそうです。

  「あれ……私……」

  「ここねちゃん、気が付いた?」

  「えっとー……ここは?」

  「いつもの中庭だよ。みやちゃんは居ないから安心して、ここねちゃん」

  「あ、そうだった……私、みやちゃんに襲われてー……って!? 私、ここねじゃないよ!?」

  ねこちゃんは焦って否定します。

  「じゃあねこちゃん?」

  「う、うんー、私、ねこちゃんだよー……」

  「たまちゃんのお友達の?」

  「ふぇっ!? た、たまちゃんってー……この猫の子の事だよね!?」

  「寝言でたまちゃん大好き、って言ってたよ?」

  「ふぇっ!?」

  そんな寝言を言っていたとも知らず、ねこちゃんは顔を真っ赤にしてしまいました。

  「あたしも恥ずかしいにゃ……」

  「でもこれだけ元気なら大丈夫そうだね。みおの治癒魔法、バッチリ効いてるね」

  「それよりねこちゃん、一体にゃにがあったんだにゃ?」

  「そうそう。みおも聞かせてほしくて」

  「えーとね、黄色い子にいきなり襲われてねー……えっとね、うーんとね……うん、バリア、ま、間に合わなかったんだー」

  ねこちゃんは何だか、言葉に詰まるような感じで言いました。

  きっと襲われて怖い思いをしたから、でしょうか?

  「やっぱりそうだったんだ。みお達はみやちゃんの悪事を止める為、敵対してるから」

  「きっとあたし達の味方とみにゃされたんだにゃん……にゃんだか巻き込んじゃってごめんにゃさい」

  「でもここねちゃんではないなら、みお達初対面でしょ? どうして初対面のみお達を庇ったの?」

  「えっと、それはー……たまちゃんを守らなくちゃ、と思ったからでー……」

  「気持ちは嬉しいにゃ。でもあたし達に関わったら、きっとまたねこちゃんも危にゃい目に遭うにゃ」

  「そうだね。関係無いねこちゃんを巻き込む訳にはね」

  「……関係無くないもん」

  ねこちゃんは小声でつぶやきました。

  「ところでみお達、ここねちゃんって言う女の子を捜しているんだ。ねこちゃん、校内でそれらしき子を見掛けなかったかな?」

  「ふぇっ!? え、えっとー……見てないよ?」

  「そっか、分かった」

  「じゃあ私はそろそろ行くからー……介抱してくれてありがとうねー」

  「気を付けてにゃん」

  ねこちゃんはその場を去りました。

  「じゃあ変身を解こうか」

  「うん、恥ずかしいから早く戻るにゃ……」

  「え、可愛いよ? お兄ちゃん」

  「言わにゃいで……」

  2人は呪文を唱えて変身を解きました。

  「さて、再びここねちゃん捜しだね」

  「たまちゃーん」

  「あ、ねこちゃん。こんな所に居たんだ」

  「ごめんねー……私の事、みおちゃんと一緒に捜してくれたみたいで」

  「いいよいいよ。無事見つかって良かった」

  「ねえ、ここねちゃん」

  「うん、なーに?」

  みおちゃんはねこちゃんにこんな質問を投げました。

  「何でたまちゃんがここねちゃんを捜していた事と、みおも一緒に捜していた事を知ってるの?」

  「ふぇっ!? そ、それは……さ、さっきみやちゃんに会ってね!? それで聞いたんだよ!?」

  「そうなんだ。じゃあたまちゃん大好きって言ったのは?」

  「あれは誤解だよー!?」

  「ここねちゃん、いつたまちゃん大好きって言ったの?」

  「あ……」

  ねこちゃんはもはや、言い逃れ出来ない感じにされてしまい……。

  「私は……私はここねだよ!? ねこちゃんじゃないよ!?」

  「え、ねこちゃんだよね……?」

  「あ……そ、そうだけど! でも違うの!」

  やっぱり猫少女のねこちゃんは、このここねちゃんなのでしょうか?

  「あのさ、もしこれが引っ掛かってるなら正直に話して? 猫少女同士なら正体バレても大丈夫だよ。みおとたまちゃんもそうだもの」

  「ね、猫少女……って何の事かなー? 私、何言ってるのか分からないんだけどー……」

  「そっか。まあいいや」

  ねこちゃんは猫少女との関連をともかく否定し続けました。

  [newpage]

  「じゃあ帰ろっか、お兄ちゃん」

  「日直の仕事で遅くなっちゃってごめんね、みお」

  「いいよいいよ」

  「あと一応、まだたまちゃんって呼んで……」

  「うん。お兄ちゃん」

  たまちゃんは何だかもう色々と諦め気味のようです。

  「どうしたの? お兄ちゃん」

  「もういいよ……」

  「ほんと、可愛いんだからたまちゃん♪」

  「そういう不意打ちはいらないから!」

  昇降口で待っていたみおちゃんと合流して、たまちゃん達は下校します。

  「そういえばみやちゃん、居たの?」

  「うん、いつの間にか教室に戻っていたよ」

  「それにしてもねこちゃんと同時に行方不明、そしてその間に起こったみやちゃんの襲撃。お兄ちゃん、これ偶然だと思う?」

  「さあ? あたしには分からないけど……」

  「みおはまだ転入生には会ってないけど、どうも猫少女のみやちゃんじゃないのかなって気がするんだよ」

  「もしそうだとすれば、やっぱりオレンジの子もあたしの知っているねこちゃんなのかなぁ」

  「うん、恐らくほぼ間違いなくここねちゃんだね。さっきの中庭のやり取り、見てたよね」

  2人の中ではねこちゃんもみやちゃんも、恐らくたまちゃん達と同じように変身する猫少女なのだと思っているようです。

  「でもそうだとして、みやちゃんはともかく何でねこちゃんは話してくれないんだろう?」

  「何か訳でもあるのかもね。正体がバレると元に戻れなくなる、と思い込んでいるとか」

  「確かにそれは間違ってはいないんだけどね……」

  「でも猫少女同士なら問題ない筈だよね。だってみお達だって、兄妹とは言えお互いに分かっている訳だし」

  「そうだよね、さっきみお、そう伝えたのに話してくれなかったものね」

  そんな話をしながら、2人は家へ帰って行きました。