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[chapter:【閲覧注意】着ぐるみネタ習作3]
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僕は益々、僕自身のことについて考える事はなくなっていった。
人は監禁生活が長く続き、暴力に支配された生活に慣れると、もはや己の意思でそこから逃げ出すことが出来なくなるのだという。外の世界で生きていくヴィジョンが完全に失われてしまうのだ。
僕には、人間生活に関して、我欲らしい我欲が現実に満たされるものであると思っていなかった。
また、僕は自尊心や未来への希望というものを何一つ持っていなかったから、この生活に陥っても、何一つ失ったものはなかった。
その点で、李徴のような、己を失っていく事に対する恐れは、微塵も存在していない。
そして、サムザのように、自己自身たるものを踏みつぶされると言う事も起こっていなかったのだ。
では、一方、この性的快感にまみれた生活に満足していたかというと、それも疑問である。
別段、刺激に慣れてしまって物足りなくなった訳でもない。
美味いものが食べたくなった訳でもない。
主人に捨てられるのではないかという不安でもない。
漠然と胸の内にある足りていない"自分"なのだ。
長身の女主人は、そんな僕のことを一向に顧慮せず、僕のことを好きなだけ責めた。
単なる性欲のはけ口として、僕の外なる彼女を使った。
道具として、人形として。
だが、彼女が部屋に訪れない時に好き勝手にするのは許されなかった。
無断で自慰行為にふければ、全ての鏡は片付けられ、フィギュア化のパーツを取り付けられ放置される。
しかも、放置されるのは、見飽きた部屋の中であり、一切の刺激を奪われ、日がな一日我慢させられる事となる。
これは辛かった――"彼女"の姿が見えなければ、僕は丸裸の僕でしかなく、それが何に求められるでもなく、ただ待ち続ける必要があるからだ。
"待つ"と言うのは、非常に間抜けで、それ故に腹立たしい事だとは良く言ったものである。
ある時から、別の方法で遊ばれるようになった。
「貴方は人形なんだから、絶対に動いちゃだめよ」
と、何も拘束されていない状態なのに、一つの身じろぎも許可されなかった事がある。
当初は半時間ぐらい待っていればご褒美を貰えたが、その時間は少しずつ伸ばされるようになった。
鏡の前では、可愛げな等身大ドールが椅子に座らされていたり、壁により掛かっていたりした。
それが上手く行くようになると、今度はポーズを決めた状態で同じ事をやらされる。
「ねぇ。ねぇ。
見ていてね」
女主人は、人形の目の前でオナニーを始めた。
「可愛い貴方を見ているだけで興奮しちゃうの。
ねぇ、私も可愛い? こんなものしごいちゃってるけど可愛い?」
病的な眼差しを向け、また吐息を吹きかけ、しかし、それでも一切人形には触れず、竿を、人形のアナルで気持ちよくなる様子を鏡越しで見せつけた。
「ねぇ。お人形さんだから、好きに出来ないのね。可哀想ね。
だから私が代わりに気持ちよくなってあげる」
主人は、細く長い指に付いた粘液を、実に艶めかしく舐めては、人形を言葉責めにする。
一通り、彼女が満足すると、やっと開放されるかと思いきや、次は、以前隠し撮りしたであろう、目の大きな人形が己を慰めている時の映像や、人形と主人がまぐわっていた時の映像などを見せた。
「こんなに激しくしちゃって。
貴方、自分の事、本当に好きなのね。鏡の前の自分に興奮するなんて」
彼女は、僕の堪え性のなさを利用して、僕の忍耐力を試しているのだ。
そんな具合に、僕は僕の射精を制限され、それ故に、主人から貰えるご褒美――僕の外なる彼女をダッチワイフとして使う事や、主人の目の前で自慰にふける事だが――は、一層興奮することになった。
結果として、鏡の向こうで繰り広げられる光景に対して、僕は殆ど三人称で眺められるようになった。
大きな瞳の彼女は、バックから激しく突かれても、微笑みを絶やさずにいる。主人の精液にまみれても、悦びに満ちた声を"僕の耳の奧だけに"漏らす。
僕は、万事を脳内で補完し、それを延々と反芻することによって、無限の"人形の時間"を過ごす心得を手に入れたのだ。
主人は、やはり僕のそう言う部分をしっかり見破っているのだろうか?
鏡の向こう側で安楽に過ごしていた僕は、再び現実に引き戻されることになる。
道具を使った調教である。
主人はどうやってタイツに穴を開けるのか不明だが、肛門から尿道から、責める場所があれば、様々なポイントを探し、僕を調教していく。
例のドリンクのお陰で、体力の限界を超えてまで射精できるようになってしまった僕は、限界の限界まで玩ばれ、自分の精液に溺れるかのように、痙攣させられた。
「あら、そんなに腰をビクビクさせちゃって、よっぽど気持ちいいのね。
もっと欲しい?」
長身の彼女は、そんな時こそ天使に見えて、外なる彼女は、懇願するようにすがりつき、欲し、主人の提案に対して、気が狂ったように頷いた。
当初は、そんな風に自分から腰を振ってまでして快楽に溺れていたが、恐ろしげな主人の「そろそろ、貴方自身が喜ぶのはやめにしなさい」との言葉で、僕は再び"彼女"との乖離への途を歩む事になった。
身体的な刺激は、いずれ慣れるものだと言われている。AVでよくあるリモコンバイブの類も、惨めな男の妄想に過ぎないと言う。人の話を信用するなら、八割九割の女性は、イった振りをしているだけだと言う。
八割九割と言う数字は兎も角、童貞が妄想の中で生きるには、「現実はそういうものだ」と言う諦めを強く持つ必要がある。
だが、現実、自分が責められるようになると、どうしても、ほぼ無意識のうちに、それを"迎えに行く"姿勢となり、喜んで身体をびくつかせるのだ。
これも、あのドリンクのお陰なのだろうか?
この"訓練"の辛いところは、自分の好きなように射精できないと言う事である。
「まだダメよ。耐えなさい。あと一分我慢できなかったら、もっと酷い事になるわよ」
我慢を強いるクセに、弱いと思われるところは、執拗に虐められる。
「ほら、人形が動いてどうするの? ねぇ、本当のお人形さんなら、こんな事されても、動くわけないじゃない?
貴方、本当に人形なの? 人形でしょ? 私の可愛いお人形さんは何処へ行ったの?」
脅しの言葉は、気狂いの匂いがするからこそ、僕にその行動を強要できる。
「こんなに大きなもの入れてるのに、喜んでいるわ。ねぇ、そうよね? 顔が笑っているものね」
主人の方は、顔を紅潮させて、真紅の唇からは、次から次と文句が飛び出してくる。
瞳は爛々として、焦点は顔に注がれるが、手の動きは正確で、素早い。
「あら、何で人形がもだえているの? 人形なのに気持ちが良いの?」
刺激は僕自身の自我を呼び出すが、しかし、その姿を鏡で、映像で見せられると、行われる行為の客体化も進行する。
何度も、人形の内側と外側で、僕自身が呼び出されると、意識自体は、極めて浮いた存在になるのだ。
僕は、意識として常に傍観者となり、魂のない人形が、好きなように玩ばれる姿をみて微笑んだ。
そして、身じろぎもせず、長い時間を過ごすことも、射精しろと命ぜられれば、何の刺激もなくペニスから吐精することも出来るようになった。
彼女は、そうした人形然とした彼女をよしとしたのだろう。
次は、刺激云々を抜きにした、自然な身のこなしを教え始めた。
それは、中の人間が男であるという事を消すばかりか、人間である事を消すような訓練であった。
一挙手一投足に事細かな指示を与える。
手の角度、足を前に出して、踵を下ろすときのスピード、お辞儀をするときのぎこちなさ。
動きは、パントマイムのそれに近く、或いは、ロボットのようでもあった。
これらの動きのコツは、幾つかの関節を動かさない事にあった。
人間は、無意識のうちに、ありとあらゆる関節、筋肉を利用して、バランスを保ち運動している。
何処か身体の一部を痛めると、予想外の部位にその影響が出たりする。
いつか、右足を骨折したとき、何故か左肩が張るような事があったが、それを今度は、積極的に断ち切るのだ。
人間は立ち上がるとき、腹筋を使って、姿勢を前に倒しながら立ち上がる。
これを制限してやると、前に倒れたり、足を突っ張ったりしながら、随分苦労して直立に持っていく事になる。
そして、この動きこそが人形的な動きとなるのだ。
最初は、フィギュア化の拘束具を一部一部に張り付けての訓練だ。
頑張れば、ご褒美が貰える。
ご褒美は、マンネリ化していたが、しかし、先の訓練ですっかり"外側にある人形"となってしまったから、僕自身は、彼女がご主人様に遊ばれる姿を俯瞰しているばかりだった。しかし、それこそが、僕の内面を素晴らしく興奮させる。
それに、訓練によって、人形の身ごなしを取得するにつれ、この清楚で可愛い彼女は、本当に人形のように動いてくれている。
あの中にいると言うことはどういうことか? 内部と外部の意識と想像と感覚が、出入りすることで、背景は全て消え去り、殆ど純粋な全能感を、僕は得ることが出来るのだ。
訓練が楽しい。毎日が向上心を満たしてくれている。
この自信に満ちあふれた生活は、今までの疑問や不安を立ち所に吹き消してくれる。
可愛い! 可愛い! この人形は、常に僕の傍にいる。悦びも痛みも、全て共有している。
僅かな時間、彼女を脱ぐ。
そして、その時だけ、僕は僕になる。
いいのか? こんなに溺れてしまって。
いいのか? このまま一生やっていられるのか?
悪魔の囁きに耳を塞ぐように、僕は、急いで彼女を着用する。彼女を見たい。"彼女"が目の前にいてくれるだけで、僕は全ての世界と遮断され、この世界と繋がるのだ。
清潔にすることは大切だ。栄養素を補給するのも大切だ。人でいる限り。
何故、自分は人間のままでいるのだろうか?
惜しい、悔しい――そうして、焦燥感に駆られて、"彼女"を身に付ける。
"彼女"が鏡の向こうにいるだけで、全ての不安な気持ちが霧散してくれる。"僕"があるかぎり、この不安は消えないだろう。
僕は、彼女の姿を見るために、そうしているのだろうか? それとも、自分自身の姿を消すために、そうしているのだろうか?
あるとき、長身の主人は、私に沢山のバイブレーターを仕込み、梱包し、イベント会場へと出荷した。
彼女曰く、「沢山頑張ったから、とびきりのプレゼントをあげるわ」との事だった。
今回は、フィギュア化のパーツは取り付けられていない。緩衝材のベッドに身を委ねられ、何をされるのか、期待に股間を膨らませていた。
大きな展示場だ――企業ブースが幾つか並んでいるし、萌え系のイラストがそこかしこに掲示されているので、アニメ関係のイベントのようだ。尤も確かな情報は一つとして教えてくれなかった。
僕の外なる彼女は、ある開発言語のイメージキャラクターらしい。
ブース内で、適当に写真撮影に応じるというのが、私に与えられた仕事。
隣のブースの壁面が鏡面になっていたので、思う存分、自分の姿を観察出来た。
彼女には、色々な仕掛けがしてあるから、あのサディスティックなご主人様が、どういうタイミングでそれを使用するのか、もう、それを想像するだけで、背筋を静かにさせておくことが出来ないようだった。
僕は、そのブースの一角で、準備の成り行きを見守った。
そして、関係者らしきスーツの男性数人と、コンパニオンの女性の挨拶を受け、僕はただ頭を下げることしか出来なかった。
コンパニオンの女性は、"彼女"の可愛さに悦び、開場前に記念撮影をすると言う事になった。
"彼女"は両脇から、肩や腰を触られ、そして密着した瞬間、期待していたそれは起こった。
極度の振動が、ペニス、アヌス、その他諸々を刺激する。
快感に絶頂しつつ、訓練された彼女は、それを表に見せることなく、やりおおせた。
写真を撮る男性のカメラの調子がおかしいお陰で、僕はその快楽を人知れず楽しむことが出来た。
鏡に映る彼女は、コンパニオンに囲まれながら、笑顔のまま、静かにしている。
開場前から、股間の辺りは様々な液体で満たされていたが、このスーツが丈夫な所為か、液体は愚か、匂いも漏れる事はなかった。
だから、心置きなく射精をすることが出来る。
しかし、問題は、どういうタイミングでバイブレーターが動いたかどうかだ? 主人が隠れてリモコン操作でもしているのだろうか?
ああ、もっとしたい。もっと気持ちよくなりたい!
とはいえ、流石に、客を目の前にして、自分を慰める訳には行かない。
二度目の衝撃は、開場直前の出来事だ。
コンパニオンが全員並んで、来場者をお出迎えする場に、"彼女"も呼ばれたのだ。
並ぶ場所は、ブースの目の前だが、僕自身がもたもたしていた所為で、一人のコンパニオンが、背後から、肩を押すようにして、"彼女"を誘導した。
押され始めて、数秒後、再び猛烈な刺激に襲われる。
突然のことだったので、僕は飛び上がった。
「あ、ごめん!」
続く刺激に、うずくまった僕。彼女は駆け寄り、肩に手を突いて、顔を覗き込んできた。
一旦に落ち着いた刺激は、再び舞い戻り、容赦なく僕の射精を促した。
ああ、こんな可愛い女の子に見られながら、中身をぐちゃぐちゃにしちゃって! ――主人の声が聞こえるようだ。
その感慨が、更なる興奮を呼び起こす。
バイブレーターは、恐らく、肩や腰(その他の部分もあるかも知れない)に触れられて数秒後に発動して、十秒ほど継続するようだ。
"彼女"が大丈夫だというジェスチャーをしながら立ち上がると、コンパニオンの女性が、手を繋いで現場まで連れて行ってくれた。
それからというもの、一緒に写真を撮りたいと言う人が現れる事を期待する時間が訪れた。
一緒に写りたい人は沢山いるが、隣で大人しくしている事が多い。
僕自身は、もっと接触して貰いたいから、少し過剰と言える程、スキンシップを楽しんだ。
相手の客から見れば、ノリの良い人が中にいるのだろうと思うぐらいだろうが、真実は違う。
鏡に映っている目の大きな美少女が、お客様を楽しませようと、あれこれ頑張っている姿は、健気で可愛く、それ故に、もっと悪戯したい気持ちになるのだ。
こんなに沢山のお客さんの目の前で、人知れず感じ、誰にも分からぬように射精するシチュエーションが、快感そのものよりもずっとずっと興奮の度合いを高めてくれる。
小さな女の子が、"彼女"に駆け寄り、抱きついてくれる。
そして、その二つ分の刺激により、スーツの中に白濁液がどくどくと溢れてくる。
それでも、正面に見える美少女は、慈愛に満ちた微笑みで、写真の要望に応え続ける。
カメコは、コンパニオンと"彼女"との絡みを要望する。
カメラ小僧なんて、自分自身を含めて軽蔑すべき存在だったが、こういう風に、気持ちよくなれるチャンスをくれるなら、もう、それは大切な存在だ。
少し大胆なぐらいのポーズを決めて、そこにコンパニオンの女の子が抱きついたり、或いは抱きつかれたりしている。
彼らの写真に写っている、その瞬間に、中身で絶頂を覚えている事に気付く者はいまい。
"仕事"自体は、そんな風に、外面的には非常に真面目に遂行している。
女主人は、その光景を遠巻きから見ては楽しんでいるに違いない。
イベントも後半になると、各ブースも暇になってくるのか、コスプレしたコンパニオンや、ゆるキャラもあちこちへ移動するようになる。
僕自身は、この鏡のあるブースが気に入っているから、人形のように動かないでいて、近寄ってきた人を脅かしては、その反応を楽しむようにしていた。
人形然とした"彼女"も、その後の少女らしい振る舞いも、全部が全部可愛くて、愛おしい。
そんな風にしていると、ゆるキャラや、その他、メーカー公式の美少女着ぐるみなどが現れたりして、囲み撮影が始まったりする。
こういう時は、実に面白くないもので、特に刺激も何もなく、格別におふざけがあるわけでもない。
淡々とその場をやり過ごし、適当に愛想を振りまき、そして、また一つの人形へと戻る。
しかし、そんな中で、一人だけ、しつこく絡んでくる美少女着ぐるみの子がいた。
身長は、中学生ぐらいじゃないかと思えるほど小さくて、並みの女性より背の低い僕よりも小柄の子がやって来たのだ。
その子は、このブースにいる、コンパニオンよりも接近し、接触して来るのだ。
それを見て、ブースの女の子も、こぞって"彼女"をイジメに掛かるのだ。
ああ、惜しい。何で今までこんなに射精してしまったのだろう? と思えるほど、そのサービスは悦ばしく、もう、立っているのが限界と言うぐらいまで玩ばれた。
勿論、傍目からはちょっとばかり百合っぽいシーンぐらいにしか見えなかっただろう。
しかし、おふざけで胸を揉んだり、濃厚なぐらいに顔を近づけられると、"傍観者としての僕"は、その中の惨状を"想像"して身悶えするぐらいの気持ちになってしまう。
あまりにも疲れたので、椅子に座り込むと、問題の着ぐるみが、その膝の上に腰掛けてくる。
"僕の外なる彼女"の勃起は、スカートによってすっかり隠されているが、こんな風に接触されれば、間違いなくそれに気付かれるだろう。
自分の股間の突起の存在に気付いた頃には、時既に遅しで、相手の彼女は、僕の膝の上で、己の臀部を滑らせる所だった。
マズイと思った瞬間には、彼女の体重が掛かっていて、椅子を引くことも出来ない。
相手は、お構いなしに、突起物のある膝と腹部に囲まれたポケットに腰を沈めた。
刹那、バイブレーターは信じられない勢いで、振動を始めた。
他のブースから来た、この着ぐるみの少女は、僕の膝の上で、腰を振ったりして、「仲良くじゃれ合っている」演出をした。
僕自身は、その振動に合わせて、腰がガクガクと震えて、頽れていく。
他から見たら、このやんちゃなキャラクターの体重に、下の子が苦しめられているという演技にしか見えないだろう。
このパフォーマンスが終わると、彼女は"彼女"に抱きついて、手を大袈裟に振って去って行った。
流石に、あの悪行の所為で、体力は限界に近付いてきた。
椅子に座り込む"彼女"の姿に気付いた、一人のコンパニオンの女の子が、"彼女"を控え室まで引っ張って行ってくれた。
その子は、朝、手を差し伸べてくれた女の子だ。今までに何度か水分補給を手伝ってくれていた。
今日の着ぐるみは、チューブを通して、後頭部から水分が摂れるように出来ている――この飲料には間違いなく怪しい成分が入っているのだが、このやり口は"作られた物"と言う感じがして快かった。それ以上に、こんな清楚な子が、お世話してくれると言う事自体が、"人形になれている自分"を教えてくれるようで、嬉しく楽しくあった。
誰もいない静かな控え室。
僕は静かにパイプ椅子に座ると、特製飲料を飲み、身体を冷やすことにした。
周囲には、コンパニオンの私物が並んでいる――そう、ここは女子更衣室でもある。
そう言う意味では、"彼女の中の人"も女性だという扱いを受けているに違いない。
優しく接してくれた女性の姿がひととき消えたと思ったら、部屋の隅から錠の下りる音がする。
「私が何も知らなかったと思うの? あんなに腰を振っちゃって」
豹変。その不敵な笑い声は、あの女主人を連想させた。
彼女はタイトスカートをたくし上げると、自分しみ付きの股間をアピールするように近付いてきた。
「スカートを上げて」
命令口調は、今までの優しさをすっかり忘れ去れるほど鋭かった。
椅子に座ったまま、僕はスカートをたくし上げて、ギンギンになったソレの輪郭を露わにする。
「やっぱり、こういうの好きなんだ!」
悦楽に歪ませた頬は、実に淫乱じみていて、狂気じみていて、僕好みのシチュエーションとなっていた。
僕の逸物は、これ以上にないほど膨張していたから、相手にはその雰囲気を知る事は出来ないだろう。しかし、それでもコンパニオンの彼女は、中の人の興奮の度合いをよく推し量れていただろう。
なるべく勿体付けようと、僕の目の前で、己の股間を摩ったり、艶声を聞かせたりと努力していたが、「我慢って身体に悪そう」と呟くと、椅子に座った美少女の上に、抱きつくように座り、填まり込んだ。
バイブは先と同じように、これ程までもないと言えるぐらいに猛り狂った。
そこからは全て、彼女主導で行われた――と言っても、彼女自身、この部屋で己を演出するほどに狂人ではないようだ。
股間と股間を合わせて、その振動と、いつ誰が帰ってくるとも知れぬ環境。その中で、精一杯己の性欲の穴を埋めようとしていた。
「ああ、凄くいい! いいよ!」
彼女のグラインドに合わせるように、バイブレーターの強弱を繰り返す。
物理的な圧力にも感応して、更なる陵辱を与える仕組みになっているようだ。我が主人ながら、流石な発想だ。
彼女の言葉は、最終的に「挿れたいのに! 挿れたいのに!」と言う、とち狂った願望の吐露に繋がり、そして、それが引き金となって、彼女は果てた。
抱きしめていると、膝を生暖かいものが覆うのが分かる――放尿だ。
彼女は、気を失ったかのように身体を僕に預け、そのまま静かに吐息を聞かせてくれていた。
バイブレーターは已然稼働中だったから、僕はこのまま第二戦に持ち込もうとした。
「え! またやるの?」
相手の腰を持ち上げるようにすると、彼女は焦ったように応答した。しかし、身体の方が"より正解に近い"腰の動きで応えてくれた。
お互いに気持ちが盛り上がってくる。
相手は相手で、声にならない声を吐くようになる。
その直後、僕は扉が開く音に気付く。
施錠したはずの部屋に入ってくるのだから、管理者かイベントスタッフか?
股間が一瞬にして萎えたかと思えば、聞き覚えのある声が耳に到達する。
「もう、順番は守ってよ」
最初のコンパニオンは、自分のした事の始末をしながら、別のコンパニオンと、肉人形の戯れを眺めている。
コンパニオンは都合五人いたな……
僕は、それ以外のことを考える事は出来なかった。
全ての陰謀めいたことや、作られすぎの出来事なんか、何一つ考える事など出来なかった。
自身が遊ばれるだけの人形という自覚があったからだ。
ただ、次から次に訪れる快楽を過ぎ越す。それこそが人形の本分であったのだ。
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