人狼は腹を空かしている

  山奥のロッジ風の家が立ち並ぶキャンプ地で殺人事件が起きた。被害者はキャンプに来ていた大学生の一人で、全身を獣の牙や爪等で引っ掻かれた惨殺死体だった。

  「皆は家の鍵と窓の鍵を必ず締めて、救助が来るまで籠城しよう。警察が来るのは二日後だから、それまでの辛抱だ」

  死体が発見された日の昼にキャンプサークルメンバー達がリーダーの家に集まり、サークルの仲間達に言った。リーダーは毅然とした態度をしているが、サークルメンバー達は初めて見た死体が惨殺死体で恐怖と怯えの表情をしていた。

  「では、解散しよう。皆絶対に生きて大学に戻ろう」

  そう言ったリーダーの手は微かに震えていた。心の中では怯えているが、必死にそれを隠しているようだ。

  「…はい」

  リーダーが解散を宣言すると、サークルメンバー達は自分の家へと帰っていった。一人一軒なのである者は仲の良い人と一緒に身を寄せ合って助けを待ったり、ある者は誰も信じられずに暗い家の中で頭を抱えて震えながら助けを待ったりしていた。

  「…大変な事になっちゃったな…」

  サークルメンバーの一人の細身な男が家の中でソファーに座りながら独り言を漏らした。昨日まで元気に話していた仲間の死、そしてあと二日も此処で籠城しなくてはいけない事実―――色々あるが、細身な男には気になることがあった。

  「でも、どうして食べなかったのかな」

  細身な男が顎に手を当てながら言った。獣に襲われたようだが、全身に爪や牙の跡があっても食い千切られた部分は無かった。

  「うーん…良く分からないや」

  これ以上考えても答えは出ないと思った細身な男が諦めながら立ち上がった。家の中にある冷蔵庫を開き、皆で食べる予定だった肉を見つける。

  「駄目になる前に料理しないと…本当は皆で食べる予定だったのな」

  バーベキュー用で持ってきた肉を見ながら細身な男がため息をついた。食べ切れない量は冷凍して、昼食と夜食に食べようと調理場へと向かった。

  「元気をつけるためにっと…」

  冷蔵庫から生姜のチューブを出して肉に馴染ませて置いておき、野菜を炒めてから肉を炒めて生姜焼きにした。手慣れた手付きで料理を作っていく。

  ―――ピンポーン

  「ん?」

  料理を作り終えた頃、家の中にインターホンの音が響いた。エプロンを外した男が家の覗き穴から外を見る。

  「い、いきなり…ごめん。良い匂いがしたから…来ちゃった」

  家の前に居たのはぽっちゃりした男だった。ソワソワと周りを見ながら早く扉を開けて欲しそうにする。

  ―――ガチャ

  「気にしないで良いよ。お菓子ばかりでお腹空いたんでしょ?」

  「うぅ…お見通しなんだね」

  ぽっちゃりした男を招き入れた細身な男がフフッと笑いながら言うと、ぽっちゃりした男が恥ずかしそうに言った。目元が長い前髪で覆われているので見えないが、細身な男をチラチラ見ながら照れていた。

  「でも、良く料理しているの分かったね」

  「そろそろお昼作っているかなーって思って君の家を見たら、換気扇が回っていたから…来ちゃったんだ」

  細身な男が居間へと案内しながら言うと、ぽっちゃりした男がモジモジしながら言った。普段はぽやーっとしている事が多いぽっちゃりした男だが、食の事になるとかなり鋭くなるなと細身な男が思う。

  「流石だね。お昼は元気を出すために生姜焼きにしたんだ」

  「やったー!」

  細身な男が作っていた料理を盛り付けて机に並べると、ぽっちゃりした男が嬉しそうな声をあげた。

  「ご飯もあるから一杯食べてね。でも…あんな事があっても貴方は変わらないね」

  「君と一緒にサバイバル経験沢山したからだよ。食欲はちょっと減ったけどさ…」

  二人共サバイバル経験があり、動物の解体や血抜きも体験したのでそこまで死体は衝撃的ではなかったようだ。

  「ちょっと…なんだ。でも、貴方が元気そうで良かったよ。こうやって話すことで気持ちが楽になるからね」

  「…僕も…同じ気持ちだよ」

  細身な男が悲しそうに微笑みながら言うと、ぽっちゃりした男が細身な男の服を遠慮がちに掴みながら言った。

  「ありがとう。さ、食べよ食べよ」

  「うん!」

  細身な男がニッコリと微笑みながら言うと、ぽっちゃりした男も嬉しそうに頷いた。

  それから二人は談笑しながら食事をした。食欲が減ったとぽっちゃり男が言っていたが、夕飯に取っておいた肉も全て平らげる程の食べっぷりだった。

  「ふぅ…片付けも終わったね。ちょっと相談があるんだけど…いい?」

  「僕で良いなら、何でも聞くよ」

  片付けも洗い物も二人で終わらせた細身な男が二人分の飲み物を持ってソファーに座ると、ぽっちゃりした男が細身な男の前のソファーに座りながら言った。

  「あの死体の事なんだけどさ…獣に襲われたにしては傷つけられただけで食べられていないのが気になるんだよね」

  「言われてみればそうだね…お腹が減っているなら、食べられる部分をバクバク食べちゃうだろうし」

  細身な男が飲み物を飲みながら言うと、ぽっちゃりした男も飲み物を飲みながら同意した。先程の自分のようにお腹が空いていれば肉の部分を全部食べるだろうなと思う。

  「それに…家の中にも爪痕があったけど、扉が壊されていないのが気になるんだよね。熊だったら蹴破るだろうし、他の獣なら扉は開けられないだろうから」

  「良く見ているねー。僕は気にならなかったけど、君に言われると確かに違和感がある」

  細身な男が他の気になった部分を言ってみると、ぽっちゃりした男が驚きながら言った。

  「ドラマとか小説の受け売りだけどね。貴方は…どう思う?」

  「うーん、そうだなぁ…ドラマの展開からすると、獣の仕業に見せ掛けた人の犯行?」

  細身な男が苦笑してから言うと、ぽっちゃりした男が顎に手を当てて考えてから言った。

  「やっぱり…そうだよね」

  「でもさ、ゲーム的には人狼っていう可能性もあるんじゃない?」

  心の隅で思っていたことを言われた細身な男がやっぱりか…と思いながら言うと、ぽっちゃりした男が好きなゲームの事を思いながら言った。

  「前にやった人狼ゲームだっけ?その状況にも似ているね」

  「そうそう。メンバーの中の誰かが人狼で、一人ずつ食べられちゃうんだよね」

  細身な男が以前流行ったゲームの事を思い出しながら言うと、ぽっちゃりした男が細身な男と一緒にやった事を思い出しながら言った。

  「あー…でも、人狼ゲームだとちゃんと食べられていたよね」

  「そうだね。私の違和感が解消されてスッキリしたかな」

  ぽっちゃりした男が自分で言ってから気が付いたのか違うかなーと言いながら言うと、細身な男がフフッと笑いながら言った。

  「もしかしたら獲物で遊んでたりして…?人狼なら知能があるだろうし」

  「そうだったら怖いけど…人狼がもし居るなら会ってみたいな」

  ぽっちゃりした男が人差し指を立てて声を潜めながら言うと、細身な男が人狼の見た目を妄想しながら言った。

  「…怖くないの?」

  「うーん…UMAみたいな化け物だったら怖いけど、ゲームの獣人みたいなモフモフだったら抱き着いてみたいな」

  ぽっちゃりした男が首を傾げながら言うと、獣好きな細身な男がモフモフな人狼を思い浮かべながら言った。

  「君はモフモフ大好きだねーもし僕が人狼だったらどうする?」

  「貴方が人狼…コロコロモフモフしていて可愛いかも」

  ぽっちゃりした男が苦笑しながら言うと、細身な男がぽっちゃりした男がモフモフになった所を想像しながら言った。

  「可愛いって…もー危機感ないなー」

  「あはは。でも、貴方なら私の事食べないでしょ?だから…目一杯モフモフしたいな」

  ぽっちゃりした男が肩を落としながら言うと、細身な男が微笑みながら言った。ぽっちゃりした男の顔が少し赤くなる。

  「…こっちの気も知らないで」

  「ん?何か言った?」

  ぽっちゃりした男がボソリと呟くと、細身な男が首を傾げながら言った。

  「僕が人狼だったら、アグアグ噛んでやるって言ったの」

  「えー…でも、甘噛みだったら良いよ」

  ぽっちゃりした男がプイッとそっぽを向きながら言うと、細身な男が微笑みながら言った。

  「…っ!?犬じゃなくて狼だから甘噛みなんてしないんじゃない?」

  「どうなんだろう…狼犬しか見たことないから分からないや」

  ぽっちゃりした男がピクッと動いてから細身な男の方を向き直してから言うと、細身な男が顎に手を当てて昔触れ合った狼犬を思い出しながら言った。

  ―――ピンポーン

  「あれ?今度は誰だろう」

  二人が会話をしている途中に再びインターホンが鳴った。細身な男が立ち上がってドアへと向かう。

  「よぅ、夕飯の食材余ってねぇか?」

  ドアの前に居たのは同じサークルの大学生だった。金髪でピアスを開けた少しチャラい感じの男が片手を上げてニコニコ笑っている。

  ―――ガチャ

  「こんばんは。食材は多少余っているから、少し待っていてね」

  「頼むぜ」

  細身な男が挨拶をしてからニッコリと微笑むと、チャラい男もニッコリと笑った。

  「冷凍しちゃったけど、どうぞ」

  「お前ら仲良いな、ありがとな」

  細身な男がぽっちゃりした男と一緒に食材を持ってくると、それを受け取ったチャラい男がフッと笑ってから食材を受け取った。手を振りながら自分の家へと帰る。

  「…」

  ぽっちゃりした男が自分の家へと帰るチャラい男をジィっと見つめていた。

  「どうしたの?」

  「うんうん、何でも無い」

  チャラい男を見つめ続けるぽっちゃりした男を見て細身な男が心配そうに聞くと、ハッと気が付いたぽっちゃりした男が首をブンブン横に振りながら言った。

  「あの…さ、僕…今日泊まっても良い?」

  「え…?良いけど、どうしたの?」

  ぽっちゃりした男がおずおずと聞くと、細身な男が首を傾げながら言った。

  「なんか怖くなっちゃって…それに、君の朝御飯も食べたいな―って思って」

  「もー後半が狙いでしょ?良いよ。私も一人で食べるよりも二人で食べた方が美味しいからね」

  ぽっちゃりした男がモジモジしながら言うと、細身な男が最初は茶化すがソッとぽっちゃりした男の手を包み込みがら微笑んだ。

  「嬉しいな。じゃあ、ちょっと荷物纏めてくるね」

  「あ、待って。私も一緒に行くよ。危ないからね」

  ぽっちゃりした男がパァッと明るい顔で自分の家へと行こうとすると、細身な男がそれを止めて扉の鍵を締めながら言った。

  「…ありがとう」

  「気にしないで。貴方には…ああなって欲しくないからさ」

  細身な男が横に走ってきたのでぽっちゃりした男が微笑みながら言うと、細身な男がソッと大きな手を握りながら微笑んだ。

  「ぼ、僕も…!同じ気持ちだよ。あんまり役に立たないかもしれないけど、獣が来たら守るから」

  「…っ!ありがとう。私ひ弱だから凄く頼もしいよ」

  普段はおどおどしがちなぽっちゃりした男が細身な男の手を両手で包み込みながら言うと、細身な男が少し驚いてから柔らかく微笑みながら行った。

  「さぁ、行こう。早くしないと獣が出ちゃうよ」

  「わわっ!ま、待ってよー」

  細身な男が照れ隠しにぽっちゃりした男を引っ張って行くと、ぽっちゃりした男が慌てて細身な男の隣に走った。

  それからぽっちゃりした男の荷物を細身の男の家に運び、交代でお風呂に入ってから修学旅行のようにお菓子を食べながら他愛ない話をして楽しんでいた。

  「ふぁ~あ…そろそろ眠くなってきちゃった」

  「そうだね。歯磨きして寝ようか」

  「…うん…」

  ぽっちゃりした男が大きな口を開けて欠伸をしてから言うと、細身な男がフフッと笑ってから言った。ぽっちゃりした男が目を擦りながら細身な男と一緒に洗面所へと向かって歯磨きをする。

  「お休みなさい」

  「お休みー」

  寝る準備をしてベッドに入った細身な男が電気を消しながら言うと、先にベッドに入っていたぽっちゃりした男が眠そうな声で言った。電気を消してから直ぐに寝息を立て始める。

  「(今日眠れるか心配だったけど、隣に人が居るだけで安心するな)」

  心の底に恐怖を隠していた細身な男が目を閉じながら思った。静かな家に居た時は小さな音でも気になったが、隣に友達が居てくれるだけでこんなに気が楽になるんだなと感謝しながら目を閉じる。

  ―――カチャ…

  夜が深まり、静かな寝息が聞こえる家の中に小さな金属音が聞こえた。音を立てないようにゆっくりと扉が開き、誰かが足音を消して家の中に侵入してくる。

  ―――ヒタ…ヒタ…キィ…

  泥棒かのような忍び足が静かな家に響くが熟睡している人が気付くわけもなく、寝室の部屋を開けられても寝たままだった。

  ―――スチャ

  寝室に侵入してきた男が手に持った熊手や凶器を細身な男が寝ているベッドに向けてニヤァと微笑んだ。

  「おい」

  「…っ!?」

  心底楽しそうに微笑んでいる男に低い唸るような声の持ち主が話しかけると、男が酷く驚いた様子でベッドを見た。そこには二人分の膨らんだベッドがある。

  「テメェ…獣の仕業に見せ掛けて殺しを楽しんでいるみてぇだな?」

  月の光が窓から差し込み、低い唸るような声の持ち主が男から分かるようになった。大柄な男が腕組みをしているが体は獣のような銀色の獣毛に包まれ、逆立った大きな尻尾と大きな耳が特徴的な人狼だった。

  「ヒッ…!?なんだよ、着ぐるみなんか着やがって…!」

  「フンッ…着ぐるみじゃねぇことはテメェ自身が分かっているだろ?」

  人狼を見た男が体を震わせて怯えながらも必死に言うと、人狼が鼻で笑ってから睨みつけた。男の震えが更に強まる。

  「着ぐるみじゃなきゃ本物ってか?人狼なんてこの世には居ねぇんだよ!」

  心の中から湧き上がる恐怖を必死に押さえつけた男が手に持った凶器を人狼に振り下ろすが、途中で手が動かなくなってしまった。

  「この世に居ない?じゃあテメェの前に居るのはなんだ?」

  「…ば…け…も…の…」

  男の凶器を指一本で封じた人狼が男の顔に自分の顔を近づけながら言うと、男がとうとう足をガクガク震わせて怯えながら言った。

  「ハッ、人を殺すのを楽しんでいる奴に化け物扱いされたくねぇな!」

  「げはっ!?」

  穢らわしい物を見るような目で見下した人狼が男の腹を軽く殴ると、内蔵を押し潰すかのような腹パンに男が胃液を吐き出して蹲る。

  「気絶する前によーく聞けよ?明日テメェは自分の犯行を自白しろ。でなければ俺様がテメェを何処まででも追い詰めてバラバラに解体してやる。分かったな!?」

  「ヒィッ!?わ、分かり…ました…殺さ…ないで…」

  人狼が男の耳元で言ってから最後に大声で詰めると、意識が朦朧としている男が涙ながらに命乞いをしてから気絶した。

  「殺さないでだぁ?テメェが殺した奴も同じ事言っただろうが。胸くそ悪ぃ」

  酷くイライラした人狼が男の凶器を手で握ってバラバラにしてから床に叩きつけた。静かな部屋に大きな音が響いて人狼がハッと気が付く。

  「…」

  人狼がベッドの方へ顔を向けると、細身な男が人狼を見つめていた。部屋が暗くてよく分からないが、男のような恐怖や怯えの混じった目線では無いようだった。

  「待って…!」

  「…んだよ」

  人狼が窓から出ようとすると、細身な男が慌てて引き止めた。人狼が面倒くさそうに振り返る。

  「助けてくれてありがとう。この人が…殺人鬼なんだね」

  「みてぇだな、今の内に縛り上げておけよ」

  細身な男がベッドから降りて人狼に近づきながら言うと、人狼が気絶した男の事を指差しながら言った。

  「っていうか、怖くねぇのか?」

  「怖くない…って言ったら嘘になるけど、ずっと会ってみたかったから」

  普通に接してくる細身な男に人狼が首を傾げながら言うと、細身な男が少し震えつつも微笑みながら言った。

  「…そうか」

  「それに…多分貴方なら大丈夫だと思って」

  人狼が複雑そうな顔をすると、細身な男がぽっちゃりした男の寝ているベッドに近づいて布団を取った。すると、そこには枕とかさ増しの為に積み上げられた掛け布団があった。

  「…いつから気が付いていたの?」

  「人狼が現れた辺りから貴方の寝息が聞こえなくなったから、まさか…って思ったんだ」

  ずっとぶっきらぼうな喋り方だった人狼がぽっちゃりした男と同じ喋り方になると、細身な男が当たって良かったと微笑みながら人狼に近づいた。

  「それと、あの人から血の匂いがしたから私を守ってくれたんでしょ?」

  「よく分かったね。やっぱり君には隠し事出来ないなー」

  細身な男がソッと人狼の手を両手で包み込みながら言うと、人狼が耳をピンとさせて驚きながらあははと笑った。人狼になってもぽっちゃりした男のままだなと細身な男が思う。

  「君は素直で分かりやすいからね。この人縛って運ぶの手伝って貰ってもいい?」

  「良いけど…縛るのは君がやってくれる?力加減がわからないから」

  細身な男がアハハと笑ってから気絶した男の側に座ると、人狼も男の側に座りながら言った。

  「人狼になると力強くなるんだね。ぽっちゃりした体型もガチムチな感じになっているし」

  「うぅ…そこは喜んで良いのか悲しんで良いのか分からないよぉ」

  普段は膨らんでいる腹が筋肉の上に薄っすらと贅肉が乗ったガチムチな腹になったのを指差しながら細身な男が言うと、人狼が耳と尻尾を伏せて恥ずかしそうに言った。

  「どっちの姿も貴方だから、気にしなくていいと思うよ」

  「…っ!そ、そっか…」

  細身な男がニッコリと微笑みながら言うと、人狼が耳をピクピク動かして尻尾をユラユラと揺らしながら言った。分かりやすいなと細身な男が心の中で思う。

  「よっと…これでいいかな。運んで貰える?」

  「うん、君は待っていて。直ぐに行ってくるから」

  腕を縛った細身な男が手で汗を拭いながら言うと、人狼がヒョイと男と荷物を持ち上げながら言った。それから目にも留まらぬ早さで外に行って直ぐに戻ってくる。

  「は、速いね…流石は人狼ってことかな」

  「でしょー?この姿になると力が凄く強くなるし、足も早くなって便利なんだよね」

  細身な男が目をパチパチさせて驚いていると、人狼がニコニコ微笑みながら言った。

  「人間に戻った時は元に戻るの?」

  「多少残るけど、僕太っているから気にならないかなー鼻が利くのは便利で助かっているけどね」

  細身な男が首を傾げながら言うと、人狼がマズルを指で掻きながら言った。

  「そうなんだ。もし痩せたら凄いアスリートになれそうだね」

  「うーん…でもね、僕ら一族は人狼なのがバレるとまずいからあまり目立たないようにしているんだよ」

  細身な男がぽっちゃりした男が痩せたら力が強く足も早いスーパーマンになりそうだと思いながら言うと、人狼が顎を撫でながら言った。

  「そっか…私にバレても…良いの?」

  「本当はいけないんだけど、君をどうしても守りたかったんだ」

  細身な男が胸に手を持っていって心配そうに言うと、人狼が細身な男の胸にある手を両手で包み込みながら言った。

  「…ありがとう。絶対に秘密は守るからね」

  「そうしてくれると嬉しいな」

  細身な男が包み込んでくれた人狼の手に左手をソッと添えながら言うと、人狼がニッコリと微笑みながら言った。

  「あの…さ、触ってみても良い?」

  「良いよ。モフモフしたいんでしょ?」

  フワフワな手に触った細身な男が遠慮がちに聞くと、人狼がフフッと笑ってから両手を広げた。細身な男が吸い込まれるようにその両手の中に体を移動する。

  「わぁ…!モフモフでフカフカだ…」

  「そんなに喜んで貰えたら僕も嬉しいよ」

  細身な男が幸せそうな顔で獣毛に頬擦りしながら言うと、人狼が照れ笑いしながら言った。

  「顔に触っても良い?」

  「良いよ。優しく撫でてね」

  モフモフな胸から人狼の顔を見上げながら言うと、人狼がニッコリ微笑みながら言った。

  「分かった。マズルは犬みたいだね…耳は…フワフワだね」

  「うぅ…くすぐったいよー」

  細身な男が興味深そうにマズルを撫でてからフワフワな耳に触ると、人狼が触られていない耳を伏せてピクピクと震わせながらくすぐったそうに言った。

  「くすぐったかった?こっちはどうかな」

  「ヴルル…」

  耳の内側を触っていた細身な男が耳の外側の付け根を撫でると、人狼が気持ち良さそうに唸った。触られていない方の耳が触って欲しそうにピクピクと動く。

  「フフッ、こっちも」

  「あー…そこ掻けなくて痒いから気持ち良いな」

  犬のような人狼を見た細身な男が可愛いなと笑ってから逆側の耳も掻くと、人狼が気持ち良さそうに口を大きく開けながら言った。

  「犬みたいだよ?でも、可愛いな」

  「犬じゃないよ!可愛いなら…いいけどさ」

  可愛らしい人狼の仕草に細身な男がギュッと顔を抱き締めながら言うと、人狼が犬じゃないと抗議するが可愛いと言われて嬉しそうだった。耳をピクピク動かせながら尻尾をブンブン揺らす。

  「尻尾も…触って良い?」

  「うーん…優しくしてくれるなら、良いよ」

  ブンブン動く尻尾を見た細身な男がおずおずと言うと、人狼が少し悩んでから後ろを向いた。

  「優しく触るね。フワフワだ…わっ!?くすぐったかった?」

  細身な男が恐る恐る尻尾に触れてフカフカを味わっていると、急に尻尾が動いた。細身な男が心配そうに顔を覗き込みながら聞く。

  「くすぐったいというか…ムズムズするんだ」

  「ムズムズ…?もしかして…」

  人狼が耳を少し伏せながら言うと、細身な男が尻尾の根元を優しく掴んでみた。

  「ぅわっ!?だ、駄目だよ…根本は…」

  「やっぱり…尻尾って性感帯なの?」

  尻尾の根元を掴まれた人狼が体を震わせながら言うと、細身な男が本等の知識だが本当だったのかと驚きながら聞く。

  「うん…グニグニしちゃ駄目…っ!」

  「ごめんごめん。あの…さ、そこって人間の時と変わっているの?」

  根本をグニグニと握られるだけで気持ち良いのか人狼がビクビク震えながら言うと、細身な男がちょっと触りすぎたかなと反省しながら聞いた。

  「ちょっと…ね」

  「ちょっとなんだ…って、凄く大きいよ」

  人狼が両手で隠した股間を見ながら言うと、細身な男が覗き込んで驚いた。それは両手で隠しきれない程大きく、人間の時のぽっちゃりした男はお腹で見えないような小さめな包茎なので倍以上の大きさになっていた。

  「ううぅ…あんまり見ないでよー」

  「ごめん、つい…でも、形は人間のままなんだね」

  人狼がプルプルと恥ずかしそうに震えながら言うと、細身な男が大きなモノをついつい凝視しながら言った。

  「犬みたいな形想像していた?」

  「うん、狼じゃなくて人狼だからなのかな。大きさは人間の時より大きいね」

  人狼がまだ恥ずかしいのか耳を伏せながら言うと、細身な男が冷静に分析しながら言った。

  「…どうせ僕は小さいよ」

  「平均より少し小さいくらいだから、気にしないでいいと思うよ?それに、これから成長期の可能性もあるからね」

  人狼が耳と尻尾を伏せながらシュンとすると、細身な男がワシワシと頭を撫でながら言った。

  「…そう、かな…」

  「そうそう。人狼で大きくなるってことは、大人になったらそれくらいになるのかもしれないし」

  人狼がまだ耳と尻尾を伏せながら潤ませた瞳で見つめながら言うと、細身な男がニッコリと微笑みながら言った。

  「そう…だよね!僕も大きくなれるよね」

  「うん。お腹の肉で小さくなるって聞いたことがあるから、痩せたらもっと大きくなるかもしれないよ」

  人狼がブンブン尻尾を動かしながら嬉しそうに言うと、細身な男がアドバイスを加えた。

  「うっ…ぜ、ゼンショシマス」

  「もう、素直だね。減量するなら私も手伝うからさ」

  「…うん」

  人狼が目を泳がせながら言うと、細身な男がソッと頬に触れながら言った。人狼が小さくうなずく。

  「フフッ、貴方は人狼になっても貴方なんだね」

  「そりゃそうだよ。僕は僕だからね」

  細身な男が笑いながら言うと、人狼が頷きながら言った。

  「あの人と話している時は乱暴な感じだったでしょ?だから、人狼になったら性格が変わるのかなーなんて思ったんだよね」

  「あれは…普段の僕の口調だったら怖がらないと思ったから、演技しただけだよ」

  細身な男があの男と喋っていた時の粗暴な人狼を思い出しながら言うと、人狼が恥ずかしそうに耳を伏せながら言った。

  「そうだったんだね。ちょっと…格好良かったよ」

  「…っ!そういえば、君はそういう獣人が好きだったね」

  細身な男が少し顔を赤らめながら言うと、人狼が目を見開いて驚いた後にニヤァと笑いながら言った。

  「う…」

  「パソコンにそういう画像とか漫画あったもんね」

  細身な男が固まると、人狼がニヤニヤと笑いながら言った。以前パソコンに保存してある画像や購入した漫画等を見られてしまったようだ。

  「そういえば…甘噛みしてもいいんだよな?」

  「良いけど…演技しないでいいよ」

  人狼が思い出したように言って細身な男に近づくと、細身な男がドキドキしながら言った。

  「良いじゃねぇか。こういうの…好きなんだろ?」

  「でも…んっ…!」

  人狼がギュッと細身な男を抱き締めて肩に顔を近づけながら言うと、細身な男がこのままだとまずいと逃げようとするが逃げられずに肩に温かい口に包まれて声を漏らす。

  「ングング…ジュル」

  「んうぅ…ひあっ!?」

  人狼が細い肩に鋭い牙で赤い跡を何個も付けてから細長い舌でベロベロ舐めると、細身な男が震えながら人狼の頭を抱き締めて甲高い声をあげた。思った以上の反応に人狼が嬉しそうに耳と尻尾を揺らす。

  「スゲェ反応するじゃねぇか。そんなに俺の牙が良かったか?」

  「…はぁ…はぁ…うん…」

  人狼が肩から顔を離して細身な男の顔を覗き込みながら言うと、真っ赤な顔をした細身な男が息を整えてから小さく頷いた。

  「甘噛みだけでこんなにしやがって」

  「あぅ…だ、だって…ずっと憧れていたから…」

  腹に固いモノを感じた人狼がそれをギュッと握りながらニヤァと笑うと、細身な男が恥ずかしそうに俯きながら言った。

  「そんなに獣人が好きなのか?」

  「好きだよ。この世界に居ないと思っていた獣人が目の前に居るなんて、今でも夢を見ているみたいだよ」

  人狼が首を傾げながら言うと、細身な男がソッと人狼のモフモフな胸に触れながら微笑んだ。

  「そうか。それなら、夢だと思えねぇくらいに刻み込んでやる」

  「ま、待って…普通に喋ってよ」

  人狼がニヤァと微笑みながら言うと、細身な男が人狼のマズルに手を添えながら言った。

  「なんでだ?こういう獣人が好きなんだろ?」

  「それは好きだけど…演技で無理させたくないし、人狼になっても貴方は貴方でしょ?」

  人狼が不思議そうな顔をしながら言うと、細身な男がマズルを撫でながら言った。

  「そう…だけどさ。君はそれでいいの?」

  「良いに決まっているよ。それに、今の貴方の方が親しみやすいからね」

  人狼が普段の口調に戻りながら言うと、細身な男が嬉しそうに人狼を抱き締めながら言った。人狼も嬉しいのか尻尾がブンブン揺れる。

  「じゃあこのままにする」

  「うん、その方が良いよ。貴方らしいし、どちらかというと大型犬っぽいからね」

  人狼が演技をやめていつも通りに喋ると、細身な男がニッコリと微笑みながら言った。

  「えー…大型犬かぁ」

  「可愛らしくて良いと思うよ?」

  人狼が狼なのに大型犬かと喜んでいいのか悲しんでいいのか分からくて戸惑っていると、細身な男が人狼の頭を撫でながら言った。優しく撫でられる度に人狼が大型犬でもいいかなと思ってしまう。

  「この姿で可愛いっていうの君くらいだと思うよ」

  「そう?もしかしたら、貴方の性格がおっとりしているからかもしれないね」

  人狼がマズルを指で掻きながら言うと、その仕草も可愛いなと細身な男が思いながら言った。

  「ううぅ…き、君だって可愛いよ」

  「え…?そ、そうかな…?」

  恥ずかしそうに唸った人狼が少し声を荒げながら言うと、細身な男が突然自分に来て驚きながら言った。

  「うん。パソコンで獣人が好きな事がバレた時真っ赤になったり、人狼の僕に出会った時の本当に嬉しそうな顔とか…可愛い所一杯あるよ」

  「うぅ…なんだか嬉しいような恥ずかしいような…くすぐったい感じだね」

  人狼がパッと思い浮かんだ可愛い部分を言うと、細身な男が顔を赤らめて照れながら言った。

  「僕も同じ気持ちだったよ。でも、悪い気はしないよね」

  「そうだね」

  人狼がフフッと笑ってから頬を細身な男の頬に擦り付けながら言うと、細身な男が気持ち良さそうに頬を擦り付けながら言った。

  「あの…さ…キス…しない?」

  「え…私は嬉しいけど…貴方は男相手でも良いの?」

  頬の感触を楽しんだ人狼がおずおずと言うと、男の獣人好きな細身な男が心配そうに聞いた。

  「男性の獣人が好きなんだって聞いた時はちょっと戸惑ったけどさ…君とならしたいなって思ったんだ」

  「…嬉しいな。でも、無理はしないでね」

  カミングアウトされた時の事を思い出しながら人狼が言うと、細身な男が両手で人狼の頬を包み込みながら微笑んだ。

  「無理なことは無いよ。寧ろ…初めてだから…その…」

  「心配しないで。私も初めてだからさ」

  人狼が目をキョロキョロとしてアワアワしながら言おうとすると、細身な男が顔を近づけてツンと鼻と鼻をくっつけながら言った。人狼の黒い鼻は冷たいなと細身な男が思う。

  「じゃあ…し、失礼します…」

  「なんで敬語?ほら、いつも通りに」

  人狼が細身な男の頬を両手で包み込んでカチコチになりながら言うと、細身な男が可笑しそうに笑ってから顔を傾けて人狼の唇に吸い付いた。人狼が驚くが、細身な男が頭を抱き締めながら撫でてくれるので少しずつ落ち着いていく。

  「…どうだった?」

  「うーん…口元の黒い部分珍しいなって思った」

  軽いキスの後に人狼が恐る恐る聞くと、細身な男が人狼の口元にある黒いゴムのような所を触りながら言った。

  「そ、そうじゃなくて…!」

  「冗談だよ。キスって温かいんだね」

  人狼が焦れったそうに言うと、細身な男が可笑しそうに笑った後に自分の唇を指で触りながら妖艶に微笑んだ。人狼の心臓がドクンと脈動する。

  「ごめん…!」

  「んっ!?」

  興奮が抑えきれなくなった人狼が細身な男に抱き着いて再びキスすると、細身な男が驚くが離したくないと言いたげに人狼が強く抱き締めてくるので身を任せる。

  「…興奮しちゃった?」

  「うん…いきなりごめん…」

  フンフン鼻息を荒げながらキスしてきた人狼の唇が離れてから細身な男が言うと、人狼が目を泳がせながら謝った。

  「謝らないで。私もやってみたいことあるんだけど…良い?」

  「うん、良いよ」

  細身な男がフフッと微笑んでから言うと、人狼が小さく頷いてから身を任せた。細身な男が顔を傾けて唇をくっつけ、口の中に舌を潜り込ませる。

  「…っ!?」

  口の中に細身な男の舌が入ってきたので人狼が目を見開いて耳をピンと立たせながら驚いていた。細身な男が分かりやすいなと心で思いつつ人狼の細長い舌に舌を絡ませる。

  「ンルル…」

  舌を絡ませていた時は固まっていた人狼だったが、暫く舌を絡ませていると気持ち良さそうに喉を鳴らした。嬉しそうに耳と尻尾を動かす。

  「チュッ…僕もやっていい?」

  「勿論だよ」

  身を任せていた人狼が目を輝かせながら言うと、細身な男が頷きながら言った。人狼が嬉しそうに顔を傾けてキスをする。

  「ンチュッ…ハグッ…」

  「んぁ…ふっ…」

  興奮しすぎた人狼が舌を絡めるだけでなく舌に甘噛みすると、細身な男が未知の刺激に声を漏らした。

  「興奮し過ぎて少し噛んじゃったけど、気持ち良さそうで良かったよ」

  「うん…変な感触だ…った…あれ?」

  ハァハァと酷く興奮した様子の人狼が言うと、細身な男が舌に残る未知の刺激の余韻に浸りながら言おうとするがドクンドクンと心臓の鼓動が早くなる。

  「興奮した…訳じゃなさそう?」

  「なんだろう…胸がドキドキする…」

  人狼が心配そうに細身な男の顔を覗き込みながら言うと、細身な男が胸を両手で抑えてハァハァと息を荒げながら言った。

  「うーん…キスしてからだから、僕のせいなのかな…」

  「人狼の唾液かな…凄く…興奮している」

  人狼がどうしようどうしようと慌てながら言うと、細身な男が興奮しながらも必死に頭を動かして言った。

  「僕の唾液が…?もしかして、強制的に発情させるとか?」

  「多分…そうだと思う」

  人狼がベロッと細長い舌を出しながら言うと、細身な男がその舌を見ただけでドキドキしながら言った。

  「ごめんね…責任は取るよ」

  「…っ!だ、駄目だよ。貴方はノンケなんだから…」

  痛いほど勃起した細身な男の股間にソッと触れて申し訳無さそうに人狼が言うと、細身な男が触られただけでビクンと体を震わせて反応するが必死にそれを抑えながら言う。

  「大丈夫だよ。言ったでしょ?男だからとかじゃなくて、君だから良いんだよ」

  「嬉しいけど…こういうのって流れで決めちゃいけないと思うよ」

  人狼がニッコリと微笑みながら言うと、その笑顔を見た細身な男が嬉しさを感じるがここで流されちゃまずいと思って毅然とした態度で言った。

  「普通じゃないキスしたのに?」

  「う…そ、そうだけど…」

  人狼が首を傾げながら言うと、細身な男がキスが嬉しくてついディープキスまでしちゃったなと後悔する。

  「…僕じゃ…嫌?」

  「嫌な訳ない!…けどさ…私のせいで男好きになったら申し訳なくて…」

  人狼が涙で若干潤んだ瞳で見ながら言うと、細身な男が直ぐに否定するが俯きながら言った。

  「そんなに深く考えないで。君の事は前から気になっていたからさ」

  「そ、そう…なんだ。なんだか恥ずかしいね」

  人狼が細身な男の頬にソッと触れながら照れ笑いすると、細身な男も恥ずかしそうに笑いながら言った。

  「だから…安心してね」

  「うん…こういうの初めてだから、お手柔らかにね」

  人狼がニッコリと微笑みながら言うと、細身な男が頬にある人狼の手に自分の手をソッと添えて包み込みながら微笑んだ。

  「ぼ、僕も初めてだから探り探りになるけど…頑張るよ」

  「フフッ、そんなに固くならないで。一緒に考えながらやろう」

  細身な男の言葉に人狼がカチコチに緊張しながら言うと、細身な男が微笑みながら言った。人狼もつられて笑顔になる。

  「まずは…脱がして良い?」

  「うん。寧ろ脱ぎたいかな…このままだと濡れちゃうから」

  人狼が細身な男のズボンに手をかけながら言うと、細身な男が頷いてから恥ずかしそうに言った。ズボンと下着が我慢汁で濡れてこのままだとシミになってしまいそうだった。

  「濡れちゃまずいね。脱がせるから腰浮かして」

  「ありがとう。よっと…」

  寝間着を濡らしたらまずいと思った人狼が慌ててズボンを両手で掴みながら言うと、細身な男が両手をベッドについて腰をあげた。人狼が力を入れすぎないようにゆっくりとズボンと下着を脱がしていく。

  「そんなに丁寧にやらなくても大丈夫だよ」

  「だ、駄目だよ!僕この姿になったら馬鹿力だから…君を傷つけちゃう」

  壊れ物を触るかのような手付きを見て細身な男がフフッと笑いながら言うと、人狼がブンブン首を横に振りながら言った。

  「ありがとう。優しいね」

  「そんな事無いよ。君には…傷ついて欲しくないから」

  細身な男が嬉しそうに微笑みながら言うと、人狼が耳をピコピコと動かして恥ずかしそうに言った。

  「よいしょっと…わぁ…ビショビショだね」

  「うぅ…凄く興奮したからさ」

  全て脱がせた人狼が勃起しても皮が被った亀頭部分に我慢汁が溜まっているのを見ながら言うと、細身な男が内股になってモジモジしながら言った。

  「僕も…興奮したから同じだよ」

  「わわっ…!並べるとやっぱり大きいね」

  恥ずかしそうな細身な男を見た人狼がベッドに上がって細身な男のモノに自分の勃起したモノをくっつけながら言うと、急にくっつけられた細身な男が驚きながらも自分のモノを比べながら言った。

  「人間の時は僕の方が小さかったけど、この姿だと大きいね」

  「そうだね。人間の時は可愛らしかったけど、今は圧倒されるかな」

  人狼が自分の勃起したモノを手で持ちながら言うと、細身な男が人狼の勃起したモノと人間の時のモノを頭の中で比べながら言った。

  「可愛いのはちょっと自信なくしちゃうけど、圧倒しちゃうのもなんだかなぁ」

  「同じ男としては羨ましいから良いんじゃない?」

  人狼がうーんと腕組をして首を傾げながら言うと、細身な男がフフッと笑いながら言った。

  「そっか。君の…触っても良い?」

  「良いよ。私も貴方の触ってみたいな」

  人狼が恐る恐る手を差し伸べながら言うと、細身な男が人狼の手を取って自分のモノにくっつけながら言った。

  「他の人の初めて触ったよ。ドクドクいってる」

  「他の人の触る機会はそうそうないからね。貴方のも凄いね」

  初めて他人のを触る人狼が珍しそうに撫でながら言うと、細身な男も人狼のモノを握ったり太い血管を撫でたりしながら言った。

  「…なんか興奮するね」

  「…そうだね。キスしながらしてみない?」

  我慢汁をダラダラ垂らしながら人狼が言うと、細身な男も我慢汁を垂らしながら聞いた。人狼がコクコクと頷く。

  「んっ…ふっ…!」

  「フーッ…フーッ…!」

  細身な男が顔を傾けてキスしながら人狼のモノをゴシゴシ扱くと、人狼が酷く興奮した鼻息を細身な男の頬に吹き付けながら細身な男のモノを扱いた。爪が当たらないようにしつつ興奮で力を強めないように慎重に弄る。

  「んぁ…貴方の我慢汁が…当たって…凄く…ドキドキする」

  「ご、ごめ…っ!?」

  人狼のモノから滴り落ちる我慢汁が自分のモノに当たった細身な男が倒れ込むように人狼の胸に寄り掛かると、人狼が謝りながらも抱き着いてくれた事が嬉しいようでブンブンと尻尾を振る。

  「大丈夫?横になる?」

  「ありがとう…体が…フワフワする」

  胸元に当たる爆発しそうな心臓の鼓動を感じた人狼が心配そうに言うと、細身な男が頷きながら身を任せた。人狼がゆっくりと細身な男の体をベッドに寝かせる。

  「体が赤い所以外は変わった所は…あれ?」

  「どうかした?」

  人狼が心配そうに細身な男の体を撫でていると、何かに気が付いた。細身な男が顔だけを動かして人狼を見る。

  「お尻から我慢汁が出てる…?」

  「え…?腸液とかじゃなくて…?」

  人狼がお尻から出ている透明な液体を見ながら言うと、細身な男が目を見開いて驚きながら言った。

  「違うみたい。匂いしないし、ドロドロしている」

  「ほ、本当…?私の体どうなっちゃったんだろう」

  人狼が液体を指で掬って匂いを嗅いでから言うと、細身な男が人狼の指を見て細身な男が不思議そうに言った。

  「うーん…うろ覚えなんだけど、人狼とキスした人間は交尾の時に性器を受け入れやすくする為に体が変化するって聞いたことがあるよ」

  「へぇ…人と比べて大きめだから、受け入れやすくするんだね」

  人狼が頭の隅にある記憶を必死に思い出しながら言うと、細身な男が人狼の体液は人間の体を作り変える程の力があるのだと驚かされる。

  「…最後まで…やる?」

  「…出来れば…してみたいな」

  自分の体が人狼のモノを受け入れるように変えられたんだと思った細身な男がおずおずと聞くと、人狼もおずおずと言った。

  「優しくしてね?」

  「うん。やり方分からないから、ゆっくりやるよ」

  細身な男がソッと人狼の体に触れながら言うと、人狼がその手を包み込んで力強く頷きながら言った。

  「ゴムがいるんだよね。後はローションだけど…無いよね」

  「ローションは流石に無いね。私のお尻から出ているのと…ゴム被せたら私咥えるよ」

  人狼がバッグをゴソゴソ漁りながら言うと、細身な男が恥ずかしそうに言った。人狼の耳と尻尾がピーンと立つ。

  「く…くわ…」

  「あはは、慌てすぎだよ」

  細身な男が人狼のモノを咥えている所を想像した人狼がゴムを持ちながら震えると、細身な男が可笑しそうに笑いながら言った。

  「だ、だって…フェラ?っていうんだっけ?そんな事してもらうの初めてだから…」

  「じゃあ、これから初めてづくしだね」

  バッグを持ってベッドに戻った人狼がチラチラと細身な男を見ながら言うと、細身な男がフフッと笑ってから言った。

  「う、うん…これ…どうやって被せるんだろう」

  「勃起してから空気が入らないように…だったかな。やってみていい?」

  人狼がゴムの袋を頑張って開けて中身を見ながら言うと、細身な男が知識を絞り出してから手を差し出した。

  「お、お願いします」

  「もう、固くならないで近くに来て」

  人狼がゴムを手渡しながら頭を下げると、細身な男がフフッと笑ってから手招きした。人狼がブルンブルン勃起したモノを弾ませながら細身な男の近くに行く。

  「こう…かな。どう?ブカブカじゃない?」

  「大丈夫そう。結構ピッチリするんだね」

  細身な男が慎重にゴムを被せてから聞くと、人狼が自分のモノを持ちながら初めてのゴムの感触を味わっていた。

  「貴方のが大きすぎるからかもね。通常サイズだし」

  「普段の僕ならブカブカなんだろうけど、今はキツキツだね」

  細身な男が買った時のゴムのサイズを思い出しながら言うと、人狼が複雑な感情で言った。

  「そういえば、我慢汁出ているってことは洗浄しなくて大丈夫なのかな」

  「お尻の?うーん…どうなんだろう」

  複雑な人狼を見た細身な男が話を変えると、人狼が何度も首を傾げながら言った。

  「試しに指入れてみようか?」

  「ゴムつけたほうが良いよ。汚くなったら申し訳ないから」

  「分かった」

  人狼が人差し指を立てながら言うと、細身な男が恥ずかしそうに言った。人狼がサッと動いて指にゴムをつける。

  「入れるよ?」

  「うん。汚かったら直ぐに捨ててね」

  細身な男の尻の穴に人差し指を近づけながら人狼が言うと、細身な男が頷きながら言った。人狼がコクリと頷いてゆっくりと指を入れていく。

  「え…今入っている?」

  「うん。第二関節くらいだけど、そこまで狭くないね」

  痛みに備えていた細身な男だったが痛みを感じないので驚きながら言うと、人狼が指で中を広げながら言った。

  「痛く…無いんだね。違和感も無い」

  「それなら良かった。汚くもないみたいだよ」

  指が全て入った細身な男が何も感じないので困惑しながら言うと、人狼が一度指を抜いてゴムに汚れが無いのを確認しながら言った。汚れは無いが、我慢汁まみれでドロドロになっている。

  「人狼って凄いね。キスするだけで直ぐ交尾出来るように作り変えるんだ」

  「性器が大きいのもあるけど、獲物を逃さない為かもね」

  細身な男が我慢汁まみれの人狼の指を見ながら驚くと、人狼がまだ勃起し続けているモノを左手で掴みながら言った。

  「獲物って言い方が人狼っぽいね。逃げないから、優しくしてね」

  「う、うん…指また入れるね」

  細身な男がフフッと笑ってから遠慮がちに股を開くと、勃起したモノをビクンと震わせた人狼が指を入れた。

  「前立腺って所が奥の方にあるみたいだから、探してみて?」

  「分かった。奥の方…だね」

  再び指が入ってきた細身な男が言うと、人狼がコクンと頷いてから中に入った指を動かして前立腺を探してみる。

  「私も触った事が無いから分からないけど、気持ち良いらし…っ!?」

  「…此処?」

  細身な男が言っている途中に固まると、人狼が心配そうに顔を覗き込みながら言った。

  「多分…そこかな。弄ってみて?」

  「うん。痛かったら言ってね」

  初めての感覚に戸惑いながら細身な男が言うと、人狼が恐る恐る指で前立腺を弄ってみる。

  「なに…これ…」

  「もしかして痛い?それとも…気持ち良い?」

  人狼の太く長い指で前立腺を弄られる度に体の中から未知の刺激が襲ってきた細身な男が困惑していると、人狼が最初は心配そうに言うが徐々に起き上がっている細身な男のモノを見てニヤァと笑いながら言う。

  「わからない…体の内側から扱かれているみたい…」

  「なら気持ち良いってことだよ。此処も反応しているし」

  細身な男が必死に自分の体に起きている事を言うと、人狼がニッコリ笑って勃起した細身な男のモノを指差しながら言った。

  「そうみたいだね…でも、此処まで反応するとは思わなくて」

  「僕の体液で反応しやすくなったんだよ。普段より敏感になっているのかもね」

  自分がこんなに感じやすい事を受け入れられない細身な男が言うと、人狼が安心させるように太腿を撫でながら言った。

  「そっか。なんだか自分が淫乱なのかって思っちゃった」

  「素質があったのかもしれないけど、僕の体液のせいだと思うよ」

  細身な男が恥ずかしそうに言うと、人狼が普段通りの細身な男に戻って嬉しそうに言った。

  「その…もっと弄ってみて?」

  「うん、気持ちよくなってね」

  細身な男がモジモジしながら言うと、人狼が頷いてから指を動かし始めた。

  「んっ…これ…凄…っ!」

  「…(ごくり)」

  人狼の指を動かす度に細身な男が悶えながら喘ぐので、人狼のゴムの先端にドプドプと我慢汁が溜まっていった。徐々に鼻息が荒くなり、頭の中に早く交尾したいしか考えられなかった。

  「早く…入れたい?」

  「(コクコク)」

  バキバキに勃起した人狼のモノを見た細身な男が赤らんだ顔で言うと、人狼がブンブン首を縦に振りながら言った。

  「今咥えたら興奮し過ぎちゃいそうだけど…大丈夫?」

  「大丈夫…じゃなさそうかな。濡らすなら僕の我慢汁使うから大丈夫だよ」

  爆発しそうな程脈打っているモノを見て細身な男が心配そうに言うと、人狼がゴムを取って中に溜まった大量の我慢汁を一度手に垂らし、再び被せてからゴムの上に我慢汁を垂らした。

  「優しく…いれてね」

  「…頑張る」

  細身な男が興奮気味な人狼に言うと、人狼が必死に理性を抑えながら言った。自分のモノを手で持ち、細身な男の穴にあてがう

  サンプル版はここまでです。続きはBoothからどうぞ