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僕という知性 が異世界に転生する

  僕は転生者である。

  今の世界に生まれる前に別の世界で不幸な境遇で生きて、

  苦しんでそして短い人生を終えた記憶がある。

  でのその人生で唯一良かったことはそんな僕を大切に育ててくれた

  両親のおかげで、その世界の在り様、人生観、知識、知性を

  自由に得る喜びを与えてくれた。

  きっと短命と予測される僕にその愛情を注いでくれた両親、兄弟姉妹が

  せめて経済的に豊かになれるように、

  獲得した知性や、洞察力を活用して、投資によりそれなりの資産を残すことができた。

  今も夢の中で残した家族が僕への定期的なお墓参りもしてくれているのを

  見ることがある。

  今、僕は15歳である。地方の貴族のもとに生まれて、不自由なく育てられた。

  物心がついた時から僕には3歳年上のウルフ族のメイドがいる。

  いずれかの良い家の育ちであると思われる彼女は何らかの事情で

  僕が7歳になった時に僕の父からメイドとして働くようになった。

  彼女はウルフ族であるが故か、とてつもなく戦力レベルが高い。

  職業も戦士である。

  見た目は魔王の角と言ってもいいような、角を持っている。

  そんな彼女がなぜ、こんなに頭でっかちで弱い僕の世話係という不遇な

  境遇を受け入れているのかは不明である。

  『ご主人様、起きる時間ですよ。』

  といまだに僕を子供の様に扱う。

  『アッダリン、息が苦しいよ!』

  『そうですか、それなら私が起こす前に起きないとだめですよ。

  カワイイ私の大切なご主人様、おはようございます

  今日の天気は晴れです』

  朝、僕が起きていないと僕の顔を強く抱きしめて、息ができない様にして、強制的に目覚めさせる。

  年頃の僕はその感触と香りがいやではない。

  年頃特有の朝の元気な体がさらに元気になってしまう。

  そしていつもの彼女の最後の言葉で胸が少しくすぐったくなって、

  もう一度抱きしめてほしくなってしまう。

  普段は恥ずかしいので我慢するが半分寝ぼけて、

  『もう一回抱きしめて!』

  というと彼女は嬉しそうに抱きしめてくれる。

  僕はいま、その彼女が一番愛おしい存在と思っている。

  しばらく彼女が僕を抱きしめてくれると、

  彼女の呼吸の音、心臓や、血管の動く音、

  時にはお腹の中の音が心地よくて、

  彼女の特有の香りが大好きである。・・・

  急いで、顔を洗い歯磨きをして、着替えをして

  家族の待つ食卓に向かう。

  そして彼女は僕を警備するかの様に後ろに立つ。

  父、母、兄、妹との家族での食事が始まる。

  そしてその日は父と兄が戦場に向かう日である。

  唯一同じ人間同士で争う人間は一番どうしようもない種族である。

  父と兄を見送ると

  妹が僕にまとわりついてくる。

  妹から見ると僕のメイドはある意味ライバルのようである。

  『アッダリンはいつもお兄ちゃんと一緒よね。

  たまには自分の好きなことをしていいのよ』

  『有難うございます。お嬢さま

  私の好きなことは私の大切なお兄様のお近くにいて

  お守りすることでございます。』

  そして数日は普通の生活が営まれていた。

  私はアッダリンと、訓練を兼ねて

  ギルド管理所の仕事である魔族狩りに向かった。

  戦地に向かう父と兄に負けじと今日は

  ダンジョンボスの退治を請け負った。

  ダンジョンに入って3日目ついに最後の

  部屋でダンジョンボスとの戦いに挑んでいる。

  戦いは予想外に苦戦をしている。

  物陰に隠れて言葉を交わした。

  『ご主人様、今回はかなり強い相手です。

  撤退も考えないといけないと思います。』

  戦場でもメイドの恰好で戦う彼女がつぶやく。

  『ご主人様、今回はその謎のスキル他力本願 インキュバスの力を

  使ってください。』

  『そうか、では今回は撤退をしたい。

  他力本願なんて使っていたら僕はいつまでも強くなれないからいやだ!』

  『。。。それは違います。お父上様も言っているではないですか。

  君主に必要なのは強さだけではない。

  人をうまく動かすことで、戦で勝ち、国や領地が維持できる・

  今がその時です。他力本願の他力とは今はこの私のこと。

  貴方のメイドである私を使うことが

  君主として立てる男です。』

  『わかった。使うよ』

  そして初めてそのスキルを選択した。

  と突然彼女が僕を強く抱き締めてきた。

  そしてその時とてつもない力が僕の体から湧き上がり、

  そして突然空間が変わり、僕の全身は彼女の両脚、両腕に包まれて

  そして彼女の中に吸い込まれていった。

  どうも僕は今彼女の意識の中にいるようである。

  『ご主人様が私の中に溶け込んでいくのを感じるわ』

  そして彼女はボスキャラに勇敢に向かっていき、

  そしてボスキャラに打ち勝った。

  その瞬間、僕はもとに戻る。

  彼女の残り香を全身に感じている。

  そしてもとに戻った僕を彼女が抱きしめてくる。

  『ご主人様、今私たちは一心同体になったの感じましたよね?

  これがあなたのスキル他力本願 インキュバスの力。

  私は無限の力がみなぎるのを感じました。

  そしてそれはご主人様が私に萌える力によって

  大きく変わることを感じました。

  まだまだ私の魅力はあなたの萌え力を引きだしていない。

  今からすることはあなたの力を引きだすため。』

  ・・・

  『ちょっと、待って、僕はまだ・・』

  『今からご主人様を一人前の男の子にします。

  それが私のメイドとしての役目・・・。』

  『いや、ちょっと待って!』

  『ま、かわいい。さ、私のところへ』

  『あ・・・。』

  『もう終わってしまうのね。次はもっと忍耐力をつけて下さいね。』

  それは短い時間の営みで僕にとっては初めての至福のひと時であった。

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