ワシとウルクは、レオとワーフ君に案内され、部屋に着く。部屋には二人分の腰掛け椅子と小テーブルにクローゼット、そしてダブルベッドがあるみたいじゃ。ダブルベッド?????
レオ「俺と親父はこっちの部屋、ウルクさんとワーフは廊下挟んで向かいの部屋だね」
ライオ「レオ、こういうのはシングルベッド二つの部屋があるじゃろ、ああいうのをとるんじゃないのか?あと明日もう二人来るんじゃろ?」
レオ「この時期混雑してるからそういうのは空きがないんだって~、でも俺と親父で一つのベッドに寝るのもよくない?明日は窮屈だけど親子で川の字に寝れるし、子供の時みたいだよ?」
ウルク「ワーフ、私もお前と一緒のベッドに寝るのか?」
ワーフ「うん、まずかった?僕が一人で寝るようになってから寂しがってた時あるでしょ?父さんは戦場でも雑魚寝してたし3人で寝てもいいでしょ?」
ワーフ「ううん、まあそうなんだが…」
息子達二人はマイペースに育ち過ぎたのは似ているらしい…お似合いということか…。じゃが、部屋のダブルベッドを見てふとある考えが思いつく。
ライオ「レオ、ワーフ君とは向かいの部屋で寝なさい。若い二人で一緒に寝る方が思い出にもなるじゃろ。ワシとウルクさんはこの部屋で寝るから。」
ワシの突然の提案にウルクは面喰らったような表情をしているが、奴もダブルベッドを見ると思いついたようじゃ。
ウルク「ああ、ライオさんの言う通りだ。私達二人とも酒を飲んだから早く寝てしまう。お前たちも俺らを相手にしてつかれただろう?バーに飲んできたらどうだ?」
ライオ「年寄りは寝るのが早いからのう」
ウルク「ああ、ライオさんも自分でそう言っている」
ライオ「あんたのつもりで言ったんじゃがな?」
ワシとウルクはまた即興演技で共同戦線を張り。息子達を説得して部屋を手に入れた。部屋というより二人きりの戦場ともいうべきか。
息子達が出ていき、廊下を挟んで向かい側の部屋のドアが閉まる音をドアに耳を立てて確認した。ワシとウルクは二人でドアに耳を寄せ、息を潜めている。
しばらくすると、またドアが開き足音がどんどん遠くへ向かっていくのが聞こえた。軍隊仕込みの索敵で息子達二人が部屋を出ていくのを確認すると、ワシとウルクはついに本性を現した。
ライオ「あんたは…」
ウルク「お前は…」
ワシとウルクはもう散々嫌がらせをし合ったにも関わらず、互いの身体をまじまじと見て自分の目の前にいるのが本当にかつての宿敵か確かめる。
ライオ「“銀の英雄”?お前のような老いぼれが狼軍のエース扱いされていたとは、昔は変わっていたものじゃな」
ウルク「“金の勇者”?勘違いだったら失礼だが、目の前の老いぼれがそんな風には見えないですなあ」
ワシとウルクは部屋に備えられた向かい合った椅子に座る。テーブルを挟んで睨み合う。
ライオ「いかにも、ワシが金の英雄ことライオ。そしてレオの父親じゃ」
ウルク「私が銀の英雄と呼ばれたウルク、ワーフの父ですよ」
ライオ「それで、何故今になってワシの目の前に?」
ウルク「それは私のセリフですよ、軍務や息子が生まれたりでお前を探して復讐するのは忘れていたはずなのに」
ライオ「ワシじゃって、赤子のおしめが取れない内に家を離れて決闘をするなんて、と思って忘れていたら、いつの間にかレオもあの歳じゃ」
ウルク「子供が育つのは早いですねえ、まさか結婚するまでになるとは。」
ライオ「ああ、子供が立ち歩くようになったら、しゃべるようになったら、精通迎えたら…と思っている内に恋人を紹介してきた」
ウルク「軍に入ったらもう子育ても終わったと思ったのですが…私の同い歳の頃より立派になって…」
「「・・・・・・・・・・・・」」
おかしい…戦場で戦った宿敵と年月を経て相まみえているというのに、何故か子育て談義になってしまう。昔戦っていた時はなんというか…こう、互いに闘志をメラメラ燃やしバチバチしていたというか張り合いがあったとというのに…。
ライオ「ゴッホン、ということはじゃな、あんたは自分の息子の恋人の父親がかつての宿敵だとは思いもよらなかったと?」
ウルク「まあその通りですねえ…そっちこそ、ワーフの父が私だと本当に知らなかったんですか?まあ知ってたら会った時にあんなに虚をつかれたような表情しなったでしょうが…」
ライオ「お互い様じゃろうて、よく手を握った時に分かったな」
ウルク「戦場で何度も掴み合って屈服させた手ですからねえ、皺が増えていましたけど」
ライオ「屈服“させられた”?の間違いじゃろ?」
ウルク「いえ、私の方が勝っていましたからねえ。記憶違いとは、そちらこそついにボケてきているのでは?」
ライオ「なあに、ワシはまだまだ現役じゃ」
そう言ってワシは自分の頭と股間を指差す。
ウルク「へえ、ではちゃんと屈服“させて“体に覚えさせてあげないとですねえ。」
ウルクは自分の股間に目を向けて突き出しきた。
子育て談義をしていた時とは違い、股間が徐々に膨らみ始めてきた。兵士時代を思い出す話をしていると、身体に精力がみなぎってくる気がしてきた。
ワシとウルクは椅子から立ち上がり、互いに睨み合い、視線を相手の身体中に向ける。ウルクはジャケットを脱ぎ、Yシャツの袖をまくる。ワシは着物の帯襟を直し、袖をまくる。服の上からでもウルクの締まった筋肉が見て分かる。相手は年老いたとはいえ、まだまだ鍛えているようだ。
互いに相手を分析し合い、過去の戦いを思い出しながら出方を探る。過去の戦いを思い出してくるのも、また互いの股間を膨らませる要因になる。
これ以上睨み合っても、いたずらに自分の股間を膨らませてしまうだけだ。そう悟ったワシとウルクは思い切り相手の身体に突進すると襟首を掴み合う、着物姿の獅子獣人とYシャツ姿の狼獣人が膨らんだ竿と顔を近づけ睨み合う。
戦いのルールは一つ、相手を犯して屈服・させること。そのために相手と腕力で張り合い、相手をイカせて弱らせるのが戦いのセオリーじゃ。