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お腹が空いた時に届けられた箱

  アイドル活動がオフのある日、古賀小春が家でのんびりしていると・・・

  グゥ~

  彼女のお腹が空腹を訴えてきた。

  時計を見ると時間はもうお昼、起き上がると近場のコンビニで何か買ってこようとする。

  すると、

  ピンポーン

  とベルの音が鳴り響いた。

  「誰だろ~?」

  そう呟きながら玄関に向かう小春、だが玄関を開けた先には誰もおらず代わりに三つの箱が置かれていた。

  箱にはそれぞれ左から順に犬牛虎のイラストが描かれており、小春はひとまずそれらを中へと入れるとまずはどれを開けるかと考え・・・

  犬の箱を選んだ。→[jump:2]

  牛の箱を選んだ。→[jump:3]

  虎の箱を選んだ。→[jump:4]

  [newpage]

  「ドッグフード・・・?」

  犬の箱を開けた小春、箱の中には有名企業のドッグフードが入っており犬ではなくイグアナを飼っている小春は誰がドッグフードを送ってきたのだろうかと不思議に思う。

  だが箱の中からドッグフードを出し開封した刹那、ドッグフードのにおいが鼻の中に入ってくると小春の口内にダラダラ涎が分泌される。

  (あれ・・・なんで涎が・・・。)

  変に思う小春だがドッグフードから視線が外せず、涎がなおも分泌される。

  そしてその涎によってか小春の手が勝手に動き出したかと思うと袋の中に手を突っ込み、ドッグフードをいくらかつかみ取ると口へと運び・・・

  コリッ コリコリッ

  小気味よい音をさせながら咀嚼しだした。

  人間が食べる事を想定していないドッグフード、しかし噛んでいるとどんな料理も相手にならないほどの美味しさが口いっぱいに広がり小春はその美味しさに感動しては続々入ってくるドッグフードを食べ続ける。

  するとそんな小春の手、指がくっつき合って人間の形を失うとドッグフードの袋はドンッと床に落下し横倒しとなった。

  しかし小春の口と鼻が前に突き出して顔が人間の顔でなくなっていくと小春はうつ伏せとなり、鼻と口を袋の中へと突っ込みドッグフードを食べ続ける。

  更に小春の身体全体がシュンシュン縮んでいき手の平足の裏に柔らかな桃色の肉球が出来ていくと小春の身体は髪の毛と同じ明るい茶色をした毛に全身隈なく包まれ、お尻に毛に包まれた尻尾が生えるとその尻尾はブンブン前後左右に振れ動く。

  また今いる部屋の中がグニャリ歪んだかと思うと犬用のベッド、犬用のトイレなどが置かれた小春の家とは違う家の中へと変わっていく。

  そして頭からピョコリと犬の耳が生えると・・・

  「あらあら、こはるちゃんったら。」

  そんな声が聞こえ小春は袋に突っ込んでいた口と鼻を出すと、

  アンッ

  一声鳴いた。

  [newpage]

  「草・・・なんで~?」

  牛の箱を開けた小春、箱の中には青々とした草がドッサリ入っていた。

  一体誰が草を送ってきたのか、小春はそう思ったが草を見ているとどうした事か自然と涎が口の中に湧いてくる。

  (あれ・・・なんで涎が・・・。)

  変に思う小春だが草から視線が外せず、涎がなおも分泌される。

  そして手が勝手に動き出し箱の中に自らを突っ込ませいくつかの草を手にするとそれを口へと搬送、草を受けた口はくちゃくちゃとまるでガムを噛むかのように噛みだした。

  口いっぱいに広がる若い草の味、しかしそれは全く嫌な感じなどしない。

  (美味しい・・・草・・・美味しい・・・。)

  ウットリ顔の小春、何度も口いっぱいに草を受けてはそれをモグモグモグモグ咀嚼し飲み込んでいく。

  また箱の中の草が無くなると喉の奥から飲み込んだはずの草が戻ってくるが小春はそれも受け入れ、再度噛んではまたゴクリと飲み込む。

  そんな風にして草を味わう小春だが、箱の中の草の量が減っていくにつれて小春の身体がグムグムと縦にも横にも大きくなっていき可愛い小春の顔は縦に伸びていって人間の顔でなくなっていく。

  また手足の指がくっつき合い黒くなるとそれは硬い蹄となり、小春の肌という肌は白と黒のまだら模様に染まり大きくなっていって大きくなっていくお尻には細い尻尾が生える。

  更に今いる部屋の中がグニャリ歪んだかと思うと・・・

  ンモ~ モ~

  牛の鳴き声が聞こえる牧場へと変わり着ている服はビリビリ裂けて細かな破片となって散り散りとなり小春は四つん這いの体勢となる。

  そして小春の頭に生える髪の毛が二か所に集まり合体変化、二本の角となると小春は顔を上げ・・・

  ンモォ~

  牛の鳴き声を口から出すと今度は足元に生える草を食べだした。

  [newpage]

  「これって・・・。」

  虎の箱を選んだ小春、箱の中には肉が入っていた。

  それも火を一切通していない生の肉、お腹が空いていた小春はすぐさまこの肉を焼こうとする。

  しかし肉を見ていると火を通していないにも関わらず涎がダラダラ口から溢れんばかりに湧いてきて、手が勝手に動きその肉を取ると生のままを口へと入れだした。

  (だ、駄目だよ~!)

  慌てて吐き出そうとする小春。

  だが口が自らの中に入ってきた肉を噛みだすとグニュリという生独特の食感とともに旨味が広がり、そのあまりの旨味に小春の目がトロンと蕩けると小春の口には更に肉が詰まっていく。

  モギュ モギュ

  そんな音を微かにさせながら肉を食す小春、ゴクリゴクリと喉を通っていくとその小さな肉体はググッと伸びていき全身の肌が黄色に黒という縞模様へと染まっていく。

  また顔が骨ごと人間のそれでなくなっていくと歯は鋭く尖っていき、手足の爪が鋭くなっていくと手も足も形を変えて大きな猫のような足へと変わっていく。

  更に更に今いる部屋の中がグニャリ歪んだかと思うとギャッギャッと聞いた事の無い鳥の鳴き声が響くジャングルへと変わってしまい、着ている服はビリビリ裂けて細かな破片となって散り散りとなり小春の体勢は次第に四つん這いへと移行、お尻には黄色と黒の縞模様尻尾が生え動く。

  そして箱の中の肉を全て平らげると・・・

  ガァッ!

  小春は一声鳴くとともにのっそのっそ歩み出した。

  その様子はどこからどう見ても、強さを隠す事無く露わにしている虎のそれであった。

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