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その2にゃ:ここにゃんだにゃん

  「よーし、今日もカード占いで運勢を占っちゃうよ!」

  みおちゃんのクラスには、こころちゃんと言う女の子が居ます。

  「ここにゃん、今日もカード占い?」

  「うん、そうだよ! みおちゃんの運勢も占ってあげるよ!」

  常に笑顔を崩さない「ここにゃん」こと「こころちゃん」。

  誰の前でもニコニコ笑顔なこころちゃんは、カードを使った占いが得意なのです。

  「うん、じゃあお願いしようかな」

  「任せて!」

  こころちゃんは相槌を打つと、カードをササッと切ってパパッと机の上に投げるように並べます。

  まるで忍者の手裏剣投げのようにカードを投げ、全てのカードを捌き終えました。

  「結果が出たよ! 今日のみおちゃんの運勢はねー、黄色いふわふわに注意だって!」

  「黄色いふわふわ? ……ひよこ?」

  「どうだろうねー!? 確かに黄色いふわふわって、ひよこっぽいよね!」

  みおちゃんが真っ先に思い浮かべたものはひよこ。

  でもひよこに注意って何のこっちゃ? とそんな感じのようで。

  「いまいちピンと来ないな……何かあるのかな」

  「それはそのうち分かると思うよ! ここの占い、絶対当たるから!」

  「だよね、ここにゃんの占い、外れた事無いものね」

  百発百中と言うこころちゃんのカード占い。

  みおちゃんは黄色いふわふわに警戒しながら、今日1日を過ごす事にしました。

  [newpage]

  ランチタイムの時間、みおちゃんは中庭へ行こうとします。

  「じゃあにこちゃん、みおは中庭でランチしてくるね」

  「うん、行ってらっしゃいだよぉ」

  みおちゃんの隣の席のにこちゃん。

  にこちゃんは皆よりも体が弱く、お弁当はいつも教室内で食べています。

  「にこちゃん、こっちおいで! ここと一緒にお弁当食べよ!」

  「うん、今行くよぉ」

  にこちゃんとこころちゃんは仲良しで、いつも2人で一緒にお弁当を食べます。

  「にこちゃん、良かったね」

  少し前まで、にこちゃんはいつも1人でお弁当を食べていました。

  みおちゃんは隣の席でお友達になった手前、何だか少し申し訳ないと思いつついつも中庭へ行ってました。

  だけどカード占いがきっかけでこころちゃんと打ち解けて、にこちゃんはこころちゃんとも仲良くなったのです。

  「さて急がなくちゃ。お兄ちゃん、きっと待ってる」

  みおちゃんは重いお弁当箱を抱えて、中庭へ向かいます。

  「たまちゃん、ここねちゃん、お待たせ」

  「みおちゃんー、待ってたよー。みおちゃんのお手製卵焼き、私楽しみー」

  「ふっふっふ、みおの料理は日本一なのだよ」

  「何でたまちゃんが得意げに言うのさ……」

  「でもほんとだよー。みおちゃんの卵焼き、日本一ってくらい美味しいんだよねー」

  みおちゃんはねこちゃんに褒められて、ついつい嬉しくなってしまいました。

  「そ、そうかな? えへへ」

  「それにたまちゃんのキャラ弁も可愛いものねー」

  「あまりみにゃいで……」

  「お、これは愛かなー? そのお弁当は愛だねー?」

  「みお、愛情たっぷり込めてるんだから。たまちゃんの事、大好きだもん」

  「そういう恥ずかしい事を人前で言わにゃいでほしいにゃあ……」

  「あははー、たまちゃんったら変身してないのに言葉が猫みたいー」

  みおちゃんは卵焼きの入った容器を開けて、皆にお手製卵焼きを振舞います。

  「はい、どうぞ」

  「わーい! いただきまーす☆」

  『ぱくっ!』

  「って、みやちゃん!? 何処から湧いてきたの?」

  「卵焼きうまうま☆」

  「あのー、みやちゃん……聞いてる?」

  「この子誰? たまちゃんの知り合い?」

  みおちゃんはみやちゃんに会った事がなく、どうやら初対面のようですね。

  「あたしのクラスの転入生のみやちゃん」

  「すっごく無邪気な子なんだよー」

  「無邪気なみやちゃん……まさか猫少女、な訳ないよね」

  「うん☆」

  「そっか、違うんだね。だよね、そこら中に猫少女がいっぱい居るなんてありえないものね」

  みおちゃんはそう結論付けたようです。

  「みやちゃんー、いきなり割って来て何なのー?」

  「みや、卵焼き大好きなの☆ 卵は割るものだよね!」

  「たまちゃんのお友達ならいいよ。好きなだけお食べ」

  「えー、ちょっとみおったら……みやちゃん、図々しいのにあげなくたって」

  「みおは美味しく食べてくれるなら嬉しいよ? だからいいじゃん、皆で食べよ」

  「みおちゃんだっけ、ありがと☆」

  「どういたしまして」

  そして卵焼きはみやちゃんによって、凄い勢いで減って行きます。

  「……この子、食べ過ぎじゃない?」

  「あー、私の分取っておいてよねー?」

  「もう終わっちゃいそうだよ……」

  「卵焼きもぐもぐ☆」

  そして卵焼きは僅か数分で……。

  「卵焼きもう無い☆」

  「……凄まじい。う、うん、まあ美味しく食べてもらえてみお、嬉しいよ」

  「あたしの分ー……」

  「私の卵焼きー……」

  「卵焼きおかわり☆」

  皆が食べる分までも、全部たいらげてしまったみやちゃん。

  「あ、もしかして黄色いふわふわに注意って……卵焼きの事?」

  こころちゃんの占いは、どうやら当たったようです。

  「ねえねえ! おかわり☆」

  「もう無いよ、ごめんね」

  「えー! みや、もっと食べるもん!」

  「無いものは無いの、ごめんね?」

  「そういう事言うんだー!? 分かった、みや、一旦帰る!」

  みやちゃんは帰って行ってしまいました。

  「卵焼きは何処かな? かな!?」

  「わっ、魔法猫少女のみやちゃん!? ……みやちゃんも、卵焼き好きなのかな?」

  入れ替わりに校庭へ現れた猫少女のみやちゃん。

  みおちゃんは猫少女のみやちゃんも卵焼きが食べたい、と思っているようです。

  「皆、とりあえず変身だよ」

  「えー、またー? ランチ中なのに……」

  「仕方ないよー、チョココロネは後で食べよーっと」

  3人は人目の付かない所で呪文を唱えて、パパッと変身を終えました。

  「みおちゃん、あーそぼ☆」

  「みやちゃん、卵焼き欲しいの?」

  「うん、すっごく欲しい☆」

  「そっか、じゃあ今度みやちゃんの分も作ってきてあげる」

  「やった!」

  「みお、にゃに悪い子に約束してるんだにゃ……」

  「だって欲しいって言ってるんだしさ。別に美味しく食べてもらえるなら、悪い子だって関係ないよ」

  どうやらみおちゃん、みやちゃんの正体に気付いていない様子で……?

  「ねえねえー、早くみやちゃんやっつけちゃおうよー。チョココロネの時間無くなっちゃうものー」

  「あ、そうにゃね。パパッとやっちゃうにゃん!」

  いつも通り、みおちゃん達はみやちゃんと戦おうとしますが……。

  「ねえねえ! ここも入れてー!」

  「え、誰?」

  「あたし、ここって言ったよー!」

  「ここちゃん? ……まさか、ここにゃん!?」

  「さあ、どうだろう!」

  「そ、そんな訳ないよね? そんなご都合主義な事なんて……」

  突如何処からともなく、笑顔が素敵な紫色の猫少女が現れました。

  小さいミニハットを乗せ、月をモチーフにしているような子です。

  『じーっ』

  「で、ここちゃん、でいいのかな? あれは何……?」

  「あれは東空ニャンズの壁だよー?」

  「いや、そういう事を聞いてるんじゃなくて……その壁を持ってじーっとこっちを見てる子」

  「ここの仲間のにこちゃんだよ!」

  「に、にこちゃん……にこちゃん!? ま、まさかね。ここちゃんににこちゃんだなんて……そんなご都合主義なんてある訳……」

  「僕の名前はにこ。壁でバリアする猫少女さ。ちなみにこの壁、東空ニャンズで2828円」

  にゃあにゃあ円……なのでしょうか?

  「……ま、まあいいや。あなた達は何者なの?」

  「そうだにゃ、急に出てきて何事だにゃん? 主役はあたしにゃんだにゃ」

  「だってー、本編でここの出番ほぼ無いんだものー!」

  「こっちのパラレル世界くらいはさ、僕達だって出番が欲しい訳さ」

  「この人、自分でパラレル世界とか言い出しちゃったよ……」

  「ねえねえ! いつまでみやを待たせるの!?」

  「あ、待っててくれたんだ……ありがと」

  みおちゃん達はとりあえず、みやちゃんを片付ける事にします。

  「じゃあここ達、みやちゃん側に着くね!」

  「え、ここちゃん達、みお達の味方じゃないの?」

  「敵も味方も関係ないさ。それに5対1じゃフェアじゃないものね」

  「何か知らないけど下僕が増えた☆」

  と、流れで3対3で戦う事になってしまったみおちゃん達。

  色々無茶苦茶なみやちゃん側に着いたここちゃんとにこちゃんは、果たしてどんな戦い方をしてくるのでしょうか?

  「と、まずはカード占いで戦いの結果を占ってみるよ!」

  「え、ここちゃん、カード占いができるの? ま、まさかね……実はここにゃんだなんて、そんなご都合主義は……」

  ここちゃんはカードを捌き、パパッと投げるように地面へ撒いていきます。

  「結果が出たよ! この戦い、始まるまでもなく終わるって!」

  「え、そうにゃの!?」

  『キーンコーンカーンコーン』

  「あ、予鈴だ……」

  「もう戻らなくちゃねー。結局チョココロネ食べ損ねー……ぐすん」

  「えー! みや、もっと遊びたかったのにー!」

  「時間切れは仕方ないさ。また次回って事かな」

  「と、言う訳で今回はこれにて終わり! だよね!」

  と、こんな終わり方を受けて……みおちゃんはようやく気付きました。

  「黄色いふわふわって、もしかして猫少女みやちゃんの事!?」

  「さあ、どうだろう!」

  黄色い猫少女のみやちゃん、猫少女なので体もふわふわしているのです。

  「こういうオチだったのね……で、やっぱりここちゃんはここにゃんなのかな……」

  「さあ、どうだろう」

  「こんにゃ一斉に出て来られてあたしのセリフが少にゃいにゃあー!」

  と、今回はこんな感じでお開きになりましたとさ。

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