Ad
【133】第3部 ステータス最弱のサキュバススライムに転生してしまったあなた 魔界統一編 14【ラミル・ザ・レッドバルディッシュ】
【133】第3部 ステータス最弱のサキュバススライムに転生してしまったあなた 魔界統一編 14【ラミル・ザ・レッドバルディッシュ】
⚠世界観の描写を多分に含みます。エロシーンは【ページ2】へ⚠
[jump:2]
⚠ページ下部にアンケートがあります。テオの武器についてです。是非ご協力ください⚠
[uploadedimage:24873128]
[uploadedimage:24887701]
▶ ラミル・ザ・レッドバルディッシュ
"曲線の設計士"と言われるラミルと合流を果たしたテトは、力を貸してもらいたい旨を伝えた。
煙草を消して、頭を搔くラミル。
ライトゴールドの髪、オレンジの瞳、頭にはゴーグルと、健康的な褐色の肌。大きなベルトの着いた作業用のツナギを着た美女だった。
[uploadedimage:24887703]
「鍛冶対決、ねぇ。でも困った事に船が動かないんだわー。とても間に合いそうには……」
「わ、わたしの背中に乗ってくださいっ」
「えっ、そんなこと出来んの?」
テオは魔法を唱え、まずラミルに水棲の特性を付与する。
「じゃあ行きましょう」
「か、カナヅチってワケじゃないけど、流石にハンマー背負って入るのは、勇気がいるくない?」
特に何が変わった訳でもない。ラミルは手を何度も握っては開いて、感覚の変化を見つけようとする。
「時間が無いですからすいませんっ」
「ひゃあっ!?」
ざぶーん
説明を全てしてあげたかったが、それより二人で頑張っているタルパとルルパが気になった。テトは半ば強引にラミルを引っ張り海に一緒に落ちる。
ラミルは手で鼻をつまんでしばらくジタバタしていたが、目を開けても水の中が澄んで見えることに気づき、感嘆した。
「うわ、マジ喋れるし、泳げる! すげぇ! テトすげぇ〜♪」
「えへへ、じゃあお背中に乗ってください♪」
「えと、こんな感じー?」
ぷにっと柔らかいふたつのおっぱいがテトの背中に密着する。
「はわわ……い、いきますよ〜っ」
「うひゃあっ!! すご〜いっ! あはははははっ」
魚雷のように飛び出したテト。水の抵抗もなんのその、尾ひれを上手に動かし、猛スピードで山麓都市ギムリに向かった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
(……遅いのう。仕方ないことじゃが……。指輪の反応もあった。大丈夫だとは思うが、無事で帰ってこいよ、テオ……!)
祈るミウ。その眼前では、鍛冶対決のクライマックスに入っていた。
「さぁっ、ドワーフの鍛冶技術を持ってしても、早くても数日は掛かると言われる刀剣作成。しかし量産化を目指す為に必要なのはスピード感っ! たった半日で、果たして一本、まずは作り終えることができるのでしょうか〜!!」
キィンッ キィンッ キィンッ キィンッ
ルルパが水桶の水を忙しなく交換しながら、火をくべる。タルパが鋼をハンマーで打ち、形を整えながら不純物をたたき出して行く。双子ならではの息のあったコンビネーション。
対するダルムリン。
ミウは顎に手を当て、目の前にいるドワーフの動きに舌を巻いていた。一筋の汗が流れる。
ガキィンッッ ガキィンッッ
たった数度ハンマーを振るうだけで、なめした革のようにぐねんぐねんと形を変える鋼。
出会った頃に感じた、ダルムリンの商売上手な新進気鋭の野心家のような印象はとっくに払拭されていた。仕事人としての脇の甘さは、微塵も感じない。
古くの工房で使われている厚いエプロンに身を包んだ彼は、年季を掛け、幾重も打ち重ねられた鋼のような、重厚な雰囲気を漂わせている。
槌を振り下ろすたび、周囲からも小さな歓声が上がっていた。
(さしずめ、新しく指導者に変わってからの、体のいいプロモーションとも言えるかの……)
ミウはダルムリンの無駄のない手腕に唸った。
(テオよ、このままだと惨敗になるぞ……っ)
いよいよミウがソワソワしだしたその時だった。
「ちょっと待ったぁ〜っ!!」
鼻にかかった高い声が広場に響く。ざわめく観衆を前に、ボードリンが面白いものを見るように片眉を上げた。
ダダダダダッと広場を駆け抜ける人影に、人混みが割れていく。
「え、嘘!?」「おいマジかよ」「噂は本当だったんだっ」
ざわめく観衆が見守る中、人影は一気に広場中央、鍛冶対決の舞台まで駆け上がる。
「姉ちゃんっ!!」
「お姉ちゃんっ!!」
「いよぅ可愛い姉弟たち。ちょっちピンチな感じ?」
人差し指と中指をピシッと立てて、軽快に挨拶するラミル。ワッと周りから歓声が上がる。
「おいラミルっ、帰ってきてたなら言えよ!」
「あーん? 今帰ってきたんだってばっ」
「なぁ、いつまでいるんだ?」
「んー、未定。そんないなーい」
「ラミルーっ、このあいだ言ってたあのカフェ行こうぜっ」
「あっははは! もう何年も帰ってないのに、このあいだっていつよ」
「ラミルっ、私三人目が産まれたのよっ」
「うひゃー、最っっ高じゃん! あとで一緒にお祝いしよーよ!」
「今度飲みに来いよラミル! 安くしとくぜ!」
「そりゃいいや! ちょうどみんなに話したい話があるんだよねっ!!」
「ききたーい!」「ラミル〜っ」「ラミルこっちー!」
様々な声援に、両手を振って応える。
ラミルの登場に色めき立つ観衆。
広場は一気にボルテージを上げた。
「……ラミルよ。よく帰ったな」
「じーちゃんっ!! なぁにしてんのこんなとこで〜♪ ご飯食べてる?」
ボードリンに親しげに抱きつくラミル。もじゃもじゃの髭をさわさわと弄る。
厳格なボードリンも、孫には弱い。独立し、志高く国を出た孫娘には、特に。
そしてラミルを昔から知るのはボードリンだけではなかった。
「……大きくなったなぁ、ラミル」
「ダルムリンのおっちゃん! 久しぶりぃ〜! てかまーた若い子捕まえて、いぢめてんの? んでウチの乳見すぎなっ。でかくなったけどさぁ〜」
「……相変わらず口の減らない奴だなっ。何しに来たんだお前?」
「そりゃ助っ人だよ。助っ人」
ふふん、と鼻息荒く腕を組む。軽口に比べ、睨みつける視線は真剣そのものだ。
「よし、では槌捌き、久しぶりに見てやろう」
「別に手加減してくれてもいんだけど〜……」
「ふん、ほざけ小娘」
ダルムリンは槌を振り上げ、もう一度振るう。
ガキィンッッ
熱した鉄から火花が飛び散る。
「ひゃーっ、すごぉ〜っ…………」
(……まーじ本気じゃん、おっちゃん……)
「姉ちゃんっ、頼む手伝ってくれっ!!」
「まだ負けた訳じゃないっ!! お姉ちゃんっ、お願いっ!!」
「はは、ルルパもタルパも、頑張ってんね」
二人の後ろを見やる。そして息を飲んだ。
(足りてない……)
温度を保てていない炉。鋼の色から見るに、熱する時間も短いようだ。
力が無い分、叩く回数を増やさなければならないが、焦りと緊張からか、全体的に粗が目立っていた。
こんな大舞台で、自分の技術を見極められることなど、今まで無かったに違いない。
ラミルはこの一瞬で、妹たちの置かれている現状を見抜く。
この慧眼こそが、多種多様なスキルを持つラミルの、最も優れた部分のひとつだった。
一歩も引く気のない妹と弟の気迫にたじろぎながら、静かに目を閉じ、深呼吸する。
炉の炎が爆ぜる音、金属が擦れる音。煤の焼けた匂い。鉄から昇る熱気が、肌をチリチリと炙る。
鉄と火と油の町、山麓都市ギムリ。
ラミルの生まれ育った町。
(ああ〜、帰ってきたなぁ〜っ……)
込み上げる想い。目頭が熱を帯びるのを、必死に堪える。
(そうだよね。この子達、こんなに頑張ってるんだもん。ウチが諦める理由なんて、どこにもないじゃんね)
パチッとボリュームあるまつ毛を開く。大きな橙の瞳が、不安そうに眉を下げる二人の姉弟を映し出した。
ラミルは目を細め、口角を上げる。
マリーゴールドのような笑顔が弾けた。
「こりゃお姉ちゃんも、少し頑張ってみようかなっ!! やるよっ、ルルパッ、タルパッ!」
ルルパとタルパの表情がパッと明るくなり、歓喜の声を上げてハイタッチする。
ダルムリンはやれやれと小さく鼻息を吐いた。
「さあっ、ここにきてルルパ、タルパへの頼もしすぎる援軍が現れましたっ!! 果たして間に合わせることができるのでしょうか〜っ!?」
ノリノリのソフィアが叫ぶ。
ラミルはつなぎの袖を捲ると、腰に着けた厚い皮手袋をはめる。
そしてぐっとゴーグルを引っ張り、装着した。
「さぁっ、さっさとやろっか!」
ラミルの加わった三人での刀剣作りが再開された。
それから一時間、怒涛のように時間はすぎていく。
「遅いっ!! ほらすぐ出してっ」
「はっ、はいっ」
ルルパから鋼を受け取ると、ラミルが自分の槌を振り上げた。
キィィィィィンッ キィィィィィンッ
鈴の音のように高い音が広場に響き、歓声が上がった。
「温度っ、火ぃ見てっ、大丈夫っ?」
「う、うんっ!!」
「よぉし、もっかい行くよ〜っ!!」
打った鋼を再び熱する。
「デザインは決まってるんでしょっ? あと柄! タルパっ、作れるっ?」
「任せてよ姉ちゃんっ」
「ルルパは急がないで。ほーら、ゆーっくり、熱が伝わるのを肌で感じるの……」
「はっ、はいっ」
へっぴり腰になっているルルパを後ろから優しく支えながら、鋼を掴む"やっとこ"を一緒に操作する。
「そうそう。めっちゃ上手くなってんじゃん!」
「えへ、えへへっ♪」
「いやー、こりゃウチもウカウカしてらんねーッつーか……。おっ、タルパ見せてみ」
頷き柄を渡すタルパ。自信作なのか、ドキドキしながら姉の反応を待つ。
ラミルはんーっと片目を細めて手触りを確かめたあと、革グローブを脱いでタルパの頭をぽんぽんと撫でた。
「かっこいいじゃん! 特にこのレリーフは熱して直ぐ削らなきゃこんな風にはならない。頭ん中にあったの?」
「うん、俺前からこの形使いたくて。あと赤い宝石も付けるよ!」
それはドラゴンをあしらった細かな装飾だった。
「よし、じゃあもっかい叩くよっ!! 今度はルルパ、やってみ」
「えっ、でもあたし、タルパより力ないし……」
「テーパーエッジは力より感覚だよ。大丈夫。お姉ちゃんの前でやってみな」
「……そっか。うんっ♪」
カキィン カキィンッ カンッカンッ
熱々の鋼がルルパの槌で剣に形を変えていく。
「溝はどうするの? あっ、いいじゃんいいじゃん! それならバランス取れるよ。センスあんねぇ」
後ろから付きっきりで指導しながら行う、ルルパの繊細な作業。
汗を拭うルルパの真剣な横顔をついつい見つめてしまい、ふっと頬が緩む。
「姉ちゃん柄出来たっ!!」
「よーし、じゃあ水換えてっ、最後はタルパが研磨ねっ」
「ええっ、俺研磨苦手で……」
慌てるタルパの頭をガシッと腕に抱き込むと、ニカッと笑う。タルパは目の前にあるたわわな果実に真っ赤になりながら、目を合わせられず慌てた。
「苦手だからやるんじゃん。なーに、出来ないの? みんなが見てるから怖い?」
「……バカ言うなよっ、密かに練習してた成果、姉ちゃんにも見せてやるぜっ」
「よーし、じゃあ、タルパとルルパの実力、広場のみんなにも見せてやろうよっ。もちろんっじーちゃんにもっ」
『おーっ!!』
こうしてあっという間に時は過ぎ、約束の時間が近づいて行った。
『やったできた〜っ!!』
声を合わせて抱き合うタルパとルルパ。それを見てラミルも大きく頷いた。
「いいじゃん。かんせーいっ!!」
タルパが掲げる片手剣。すっかり真上に登った太陽を反射し、その刃が銀色に輝いた。
初めての三姉弟の合作。
タルパとルルパはまるで輝く宝石を眺めるようにキラキラとした目で自らの作品を眺めていた。
「これで俺らのショートソード、完成ですっ!!」
喝采が沸き起こる。昔から三姉弟を知る近所の人など、涙すら浮かべている。
「おおっと、ここでタルパとルルパも完成ですっ。では、審査の方に移りましょうっ」
机に置かれた二振りの剣。
ダルムリンの剣はやや短く小ぶりだ。幾重にも重ねた鋼は根元厚みがあり、重くなり過ぎず突きやすくも強度を担保している。重心がやや高く、力で切断することも出来るようになっている。
対してタルパとルルパの剣はダルムリンのものよりやや長い。切っ先は細くしなやかで、力を入れるとしなり、切れ味が増すようになっていた。
「…………」
ボードリンが両者の剣を見比べていく。
手に持ち、叩き、振ってみせる。
固唾を呑んで見守るルルパ。
自信ありげなタルパ。
そして一息つき、目を伏せるラミル。
「ではっ、結果発表ですっ!!」
ソフィアが手を挙げたのは、
「勝者っ、ダルムリンっ!!」
ワァーッッッ
熱狂する広場。
歓喜に沸くダルムリン陣営。
一方タルパは呆然と立ち尽くし、ルルパはぺたんと座り込んだ。
ボードリンは、目を閉じ、腕を組んだまま椅子に座って動かない。
ラミルは吐息をこぼすと、震える二人の頭を撫でる。
「よくやった。よくやったよ。お姉ちゃん、感動しちゃった」
「でも……なんで…………」
「うーん……」
何かいいかけて止まるラミル。ボードリンはのそっと立ち上がると、三人の前まで歩み寄り、膝を着いた。
「タルパ、ルルパ、まずはよくやった。この短い時間で、よくこれほどまでの刀剣を作り上げた。じいちゃんは感服したぞ」
普段褒めない祖父の言に、目が点になる二人。
「問題はこの勝負。一体何を目指していたのか、じゃ」
「目指していたもの……?」
大粒の涙を湛えて、ルルパが口を開く。
「魔界全土に輸出する剣。お前たちはあれを粗悪と呼んだが……果たして剣の悪とはなんなのか」
ボードリンの目が光る。
「ダルムリンの剣は確かに少し短い。根元は厚みがあり、先端は重い。切れ味はそれほどなくとも、突いて切ってとやりやすい。取り回しが良いのだ」
ダルムリンの剣を手に取り呟くボードリン。そしてもう片手にはタルパとルルパの剣を取った。
「他方、タルパとルルパの剣は切っ先が薄く、軽い。確実に敵の急所を切り裂けば、大変な威力となろう。切れ味だけみれば確実にこちらが上じゃ」
「ならっ……!!」
「じゃが、お前たちの剣は、使い手を選ぶ。魔界全土に普及させるなら、強い者も、弱い者もいよう。使い手を選ぶ剣では、残念じゃが多くは売れまい」
「でも、じいちゃんだって使い手を選べって……!!」
タルパは床を踏み詰め寄る。ボードリンはは顎髭を触ると、優しい瞳で二人を見つめた。そして移す視線の先。趨勢を見守っていたミウと目を合わせる。
「此度は"れゔぃあ・かんぱにー"の方に来てもらい、剣を売る売らないの話をしておるのだろう?」
「……!!!!」
ルルパは思い出す。ミウの言葉を。
__かんぱにーは、あくまでも、良い剣が売れればそれで良い__
「……そんな…………」
敗因を告げられ、意気消沈する二人をラミルは慰めた。
「でもこのおっちゃんの剣、最初に見せてくれた奴より明らかに出来がいいよね」
ダルムリンをチラ見するラミル。ダルムリンは居心地が悪そうに咳払いをする。
「オホンッ、それは当然私が直接……」
「あー、なら、もう少し良いもの出せるんじゃない? そしたら単価もそれなりに上がったりさ。ねぇ、ミウちゃん」
「うっ……そりゃ出来んことは無いが……」
「はっ、流石はラミル。このわしに吹っ掛けおるとはの……!!」
ギクリと身を固くするダルムリンと、クツクツと楽しそうに笑うミウ。
ラミルは二人に向かって愛嬌たっぷりにウインクして見せた。
「ところでラミル……」
「なぁにじーちゃんっ♪」
「……わしが何を言いたいかわかるか?」
「んへ? えーと、言い辛いこと色々言ってくれてありがと?♡」
「……ッッッバッカモンッ!!」
「うひゃああっ!?」
大喝が飛び出し、ラミルがもんどり返って地面に転がる。
「あの鋼の叩き方はなんじゃっ!! 教えたことぜーんぶ忘れてしもうとるんかっ!! どーせ武器は全然作っとらんのじゃろっ!! 建築や製造ばかりに精を出しおって!! ドワーフならっ! 武器を作れ! 武器を!」
「くぅっ、それを言うならじーちゃんだって、なんでこの子達にもっと教えてあげないのさっ!! ウチにはつきっきりで鬼みたいなシゴキしたくせにっ!!」
「ソイツらはまだ鍛治の楽しみを覚える段階じゃっ!! お前のレベルでは無いわ、このヒヨっ子め!」
反撃が倍になって返ってきてラミルがいよいよ渋面になる。バタバタした空気の中、ソフィアが間に割って入った。
「で、ではこれにて鍛冶対決、終了でーす!! はいっ、お二人ともっ喧嘩はあとでっ」
ソフィアのアナウンスが響き、喧騒の中イベントは強制終了となった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「やはー、それにしても、久しぶりだねミウちゃん」
「ったく、間に合わんかと思いハラハラしたぞ」
煙草の煙を燻らせながら、ラミルはミウの隣で壁に背を預けていた。
「びっくりしたよー。人魚なんて」
「あれはソフィアのトコの男娼じゃ」
「えっ、やっぱり? 男の子?」
「なんじゃ目を丸くしおって」
「いやぁ、人魚の女の子が目の前で男の子になってウチがめっちゃ驚いてるのにさ、あの子はそれどころじゃない、急いでって、急かすんだもん……」
「クックッ、そうか。あやつあれで意外と強引な所があるからの」
「それにしても男娼か〜。あの伝説の魔法使いソフィアのねぇ………………って男娼ぉ!?」
「んおっ?」
「なにそれっ、あの子っ……えっ、あんな小さい子が……お客さんとえっちすんの?」
「あ、今日はわしが先約じゃぞ♪」
「えええええっ、もうなんかワケわかんない全然わかんない。男で女で人魚で、男娼なの?」
「そうじゃ」
「分かんないっつってるだろっ!! 説明しろっつってんのっ!!」
「いやぁ、ソフィアの魔法の深淵というのはかくも深いものなんじゃなぁ。もうなんか凄すぎて……ちちんぷいぷいのぱんぱんぴゅっぴっで、このわしすらわからんのじゃよ」
「わからんのかいっ……でも、へぇ……ふーん…………」
「あっ、重ね重ね言うが今晩はわしじゃぞ?」
「いや、どうでもいいから。彼はどこ?」
「確か片付けの手伝いをしておると思うが……」
「お礼言ってくる。じゃあミウちゃん、後でねぇ〜」
ラミルはミウと別れると、テオを探した。
広場はまだ人が多く、ラミルは何かと話し掛けられてしまう。
(お礼言う前に帰っちゃったら嫌だな)
何故そこまで執着したのかは分からない。ただ中途半端にしたくなかった。
「あっ、テトっ!!」
人混みに紛れた、小さな頭。思わず手を握る。
「あっ、ラミルさんっ、本当に凄かったですっ!! かっこよくて、頼もしくて! 本当に剣も凄くて! ぼく感動しましたっ!!」
「おおぅっ!?」
テオはキラキラした瞳で、ズイっと身を乗り出してくる。ワーウルフなら尻尾がぶんぶん揺れていただろう。
(タルパよりまだ幼い。ひえーっ、キラキラしてるな〜っ……)
ぽん ぽん ぽん
「あ、あの……」
「……へっ?」
気がつけば頭を撫でてしまっていたようで、あまりの無意識に自分で自分が面白くなる。
線の細い華奢な少年。
だがよく観察すると、目鼻立ちはあの可憐な人魚そのものだ。
「ラミル、さん?」
キョトンとした、まん丸の瞳がラミルを見つめる。ラミルが何かいいかけて唇を開くと、ちょうど隣を通りかかった男に話しかけられた。
「あっ、ラミルっ! 魚安くしとくから買ってけ!」
「今日は別にいらーん」
「ラミルっ今日はうちの宿泊まれよっ」
「もぉーっ、今はいいって!」
「おーい、俺の剣も見てってくれーっ!!」
「だーかーらっ、アンタらっ、たまに帰った時くらいっ、自由にさせろーっ!!」
周りが不思議と笑顔になる、華のある娘。
ニシシと歯を見せ笑いながら、逃げ出すラミル。
「ねえ、いこっ?」
「ふぇっ? ひゃあっ!?」
広場の全員が自分に注目しているような、そんな渦中のど真ん中。
テオはラミルに手を引かれ、広場を突っ切り逃げ出した。
[newpage]
「いやー、参った」
突然のスコールに降られ、裏路地の軒先で雨宿りする二人。大掛かりな舞台だったため、今頃ミウとソフィアは大わらわだろう。
焦る二人を想像するとついクスリと笑ってしまう。
「ラミルさん……」
「ん? ああ、ゴメンゴメン。お礼をいっとかなきゃと思ってさ〜。えーと、テト、じゃないや。テオに。マジありがとうね!」
握り続けていた手をパッと離し、ハハッと笑う。暖かな感触が残り、少しだけ顔を強ばらせるラミル。
「いいんです。それより、ラミルさんって本当によく笑いますねっ♪ なんかこっちまで嬉しくなっちゃいます♪」
ふふふ、と楽しそうに微笑むテオ。その柔らかな笑顔に今日の疲れが癒されていく気がした。
「そういえばテオは女の子なの? 男の子?」
「ええと、ぼくはサキュバススライムっていう……その、淫魔で……性別はどっちにもなれるんです……」
なんだか恥ずかしくて、赤くなりもじもじするテオ。ラミルはへぇっと意外そうにする。
「ソフィアってあのサキュバスでしょ? めっちゃ強い」
「そうなんです。ご主人様は本当に本当に凄いんですよっ」
まるで我が事のように胸を張るテオに吹き出しそうになりながら、そっかそっかと頭を撫でる。
「らっ、ラミルさんは撫で撫で好きですね……?」
「えっ? あっ、ごっめーん! なんかテオが可愛くってさぁっ!」
両手を合わせ、頭を下げるラミル。
「いえいえ。ぼくもラミルさんに撫でられるの、なんか心地よくて……」
「……そう?」
猫を撫でるように手にじゃれつくテオ。調子に乗ったラミルは、顎や首筋を撫でる。
「……っ……♡」
一瞬とろんとした目。その少年らしからぬ色香に、ラミルは思わずドキッとしてしまう。
「そ、そんなことよりさ、うちの工房近くて。今誰もいないけど、雨宿りついでに、暖かいものでも、飲む?」
(こんな子供に、なに赤くなっちゃってるんだろ……ウチは)
たははと顔を仰ぐラミル。
テオはそんなラミルの様子をじっと眺めて、コクンと頷いた。
工房は最近は使われてなかったが、ルルパ達がマメに掃除し小綺麗にまとまっていた。
客間もないので仮眠室のような小さなスペースで、テオはベッドにちょこんと座らされる。
「コーヒーくらいしかないけどさ〜」
コトン、とカップが目の前に置かれ、香ばしい香りが漂ってきた。
「ウチよく知らなくてさ、サキュバススライムってヒトなの?」
「ぼくもよく分かんないんですが、今は男か女の姿でいます」
「ふーん? ソフィアの魔法かぁ。ウチからすれば御伽噺の世界だよ」
「そんなにご主人様って有名なんですね……」
「あはは、ウチも話でしか聞いた事ないケドね」
知らないところで有名なご主人様が誇らしいようで、知らない部分がまだあることが、寂しいようで。不思議な感覚を抱くテオ。
ラミルは興味ありげにふにふにとテオのほっぺを摘んだり耳を触ったりしている。
なされるがままだ。
「つまり、女の子にも男の子にもなれるんよね? ぶっちゃけテオ自身は男が好きなの? 女が好きなの?」
「えっ、ええっ!?」
しどろともどろになるテオ。ラミルは笑わず、足を組んで膝に肘をつけ、テオの返答をじっと待つ。
「ぼ、ぼくは……どちらかと言うと……女の子の方が…………」
「ふふっ、だと思った♪」
「ふぇっ?」
「だってここに入ってから、テオずーっとウチのおっぱい見てるんだもん♪ それに、テオのアソコも元気そうだし♪」
「はぅっっ!?」
慌てて股を抑えて震えるテオに、ラミルはまたぽんぽんと頭を撫でる。
「良いじゃん! 健全な男の子でさっ!」
「うぅ……」
男として見られていないような気がして、プクっとむくれるテオ。そんな様子を可笑しそうに眺めながら、ラミルは自分の胸を掴み持ち上げた。
「そんな気になる? おっぱい」
「え……えぅっ……」
実は人魚に変身していた時に摂取してしまった媚薬の効果は、まだ体内に残っていた。テオはその薄いタンクトップに包まれた双丘の、浮き上がった先端に釘付けになってしまう。
「ふふふ……えいっ♡」
ぷにっ
つい凝視してしまっていたおっぱいが、テオの顔に密着する。
「……!!♡」
[uploadedimage:24887734]
火を扱ったあとの、濃い汗の匂い。
スコールと合わさった湿気の匂い。
そしてラミルが本来持つ柔らかな女性の甘い匂い。
その混ざりあった独特の匂いが下半身に直撃する。
「……ウチ臭くないよね?」
「凄くいい匂いです」
「良かった♪」
今までにない刺激的な匂い。すぅーっと胸いっぱいに吸い込む。
「テオのえっち♡」
優しく押し倒されたテオは、そのままポンポンポンとあっという間にズボンを脱がされる。
「らっ、ラミルしやんっ……恥ずかし……♡」
「ふふ、ほら♡」
むにゅっ
ラミルの褐色のおっぱいが降ってくる。胸の形が変わり、テオの顔がおっぱいに押しつぶされる。
「むぷっ……すーはーっ……すーはーっ♡」
「んふふふ、スケベ♡」
そっと指でテオの熱い棒を撫でる。既にカウパーの滲み出ているソレは、さらなる刺激を予感しヒクヒクと上下に動いている。
「おっぱい舐める?」
タンクトップを捲ると、プリンッとまろびでる形のいい乳房。
玲瓏のツンと上を向いた乳房とは違い柔らかくも重量感を感じさせるその胸。
顔を埋めるだけで射精しそうな程の幸福感に包まれるテオ。
押し付けられ、少し唇を動かすだけで形をむにむに変える薄ピンクの乳首。
[uploadedimage:24887738]
ちゅっ むにゅっ むにゅっ ちゅっ
「んんんっ……♡ もっと吸って……♡」
ちゅっ ちゅーっ♡ もみっもみっ ぴちゃっ ぴちゃっ
手でも乳首を楽しませながら、口で一生懸命愛撫する。その真剣さがラミルにとっては可愛い。
頭を撫でながら、乳吸いによる快感に耐える。
「んはぁっ♡ はぁっ♡ 気持ちいい……♡ なんかむずむずすんね……♡」
「んはぅっ♡」
しこっ しこっ 優しく授乳手コキしながらテオの反応を楽しむラミル。
(ほんっと可愛いなぁ……この子……♡)
ぎゅっと目を閉じ乳首をちゅうちゅう吸うテオに、愛しさが自然とこみ上げてくる。
「ね、テオは女の子にどんなことされるのが好きなん?」
「はうぅ……な、舐めてもらったり……とか?」
おっぱいの隙間から顔を出し、赤くなるテオ。
「ふふっ♡ フェラチオ?」
ニヤニヤ笑いながらラミルは顔を下に下げていく。
「はっ……はいっ…………その……」
勃起したペニスをすんすんと嗅ぐ。
(やば、結構おっき……♡ それに、いい匂い……♡)
テオの淫気が知らぬ間に、ラミルの鼻腔から体内に侵入していく。
それは下腹部に沈殿し、ラミルをテオ専用まんこに作り替えていく。
しかしラミルはそんなことには気付けない。
ちゅっ ちゅっ ちゅっ はむっ♡ れろぉっ ちゅぱっ ちゅぱっ
丁寧に被った皮を剥き、亀頭を丁寧にしゃぶっていく。カウパーでヌルヌルの亀頭が、強い刺激に反応しぴょこぴょこ動く。
「ちょっと、この子元気で舐めにくいんだけどっ♡」
「気持ちよすぎて……はわぁっ……♡」
「ふふ、じゃあこれはどう?」
むにゅっ♡
「あひっ!?」
大きな胸を抑えているタンクトップの中にペニスが飲み込まれる。汗で蒸れ蒸れの熱い谷間でペニスは揉みくちゃに翻弄されてしまう。
ぐちゅっぐちゅっぐちゅっぐちゅっ
「はひぃっ♡ ああんっ♡ やぁっ……♡」
「女の子みたいに鳴いて、可愛い♡」
じゅるっ じゅぽっ じゅぽっ じゅぽっ
「はぁんっ!?♡♡♡♡」
ラミルの着衣パイズリフェラ。魂が抜けそうな程の快感。ふるふる震え出す腰。
「あぁっ、ラミルさんっ、ラミルさんんっ!!」
「ふふっ、イキそ? いーよ♡」
パクっと亀頭を咥え、乳圧を加えていくラミル。汗とカウパーと唾液でドロドロになった乳まんこが、テオの精子を搾り出す。
[uploadedimage:24887745]
「んくぅっ!!」
びゅるるるるるっ!! どぷっ どぷっ
ゴキュッ ゴキュッ ゴキュッ ゴキュッ
ちゅこっ ちゅこっ じゅぷっ じゅぷっ
亀頭を咥え喉で精液をうけとめながら、最後まで射精出来るよう乳で搾りきってやる。ラミルの献身的なパイズリフェラにテオは夢中になってしまった。
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……ラミルさんっ……♡」
「んーっ♡ ほら、舌出して……♡」
「んむっ…………♡」
香ばしい、痺れるような匂い。
コーヒーとシガーの香りがまとわりつく、退廃的なキス。
気付けばスコールはそのまま雨雲を呼び、明かりをつけていない室内はすっかり暗くなっていた。
遠雷が轟き、雨粒が窓を打ち付ける。
「はぁっ……はぁっ……♡」
ラミルは起きてつなぎを脱ぐ。美しいヒップラインに目を奪われるテオ。
「ねー、テオ。このえっちも、お金かかんの?」
「えっ? いやこれは、そういうものでは……ない、かなと……」
「ふーん。じゃあウチのこと気に入って、セックスしてくれてるってこと?」
先程まで陽光のように輝いていた金色の瞳が、今は妖しげな魔力を纏った琥珀に見える。
「そ、それは……」
「テオってウチのこと好きなん?」
「……はぅっ…………」
「ウチはテオのこと、結構好きだけどな♡」
テオの乳首を指先でくりくり刺激する。
「…………挿れるね?」
「……は、はいっ……」
テオの上に跨り射精したばかりの熱いペニスを、腟口に導く。
とろとろの蜜の詰まった肉壺。テオは切なくなり突き上げようとする。しかしラミルが足で動きを抑制し、挿入が出来ない。
「いっ、挿れたいですっ……」
「ふふ、いーよ♡ セックスしよっ?♡」
ずぶぶぶっ
「あひっ!?」
「っくぁっ…………おっき……♡」
焦らされたペニスは大きく膨らみ、ラミルの形のいい腟を無理やり押し広げていく。
ずぶぶぶぶっ ぐにゅっ
「奥まで……入った……よ♡」
ポルチオが優しくテオのペニスを包み込む。サキュバスの吸い付くようなポルチオとは違い、ふにっとした柔らかな布団のような甘い感覚。
「これ……ここ、奥気持ちいいです……ラミルさん……っ♡」
「ふふ、目ぇハートじゃん♡ ほら、ちゅっ♡ テオっ♡」
汗、煙草、コーヒー、雨、オンナの匂い。
天に昇るような、多幸感溢れるえっちでは無い。
求め合う雄と雌。肉欲のまま粘膜を擦り体液を交換し合うような、生々しいリアリティのセックス。
[uploadedimage:24887783]
テオはラミルのその身体に夢中になった。
ゆさっゆさっゆさっゆさっ
「ラミルさんっ、突きたいっあっあっ♡」
「ふふふ、こうやって前後に動かれるのも好きっしょ?♡」
斜めについたポルチオが亀頭をゴシゴシ擦っているような独特の快感。
「あっあっあっ♡ だめぇっ♡ いっあっ♡ またっ、また出ちゃうっ♡」
「いいよっ♡ お姉ちゃんのおまんこにぴゅっぴっしよっか♡」
ゆさっゆさっゆさっゆさっゆさっ
「んううううっ♡♡♡♡」
「ふふ、歯食いしばって我慢してる♡ イキたいの?」
「イきたいですっ♡ あ"っ♡ ん"っ♡」
「んっ……これ奥めっちゃ気持ちいい……♡」
上に乗りイニシアチブを握るラミル。
しかし実は性経験がなく初なラミルはもはや限界であった。
(このまま揺られたらっ♡ おかしくなっちゃうっ♡ でも、今出されてもっ……絶対ヤバいっ♡)
ゆさっゆさっゆさっゆさっゆさっゆさっ
「ラミルさんっ♡ あっあっ♡」
「テオ……っ♡ ん"っ……お"っお"っ……お"お"お"ぉぉぉっ……♡ んお"っ♡ おほぉぉぉぉぉっ♡♡♡♡」
気が付けばペニスの感覚に集中し、ディルドでオナニーするようにトリップしそうになるラミル。
「ラミルさんっ、ぼくもうっ、出ますっ」
「……お"っお"っ♡ ん"っお"っ♡ んほぉっ♡ ん"っ…………ふへ……?」
びゅるっ!!
「んほぉっっっ!?」
必死で我慢するテオのペニスから放たれる、先走りに飛び出た精液。それがポルチオを超え直接子宮を叩き、頭に突き刺さるような快感を生み出す。
「イきますよっ、出ますっ、出ちゃうっ!!」
「んぁっ……ちょ、ちょっと待って……今の、今の続いたらヤバ……ん"ん"ん"ん"ん"っ♡♡♡♡」
「ラミルさんっ!! 子宮で全部飲んでっ!!」
びゅるるるるるっびゅるるるるるっ!! どぷっ ぶびゅるっ ぶびゅるるるっ
「〜〜〜〜〜!?!?!♡♡♡♡ ん"ん"ん"ん"ん"ん"ん"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!♡♡♡♡♡♡」
ビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッ♡
壊れたマリオネットのようにガクガクと震え四肢を曲げるラミル。
それは人生初の、他者から与えられた絶頂だった。
ビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッ
「あへっ……ひゅっ……!?」
高すぎる感度はテオにより更に高められ、ラミルの魂に女としての喜びを、深く深く深く刻み込む。
震えすぎて勝手に抜けるペニス。快感の渦の中、テオはラミルの豹変ぶりに戸惑っていた。
「ラミルさん……だ、大丈夫ですか……?」
「はっ……ひゅっ……♡ ……んくっ!?」
ビクンッ
「……ラミルさん……♡」
「はぁんっ♡ いやぁんっ♡」
何も刺激しなくても軽イキを繰り返すラミルを愛しく感じ、抱きしめるテオ。その柔らかな抱擁すら、敏感になったラミルには劇薬だ。
「はぁっ……はぁっ……はぁっ…………」
髪を掻き揚げ、ベッドに横たわるラミル。横にちょこんと寝そべるテオは、その横顔に強く惹かれていくのだった。
[選択肢を表示します]
▶ 海賊たちの復讐【134】へ
Ad