黄昏時の荒野に、黄色の毛皮と赤橙色の鬣を持つ小さな獅子のような四足の獣――ランドと、その相棒である男が佇んでいた。そんな彼らの周りを、二足で立つ獣人型の悪魔たちが取り囲んでいる。
「囲まれてしまったな」
ランドが苦々しげに呟く。
ランドとその相棒を囲む悪魔の数は六体。多勢に無勢といった状態だ。
「へへっ、抵抗すんなよ」
左目に傷がある犬顔のデビルが、ナイフを構えてランドたちに歩み寄る。
「お前らは賊の類で、お前がリーダー格といったところか?」
ランドの問いに、犬顔のデビルが頷く。
「そうだ。何もかも俺様たちに寄越してもらうぜ」
「お断りだ! いくぞ、相棒!」
ランドの相棒である男はデビライザーと呼ばれる銃を前方に突き出し、引き金を引いた。直後、ランドの身体が眩い光に包まれる。やがてその光は大きくなり、弾けて消えた。
「さあ、蹴散らしてやる!」
光が消えた後、ランドの身体はやや大きくなっており、尻尾の先は蒼い炎のようなものが揺らいでいた。これは、ゴッドソルレオンという名のランドの戦闘形態である。
「うおっ、でかくなりやがった!?」
犬顔のデビルが怯んだ声を出すと、その他の五体のデビルの表情にも焦りの色が浮かぶ。
「覚悟しろ!」
ランドの相棒が攻撃指示を出すと、ランドの口元に炎と白い光が集まった。
「なんかやばい技が来そうなんだが!?」
「親分! アレを使うっすよ!」
焦る犬顔のデビルに向けて、手下の一人である虎顔のデビルが叫ぶ。
「アレって……ああ、アレか!」
「早くするっす! このままだと消し炭になっちまうっすよ!」
「分かった! 俺様はやるぜ!」
犬顔のデビルはランドを真っ直ぐに見据え、右手に持ったナイフを突き出した。その瞬間、彼の周囲に赤色のオーラが現れる。
「喰らえ! マリンカリン!」
ランドが大技を放つ前に、犬顔のデビルの魔法が発動した。赤色のオーラが、ランドの全身に纏わりつく。同時に、ランドの口元に集まっていた炎と光のエネルギーが消滅した。
「ぐっ!?」
技を中断させられたランドはよろめいたが、すぐに体勢を立て直し、犬顔のデビルを睨み付ける。
「もう一度だ!」
ランドは再び炎と光のエネルギーを集結させようとした。だが、
「なっ、何でだ!? 技を出せない!」
先程と同じように口元にエネルギーを集める事はできなかったようで、ランドは悔しげな表情を浮かべる。
「技を出せないんじゃなくて、出したくねえんだろ? 俺様に惚れちまってるからよ」
「はあ!? そんな訳……」
ランドは犬顔のデビルの言葉を否定するために攻撃行動を取ろうとしたが、それは叶わなかった。
――攻撃できない。いや、したくない。目の前の相手が愛おしい。傷つけたくない。
そんな感情が、ランドの中でじわじわと膨れ上がっていく。
「くそっ! 何だよこれ……っ!」
「残念だったな! 普通に戦えれば、俺様たちを蹴散らすのなんて容易かっただろうによお!」
「さっすが親分! 魅了系の魔法の効果を高めるそのナイフと相性ばっちりっすね!」
虎顔のデビルが言うように、犬顔のデビルが持つナイフには相手を魅了する魔法――マリンカリンの効果を高める力が籠っていた。ある程度状態異常の耐性があったとしても、このナイフで効果が高まったマリンカリンを防ぐ事は不可能だ。
「あっちの野郎はともかく、ほぼ裸のお前は金目の物は持ってなさそうだな」
ランドはハッとして、自身の相棒が居る方向に視線を向ける。
ランドの相棒は、犬顔のデビルの手下である三体のデビルに取り押さえられて地に伏せていた。
「やめろ、あいつに手を出すな……!」
「お前は自分の心配をした方が良いんじゃねえか? 金目の物以外にも奪えるものはあるんだぜ?」
犬顔のデビルは勝ち誇った笑みを浮かべながらランドに歩み寄り、彼の鬣をゆっくりと撫でた。
「何をする気だ……」
「そうだなあ。まずは、唇を奪ってみるか」
「なっ……!? ん、んうっ!?」
ランドが目を見開いて、驚く。何故ならば、犬顔のデビルが後頭部を掴んできたと思った次の瞬間に、乱暴に口付けをされたからだ。
(何でだ……! こんな奴に無理矢理キスされて、何でオレの身体は熱くなっているんだ!?)
せめてもの抵抗に、ランドは口を固く閉ざそうとした。だが、その意思に反して彼は口を開いてしまう。
「んぅ、ん、んんっ……!!」
犬顔のデビルの長い舌が侵入し、ランドの口内を掻き回す。
「親分のキスが気持ちいいみたいっすね。こいつ、勃起してるっす」
普段は毛皮に隠されて見えないランドの肉棒は怒張しており、姿を現していた。犬顔のデビルと口付けを交わしてランドが興奮しているのは誰の目から見ても明らかだ。
「うまそうなちんぽっすねー。味見させてもらうっす」
虎顔のデビルはランドの下に潜り込み、我慢汁をとろとろと流す肉棒をパクリと咥え込んだ。
「んんっ!?」
突如、肉棒が温かいものに包まれる感覚に襲われたランドの身体がびくりと跳ねる。
「ぷはっ。何だ? ちんぽをしゃぶられて感じてんのか?」
長い口付けを終えた後、犬顔のデビルがランドにそう問いかけた。
「ちっ、ちがっ……ああっ!!」
ランドは否定の言葉を口にしようとしたが、自らが発した嬌声により中断してしまう。尤も、否定の言葉を口にしたところで、それを信じる者はこの場に存在しないが。
「ほら、あの野郎によく見せてやれよ。ちんぽをしゃぶられて感じている姿をよお」
「嫌だ、見ないでくれ……っ!」
ランドは涙を流しながら、三体のデビルに取り押さえられて身動きの取れない相棒から顔を逸らした。だが、彼の相棒が顔を逸らす事は許されない。三体のデビルたちが、ランドの痴態を間近でしっかりと見るように強要しているからだ。
要求を呑まなければランドがもっと酷い目に遭わされるかもしれない。そう思った彼は、歯を食いしばりながら相棒の痴態を直視する。
「おい、そこのお前!」
犬顔のデビルは、近くで何もせずに棒立ち状態となっていた大柄な獅子顔のデビルに声をかけた。
「どうシた。おれに何ノ用ダ」
「俺様は今からこいつの尻を開発する。その間、こいつの口が留守になるからお前のちんぽで満たしてやりな」
「分かッた。命令ナらば、従ウ」
獅子顔のデビルはズボンを脱いだ後、ランドの前に立った。
――獅子顔のデビルの一物は、すでに硬くなり上を向いている。彼の体型に見合った、とても巨大な一物だ。
「あ、うあっ……」
「早クしゃブれ」
「嫌だ、こんなの……」
咥えたくなんかないのに。ランドがそう思ったのは一瞬の事。
「んむっ……」
半ば無意識に、ランドは大きな口を開けて獅子の巨大な肉棒を咥え込んだ。
(でかいし、汗臭くて酸っぱい……。なのに、すげえ興奮する……っ!)
ランドは頬を赤く染めながら、獅子の肉棒に必死でむしゃぶりつく。まるで極上の料理を口にする時のような、恍惚とした表情で。
「へへっ。上の口が埋まったなら、下の口も埋めてやらねえとな」
犬顔のデビルはランドの後ろに回り込み、彼の尻尾からやや下に位置する肛門に顔を近づけた。
「んぶっ!? ん、ぐううっ!」
犬顔のデビルの長い舌が、秘肉をこじ開けてランドの中にゆっくりと侵入する。
口淫されながら、自身も巨大な肉棒を口で奉仕し、尻を弄ばれている屈辱的な状態。それなのに、
(どうして、こんなに気持ちいいんだよ……っ!)
ランドの全身に電流のような快感が走っていた。
相棒の目の前で痴態を晒して恥ずかしいと思う気持ちと、相棒に痴態を見られて興奮する気持ち。その相反する二つの気持ちが、ランドの中でせめぎ合っていた。
「さて、味見は済んだしぼちぼち広げてやるかね」
犬顔のデビルはランドの肛門から舌を引き抜いた後、小さく開いた穴に人差し指を挿入した。くちゅりと湿った音を立て、ランドの中に太い指が埋まっていく。
「んぐ、んーっ!」
「親分が尻を弄り始めてから、こいつのちんぽからめっちゃ我慢汁が出てるっすよ。超うめえっす」
虎顔のデビルが指摘した通り、肛門へ刺激を与えられてから、ランドの肉棒から溢れ出る我慢汁の量は増していた。虎顔のデビルは自らの一物を片手で扱きながら、ランドの我慢汁の味を舌先で堪能する。
「も、もうやめ……んぐぅっ!!」
「誰ガ休んで良イと言っタ」
一度肉棒から口を離したランドであったが、獅子顔のデビルがランドの頭を掴み、再び口の中へと乱暴に肉棒をねじ込んだ。
「まだあんま解れてねえが、大丈夫だろ。今から下の口にもちんぽを恵んでやる。嬉しいだろ?」
犬顔のデビルはランドの肛門から指を勢いよく引き抜いた後、怒張した肉棒の先端を肛門にぴたりと宛てがった。
(硬いのが、尻に……っ!)
抵抗しなければ。そう思う気持ちとは裏腹に、ランドの肛門は何かを期待するようにひくついていた。
(ダメだ……。今入れられたら、オレはもう戻れなくなってしまう……!)
ランドはそう予感し、身体をぶるりと震わせる。
――彼のその予感は、すぐに的中した。
「いくぜ! オラッ!」
犬顔のデビルは掛け声を発すると同時に、体重をかけながら腰を前に突き出した。
「んぐうううぅぅぅっ!!」
固く閉じた秘肉を押し広げながら、肉棒がゆっくりと沈み込んでいく。
(オレの中に、入って……! ダメだ、もう……!!)
肉棒が半分ほど沈み込んだところで、ランドの身体が大きく跳ねた。虎顔のデビルの口内に、大量の白濁液が流れ込んでいく。
「んぐっ!? げほっ! びっくりするから急に射精するんじゃないっすよ! もう!」
虎顔のデビルは咽せながら、口の端から溢れた粘度の高い白濁液を片手で慌てて拭った。
「ちんぽを半分入れただけで射精するなんて、情けねえなあ。全部入れたらどうなっちまうんだろうな、っと!」
「んがあああああぁっ!?」
犬顔のデビルがランドの腰を掴み、肉棒を根元まで一気にねじ込む。すると、ランドの肉棒の先端からさらに白濁液が溢れ出た。
「んぐっ、ん、ん、んんんんっ!!」
「こいつの尻穴、具合がすげえ良いっ! 腰が止まんねえ!」
パンパンと乾いた音を鳴らしながら、犬顔のデビルが乱暴にピストン運動を始めた。犬顔のデビルの肉棒が前立腺を圧迫する度に、ランドの肉棒から白濁液が溢れ出る。
「うわ、すげえっす! こいつ、親分のちんぽで奥を突かれる度に精子漏らしてるっすよ!」
熱い精を顔面で受け止めながら、虎顔のデビルが歓喜の声を上げた。
「……おれモ、ソろそろ出ソうだ」
「そうかよ! じゃあ派手にぶっ放してご馳走してやりな!」
「分かっタ」
「おごっ!?」
獅子顔のデビルが、巨大な肉棒をランドの喉奥まで乱暴にねじ込む。直後、獅子顔のデビルは雄叫びを上げながら絶頂の時を迎えた。ランドの口内に、大量の精液が流れ込む。
(すげえ、雄くせえ……! こんなの飲まされたら、頭おかしくなっちまう……!)
ランドはごくごくと喉を鳴らしながら、口内に放たれた精を飲み下していった。初めて味わう雄の味が、ランドの身体をさらに熱くさせる。
「んぐっ、ん、あっ! すげえ! ちんぽ、気持ちいいっ!!」
それが、射精を終えた獅子顔のデビルが肉棒を引き抜いた後にランドの口から漏れ出た言葉だった。
「そうか! そんなにちんぽが気持ちいいかよ! なら、もっと激しく尻穴を抉って気持ちよくさせてやる!」
「う、嬉しい……っ! もっと、気持ちよくしてくれ……っ!」
蕩けたような表情を浮かべながら、ランドは自らも腰を振り始める。ただ、快楽を貪るために。
完全に堕ちたランドの姿を見た相棒は絶望し、項垂れた。そんな彼の身包みを、興奮した三体のデビルが剥ぎ取る。彼が凌辱されるのも、時間の問題だ。
「お前も、気持ちいい事されるんだな……っ! 一緒に、気持ちよくなろうぜ、相棒……っ!」
凌辱されそうになっている相棒を見て、ランドは穏やかな笑みを浮かべた。大切な相棒もちんぽの味を知ったらきっと幸せになれる。そう思いながら。
「へへへ。今度はオイラのちんぽを咥えてもらうっす」
射精を終えて満足した獅子顔のデビルに代わり、虎顔のデビルがランドの口に肉棒を突き付けた。
「あふっ、んむ、んっ……」
突き付けられた肉棒に、ランドは夢中でむしゃぶりつく。
(口と尻にちんぽを入れられるのって、こんなに気持ちよくて幸せな事なんだな……)
もう二度とこの快楽を忘れる事はできない。ずっとこの快楽に溺れていたい。今のランドは、心の底からそう思っていた。
「そろそろラストスパートだ! 尻穴をしっかり締めて俺様を気持ちよくさせろよ!」
犬顔のデビルが、腰を振る速度を上げる。それに合わせて虎顔のデビルも激しく腰を振り、我慢汁を撒き散らしながらランドの口内の感触を楽しんだ。
「イくぞ! 俺様の精子を腹に注いでやる! うおおおぉっ!!」
全体重をかけてランドの最奥まで肉棒を突き立てると同時に、犬顔のデビルは咆哮を上げて絶頂した。ランドの腹の中に、濃厚な精が大量に注がれる。
「オイラもイくっす! 全部飲み干すっすよ!」
犬顔のデビルとほぼ同時に虎顔のデビルも絶頂し、ランドの口内に大量の白濁液をぶちまけた。先程とはまた違う雄の味が、ランドの舌に染み込んでいく。
(オレの中、精子でいっぱいだ……)
上下の口に注がれた精を受け止めながら、ランドもまた何度目かも分からない絶頂の時を迎えた。大量の白濁液が地面にぼたぼたと降り注ぎ、雄の臭気が辺りに広がる。
「ふう、すっきりしたぜ」
「うあっ!」
射精を終えた犬顔のデビルがランドの中から肉棒を乱暴に引き抜くと、ぽっかりと開いた肛門から勢いよく精が噴出した。同時にランドの身体が光に包まれ、元の小柄な姿に戻る。極度の疲労により、戦闘形態を維持できなくなったようだ。
「お? 小さくなったな。力尽きたのか?」
「そうみたいっすね」
「ま、小さくなっても関係ねえ。俺様たちが満足するまで、相手してもらおうぜ」
「そうダな。今度ハ、おれが尻を犯ス」
休憩を挟んで回復した獅子顔のデビルが、小さくなったランドを片手で抱える。そしてそのまま、白濁液を垂れ流す肛門に巨大な肉棒をねじ込んだ。
「あがっ!? また、ちんぽが入ってる……! いいっ、もっと、オレを抉ってくれ……っ!」
ランドの腹に、肉棒の形がぼこりと浮き出ている。通常ならば苦痛を感じてもおかしくないが、今のランドは苦痛すらも快感へと変換されるような状態だ。
――こうして、賊の性処理道具と化したランドは相棒と共に明け方まで輪姦され続けた。
「うあ、ああっ……」
朝日が昇る頃、満足した賊たちはねぐらへと戻っていった。
荒野に残されたのは、身包みと金目の物を全て奪われた男。そして、口と尻から白濁液を垂れ流して恍惚とした笑みを浮かべる一匹のケダモノだけだった。
§
数日後。ランドは月明かりに照らされた荒野を歩いていた。近くに、いつも一緒だった相棒の姿はない。
「……む。まタお前カ」
「またここに来たってことは、オイラたちのちんぽが忘れられなかったって事っすかね」
「間違いねえだろうな。しかも、わざわざ単体で来てやがる。俺様たちのちんぽを独占したいんだろうな」
ランドの姿を認めた賊たちが、ゆっくりと彼に歩み寄る。
ランドは、賊たちの前で仰向けに横たわった。
「もう、お前たちのちんぽが無いと満足できないんだ……。早くオレをちんぽで満たしてくれ……!」
ひくつく肛門を賊たちに見せつけながら、ランドがそう懇願する。頬を赤らめながら男を誘惑する今のランドに、戦士としての面影は無い。
「まったく、淫乱なケダモノに好かれちまったもんだ」
「でも悪い気はしないっすね。こいつの穴、めちゃくちゃ具合が良いっすから」
「そうだな。……こうなったら、飼っちまうか? 好きな時にいつでも犯せる性奴隷としてな」
「賛成ダ」
性奴隷にするという言葉を聞き、ランドの肉棒が硬くなる。
性奴隷になったら、肉棒を味わう機会が増えるだろう。それはきっと幸せな事だ。――ランドの頭に、そんな考えが浮かぶ。
「……頼む。オレを性奴隷にしてくれ」
ランドの口から漏れた言葉を聞いた賊たちは、邪悪な笑みを浮かべた。
もう、ランドが戦士として戦う事は二度と無い。彼は今後、賊たちの欲の捌け口として生きていく道を選んだのだから――。
【了】