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SECRET SMELLS

  平和な森の奥深く、今日も暴れん坊クマのウッスはさらにそれを上征く暴れん坊、ゴンに追い回されます。

  それを見ているのは森の動物たち。リスや、キツツキや、ヤマネや…誰もこの騒動に巻き込まれたくない一方、この奇妙な追いかけっこに興じていました。

  「わあっ!ひえーーっ!!!」

  「GOOOONN!!!!」

  でっぷり太ったクマのウッスがドタバタ走るのをちいさな、全身にうろこをまとい、背中にはちいさなツノの連続、そして大きな目とパワフルな四肢を持ったゴンが追いかけます。

  ゴンはとにかくパワフル!今日も日が昇ると起き出して、森や砂漠の動物を巻き込んで大暴れです。そして次の遊ぶ相手にしたのはウッスのようです。

  クマのウッスもゴンにはもうさんざんやられているので、額に汗をかいてドタドタ走ります。やわらかなお腹をトランポリン代わりにされたり、背に乗られてどこまでも走らされたり、ときにはほかの動物との遊びにも巻き込まれてもう散々。さしての森の暴れん坊でもゴンにはかないません。

  でも今日は違います!ゴンはウッスを追い回しますが、森や動物たちがゴンとウッスの巻き添えを食らうことはありません。なぜならこの日も、ゴンの遊び相手はウッスのようです!

  「わあ!わあ!」

  「GOOOON!!フン!」

  ドッカンドッカンぶつかり合うゴンとクマのウッス。森の動物たちはまた始まったか……と思いながら、巻き込まれないよう遠巻きに見ています。

  ゴンに足をつかまれてブンブンと振り回され、地面に叩きつけられて、ぼよよん。と大きなお腹めがけ思いきり突っ込みます。

  「ゴーーン!!」

  パワフルなダイブから、ぼよよぉん、と大きく弾んで、脂肪をたっぷり蓄えたおなかはクッションのように衝撃を吸収して、ゴンは痛くもかゆくもありません。

  それどころか、脂肪に包まれたウッスの体はとってもやわらかく、ゴンのボディをやさしく受け止めます。

  「うげっ。 まったかよ!うげっ、ゴン!もっとやさしく着地してもらわにゃあ…フゲッ!」

  ぽよぉん、ぽよぉんと弾むウッスのおなかはゴンのお気に入り。ゴンはウッスにのっかり、お肉に顔をうずめて、すりすりします。

  「うげー……や、やめろよゴン!おらっ、さっさとどっか行けっての!ぁあ~、このウッス様が…ンゲッ!」

  木の陰で見ているウッスの子分、イッチーたちも「あれはどうにもできないっチ」とお労しや、ウッスがトランポリンにされるのをただ見ているだけです。

  「GOOONN!GOROOONN!」

  「わぁーーあぁあ……!」

  森はすっかり春の陽気、ぽかぽか。ゴンのクマの体は日を浴びてホカホカしてきました。

  ゴンはウッスの体をトランポリンにするのが気に入ったようです。右へ左へ弾みながら、ごろごろ、ぼよん、ぼよよんとウッスを転がします。

  [newpage]

  「はあ‥ったくゴンの野郎…たたきのめしてやるからな…ったく、」

  木の下に生えていたキノコをぐわっと掴んで口に運び、がぶがぶと咀嚼もろくにせぬまま次の手を口に運び、拾ってきたリンゴをがしゅっと噛み、したたる果汁で細切れになったきのこを腹の奥に流し込む。

  「フーーーッ、ンゴっ、フーーーッ。んがフっ。」

  あむっ。と獲ってきた魚にかぶりつくと、モグモグと噛み、ププっと骨を吐き出し、やわらかい腹のところをムシャムシャと一噛み、二噛み。すると、ふわん。と風に乗って…特有のにおいが臭ってきて、うっ。と鼻をつまむウッス。近くでだれかクソでもしやがったな、と魚を盛って立ち上がると、のそり。のそり。と木の奥から巨体が歩み寄り、その足音に気づいたウッスはそれが臭いの正体か、と顔をしかめる。

  「へへへへ…よぉ、臭かったかあ?」

  でっぷりと脂肪をため込んでいるウッスの二回りは肥えた体、カバのように太い腹は動くたびに波打ち、白い毛と青の毛並みが印象的な、ウッスにはなんともみっともなくみえる姿をした元スカンク・キング。…クンカ。べろおん、と舌を出してなんともおちょくるように謝る姿がウッスのプライドをいたく傷つけます。

  「てんめぇ…このウッスさまの食事時に屁ぇなんざぶっこいてどういう了見だあ!」

  すくっと立ち上がり威嚇しますが、ぴちぴちと跳ねる魚を持っているので、クンカもその様子を見て、ぶははは、と笑います。

  「んだよウッス。魚持ってどうしたぁ?そんなちいせえの一匹じゃあ、足りねぇだろうによ」

  「う、うっせー!これは……その……そう、ゴンの野郎がよ!」

  「ああん?あのちっこいやろうかァ。 ‥‥そばにいるのか?」

  びくっ。として辺りを見回すが、当然回りには誰もいない。いたとしても巣の中の鳥ぐらいで、ほっ。とウッスが胸をなでおろすと、クンカはこちらに近づいてきて、よいしょと腰を落ち着かせる。

  「…おい、なんで座るんだよ?」

  「へへへ、なあ、そんないっぱいあるんだからよ、おれにもちょっと分けてくれよ。オナラこきすぎて腹ペコなんだ」

  「お、オナラ……てめっ……!」

  クンカがウッスのそばに来て座り込んだのはそういうことか。と気づき、カッとなって手にしていた魚を放り投げる。だがクンカも慣れたもので、サッとそれを受け取り、がぶっと一口。

  「ング… びびんなって。今はもうカラだよ。んがフ。…そもそもおめぇにぶっこいても損しかねぇだろぉ?」

  がつ、がつと手つかずだった背中の一番うまいところを、あっという間に食べ終えて、次の魚を手に取る。

  「で?ゴンがなんだって?」

  「っ……なんでもねえ」

  「またケンカかぁ?ったくおめぇとゴンはしょうがねぇなあ……」

  クンカのいう通り、ウッスとゴンは何度もやりあってばかりいる。いつものことなので、まあ仕方ないなという雰囲気になったが、ウッスは食ってかかった。

  「てめえにだけは言われたかねえよ!フーロとだって毎日やりあってんだろ…てめっ、おちょくってんのか!」

  そして、勢いよく立ち上がった時、思わず腹に押されてボフウッ。とウッスの尻からオナラが漏れる。思わぬ不意打ちにさすがのクンカも「あ?」と一言漏らし、もわもわと広がってきた黒屁煙にうっ。と声を出し、ゲホ、ゴホ、とせき込み始める。

  「あっ、おっ…へ、へへへ。へへぇ…」

  「うぇっへ、うへっ、臭え…。おめぇ~…ゴボ!このスカンク・キング、クンカさまに不意打ちとはいいオナラしてんじゃねぇか…」

  股をもじるウッス。故意ではなかっただけに耳をしんなりと折り、「すまねえな」と一言漏らすばかりだ。手でケムリを払いつつ、クンカはウッスの腹をこづく。

  「あイテッ おうっ!?」

  すると、内股ぎみになっていたクンカがもじもじと股をすり合わせ、ぐぐぐっとキバを食いしばるが、ぶぼふぅう、と漏れ出さんばかりに情けない屁がウッスの尻から放たれる。

  今度はクンカも鼻をつまんで防御しながら、「おめぇ、ちょっとゆるんじゃねえかあ?」とウッスにぼやく。気をよくしなかったのか、どすんと座り込み、ちくしょお、と情けなく言うウッス。

  「おいおいどうしたんだよォ、たまってんのか?」

  「おめぇに…毎日同じ顔なじみとオナラこきあってるおめえにわかってたまるか」

  顔を下げて見るからにしょぼんとした態度を見せるウッス。うなだれた肩を持ち、まあまあ、とクンカ。

  「そんなに気にすんなよぉ、おれ様だってあのチビ助とオナラ勝負したがよ、アイツはスゴかった。フーロもびびってスカンク・キングの座を本気で降りようとしてたぐらいだ」

  がくんとしたクンカに、だろうな、と返すウッス。

  「でもまあ、おめぇもなかなかいい線いってるぜ?さっきのは効いたぜぇ、おれのオナラで意識トんじまうやつなんてな……」

  クンカはにやけながらウッスに励まし?かけるように話を続けるが、いきなり、ウッスの尻を大きくばふんっ。と叩く。

  「おひっ?!」

  ビビるウッスをさておいてクンカはウッスの尻を大きな掌でガシガシと揉み解す。ウッスが恥ずかしそうにキバを剥きクンカをにらみつけ、クンカはにやけつつその手をはなす。

  「て、んめぇっ、おれが誰だか…!」

  「わっ、おーおーおー…落ち着けよ、おちつけったら、へへ。ただちょっとおめえさんのカラダを知りたかっただけだよ、急に屁が漏れ出すってことはストレスが溜まりすぎてるって証拠だ。」

  ゲンコツをふりあげ大きく体を開いて威嚇するクンカはそう言う。ふーふーと顔を真っ赤にしてきばを剥くウッスもそれには思うところがあったようで、振り上げた腕をゆっくりと下ろしていく。懲りずにウッスに二足歩行で近づくクンカ。

  「ストレスのたまりすぎってのは良くないだろ?だからそんなにハラも大きくなるし、オナラも勝手に漏れちまうんだ。どうだ、おれ様と特訓しねぇか」

  そう言われると、ウッスは少々考えた後に「走り込みとかするのかよ」と嫌そうに口をとがらせて言う。

  「まさか。走るのは大嫌いだろ?オーナーラだよ、オナラ、へへっ。嫌ほど出るってんなら、好き放題出してスッキリすりゃいいじゃねえか」

  突飛な事にウッスはげっ。と戸惑う。しかし、近頃は食欲も増して、子分たちにも『ウッスさま、ちょっと太りすぎだッチ』と陰口叩かれる始末だ。

  それに毒を以て毒を制すというし、クンカの言うことにも一理あるのかもしれない。今でさえさんざん食べた後でガスが腹の中に充満しつつある。

  このままイッチーたちの元に帰ったとしてもやる事はまた食っちゃ寝か、もしくはみっともなくおびえてビクビクしながらすかしっ屁だ。

  それだけはいけない、なんとしてもいけない。森の大将としてバカにされるような事は…とウッスの中で意思が揺れる。

  「どうだ?おれ様の住処ならおめえさんの手下どもは寄ってこねえだろうし、GONのヤロウもきっとリーダーどもに迷惑かけて遊んでるさ」

  クンカが親し気に、いかにもトモダチといった語り口でウッスにささやきかけてくる。むわっと香る汗臭さとむっちりとした肉がぶつかって、少し嫌な感じがしたが、ウッスの腹からまたもぎゅるる。とガス生産がどんどん進んでゆく音が鳴り響く。

  「なっ……うっ……! …し、しょうがねぇな」

  体格に、態度に似合わず小声で言うと、クンカはニッと白いキバを剥いて笑う。

  [newpage]

  クンカの棲みかは洞くつの行き当たりだ。広くて、近くに水もある。巣をつくるには絶好の場所なのだが何しろ、クンカの放った悪臭が洞くつ中はおろか、洞窟から出た後の風下にも臭ってくるので周囲はトリはおろかコウモリすらいない。クンカの独占状態だ。

  そしてそのイモムシいっぴき居ない巣の中に今日は新たな動物が現れた。大柄で、よく肉のついたクマである。

  どさっ。とクンカは巣の奥であぐらをかくと、「こいよ」とばかりにウッスを手招きする。

  さすがの暴れん坊ウッスでもほかのナワバリの中ではおとなしく、のそり、のそり、と二足歩行で歩いてゆく。どこか肩を張らせて威嚇するようなそぶりだ。

  「なんだァ、緊張してんのかぁ?楽しくいこうぜ、ここはおめえのナワバリでもねえし、うっとおしい奴らはいないんだからな」

  クンカが転がっていたイモを手に取り、がりりとかじると、もうひとつをウッスに投げる。

  「おっ、と、ととと…」

  「ハラに入れとけよ、「へ」の出やすくなるイモだ。おれ様が丹精に育ててるんだぜぇ?」

  にやついて笑うと、もう一口、がしゅっ。とかじる。ウッスもそれは怪しく思ったが、先にクンカが口にしているし、変なものではないのだろう、それにここまで来てしまったのだし、とままよとばかりに、大口でしゃぐっと噛みつく。

  「……お…。」

  「へへ…うまいだろ。コレばっかりはフーロにもGONにも教えられねえなぁ~、誰にも言うんじゃねえぞぉ?ガハハハハ」

  一拍おいて、ウッスはそのイモにがぶりと噛みつき、両手を使ってがりがりと皮まで剥がして食べきる。

  「お、おいっ!そんながっつくなって!」

  「んぐ……うめぇなこれ……」

  ウッスも思わず顔をほころばせる。クンカはそれを見てにやつきつつ、最後のかけらをぽいっと口に運んで、しゃりしゃりと噛む。

  「特別製だからなあ、一時、イノシシどもが見つけようとブタ鼻ひろげてやがったからよ、風上からブッ!とひとこきしてやったぜ」

  「がはははは…そりゃ、オメエちょっとひどくねえかぁ?」

  一歩、そしてまた一歩とクンカに近づき、ずしんと腰をすえて座るウッス。

  「イノシシどもにゃあいいクスリになっただろうよ、ヘッドのヤロォ、おれらに草のネひとつ食べ物残さねえ気で食いつくさせるからな、おかげでこっちぁ無駄な「一発」を使うわけになったわけだ、ハハ」

  「ヘッドか…へへへへっ。あのヤロウ、面食らってやがったか?」

  「そりゃあもう、脳天クラクラ~って感じでフゴフゴ泥に顔突っ込んでやがったぜ」

  がはははは、と大きく笑い、太ももをぱん、ぱんと叩いて大笑いするウッス。

  「がははははッ、情けねエ!あのヤロウにゃずいぶんとムカシ、痛い目にあってんだ、ホレ、このキズよ」

  …ウッスのどでっ腹には二本、バツ印をつけたような深い傷跡がある。そこはもう治って肌色になっているが、毛皮がはげて皮フが丸見えになっている。

  「うへぇ~…痛そうだなァ、でも安心しろよ、あいつ、相当ハナが効くみてぇだぜ、目の前でひとこきしてやりゃあいいんだよ」

  「って、おれはスカンクじゃねぇって、それに、森のメンツがだな…」

  そういうウッス。すると、勢いよく…まるで、タイムリミットが来たがごとく、ウッスのおなかから強烈にほえ声のような腹の音が響く。洞くつ中に響き、もしほかの動物が聞いてでもしたら、気のたった猛獣がなかであばれている、と誤解するだろう。それほどの大轟音がウッスの腹から鳴り響き、同時にクンカの太鼓腹からもぎゅるぅう。と爆音が鳴る。

  「あ~……なあ、クマさんよ、おめえさんのハラの音は天下一品だな」

  「おッ、おォ!それぁ嬉しいこったぜ…ぁあ?!」

  褒められたウッスは顔をほころばせるが、すぐにはっとしたような顔に戻る。そうしていると、次は一気に腹が張って、途端に猛烈におなかの中から出口へそれが移動し、ウッス、クンカ、両方腹を抱えて立ち上がる。

  「う‥‥ゴ…!?ぁ、ぐ、ハラ、がぁ、あ‥!?」

  すると、クンカが先に巨大なしっぽを大きく上げ、たまっていたものを一気にぶちまけた。猛烈な熱さすらまとった青い煙がクンカの「出口」から強烈に、まるで温泉から上がる熱気のようにふん出してゆく。

  「うぅうぅうう…! ぶっ、ふううぅうう…」

  ぶぶぶうぅうう‥‥ぶぶっ、ブブウウッ、ブウウッ、ぶぶうっ、ぶぼっ。

  ぱっくりと放出のために開いた門が「奥」から彼方へどんどんと放出されてゆく。

  もわもわと熱気を纏った青い煙は強烈なオナラ特有の臭いで、コンディションの悪さとか出し惜しみとかはいっさい感じさせない。クンカも目を上ずらせて、牙を出しつつ、にいい、と笑みを浮かべ、頬までピンクに染めて、よだれを垂らしながらカラダの中で出来上がったものが、自身の外に膨大な質量を感じさせながら噴出されゆく快感に身も心もゆだねる。

  「ぅ……っ、くぅっ……」

  ウッスにはクンカの放つガスが濃くてたまらない。ただでさえ強烈に臭いクンカの屁だが、この閉所空間に限ってはその逃げ場がなく、しかもまったくのゼロ距離なので風に中和されないにおいがもろに鼻に香ってくる。

  濃厚な腸液の臭い、水を含みすぎて熟れた土にも似た堆積便のにおい、クンカ自身のおなかの臭い、それらがまるで、直にクンカの状態を知るように嫌でも伝わってきて、吐くどころではなく、もはや鼻すらつままず、その臭いの元ですらわかってしまうのにとまどっていたが、ウッス自身も「ごぎゅるうう」とうなるグリズリーの太鼓腹にやられ、やはり我慢ができずに大尻を情けなく突き出し、ううぉおおおん、と吠えながら思いきり黒屁煙をそこから外へ、ふん出させる。

  日常の放屁のためではないその穴は最初は膨大な放屁にキュッと収縮し、切なげにひく、ひくと震えていたが、次第にウッスが排せつの快感を感じるにあたってゆるんでゆき、そしていつもひり出している特大の便ほどのサイズにまでひろがると、黒くて熱い黒屁煙を膨大に吐き出し始めた。

  ブブブブゥ、ブブブゥ、 情けなく洞くつの壁に屁を噴射し、あたりはたちまち青と黒の交じった紫色に支配される。

  ふん出された熱気同士は混ざり合い、空気と成分で融けあい、ゆるぎあい、境界の垣根を越えてどんどんとあたりは紫色で支配される。

  ウッスのより強いうんこの臭い、そして不摂生ゆえのくさったタマゴのような硫黄臭と、下痢便が煙になったような生臭さ、吐き気のするようなおなかの汚れの悪臭。

  それらが混ざり合い、活火山のように屁を吹き出し続ける二匹は立ち込める悪臭と異臭に互いをわかり合い、いっぱいの腹が解き放たれるまで屁をこき続ける。

  大食大便で巨大な大糞をひり出す広がり、あせた灰色をしたウッスの肛門。日常のオナラですっかりプックリと肉がふくらみシワもかわいらしく膨らんだクンカの肛門。

  それらから吹き出す黒と、青のマリアージュ。吐き気すら通り越し、もはや絶食を強制させるようなえげつない臭いの紫の煙に交わり合い、どんどん洞くつの中を汚染してゆく。

  ぷりっ、ぷすっ、と先にオナラを解き放ち終えたのはウッスだった。

  粘度の高いよだれの糸を口からだらしなく垂らし、目はボーッとうつろでうるんで、頬は血色のいいピンク色に恍惚していた。すっかり凹んだ、とはいえまだまだデブッ腹のそこももうすっかりと元の自然の柔らかさと弾力を取り戻し、前からは小便が漏れ出し、ぽたぽたと黄色いしずくがしたたっている。

  「んはっ……もう、出ねぇ……」

  ようやく放屁を終えたウッスはどでんと巨体を仰向けに倒し、尻を上に持ち上げた状態で、ゆるく、ブススス、プスウ、とオナラを出し続ける。

  「へへ……おれぁまだ出るぜ」

  クンカはそういうと、自分の腹の肉を両手でつかむ。そして、ウッスに向かってその尻を向け、ゆるく…しゃがみこみ、困惑するウッスにも構わず、顔をうずめるとそのままふんばり始めた。

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