カマラとアマラは知っているだろうか?
狼に育てられた子ども達の事だ。
人間社会への適応が困難で、亡くなる野生児達も多かったそうだ。
、、、もっとも知的障害者を利用して金儲けのためのデマがほとんどだ。
、、、だが、とある日本人夫婦が動物に育てられた女の子を発見してしまった。
、、、それも狼でなく、、、『虎』に、、。
ーアジア大陸ー
茨城夫妻は動物学者だった。
二人は夫婦だが子どもはいなかった。
今回は虎の生息地の近くを歩きながらカメラを回している。
虎に刺激しないように遠い場所で観察している。
すると妻はギョッとして夫に言う。
「、あなた、、!こ、、、『子ども』が、、、!?」
「虎の赤ちゃんでもいたのか?」
夫が言うと妻は違うと言う。
「、こ、、『この子』は、、人間よ!」
妻は虎の赤ちゃんのすぐ横で寝ている少女を見つけたのだ。
「な!?人!?なんでこんなところに!?」
夫は驚いた。
驚いたことに女の子は母虎のオッパイを飲んでいたのだ。
「う、、嘘だろ、、」
虎の乳は強い酸性なので人間が飲むと胃が破壊されてしまう。
だが、女の子はなんともないのだ。
「ど、、どういうことだ、、」
しかも虎は襲ってこない。
警戒心もなく女の子を愛おしそうに舐めている。
完全に親子のように、、。
夫婦はしばらく様子を見ることにした。
観察していると女の子は徐々に言葉を話せるようになってきた。
夫は恐る恐る近づいて質問してみる。
「ねえ君は『ママ』という言葉はわかるかい?」
「、、、まーま!まーま!」
「、お母さんを探しに行こうか」
夫は言うが女の子は首を振った。
「いやー!!まーまー!」
夫と妻は顔を見合わせる。
「、この子にとって虎が母親なのね」
妻は言う。
夫は頭を抱えた。
そして動物保護団体や国際警察にも連絡を取ってこの件について報告した。
すると国際警察は言った。
「その虎は三ヶ月前からずっと保護対象でした。妊娠中で捕獲することが困難だったのでずっと監視していたんです」
「、虎の親権を譲り受けることは可能ですか?」
夫が尋ねると国際警察は黙った。
「あの子は生まれながらに虎の乳を飲んでいます。それにあの子は精神的にも肉体的にも虎なんです」
警察は言う。
夫は言った。
「、、、僕たちが引き取ります」
こうして夫妻は子どもを引き取った。
母虎は日本の弁護士に相談して日本の法律に従ってようやく引き取る事に出来た。
下手に引き離せば子どもが衰弱死してしまうかもしれないのだ。
「やれやれ専用の獣舎を用意するとは思わなかったけど」
そう言って夫は頭を掻いた。
もっとも二人は動物学者なので多少の準備はできていた。
女の子はまだ『幼児期』だった。
「それにしてもこの子のアザはまるで『虎模様』だねぇ、、、、」
妻は女の子のアザを見ていう。
女の子の身体には虎柄のアザが付いていたのだ。
夫婦は女の子を『椿』と名付けた。
幸いにも椿は物分かりが良いようで言葉も二足方向も順調だった。
夫婦は椿を我が子のように愛情を注いだ。
それから数年後、、、椿は十六歳になった。
ーーーーー
ーーーー
「知花ー!今日は『寿司屋』へ行って食べよう!」
成長した『茨城椿』は友達の『朝倉知花』を放課後誘っていた。
「椿ちゃんは寿司好きですわね」
知花はニコッと笑いながら言った。
知花は椿の両親の親戚だった。
もちろん、椿が虎に育てられた女の子と知っている。
椿は肉を好むが寿司の方が好きだ。
(良かったですわ、、、、椿ちゃんが元気で、、、、)
実は椿の育ての両親は一年前に不慮の事故で亡くなってしまったのだ。
幸い椿を育てた虎、、『まーま』は夫婦が残した遺産が残っているので動物園に引き取ることもなく、家で暮らしている。
今では知花の両親が後見人になっているのだ。
、、、ただ、、知花の両親はなんだかおかしい。
椿をまるで『虎』扱いしている気がする。
知花はそんな両親を冷めた目で見ていた。
(椿ちゃんは人間らしい生活が出来ているのに、、、)
椿は両親が大嫌いなのだ。
「知花、、、私は大丈夫だから、、、」
知花の心を読み取ったように椿は言った。
二人は学校から帰るために公園を通る。
するとそこには『猫』が木に登っていたのだ。
「ミャーゴ」
椿は猫の声でビクッと青ざめる。
「どうしたのですか?」
と知花。
「ちょ、、、ちょっと、、『先輩』に呼ばれたから、、、先に行ってて、、」
椿は無理矢理笑顔を作りながら知花に告げる。
「わかりましたわ」
首を傾げる知花はすぐに走り出した。
椿は安堵のため息をついた。
「、、、、先輩、、、、『またたび』ならあげたでしょう?」
椿は猫にそう言うと猫は舌打ちした。
「バレたか、、、」
猫は二本の尻尾をユラリと揺らす。
猫又だ。
「やれやれまさか『虎』を指導するとは200年ぶりですな」
猫又はフンと鼻で笑いながら言う。
猫又の名前は『ミツキ』。
化け猫である。
そして椿は、、、『虎人』と言う『人間に化けた虎』だった。
虎人とは中国の伝承では虎が人間に変身することを意味している。
椿の両親は虎人と知らずに引き取ってしまったのだ。
椿を育てた虎は本当に血を繋がった母親だったのだ。
母虎、、、まーまから『人間にバレないように人間社会で学べ』と言われた。
まあまさか日本に行くことになるとは思わなかったが、、。
(まさか私のような人間に化ける動物達が多いなんて、、、(汗))
ちなみにこの日本で人間に化ける動物は猫だけではなく、狐、狸、蛇までおる。
そのため化け動物の社会性とルールがあり、よそから来た椿を徹底的に指導した。
「大丈夫。お前の『カーチャン(虎)』に頼まれたから」
そう言いながらミツキはニヤリと笑った。
(せっかく人間をこっそり食べようと思ったのにぃぃぃぃぃ(泣)!)
椿は内心で嘆いた。
ちなみに椿の本当の性別は『雄』です。
、、、まーまから言うには椿が間違って人間の女の子に変身してしまったのでそのまま育てるしかなかったそうです。
まーまはベテラン『妖虎』なので『倀鬼』と言う母虎が食べた人間の幽霊を使役しています。
さすがに日本の化け動物達に勝てないので化け動物達のルールに従ってます。
さて、、話に戻りますが、、、ミツキは何やら険しい顔で椿に話す。
「お前を育てた茨城夫妻の事故死なんだが、、どうやら知花の両親の『呪い』みたいだ」
ミツキが言うには知花の両親は外術やら黒魔術などはまっていて、茨城夫妻に咎められるほどだったそうだ。
そして、、、知花の両親は金目当てに椿の両親を殺害し、親戚である自分達が後見人となって椿を食い物にしようとしていた。
だが、椿が『虎人』で母虎が『妖虎』で
『倀鬼』を操れるので自分達の子ども騙しの術では手が出せず苦戦していた。
「これはさすがに『お仕置き』をした方が良いだろな」
ミツキは言う。
ミツキ曰く、動物達の世界も無法者の人間に対してはそれなりの罰を与えるそうだ。
特にその人物の『欲望』を逆手に取るという。
「だが、、、これは我々よりも『人間』に任せた方が良いだろう。大丈夫だ。そいつは中国術師でお前のことを理解している。、、さっそくそいつのとこへ行くぞ」
そう言ってミツキは椿を連れて行き、、とある古ぼけた屋敷についた。
ミツキが『扉』を叩くと一人の少年が居た。
椿と同じ年齢ぐらいだ。
少年は軽く頭を下げる。
「はじめまして俺は『王小龍』です。ミツキさんにお世話になった術師です」
小龍が言うには元は香港で暮らしていたが中国共産党に迫害されて日本へ逃げた後、猫又であるミツキに助けられたそうだ。
ミツキは自前に椿が虎と伝えられているため、恐れず話し掛けてきた。
「『虎人』と言う伝承を知っていましたが、、、生で見るのは初めてです、、」
小龍はさっそく本題に入ると椿を占いながら知花の両親の呪いについて調べる。
すると小龍の顔が険しくなった。
「まずいですね、、、、知花さんの両親は『反日中国術師』を頼んだようです。、、、、この術師は外道で、、知花さんの両親を利用するためにあなたとお母さんを狙っているようです」
虎は中国では『邪霊』を追い払う霊獣だ。
この中国術師はそれを狙って知花の両親を利用したのだ。
「かなり悪質ですね、、、、早速対処します」
小龍はさっそく荷物を用意すると椿の家へ向かった。
ー椿の家ー
椿の家はとても広く、、、獣舎があるので一般の家より大きい。
小龍はさっそく椿のまーまへ挨拶しにいく。
すると檻にまーまがいて、、、くたびれた幽霊、、、『倀鬼』がいた。
「虎様、、、、お願いですから大人しくしてください、、、」
「がう!がう!」
倀鬼は困ったようにまーまに言うとまーまは興奮して騒いでいる。
、、、どうやら知花の両親に腹を立てているようで、、知花の両親を食い殺してやると宣言している。
倀鬼が必死に止めている状態だ。
「まーま、落ち着いて、、、そんなことをしたら射殺されるから、、」
椿は宥めると虎はやっと収まった。
「ガゥ、、」
「椿様、、、そちらの方は?」
倀鬼は訊くと椿は答えた。
「王小龍さん。ミツキさんの知り合いの術師よ。『反日中国術師』をやっつけに来たの」
「そうでしたか」
倀鬼は安心したように胸を撫で下ろした。
「こんにちは、、あなたが椿さんのお母さんですね」
小龍は虎に相談し始めた。
さすがは倀鬼を操る妖虎だ。
小龍を味方だと分かると素直に言うことを聞く。
「ガウ、、」
「大丈夫ですよ。お任せください」
そう言うと小龍は屋敷の周りに陣を描き始める。
そして虎の力を借りるために虎の毛を失敬して呪具を作る。
「じゃあ始めます」
そう言うと小龍は詠唱を始めた。
ー知花の家ー
「まったく忌々しい、、」
知花の父親は愚痴る。
「せっかくの財産をあの娘にくれてやるかよ」
知花の母親は悔しそうに歯ぎしりする。
「虎が死ねば良いのに、、」
と吐き捨てる。
そもそも知花の両親は遺産相続の資格はないのに親戚だからと強引に認めさせて椿の財産を貰おうとした。
だが、椿の母虎は知花の両親を見るなり、、虎の力で知花の両親を妨害しているのだ。
まーまは茨城夫妻を殺した人間に容赦はしなかった。
最初は誰の仕業か分からなかったが、、まさか椿が『虎人』でその母虎が『倀鬼を操る妖虎』とは知らなかった。
相手が『虎』だと分かった瞬間、知花の両親は醜い罵倒を言い出した。
「ちくしょう、、あの『バケモン』め、、!」
「あの子と虎さえ死ねばあのお金は私達のものなのに、、!」
知花の両親はもう狂気に満ちていた。
「落ち着いて下さい。相手は『邪術』を使うので下手に騒けば、虎の思い通りです」
反日中国術師が両親をなだめて言う。
この反日中国術師は『シン』と言って、中国共産党のスパイだ。
シンは中国共産党のスパイになってしまったので仲間の術師達に追放されたため、日本に渡ってきた。
すると茨城夫妻が『虎人』の子どもと『妖虎』を飼っていることを知った。
シンは使い魔できると思い、反日的な思想を持っている日本人と付き合うようになった。
そんな時に出会ったのが知花の両親だった。
朝倉夫婦は黒魔術の真似事をしていたため、シンはこれを利用して茨城夫妻を殺害させたのだ。
もちろん、簡単な術を朝倉夫婦に教えただけだ。
もっとも朝倉夫婦が虎相手に勝てるわけがないのだが、虎を入手出来なくなるので敢えて知らないふりをした。
虎達を入手すれば良いだけの話だ。
ただ、、、なぜかシンを邪魔する野良猫達が多かった。
(ちっ、、、、なんで虎達を庇うのかは分からんが、、邪魔はしない方が良いぜ)
シンはタバコを咥えながら思う。
「、、、、本当は『この手』を使いたくはありませんでしたが、、、、」
「なに!?方法があるのか!?」
朝倉夫は驚いた顔をする。
「、、、、あなた達の娘さんの血を使って『守護神』を召喚します、、、、娘さんの命の保証はできませんが」
シンは言うと朝倉夫婦はキョトンとする。
「、、、なんだ。それくらいなら簡単じゃないか、、」
朝倉夫婦は知花のことを実の娘とは思ってない。
金儲けの道具でしかない。
「、、、ご立派です」
シンは軽蔑した表情で言うと部屋を出た。
「やれやれ、、最初から教えてくれれば知花を犠牲にしてでもあの金は我が物にできたというのに、、」
知花の父は苦笑いする。
「シンさんは悪い人ではないけれど、、優しいのね、、」
知花の母はそういうとクスクスと笑う。
だが、、、朝倉夫婦は気づかなかった。
、、、知花は聞き耳で全部聞いていたことを。
(、、私のこと、、そんな風に、、)
ー学校ー
(知花の奴、、、なんだか元気がないわね、、、?)
椿は知花を心配していた。
普段ならば明るく挨拶してくるのに、、なんだか暗い。
(、、何かあったのかな、、?)
椿は心配になり、知花の席へ近づく。
「知花〜どうしたの〜?」
椿が声をかけると知花は意を決して答えた。
「椿ちゃん、、、『大事な話』があります、、、トイレでお話ししましょう」
知花は暗い表情で言った。
「大事な話、、?」
椿は首を傾げながら言う。
「、はい、、」
知花は暗い顔で答えると立ち上がり、椿は一緒にトイレへ向かった。
女子トイレの中に入ると知花は話し出した。
「実は私の両親は椿ちゃんの両親を殺した犯人なんです」
知花は正直に言った。
「、、、、、、、、、」
「、、お、、驚かないですか、、、(汗)?」
「へっ!?そ、、そうだったの!?びっくりしたわぁ~!!!」
椿はとっくに知っているので棒読みになってしまう。
「、、、、私の両親は狂っているんです、、、、黒魔術をはまってしまい、、、、椿ちゃんを『虎の化け物』と言うんです、、、、」
(ごめん、それ『本当』だ)
椿は心の中で謝った。
「しかも、、、、、私を使って『生け贄』にするんですよ」
(それは初耳だな、、)
椿は驚いた顔をする。
「、、、私を犠牲にしてまで椿ちゃんの遺産を奪おうとしているんです、、ごめんなさい、、、ごめんなさい!」
知花は涙をポロポロとこぼしながら言う。
「、、、、、、、、、」
(謝るのは私の方だよ、、、、)
椿は心の中で謝る。
実は椿は知花を食べようとしたのだ。
だが猫又であるミツキに止められて、、、、「お前の友達を食い殺せば後悔するのはお前だぞ」と諭された。
だから食べるのをやめたのだ。
やがて、、、椿の中に『恋情』が生まれた。
虎人は人間と結婚して子どもを作るのは珍しくない。
この日本でも『異類結婚』も起こり得る。
中には本当に結婚する化け動物もいるが、そんなに上手くは行かないだろう。
知花を騙し続けるのは良心が痛むが、、それでも知花を食い殺したくはなかった。
まーまも優しい知花に気を許しているし、虎の加護で知花の両親から守ってもらっている。
知花はいい子で信頼できる友人だ。
「知花、、、すぐに私の家に来なさい」
椿は知花を守るためにそう決めた。
「いいえ、、私の両親はすでに椿ちゃんの両親を殺してます、、、、だから私も、、」
「でも、私のせいで知花まで利用されるなんてダメだよ!!」
椿は断固として言う。
「ですが、、」
「私は大丈夫!とにかく知花まで危ないから私の家に来て!!」
椿は有無を言わさずに知花を家に招いた。
ーーーーーー
ーーーーー
ー椿の家ー
「ミツキさん、、、本当は『知って』いたんでしょ?、、、椿さん達を狙う術師がいた事、、、」
小龍は呆れながら言う。
「お前のためだ。お前はまだ未熟だから私が鍛えないと日本に暮らせない」
ミツキは焼酎を飲みながら言う。
「ミツキさんはいつもそうですよね、、」
小龍はミツキの真似をしてブドウジュースを飲みながら言う。
「大丈夫。椿のカーチャンも強いから力を貸してくれる。私もだ」
ミツキは軽い口調で言う。
「まあ、さすがにカーチャンも私も『茨城夫妻』が殺されるなんて予想が出来なかったけどな、、」
ミツキは少し残念そうな口調で言う。
「、、、、そろそろ知花って子も来るはずだ、、、」
ミツキはすぐに焼酎を隠すと猫のフリをした。
すると椿は知花を連れてきた。
「ごめんなさいね椿ちゃん、お邪魔します」
知花は礼儀正しく頭を下げて言う。
「いいのよ知花。こっちこそ急に呼んでごめんね」
椿は苦笑いしながら答える。
「あれ?お客さんですか?」
知花は首を傾げて訊く。
「こちらは、、友達の『王小龍』さん」
椿が紹介すると小龍は慌てて立ち上がって挨拶した。
「、、、はじめまして『王小龍』といいます、、」
小龍はまじまじと知花を見ると汗をだらりと流した。
「すいません、、、ちょっとトイレ」
何故か小龍はミツキの首根っこを掴んで廊下に出た。
するとなにやらヒソヒソと聞こえる。
『なーーーんでアレの『大事な話』もしなかったですか!?』
『だって、、、自分の『正体』も知らない奴もいるから』
小龍の怒鳴る声とミツキの冷静な声が聞こえる。
椿は首を傾げながらミツキ達の声を聞きながら考える。
(なんだろ、、何か知花を巻き込んじゃいけない事でもあったのかな?)
『まあさすがに危ないからコレが終わってから!、、、、パニックになってややこしくなったら危ないから、、、、』
『、、、そうですね、、、そうするべきだと思いますよ、、』
ミツキが言うと小龍は納得したようで再び入室した。
「どうしたの?」
「なんでもありませんよ。椿さん」
小龍はすぐに取り繕って答えた。
ーーーーー
ーーーー
ー知花の家ー
「チクショウ!知花め、、、!どこに消えやがった!?」
知花の父親はイライラしながら知花の部屋を荒らす。
「せっかく知花を使って『守護神』やら呼び出して虎共を丸焼きにする計画が台無しだわ!!」
知花の母親は怒り狂いながら叫ぶ。
「ちくしょう!こうなったらよそ様の子どもを攫ってでも虎共を燃やすぞ!!」
朝倉夫婦はいよいよ暴走し出した。
それを見たシンは、、、、、?
「仕方ありませんね、、、」
と言って、いきなり知花の母親を剣で殺害した。
「!?」
突然の出来事に知花の父親は驚く。
「な、、!?何をしている!?」
知花の父親は呆然とする。
「何って、娘さんの代わりに『あなた達の血』を使って『守護神』を呼び出すんですよ。、、、、本当ならあの子のような『モノ』が良かったですがね、、、、」
そう言ってシンは嘲笑う。
「ど、、どういうことだ!?」
「私は日本人が嫌いなのであなたも死んでいただきます」
シンは冷たく言い放つと知花の父も殺した。
「、、、さて、、予定が狂ったが、さっそく『儀式』を始めるか、、、」
そう言ってシンは朝倉夫婦の死体を使い、『守護神』を召喚した。
ーーーーー
ーーーー
ー椿の家ー
「、、、、あ、、あのう、、、、」
知花は隣に座っている椿に話しかける。
「なぁに?」
椿は不思議そうに答えると知花は戸惑いながら口を開く。
「、、、まーまちゃんを檻に入れなくても良いですか?、、あと、何故かぼんやりと『人』が見えるんですが、、、、、」
知花は目の前の虎が箱座りをしているのを見て不思議に思う。
そして何故かまーまの隣にぼんやりと『幽霊』が見える、、、。
、、、本来なら倀鬼は見えないはずだが、どうやら知花は『霊感』が強いようだ。
「大丈夫。まーまは大人しいから、、、倀、、、ゆーれいは気のせいじゃない?」
椿は目を逸らしながら答える。
「そうですか、、、あと、、、」
知花は周りを見る。
何故か近所の飼い猫や野良猫達が集まって、安全ヘルメットをかぶり、、棒やら金槌を持ってまるで用心棒のようだ。
「なんで猫達がたくさんいるんですか?、、あとなんか人間っぽいですが、、、、」
「き、、、き、きき気のせいじゃない?」
椿は汗を流しながら答える。
『奴は椿達を襲って捕まえる筈だ。野郎ども!しっかり見張りやがれ!』
猫の親分はそう言いながら見張りを続けている。
『『にゃにゃ!!』』
猫達もやる気満々で応える。
(猫ってこんなに人間ぽかったでしたっけ、、?)
知花は疑問に思う。
(アンタらああああ!?普段は私を人間のフリをしろといつも言うのに!!?)
椿は目を釣り上げて心の中で突っ込んだ。
『、、、、、緊急事態だから大目に見てくれ。、、、それに知花なら大丈夫と思ったから』
ミツキは平然と言いのける。
(、、、、どう言うこと?)
椿は心の中で呟く。
『、、、、なぜなら知花は、、、、、』
ミツキは猫語で言いかけた時、突然。
ドーン!!
爆発音が聞こえて窓ガラスが割れた。
「きゃー!?」
知花は悲鳴を上げる。
するとなんと窓から炎が吹き出した。
「け、、結界が破れた!?」
小龍は驚く。
「火だァ!!」
ミツキは叫ぶと野良猫達が飛び出て炎へ向かっていった。
「にゃにゃにゃーーー!!」
猫達はバケツに入った水をぶちまける。
だが水は一瞬で蒸発し、猫達を吹き飛ばす。
「に゛ゃに゛ゃあー!!」
猫達は悲鳴を上げて飛ばされる。
「ひどい!!」
椿は言うとまーまはゆっくりと立ち上がると静かな唸り声で咆哮した。
するとまるで波のように炎を押し返していく。
「グォオオオオオン!!」
『椿様!虎様!ここは我々にお任せを!』
『私達がなんとか食い止めます!!』
倀鬼達は武器を持って炎に立ち向かう。
すると火の中から怪物が現れた。
シンの『守護神』のようだ。
ただ、、、シンの邪術のせいか?
守護神より悪魔に近い。
守護神は燃え上がる悪鬼のように唸り声を上げる。
守護神は倀鬼達に火を吹いた。
ぼうっ!
『あちちちち!?』
倀鬼達はお尻に火が付いてしまい、庭を走り回る。
「がう(役に立たないわね)!?」
まーまはキレ気味に言うと虎の力を使って結界を展開した。
「がうがう(椿!その子を連れて逃げなさい)!!」
「で、、でも!」
「がうう!!」
まーまは吠えると守護神に向けて噛みついた。
「、、、しょうがないわね、、行きましょう!」
椿は知花を連れて外へ走る。
知花は何が起きたのか分かっていないようだ。
「椿ちゃん、、一体何が起こったんですか、、!?」
「、、」
椿は沈黙する。
(やっぱり説明は厳しいわね、、)
椿は内心ため息をつく。
(今は知花を守らなきゃ、、)
椿は知花を連れて家の裏へ向かう。
するとなんとそこにはシンがいた。
「あんたは!?」
椿は驚く。
「見つけた、、」
シンはそう言って剣を抜いて椿を攻撃しようとする。
「待て!」
すると小龍はシンを見つけると呪符を投げて攻撃した。
「ちっ」
シンは舌打ちすると火を出して呪符を燃やす。
「やっぱりお前か、、」
小龍は冷たい声で言う。
「久しぶりだな、小龍、、よく俺だと分かったな」
シンはニヤリと笑う。
「、、、お前は愚か者だ、、、共産党の仲間になるなんて、、お前の家族が泣くぞ」
小龍は冷たく言う。
「、俺は親不孝者だからな、、」
シンは乾いた笑みで言う。
「俺は金が必要なんだよ。まああの朝倉夫婦も同罪だけどな」
シンは笑いながら言う。
「やはりあの人達も利用していたんですね、、」
小龍は苦虫を噛んだような顔をする。
「ああ、まあ俺は日本人が嫌いだからそいつらも殺したけどな」
シンは嘲笑いながら言う。
「な、、なんですって!?」
知花は驚愕した顔で叫ぶ。
「ど、、どうして酷いことを、、!」
「親を庇うつもりかい?、、お前を犠牲にしようとしたのにか?」
シンは笑って言う。
「くっ、、」
知花は悔しそうに拳を握る。
「、、おい、、人間、、、」
すると椿はシンを睨みながら言った。
「お前は同族である『人間』を殺した。お母さんも私もむやみに『同族』を殺さないのに、、」
椿は悲しみながら姿が変わってゆく、、、。
『もはや貴様を生かしてはおけぬわ!』
椿は虎になるとシンへ飛びかかった。
「つ、、椿ちゃん!?」
知花は悲鳴をあげる。
「知花さん!俺の後ろに!」
小龍は知花を庇いながら呪符をシンに投げる。
「ふん、、雑魚が!」
シンは火を吹いて椿と小龍の攻撃を防ぐ。
シンは使い魔達を召喚すると小龍に襲い掛かる。
「俺の目的は『虎人』と『妖虎』だ!未熟な術師なんかはどうでもいい!」
シンはそう言うと呪縛を使って椿を拘束した。
『くっ!』
椿は動けなくなる。
「つ、、椿ちゃん!?」
知花は動けなくなった椿に駆け寄ろうとする。
「おっと!?お前のお友達を酷いことされたくないなら大人しくしろ」
シンは剣で知花に向ける。
「!?」
知花は恐怖で固まってしまう。
「さあこっちへ来い!」
シンはそう言って剣を構える。
「知花!逃げなさい!」
椿は必死に叫ぶ。
「い、、いやです!!椿ちゃんを置いていけません!!」
知花は涙目で叫ぶ。
「馬鹿な女だ!お前がどうなってもいいのか!?」
シンは剣で知花をとどめさせようとした。
「くっ、、!」
知花は目を瞑る。
絶体絶命だと思った時、、、、、。
『にゃおおおおおおおんんん!!!』
どこから地鳴りのような轟音が響いた。
「えっ!?」
知花は目を開ける。
するとそこにいたのは巨大な猫だった。
よく見ると数十万匹の猫達が集まって組体操のように合体しまるで巨大な猫になっていた。
「なんだ!?」
シンは驚く。
『にゃにゃーー(化け猫の力を舐めるなー)!!』
巨大な猫になった猫達はシンに向けて猫パンチを浴びせる。
「ぐはあ!?」
シンは猫パンチを受けた衝撃で吹き飛ばされる。
「今だ!」
小龍は術で『龍』を召喚するとシンに噛みつかせた。
「ぐあああ!?」
シンは苦悶の声を上げる。
「く、、、撤退だ!!」
シンはそう言うと龍を払いのけて撤退する。
だが、、、、。
「ガオオオン!!」
ようやく守護神を倒したまーまはシンに襲い掛かる。
「ひぃ!?」
シンは恐怖のあまり悲鳴を上げる。
『貴様を食ってやるわ!!』
まーまは大きな口を開けるとシンに食らいつく。
「ぎゃああ!?」
シンは絶叫しながらまーまに噛み付かれる。
さらに猫達も参加してシンの身体を噛みついてゆく。
「があああ!?」
シンは断末魔の叫びながら虎と猫達に食べられてゆく、、、、。
気づけば、、、シンは骸骨の死体になっていた。
「終わったな」
ミツキは淡々と言いながらシンの骸骨を食べる。
「お、、おわったんですか、、?」
知花は唖然とした顔で言う。
「そ、、、そうだな、、、、ち、、力を使いすぎた、、、」
小龍は龍を召喚したため疲れてしまったようだ。
「、まーま、、」
椿はまーまをじっと見る。
まーまは少し疲れているようだ。
『お前は甘すぎるのよ、、同族殺しなんて当たり前なのよ』
まーまは椿に忠告するように言った。
『とくに、、、人間は自分の命を大事しない生き物なのだから、、』
まーまはそう言うと丸くなって眠りについた。
『虎様、、ゆっくり休んでくださいませ』
倀鬼達はまーまに頭を下げると椿の家へと入っていった。
「椿ちゃん、、」
知花は虎の姿の椿に声をかける。
虎になったせいか?
椿は低い声で応える。
「なに?」
「、その姿が椿ちゃんの本当の姿、、なんですね、、」
知花は戸惑いながらも微笑んで言う。
「そうよ、、これが私、、」
椿は少し寂しそうに言う。
「本当は、、、『雄』なんだ、、、、女の子のフリしてごめん、、、、」
いや、そっちの方を謝るべきなのかと椿は困惑しながら言う。
「別に大丈夫ですよ。椿ちゃんは椿ちゃんですし」
知花は優しく微笑む。
「、、帰りましょう、、椿ちゃんのお家へ」
「うん」
椿は頷くと知花の手を優しく舐める。
「、ごめんね、、騙して、、」
椿は申し訳なさそうに言う。
「もう、、大丈夫ですよ。私は気にしてません」
知花は微笑んで言う。
「ありがとう」
椿は微笑んだ、、、、。
ーーーーーー
ーーーー
「いたたたたた!」
椿は人間の姿になると知花は手当てを始めた。
火傷と呪縛の攻撃でボロボロになっていたのだ。
一応、再生能力があるが、そのままではダメと言って知花は傷薬やら包帯を巻いて手当てする。
「椿ちゃんは綺麗な毛皮をしているからあまり怪我しないようにしてくださいね」
知花は優しく微笑みながら包帯を巻く。
「、、、、、、、、」
(な、、、なんでしょうか、、?椿ちゃんを見るとドキドキしますわ、、、、)
知花は熱くなった顔を扇ぐ。
椿の身体は虎模様のアザがくっきりと浮かんでいる。
子どもの頃から椿の身体を洗っていたのでなんともなかったはずなのに、、。
椿が虎で雄だと分かると妙な気持ちになった。
(ど、、どうしましょう、、、?)
知花は自分の胸に手を当てる。
(まるで恋しているみたいですわ、、)
知花は複雑な心境になる。
一方、椿は知花の発情期の匂いを気がついて内心焦る。
(ちょっ、、、ちょっと待って!?)
椿は顔を赤く染める。
(なんで発情してるの!?)
椿は平静を装うが股間からニョキっと何かが出るのを感じる。
椿のアソコからは『雄虎のモノ』が勃起してしまっていた。
しかも通常の虎より大きい。
さらに、、、、、。
『抱けーーーー!』
『抱けーーーー!』
出歯亀の猫達がコッソリ壁に隠れてギャラリーになっていた。
『早く抱けー!』
『子作りしろー!』
猫達はエサのネズミとチーズと赤ワインの売り子から買いながら見守っている。
「ニャー!ニャー!」
「にゃごー!」
猫達は応援しながらネズミをバリバリ食べ、赤ワインを飲みながらチーズを食べる。
(こらああああ!?見ないでぇえええ!!)
椿は恥ずかしさで死にそうだ。
椿は猫達の言葉が分かるので余計に羞恥に悶える。
知花は椿のモノが大きいのでビックリして固まる。
(お、、、大きいですわ、、)
知花は顔を赤らめる。
「ち、、違うのよ!知花!こ、、これはその、、虎の本能で、、」
椿は必死に弁解する。
「、、、、、」
「、あ、あのぉ~」
「ど、、どうしてしまったのですか?、、私、、変になってしまいましたわ、、」
知花はモジモジしながら言う。
「、あ、、ええと、、」
椿は言葉を濁す。
(どうすればいいんだろぅ、、)
椿は混乱している。
「こ、、ここで良いのよ、、、?」
知花は潤んだ瞳で椿を見つめる。
「、えっ、、?」
椿はドキッとする。
「だ、、抱いて欲しいのです、、椿ちゃんに、、」
知花は恥ずかしそうに言う。
(えぇ〜!?)
椿は驚愕する。
「ちょ、、ちょっと待って!?わ、、私は虎だし、男だし!!」
椿は予想外の言葉に慌てふためく。
「だ、、だって!椿ちゃんのこと好きなんですもん!!」
知花は涙目で訴える。
「うぅ、、」
椿は狼狽える。
「お願いします!私を抱いてください!!」
知花は椿に抱きつく。
「きゃっ!?」
椿は知花に抱きつかれバランスを崩して布団に倒れ込む。
「椿ちゃん、、好きです、、」
「ちょ、、ちょっと待って、、」
椿は抵抗するが、知花は聞かない。
「大丈夫です。私も初めてですから、、」
「だから問題があるってば!」
どうしてこうなった?
椿も知花も混乱している。
知花はまるで人が変わったように発情をして潤んでいる。
明らかに術ではなく本気。
知花も困惑をしているがこの思いが止められない。
椿は困ってしまう。
(はぁ、、なんでこんなことになったのよ、、)
椿はため息をつく。
「大丈夫です。虎さんだったら怖くないです」
知花は嬉しそうに微笑む。
「いやいや、それ理由になってないよ、、」
「分からないけど、、、、椿ちゃんのアソコを見るとドキドキしますの」
知花はモジモジしながら言う。
「だからって、私と、、じゅ、、『獣姦』になるわよ!?」
椿が言うと知花はハッとなる。
「、、、余計に興奮してしまいますわ、、」
知花は興奮して言う。
(、、逆効果だったぁぁあああああ!!)
椿は内心で悲鳴を上げる。
「椿ちゃん、、いや?」
知花は潤んだ瞳で椿を見つめる。
「そ、、そんな顔されたら、、」
椿は言葉を詰まらせる。
「お、、お願い、、」
知花は甘い声で椿に懇願する。
「、、、、、、」
椿はゴクリと喉を鳴らす。
「、、、、、」
知花は期待の眼差しで椿を見る。
「、、後悔しない?」
椿は覚悟を決めて言った。
「はい」
知花は微笑んで答える。
ゆっくりとキスをする。
椿は優しく唇を重ね合わせると舌を入れて絡ませる。
「んっ♡」
二人の唾液が混ざり合う音が響き渡る。
「ぷはっ♡」
「はあ、、はあ、、」
お互いに呼吸を整える。
椿は知花の服を脱がすと白い肌が露わになる。
「わっ、、綺麗だわ、、」
椿は思わず呟いてしまう。
「えへへ、、恥ずかしいです、、」
知花は照れ臭そうにする。
「ほんとうに可愛いよ、、」
椿は再びキスをする。
「んっ♡」
知花は幸せそうな表情をする。
「ねえ?もっとしたい」
椿は甘えた声でねだる。
「うん♡」
知花は嬉しそうな顔をする。
そして椿の腕を引っ張る。
「はぁ、、はぁ、、♡」
知花は興奮しているようだ。
「きて♡」
知花は両手を広げて誘う。
「いくわよ、、」
椿はそう言って腰を進める。
ズブリと中に挿入する。
「あっ♡」
知花は喘ぎ声を漏らす。
「動くからね、、」
椿はゆっくりピストン運動を始める。
虎の名残りを残るわずかな棘が知花を刺す。
つぶつぶした棘が知花の膣壁を抉るように動く。
「ひゃあん、ああっ、すごいぃ♡」
知花は快感に悶える。
「知花、、好きだよ、、」
椿は愛おしそうな目つきで見つめる。
「わたしも大好き♡」
知花は幸せを感じているようだ。
「、、ごめん、、知花、、がま、、ん出来ない!」
椿は虎の姿になると知花に覆いかぶさるようにして種付けプレスを開始した。
「きゃっ♡ああん♡」
知花は突然のことに驚くがすぐに受け入れる。
通常より大きい虎のペニスがさらに棘が増して知花の奥深くまで貫通させる。
「うぐぅ、お゛っしゅごいぃ」
知花はあまりの快感に言葉にならない声を上げる。
トゲトゲしたペニスは知花の中を刺激し続けている。
まるで排卵を促すように。
「あひぃっ♡イクゥウウ♡」
知花は絶頂を迎える。
同時に膣内から大量の潮を吹き出し、床を濡らす。
それでもなお止まることなく続く陵辱に身も心も蕩けてしまいそうだった。
「ま、まだ足りない!」
椿は虎のオスの本能が支配した。
「えっ!?待って!まだイッてる最中なのぉ〜♡」
知花の制止を振り切り、容赦なく責め立てる。
子宮口まで到達してノックしているようだ。
「あうぅっ!ダメェッ!壊れるぅ!」
知花は必死に訴えるものの全く聞き入れられず犯され続けるだけだった。
「出すわよっ!!」
椿は限界を迎え、射精寸前であることを伝える。
「だしてくださひぃいいいっ!!」
知花も同じタイミングで絶頂を迎えると二人は同時に達した。
ドクンドクンッと脈打ちながら熱いものが注ぎ込まれていくのを感じながら意識を失う寸前であった。
椿は知花の首筋を優しく噛むと知花は恍惚の表情になり、ビクビク痙攣していた。
「、はあ、、はあ、、」
椿は荒い息遣いで知花を抱きしめる。
「気持ちよかったぁ♡」
知花は快楽の余韻に浸っているようだ。
「ははは、、人間ってこんなに凄いんだね、、」
椿は恥ずかしそうに言う。
するとふと知花の身体に何故か『アザ』が現れた。
「、、あれ?知花、、?青あざが出来ているよ?」
「あらホント?、、どこかでぶつかったかしら、、、、?」
だが、何故か知花の身体がみるみるとアザが現れた。
まるで『虎模様』だ。
「と、、、、知花!?」
なんと知花の頭部に黒くて丸い耳が生えた。
それだけではなく、尻尾まで生えてしまい、モロクロのような虎の尻尾だった。
「な、、なんで!?」
椿と知花は驚く。
「ああ、やっと『本来』の姿にちょっと戻ったな、、、」
見物をしていた猫達の中にミツキが平然と言う。
「知花さん、、、アンタは本当は人間じゃなくて、、、『無瞳子の虎(ひとみなしのとら)』と言う『水墨画の虎の掛け軸』の付喪神なんだ、、、今は完全に『虎』だけど、、、」
「、、、ひ、、、『無瞳子の虎』、、、?」
椿は思わず呟く。
『無瞳子の虎』とは『八犬伝』に出てくる妖虎で、その昔、画聖.金岡は虎の絵を描いたのだが、あまりにも出来栄えすぎて虎の精神が宿ってしまい。
絵から逃げ出さないようにあえて瞳を点じず、封印した。
のちに政元は瞳のない虎に不満を持ち、描かせた所、虎が絵から抜け出して暴れて逃げ出したという!
「小龍の占いによるとな、、、知花さんの親父が『水墨画の虎の掛け軸』を買ったのが良いのだけれど、、、、」
ー知花の過去ー
「、、、うーむ、、、どうも『瞳』がないとダメだな、、」
知花の父は買った掛け軸を眺めながら考えていた。
その掛け軸は水墨画で描かれた虎だが、瞳がなかった。
「どうせ安物だから筆で瞳を描いてみるか、、」
知花の父は呑気に考えていた。
そして瞳を描いた後、父はすぐにトイレへ行った。
すると瞳を手に入れた水墨画の虎は何故か人間の赤ん坊になると絵から抜け出した。
赤子の泣く声を聞こえた知花の父はすぐに戻ると何故か掛け軸の虎がなくなっており、、、赤ん坊が泣いていた。
ーーーーー
ーーーー
「、つまり知花さんは、、、自分が『無瞳子の虎』と知らずに、、、人間として育てられたんだ、、人間の姿になった理由は分からないけど、、、、」
「、、、、、、、、」
「、、、、、、、、」
椿と知花はしばらく呆然とした。
まさか、、知花が虎だったなんて、、しかも『水墨画の虎の掛け軸』の付喪神、、。
この日本は動物だけではなく、モノまで化けるのだから驚きである。
「、じゃ、、じゃあ私達は、、最初から『虎同士』だったの、、?」
椿が恐る恐る訊く。
「ど、、、どおりで、、、今の椿ちゃんを見ると、、、ドキドキすると思いました、、」
知花は顔を赤らめて言う。
それにしてもシンは馬鹿だ。
日本の文化を毛嫌いせずに知花を手に入れれば死ぬ事がなかったのに、、。
「それでカーチャンに伝えるとカーチャンは椿の『つがい』として知花を虎の加護でずっと守ったそうだ」
「つ、、つが、、!?」
椿は真っ赤になる。
「つ、つがいって、、そ、、そんな!!」
椿は思わず叫ぶ。
「カーチャン曰く、、、、『ちょうどお嫁さんが欲しかったから助かったわあ♡』だってさ」
ミツキは呆れながら言う。
まーまは日本の人間達を食う気つもりだったのに今はすっかり椿と知花にデレデレになってしまっている。
まーまは知花を気に入って虎の加護で朝倉夫婦の術やシンの邪術を弾き返していたそうだ。
とくに知花は掛け軸の付喪神なので『火』から守ってもらったそうだ。
だからシンが操る火を使っていたのでヒヤヒヤしてたとミツキは言った。
「でも、自分の正体を分かったから、もう大丈夫だろう、、、、とりあえず『火』だけ気をつけてくれ」
ミツキはそう言って立ち去った。
「お、、お婿さんになっちゃった、、」
椿は呆然と言う。
「つ、、椿ちゃん、、これからよろしくお願いします、、」
知花はモノクロの虎の尻尾をパタパタさせながら言う。
「う、うん、、こちらこそ、、」
椿は顔を赤く染めながら答えた。
しばらくして、、、虎と水墨画のようなモノクロの虎が戯れる姿を見た噂がたったそうな。
小龍は思った。
この『もののけ』だらけの日本は大丈夫だろうかと、、。
ーーーーー
ーーーー
ーアジア大陸ー
「大発見です!猿に育てられた野生児を見つけました!」
マイクを持ったジャーナリストが興奮しながら言うとカメラは奥に移る。
そこには大きな猿が男の子を育てていた。
「それにして大きい猿ですね、、、、たしか種類は『キンシコウ』ですよね、、、、」
ジャーナリストは首を傾げながら呟く。
キンシコウと言う金色の毛並みを持つ小型のサルの一種だ。
一見にすると猿に見えるが、、、、。
「、、うき、、、、、」
(あーやれやれ、、、人間の女が死んじまったから慣れない子育てをするはめになるなんて、、、、(汗))
『攫猿(かくえん)』ー猿に似た妖怪で人間の女に孕ませて子を産ませる。生まれた子どもは成長すると攫猿になると言う。
歴史は繰り返す!
ー完❗️ー