PR
偶然テレビで観てしまった、関西弁を話している大谷。好みのタイプを頑なに藤浪に被せるだけじゃ足りないのか、ついに言葉まで……独占欲からくる必死のアピールに最初は少し笑ったが、何だこの胸のモヤモヤは……。
◯マッチさんと居酒屋
「翔太どしたん?」
「はい?」
「全然酒進んでないやんけ」
「いや酒は…つかマッチさん飲み過ぎッスよ」
「お前も飲め飲め!!」
「いいですって」
「今日くらいええやんけ!お前の代表祝いなんやし!」
「つかマッチさんしつこい」
「なんやお前さっきからイライラして」
「…イラついてるように見えます?」
「ほれここ、ずっと眉間にシワ…笑ってない時のお前の真顔こわいわ!」
「……すんません」
「まさか今から試合緊張してんのか?カワイイ奴!」
「コワいのかカワイイのかどっちなんスか…」
「コワカワイイ」
「(ガタッ)」
「あ!ちょお前どこ行くんや」
「トイレっすよ」
◯ 藤浪と電話
「おまえ最近さぁ、大谷と話した?」
「え?いや全然」
「ふーん…ほんとかよ」
「やー、合トレで会ったきりですけど。何で?」
「別に」
「何もなかったら電話してこんやろ武田さん」
「うっせー」
「なんか機嫌悪いし…。俺でよければ八つ当たりしてくれてもええですけど」
「生意気なんだよお前は…年下のくせに」
「1才しか変わらんやん」
「いや正確には1年と9日違うし」
「…よう覚えてますね」
「いや記憶力いいだけだから、勘違いすんなよ」
「分かりました、じゃあもう切りますね」
「は?何でそーなる!?」
「もう夜遅いですし。切りたくないん?」
「え?いや…あの」
「じゃあ何で電話してきたかハッキリ言いや」
「何で命令口調なんだよ?」
「5秒以内に言わな切るから。はい5、4、3、2、」
「ああもう分かった!言うから切んなよ!」
くくッと電話越しに藤浪の笑い声。年下に転がされてる気がして無性にイラついた。
「やっぱお前すんげームカつく。大嫌い」
「そうですか、じゃあおやすみなさい」
「大したことじゃねーよ!昨日テレビ観てたらっ、大谷が関西弁話してたから…その、ちょっと気になって」
「すごい気になって?」
「言ってねー」
「そんで?」
「それだけだよ」
「???それだけ?」
「だけっておまえなぁ」
「やってそんなん…あいつ中田さんとずっと一緒やし、関西弁うつるんしゃーないやん?」
「中田さ…」
日本の4番の存在を忘れるとは!俺としたことが…!!
「…藤浪」
「はい?」
「この電話…なかったことにしてくれ」
「んー、じゃあお願いして?」
「は?」
「ちゃんと言えたら忘れたるから」
「お………ぉねがい……します」
「フフ、分かりました。電話の内容は全部忘れましたけど、勘違いしてヤキモチ妬いてくれたかわいい武田さんのことは一生忘れません」
「お前まじきらい……おやすみ」
「俺は好きですよ、おやすみなさい」
「…っ」
終❤︎
PR