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理想の姿になれる近道

  「はぁぁぁぁー」

  大きなため息をついた

  扉を開きベットに制服のままダイブする

  枕に顔を埋めたままボソッと呟いた

  「どうしてなんだろう」

  『人は見かけによらぬもの』

  見た目でこんな人だと思っていても

  実際話してみたら全然違ってびっくり!

  みたいな話っておいらあると思うんだ

  小柄な虎の獣人は

  ベットの上で足をバタつかせながら考えている

  おいらはしっかりして、ガッチリした、かっこいい大人の獣人になってきているはずなんだ

  なのに、なのに、

  それはつい3時間前のことだった

  いつものように学校帰りに友達とコンビニに寄った時のことである

  「おい、がるふ先に行くなって」

  狼の青年は肉まんを片手にコンビニから手を振りながら出てきた

  「おいら先に出てるよっていったよ?」

  学ラン姿の小柄な虎の獣人はフランクフルトを齧りながらコンビニの駐車場で待っていた

  そう、これがおいら

  この物語の主人公である

  すると出てきて早々に狼の青年は肉まんを差し出してきた

  「なぁ、がるふちょっともっててくれない

  と、といれ行きたくなってきちゃった」

  そういうと、食べかけの肉まんを半ば押し付けられるように渡され少年はコンビニの中に戻って行った

  なんなんだ?がるふはフランクフルトを齧りながら走っていく後ろ姿を見ていた

  すると、女子高生だろうか短いスカートに染めた髪今どきの女子たちがコンビニに近づいてきた

  すると

  「ちょっ、みてやばくない?やば、やばすぎでしょ」

  女の子たちは急にがるふの周りを取り囲んだのだ

  なに?おいらどうなっちゃうの?そう思うまもなく右手が近づく

  うっ、と思わず目を閉じてしまった

  次の瞬間

  「えっ、まじ、ちょーー可愛い

  両手にジャンクフード、まじ欲張りボーイじゃん」

  そう言いながら頭を撫で回される

  「どこの中学校?何年生、可愛い❤️」

  おいらはなすがままに撫でくりまわされている

  両手は塞がり囲まれているので何にもできない

  口にはフランクフルトが入っているので話すこともできないのだ

  「まぁ、気をつけて帰んなよガキンチョ」

  最後に自慢のアホ毛を指で弾かれ女子の集団は帰っていった

  それと同時に狼の少年が全速力で帰ってきた

  「おおおおおおお、おいがるふいまのねーちゃんたちはなんなんだよー、モテ期かモテ期なのか」大興奮しながら話す少年に少し弾き気味にがるふは答える

  「いや、なんかわかんないけどもみくちゃにされた」事実である

  狼の少年は拳を強く握り震えている

  「俺だって、俺だって女の子にチヤホヤされたいんだよーーーー」

  コンビニの駐車場に小さな遠吠えが響いたのだった

  そして今に戻る

  それで、この話のどこに問題があるかだって?

  大アリなのだ

  おいら、おいら、おいらは中学生じゃない!!!

  おいらは立派な高校生だ!

  立派な毛並み!

  立派な尻尾

  立派なアホ毛に立派な顔つき

  これのどこが可愛いなのか!!

  おいらはそれが許せないのだ

  仰向けになり

  ポケットから携帯を取り出しアプリを立ち上げた、青い小さな動物のアイコンが起動し

  画面には無数のコメントが流れてくる

  そう、最近流行りのモフッターである

  様々な人種、年齢が入り乱れながらコメントするまさに掲示板なのだ

  がるふはそこに今日の事を書き込んだ

  みんなにも知ってもらって、がるふ君はかっこいいよって言ってくれるはずだからだ

  「おいら今日女の子たちに可愛いって言われて撫で回されちゃった、おいらは可愛いじゃなくてかっこいいだよね?みんなそうだよね?

  おいら中学生に間違えられちゃって泣きそうだよぉ〜えーん」

  そう呟き、がるふはかっこいいその言葉が来る事を期待しながら眺めていた

  「がるちゃんはやっぱり可愛い」

  「がるちゃんってラブ」

  「がるちゃんは天性の可愛さだよね」

  「女の子に撫で回されるなぞみんなの敵」

  がるふに対して可愛いはあれどかっこいいはひとつもないのである

  もーーーー、どうして誰もわかってくれないんだおいらはかっこいいじゃないか!!

  そんな時一つの広告に目が止まった

  「なりないあなたになりたくありませんか?

  あなたたちは最新のAI技術により

  あなたの服やアクセサリー身の回りに身につけているものからあなたの体まで分析し

  理想を叶えるマシンをご提供いたします

  いまなら0円!モニターに選ばれた方は先着でお試し体験できます

  興味のある方はぜひこの住所まで」

  これだ!思わず声を上げ携帯から手を滑らせ

  顔面にぶつかる

  いててて、でも

  これでおいらも可愛いなんて言われないぞ

  しかも家からすぐそこじゃないか

  先着らしいし急がないと

  がるふはすかさず学ランを脱ぎ捨て

  赤いパーカーとゴーグル、茶色いズボンと青いシューズ、赤い肉球マークのアクセサリー

  を身につけ家を飛び出して行った

  これがこれから始まる全ての始まりだったことにも気づかずに

  ここかー

  広告にの住所に導かれたどり着いたのは

  一つのクリニックのような建物だった

  窓ガラスはあるが中は見えないようにブラインドがかけられていた

  がるふは恐る恐る建物のガラスの扉を開ける

  「あのー、すみませんモフッターの広告を見てきたんですけどー」

  中からは人の気配がしない

  「あのー、、、」

  もう一度声を出そうとした瞬間

  入り口の扉がバタンと閉まり

  ビクッと体が跳ね上がってしまった

  すると

  ピロリロリンッ

  何か音がしたのだ

  辺りを見渡すと

  本当に病院や歯医者のような待合室になっている

  長椅子がいくつか置かれ

  無料で飲めるであろう水も準備されている

  その向かいにはカウンターがありその上にあるタブレットから音がしているようだった

  がるふは恐る恐るそのタブレットを覗き込む

  「ようこそアピアランスへ

  ここはあなたの気になるところを

  最新のAIがカウンセリングしあなたをあなたの思う理想の見た目に近づけることができる場所です」

  なんと、本当にそんなことができるというのだろうか?半信半疑で来てみたものの

  本当にやるとなると正直不安だ

  「それではあなたの情報を記入ください

  名前、年齢、、、、、、、」

  がるふは指示されたように記入を進めていく

  「それではあなたのご希望する

  『なりたいあなた」

  を詳細に記入ください」

  おいらは、、、、

  今までずっと我慢してきた

  可愛いって言われて嫌だった

  おいらはずっと憧れていた

  おいらは  「かっこよくなりたい」

  Now loading.......

  完了いたしました

  料金は250万円です(キャンペーン中のため

  全てのデータを記録する代わりに無料でございます)

  それでは次の部屋にお進みください

  がるふはワクワクを止められなかった

  だってかっこよくなれるんだから

  ワクワクしないわけがない!!

  長いしっぽをゆらりとなびかせながら

  次の部屋へ向かった

  どうやらここは完全にオートメーション化されており、受付おろか建物に関しても一人も人はいないようだった

  そして通路を進み突き当たりの部屋の扉を開けた

  そこには歯医者で見たことあるようなリクライニングする椅子が設置されていた

  部屋を見渡すがそれ以外は特にないようだ

  ただ椅子だけが真ん中にポツンとある部屋

  部屋の角には監視カメラがある

  管理人はあそこから見ているのだろうか?

  ピロンッ  上からモニターがゆっくりと降りてくる

  「それではこちらでは

  あなたの理想に近づけるため

  あなたの体を調べますので服を全て脱いでください」

  壁からバスケットが出てきた

  どうやらここに服を入れるようだ

  なるほど、オートメーションなのでまずは体の構造、種族や毛並みなんかを調べてそれに合わせてなんかしてくれるみたいなのかな?

  がるふは言われるがままシャツ、ズボンやアクセサリーなどをバスケットの中に放り込み

  パンツ一枚で椅子に座った

  何をされるかわからないので不安だが

  それでもかっこよくなれれば良い

  がるふは椅子に深く腰掛けると

  椅子がリクライニングを始めた

  後ろに傾き始め背もたれに引かれるがまま

  横になった両脇には肘掛けがあるのでそこに両手を置く

  まるで手術だ、まさか、手術なんてことはないよね、実験台になったりしないよね?

  急に不安になったがるふは体を起こそうと

  力を入れたその瞬間

  ガジャン、

  両手が肘掛けに固定され

  背もたれから伸びた鉄の輪っかが首を固定する

  「いや、やめて怖いよ、動けない外して」

  両手と首が動けなくなってしまった

  ウィーーーーン

  そんな中機械音が聞こえる

  なに?なんなの?おいら本当にどうなっちゃうの?両目に涙が溜まり視界を歪ませる

  すると、ヴーーーンという機械音と共に

  最後の腰の布が取り除かれる

  「やーーーー!!やめてーーー」

  しかし腕も首も固定されているがるふに抵抗できるはずもなくパンツを脱がされ

  可愛らしい皮の被ったチンチンが露わになった

  うっ、うゔゔ、、、、おいら、うぅ

  がるふは思わず泣き出してしまった

  だって、皮かぶってるし、小さいし誰にも見られたくないよ、それにカメラに撮られてる

  おいら、死んじゃうよぉー

  必死に足を縮めて隠そうにも両足にも鉄の枠が固定されてしまった

  恥ずかしくて怖くて

  もうどうすることもできなくて

  涙が溢れてしまう、あのカメラで誰かに見られているかもしれない、そう思うだけで耳まで真っ赤になる程恥ずかしい

  そんな事を考えている間にまた機械音がする

  やだ、なに?

  必死に首を動かして確認しようとするが

  涙で視界が歪んで見えない

  その音は次第に近づいてくる

  やだ、痛いのはやだ、誰か助けて

  その時急に全身がビクンと跳ね上がった

  それは、がるふの動けない体をいいことに

  機械が勝手に装着させたのだ

  柔らかくヌルヌルとした筒状のものが

  がるふの可愛らしいちんちんを吸い込むように

  筒の中に閉じ込めたのだ

  「い、やっ、なに、何されてるの?やだ、やだ」

  その柔らかい筒は次第に人肌まで温まり

  温もりすら感じる

  それがゆっくり回転しながら上下に動き始めたのだ

  「あっ、やだ、何これ、からだが変になっちゃう」

  実はがるふは子供扱いされすぎていて

  オナニーどころか射精すらまともに一人でしたことがなかったのである

  それなのにいきなり拘束され、機械的に刺激され、もうすでにパニック状態

  しかし、体は正常に反応していた

  ぬちゃぬちゃと音を立てて刺激され

  がるふの可愛らしいちんちんは芯から固くなっていた

  皮は剥けていないが、ぬちゃぬちゃと上下に動かされているうちに皮が剥けピンク色の可愛らしい亀頭があらわになった

  「ああっ、あっ、あ、ぐぅぅぅ、あっ」

  がるふは必死にその快感に抗おうと我慢する

  しかし包皮を剥かれ敏感になった先っちょを執拗に刺激される

  「あっ、あっ」

  がるふは初めて感じる快感に意識が半分飛ぶほどに放心していた

  舌はしまい忘れだらりと垂れ

  よだれがしきりに口の横から流れ

  視線は焦点が合わない

  そして何かが込み上げてくる感覚に陥った

  「やだ、出ちゃう、おしっこ出ちゃうからこれ以上はだめ」

  しかし刺激は止まることなく機械的に刺激し続ける

  そして

  「だ、だめ、、、んーーーーーー」

  可愛いがるふには初めて自分のちんちんから

  真っ白で濃厚な液が勢いよく飛び出したのだ

  その勢いと気持ちよさからがるふの意識は飛び

  全身から力が抜けていく

  ビクン、ビクンと体は痙攣を続ける

  恥ずかしさと気持ちよさでがるふは

  もう何も考えられなかった

  ネチャッ

  装置がちんちんから取り外されそれに繋がれていたホースからがるふの白い液体は回収されていく

  ピロン

  「解析中、、、、解析完了

  遺伝子情報から適切な遺伝子に組み換え完了いたしました、変異可能な遺伝子及び複合細胞を抽出成功

  これより液剤を生成します」

  ピロン

  ピロン

  ピロン

  頭の上で何かなっているが

  そんなことどうでもよくなるほどに

  がるふは放心していた

  「解析中...AIによりあなたに最適な案を提唱いたします」

  するとガシャんと音が鳴り全ての拘束具が解かれがるふは自由に動けるようになった

  ふと横を見ると自分の服がガラス越しに吊るされていた

  それをたくさんの機械のアームがレーザーにより

  解析されているようだった

  「解析完了、ご要望を実現するためのアイテムです」

  そうアナウンスが入ると突如

  その服に黒いドロドロとした液体がかけられ

  その液体がそこに白い液体が足されていく

  「あれはまさかおいらのせ、精子?」

  それが混ざり黒い液体がさらに服にかけられていく、隣ではズボンやアクセサリーまでもが同じ工程で塗りつぶされていく

  そして、液体は突然服からポトリと液体だけが落ち服は何事もなかったかのようにぶら下がり

  落ちた液体は服の形に変形していた

  ヴーーーン

  ガラスの壁から扉が開き

  自分の服と先ほどまで黒い液体だったとは思えない 自分の服と似たような雰囲気の違う服がそこにはあった

  「これがあなたに最適な方法です

  これであなたの理想が欲望が叶います

  これにて終了です、お疲れ様でした」

  ガチャ

  アナウンスのあと入ってきた扉が開いた

  がるふはふらふらの足で立ち上がり

  新しく出来上がった服を手に取る

  紫の柄に黒の縁取り、アクセサリーも黒く濁ったような色になっていた

  これがおいらの願ったかっこいいってやつ?

  ピアスなどもありとりあえず着てみることにした

  ズボンに足を通し、パーカーを着る

  うん、サイズはちょうど良い

  でも、なんだろう服は違うけどいつもと変わらないんじゃ、、、ドクンッ

  急に胸の奥が高鳴るような気がした

  いや、気のせいでしょ、さっきあんな目にあったからがるふは急いで自分の服を着て

  家まで走って帰った

  貰った服を投げ捨て、おいら大変なことしちゃったなぁー、初体験しちゃった

  でも恥ずかしくて死にそう、

  そう思い返して顔を赤くする

  ベットに横になりスマホを眺める

  「やっぱり広告は嘘だった、服は貰ったけど

  酷い目にあったし何にも変わってないもん」

  ふとモフッターにつぶやいた

  「今日恥ずかしい目に遭っちゃった、もっとかっこいい男になりたいなぁー」

  いつの間にか疲れていたのかがるふはそのまま眠りに落ちていった

  目が覚めたがるふは大きなあくびをした

  「ふぁ〜〜」

  なんとも情けないあくびだ

  鏡で自分の姿を見ても昨日と特に変わったところはない

  やはり昨日のことは嘘だったのだろうか

  かっこよくなれるなんて初めからなかったんだ

  がるふはがっくりと肩を落とし

  学校へ行く準備をしていた

  ふと、昨日持ち帰った服に目が入った

  ドクンッ

  何かが脈打つ

  いや、昨日あんな目にあったんだ

  そりゃ思い出しもするさ

  がるふはバタバタと準備をして学校へと向かった

  いつもと変わらぬ授業

  いつもと変わらぬ風景

  いつも通りの下校

  そして部屋に戻りベットへダイブ

  なんだか疲れちゃった

  ベットの上で仰向けで転がって天井を見上げる

  ただ毎日同じように過ごして

  こんなんじゃ何にも変わらないよ

  ふと首を横に振った

  するとあの服が視界に入った

  そいえばせっかく作ってもらったのに

  何にもしてないや

  せっかくならまた着てみようかな

  そうおもむろに思い立った

  紫のパーカーを手に取り眺めた

  そいえば昨日おいらあんなえっちなことされて

  それが染み込んで出来上がったんだよな〜

  いやいや、おいらそんなこと

  がるふは内心ムラムラした気持ちが込み上げてくるのを必死に抑えていた

  パーカーに腕を通し

  ズボンを履く

  紫のネックレスをつけ

  ピアスは、、、、、

  耳に穴が空いちゃうから耳に乗せるだけに

  そう思い耳に近づけた瞬間

  イタイ

  ちくっとした痛みが耳に突き刺した

  あれ?うそ、なんで?

  近づけたピアスはなんとがるふの耳に装着されていた

  ゆっくりと外すとピアスは簡単に外れ

  耳には小さな穴が空いていた

  おいら悪い人になったみたいじゃん

  穴が空いてしまった耳を鏡で見ながら

  悲しい気持ちになってしまった

  こんなんじゃカッコよくなんて

  そう思って鏡を見た途端

  あれ、ちょっとカッコいいなんて一瞬思ってしまった?

  いやいや、そんなことないよ

  がるふは着ていたものを脱ぎ

  その日も眠りについた

  次の日行ってきまーす

  元気に家を飛び出し

  また変わらない1日を過ごしていた

  帰ってくるなりドキドキが止まらなかった

  なぜだかあの服が気になって仕方ないのだ

  ゆっくり袖を通し

  ズボンを履くしかし今度はいつもと違い

  パンツを履かずに直にズボンを履いた

  もちろんパーカーも中にシャツは着ていない

  すごくドキドキする、ちんちんが脈打っているのがわかるすごく気持ちが良くて恥ずかしくて

  でもなんでもできそうなそんな気がする

  でもまだ恥ずかしい

  ピアスをつけて鏡の前でポーズを決める

  「あれ?おいらかっこいいんじゃない?」

  興奮も相まってカッコよく見えてしまう

  でも、見られたくない、だって恥ずかしいもん

  がるふは全て脱ぎ捨て

  いつもの服に着替え布団に潜った

  ドクンッ、ドクンッ、

  なぜだろう、このドキドキが心地よい

  ちんちんも硬くなっちゃっていつもはすぐに治るのに、どうして、、、

  そんな事を考えている間に

  がるふは眠りに落ちていった

  そしてまた次の日

  いつもの学校が終わり

  部屋へ駆け戻ってくる

  勢いよく扉を開き、あの服を手に取る

  ドクンッ、ドクンッ、なんだろう

  着なきゃいけないような

  これを着てまたあのドキドキを味わいたい

  下着もつけずに服を着る

  あぁぁぁぁ〜、これ、この感覚

  癖になっちゃいそう

  あぁ、学校から今日は宿題があったんだ。

  やらなきゃ!でも、この服を着て鏡を見ると

  なんでかっこよく見えるんだろう…?

  今日はこのまま外に出てみようかな

  おいら今ならこんなかっこいいってところを

  見せたっていいよね!

  がるふは今まで見られるのを恥ずかしがっていた気持ちは今はどこにもなかった

  とにかくこの服を着て誰かに見られたい

  そんな気持ちに苛まれていた

  住宅街を抜けて商店街を歩く

  がるふに向けられる視線が皆誇らしげに感じる

  おいら今かっこいいんじゃない?

  そう思った途端がるふのきていた服の内側から滲み出た黒い液体ががるふの毛並みを少しずつ染めていく

  一歩、一歩と歩みを進めるうちに徐々に

  毛並みは薄暗い色へと変化してゆく

  がるふは一通り歩き家まで帰ってきた

  満足げに鏡の前でポーズをとる

  するとあることに気づいた

  あれ?おいらの毛並みってこんな色だったっけ?

  気のせいかな?

  がるふは満足げに服を脱ぎベットへ入って

  眠りについた

  また次の日

  がるふは帰ってくるなりベットへダイブした

  今日は悲しい日だ

  いつもなら絶対に忘れない宿題を一切やらずに忘れてしまったのだ

  そのせいで今日はこっぴどく怒られてしまったのだ

  はぁ、

  こんな日はため息しか出てこない

  おいら、やっぱりカッコ悪いや

  ドクンッ、ドクンッ、

  そうか、あの服を着ればこんな気持ちもなくなるかもしれない

  その服を手に取る

  なんだかいつもと違うような

  ドクンッ、ドクンッ、

  これを着てしまうとおいらダメになっちゃうような

  ドクンッ、ドクンッ

  でも、少しなら、大丈夫だよね

  ね、問題ないよね

  がるふは自分に言い聞かせながら

  袖をとおし、足を通し、服を着る

  ドクンッ、ドクンッ

  心臓が高鳴ってゆく

  うっ、、、突然頭痛がした

  頭がズキンと痛むのだ、あれ、どうしたんだろう

  顔を上げ鏡を見ると

  あれどうして?

  目の色が変わっている

  おいらこんな色じゃなかったよ

  ドクンッ、ドクンッ

  はぁ、はぁ、はぁ、でもなんでおいらかっこいいんだろう…?

  今だったらなんでもできそう

  ふと時計を見ると24時を回っていた

  こんな夜中、かっこいいやつしか外に出ない時間だ

  がるふはその格好のまま外を歩き始めた

  誰もいない街、少し肌寒い風が吹き抜ける

  街頭と時々通る車でヘッドライトだけが

  チラチラと街を彩っていた

  がるふはコンビニの横でたむろしている集団を見つけた、あれは学校でも有名な不良集団

  普段なら絶対に声などかけないだろう

  しかし今は違う、おいらはかっこいいのだから

  「よう、」

  がるふは声をかける

  「おっ、がるふじゃねーか、」

  「学校では可愛くていい子がこんなところでこんな時間に何してんだ?」

  学生たちは酒とタバコを片手に話してきた

  「おいら今かっこいいから、かっこいいことしたくてよ、面白そうなことしてるから来たんだよー」

  精一杯悪ぶったがるふの口調に

  全員が爆笑した

  「ぷっはははははははは

  なんだよそれ、お前、学校ではあんなに優等生なのにこんなに面白いやつだったのな

  なら、これから俺たちのイカした悪ってやつを一緒にやろうぜ」

  ニヤニヤしながらがるふに酒を渡す

  「お、おう、なにするんだ?」

  がるふは今はいけてる悪である

  「そりゃ犯罪よ、今からこのコンビニで一番大きいものを盗んできたやつが一番カッコいいってことよ」

  一番かっこいい、がるふはその言葉が一番欲しかったのだ

  店内に順番に入り万引きをして帰ってくる

  それだけなのに、なぜかできる気がした

  ひとり、また一人と、盗んでは出てくる

  そしてがるふの番になった

  しちゃいけないことだってわかっている

  だけど、なぜだか今だけはこれをすることがかっこいいことだってそう思ってしまう

  店内に入りがるふはおもむろに本棚の横にあった消火器を手に取り外へ出る

  立派な犯罪をしてしまったのである

  皆は目を丸くした

  まさかがるふが手のひらに収まるような小さなものを持ってくるかと思っていたのに

  こんな、誰よりも大きなものを持ってきたのだから

  「がるふ、お前すごいんだな!かっこいいぜ」

  そこにいる全員からがるふはかっこいいと言ってもらえた

  こんなこと初めてだ

  ドクンッ、ドクンッ

  家に帰り、暗い部屋に電気をつける

  おいらついにかっこいいおいらになった

  鏡で確認しても、やっぱりかっこいい

  あれ?耳ってこんな切れ目があったかな?

  まぁ、いっか

  そしてその次の日学校には行かなかった

  もう、学校なんて行かなくていい

  好きなだけ寝て、夜中に出歩くそれがかっこいいこと

  いつの間にか目つきも鋭く、ボサボサの薄暗い毛並みに変わっていた

  24時を回り今日も外に出る時間だ

  下着なんて履かずに直にいつものイカした服を着る、かっこいいぜ

  おいら、いや、おれだ、、

  俺様だ、そう、おいらなんてだせー一人称は捨てたぜ!

  そう今日から俺様だ!

  がるふはもう昔の可愛らしいがるふの面影はどこにもなく、そこには、かっこいいと思うガルフの姿があった

  ふと前まで来ていた赤いパーカーが目に入った

  こんな服、よく今まで着ていたな…

  だせー、ダサすぎる

  そうだ、いい事を思いついたぜ…へへっ…

  そう言ってガルフはパーカーを脇に抱え外へ飛び出した

  深夜の街、歩いている人なんて誰一人いない

  肌寒い風がただ吹き、自分の足音だけが響いている

  ガルフは歩きながら最近のことを思い出していた

  格好よくなりたい、そう思っていったあの場所

  今では確かに格好よくなった

  しかしなんだったのだろうか

  おいらはなんでこんな姿に変わってしまったのだろうか?あれ、おいらって

  そう考えた途端

  来ていた服が急に溶け出し全身にまとわりついた、ああぁ、体にまとわりついた黒い液体は全身の穴という穴から入り込んでくる

  あっ、なんだこれ、俺様、どうなって

  あっ、、、全身が性感帯のように風があたるだけでも気持ち良くなってしまう

  全ての液体が体の中に入り暴れ回る

  おれ、おいら、は、、おれさまは

  こんなこと、して

  誰もいない商店街で街頭の下灯りに照らされた

  全裸のガルフは四つん這いになりながら

  考えていた

  頭の中が掻き回されるように

  おいらが書き換えられていく

  おいらであった自分が黒い俺様に塗りつぶされていくのがわかる

  はぁ、はぁ、息が荒くなってきた

  可愛いって言われた記憶なんてもう消えた

  はぁ、はぁ、俺様のチンコはこんなにも硬く脈うってるんだもんな

  俺様はかっこいい、オレ様は、はぁはぁ

  かっこいい

  突然すーっと頭からモヤのようなものが消えた。

  ガルフの中で全ての不安がいま悪いガルフによって塗りつぶされたのだ

  足元には持ってきた赤いパーカー

  そう俺様にはまだ一つだけやることがある

  それは、、、、、

  ガルフは街頭に明るく照らされながら立ち上がった

  自分のちんちんを握り、乳首を自分でいじりな

  がら、激しい息遣いで興奮する

  俺様のなかの、はぁ、はぁ、たまったいらねーもんは、、、、はぁ、全て出し切らねーとな

  ちんこをしごく手は徐々に早くなっていく

  はぁ、はぁ、これで全て終わりだ

  あばよ、、過去のおいら

  あっ、うっっっっ、、、、

  ビューーーーーーーーーっと大量に出た白い液体は赤いパーカー目掛けて放出された

  ガルフから出た液体は赤いパーカーに

  ドバドバかかり染み込んでいく

  心なしか懐かしさを感じるその液体を眺めながらガルフは闇の中に消えていった

  はぁはぁ、全て…

  これで全てが始まるんだ…!ふへへっ!

  暗闇の中で長い尻尾をゆらめかせながら

  振り返ったその瞳には紫の光が光っていた

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