林檎の蜜よりも甘い毒

  大事な局面。墓地にある7枚のカードを除外すれば実質無償召喚でかつ相手モンスターを裏側守備にもできるので、この後の展開で確実に有利となるであろう。

  そう思って僕は墓地のカードを手に取るべく、手札のカードを置こうとしたのだが、何故かぽろりと数枚落としてしまった。そしてそれは運悪く墓地のカードへと重なってしまう。今更間違ったと言うのも気が引けるので、僕は渋々こう言った。

  「……手札と墓地からカードを7枚除外して、妖精伝姫-シラユキを特殊召喚」

  そうして、白雪姫の衣装を着飾ったリスのケモノであるシラユキがフィールドへと召喚されていく。シラユキの効果により、相手フィールドのモンスターカードを裏側守備へとさせるのだが、その際に僕の脳内にはこんな声が聞こえてきた。

  「目の前の仔なんて放って、わたしだけ見てくれればいいんですよ。それに、ご主人さまにはわたしだけがいればいいんです」

  その声に、自分の先程のミスは偶然ではなかったと気づかされる。その証拠に、墓地へと滑らせてしまったカードは全てモンスターカードで、このターンはまだ通常召喚をしていない。モンスターカードが揃わなくなってしまったせいで、やろうとしていたエクシーズ召喚ができなくなってしまった。やむを得ず僕は今できる最善の手を尽くして、自分のターンを終えることにする。

  結局、僕は場にあるシラユキと、伏せていた罠や速攻魔法カードだけでは対処することができず、デュエルは敗北となってしまった。

  カードには稀に精霊が宿っていることがあると聞く。初めてその噂を聞いたときは、ただの都市伝説だと思っていた。しかし、それは本当だと実際に体験することになる。そう、今日のデュエルでも使用した妖精伝姫-シラユキのカードが精霊を宿すものであったのだ。

  初めの頃は、こんな強くて可愛い仔が自分の精霊となってくれるなんてデュエリスト冥利に尽きると思っていた。それに、もふもふとしたリスのメスケモでかつ、可愛らしい見た目をしている上に、乳袋があるくらいにたわわな胸を持つ仔だった。なので、僕のストライクゾーンど真ん中と言っても過言ではなかった。それゆえに、僕は自分のどんなデッキにもシラユキのカードを入れていた。

  デュエル以外のとき、例えば自宅にいる時は暇さえあればシラユキがカードから実体化してくれて僕の話相手になってくれた。時々、林檎のシロップ漬けを僕に渡してくれたり、お手製のアップルパイを奮ってくれたりと、精霊ながらも器用に手料理をつくってくれることがあり、とても嬉しかった。シラユキがパートナーとしてずっと傍にいてくれたらいいのに、と思う程に彼女のことが好きになっていた。

  しかし、ある時からシラユキの様子が可笑しくなる。墓地肥やしをするならまだしも、テーマがあるデッキを組んだときには、流石にシラユキが入る余地はないから抜いた筈だった。だが、実際にデュエルをしてみれば入れた覚えのないシラユキのカードが入っていたのである。

  それに今日のデュエルでも、手札のモンスターカードを特殊召喚のコストとして使うつもりはさらさらなかった。カードの精霊であるシラユキによって、手元を狂わされ、手札をコストとして使わされたのである。そのせいで勝てるデュエルが勝てなくなったのだ。

  いくら遊戯王がカードゲームとはいえ、勝敗がある。勝ち負けがある以上は勝ちたいに決まっている。わざわざ負けにいくようなデュエリストなんてどこにもいない。だが、シラユキが余計なことをしてくれたから今日のデュエルは負けたのだ。

  僕はシラユキに好意を寄せていた筈なのに、ここ最近は余計なことしかしてこないので、怒りや憎しみの感情がぐちゃぐちゃに渦巻くようになっていた。

  [newpage]

  「ご主人さま、お疲れ様です。いっぱいデュエルして疲れましたよね。疲労回復用にと思って、今日は甘い林檎のシロップ漬けを作っておいたんですよ」

  家に帰って早々にベッドの上で寝っ転がっていたところで、聞き慣れた声が響いてくる。よりによって今は聞きたくもない声に、僕は無視を決め込んでいた。だが当の本人は一切の悪気も無く、僕の顔を覗き込んできてはにこにことした笑みを浮かべてくるのである。

  目と目とが合い、僕は不機嫌に睨みつけてみるものの、当の本人には嫌味が通じないのか笑みが絶えなかった。カードの世界観と同じように、彼女の頭はお花畑なのではなかろうか。

  率直なところ、苛々していて食欲なんて全く湧いてこなかった。しかし、食べ物を粗末にするのはよくないというせめてもの良心から、僕は彼女に対して適当にこう言う。

  「あー、はいはい、ありがと」

  上体を起こしていけば、彼女が再び目を合わせてくる。彼女と言っても恋人とかの意味ではない。今日のデュエルで問題を起こしてくれた妖精伝姫のシラユキを指して彼女と言っただけである。

  僕が食べる気になったと分かれば、シラユキの表情が更にぱあっと明るくなる。そしてシラユキは爪楊枝を適当なサイズにカットした林檎に刺しては、僕にこう言ってきた。

  「ご主人さま、あーん」

  食べさせようとしなくてもひとりで食べられると返してやろうかと思ったが、食べる気もないものにわざわざ自分の労力を使うのも馬鹿馬鹿しかった。なので僕は、シラユキが食べさせてくるのにわざと付き合ってやる。

  その際、シラユキが無意識なのか、胸を寄せて乳袋を見せつけてきた。林檎と同等か、はたまたそれ以上かの大きさであったので、どうせならこっちを食べたいと思ってしまう。しかし、僕は精霊に欲情する程に飢えてはいないため、流石に口には出さなかった。

  シラユキが差し出してくれた林檎のシロップ漬けを頬張っては噛み砕いていく。それも乳袋を凝視しながら。別にシラユキのおっぱいが気になって目が泳いでいる訳ではない。彼女と目を合わせたくないから、仕方なく乳袋の方を眺めているだけなのである。ただ、シラユキのおっぱいがいつの間にか大きくなったのか、ブラウスのボタンが弾け飛んでも可笑しくないように見えた。

  肝心のシロップ漬けの味に関しては悪くないというか美味しい部類であった。そもそもシラユキは林檎を使った料理が得意なので、味に関しては非の打ち所がない。こんな美味い料理ができるのを踏まえると、今日のデュエルでやらかしてきたことが尚更許せなくなってくる。

  「ご主人さま、もうひとつどうぞ。はい、あーん」

  林檎のシロップ漬けを差し出されて僕は再び頬張っていく。もちろん食べている間は黙々としているため、林檎を噛む音だけの淡々とした時間が流れていく。林檎を食べている僕に対してシラユキの方はと言えば、自分がつくった料理を食べる姿を見て上機嫌なのか、尻尾をぱたぱたと揺らしてした。

  甘いものを食べたことで脳に糖分が行き渡って苛々が落ち着く、なんてことは無かった。寧ろ、僕に林檎を食べさせるばかりで、今日のデュエルに関して全く謝る気配が無いシラユキ。そんなシラユキに対して、シロップ漬けの美味しさなんてどうでもよくなるくらいに、怒りが余計に募っていくばかりであった。

  それゆえに僕は二個目のカットされた林檎を食べ終えた途端、シラユキにこう言い放った。

  「シラユキ、僕に食べさせる前に何か言うことはなかったのかい?」

  しかし、シラユキの方はきょとんとした様子で僕のことを見続けてくる。まるで身に覚えがないと言わんばかりに。それを露呈するように、彼女はすっとぼけたように僕へこう訊いてきた。

  「何かって何です?」

  「しらばっくれないでよ。今日のデュエルで墓地に手札を落とすように仕向けたのはシラユキだろう?」

  堪忍袋の緒が切れる寸前のごとく、苛立ちを露わにしながらそう言っても、シラユキの態度は相変わらずで謝罪の言葉もなかった。それどころか、シラユキは白々しいくらいに僕へこう言った。

  「わたしは別に何もしてませんよ? ご主人さまが”たまたま”カードを落としたんですから」

  「嘘だっ!」

  減らず口をするシラユキに、僕は思わず手を出してしまう。突き飛ばすと言った具合に。しかし、思い切り自分の手を伸ばした筈だと言うのに、自分の指先すらシラユキの身体に触れることはなかった。そもそも手を伸ばしたにも拘らず、身体が何故か後ろへと倒れ始めていく。

  一体どういうことなのか。あまりにも唐突過ぎて、自分でも何が起きたのか理解ができなかった。しかし、目の前の視界はシラユキから見慣れた自室の天井へと移り変わっており、自分の身体が倒れているのが明白だった。

  先程まで怒っていたのに容態が急変すれば、流石のシラユキも心配して僕に近寄ってくる。そうして僕を気遣うように声をかけてきた。

  「どうしたんです、ご主人さま? 大丈夫ですか?」

  「な、なんか身体が急に重く……」

  林檎を食べていたときは何ともなかった。それなのに今となっては身体を動かすことさえままならない。手足の指先どれひとつとしてぴくりともしないと言った具合に。

  あまりにも身体の様子が可笑しすぎる。まるで身体に毒が回ったと言った具合に。僕がそんな疑問を抱くや否や、シラユキからこんな言葉が飛び出してきた。

  「ああ、やっと効いてきたんですね、良かったです」

  僕を心配していた筈なのに、シラユキの態度が手のひらを返すかのように豹変する。そして笑い声を抑える気が一切無いのか、くすすと妖しげな笑みを浮かべてきた。僕の体調の悪さがさも当たり前かのように。

  「わたしの特製の林檎、美味しかったですよね? こんな風に全く身体が動かなくなるくらいに」

  自分で何を言っているのか分かっているのだろうか、シラユキは。しかし、今の彼女はもうまともじゃないのを物語っていた。その証拠に、まるで獲物を捕らえたと言わんばかりに、シラユキは涎が垂れかかっていた自分の口元をちろりと舌で舐めていく。

  シラユキが食べさせてきた林檎に、毒か何かが入っていたのだろうか。よくよく考えてみれば、シラユキのカードのイラストで持っている林檎には毒毒しい色した液体がかかっていたから、その林檎でも食べさせてきたのではなかろうか。

  しかし、それを考えたところでもう身体は痺れて微動だにしないので無駄だった。床に倒れた僕を、シラユキは手と足の位置をずらしながら仰向けで寝る体勢へとさせられていく。彼女の攻撃力は魔法使い族のくせに攻撃力1850もあるので、僕を動かすことなんて造作もなかった。

  そして、間髪入れずにシラユキが僕の身体へとのしかかってくる。柔らかなお尻を僕の下腹部へと乗せては、馬乗りになって逃げないようにしてくるのである。もっとも、毒で身体が動かない時点で今の僕に逃げる選択肢は無い訳なのだが。

  「シラユキ、なんでこんなことをしたのさ?」

  不幸中の幸いなのか、どんなに毒が回ったとしても口を動かす分には問題なかった。それゆえに、シラユキに問いかけてみたが、彼女の返事はこうだった。

  「ご主人さまってば、わたしのおっぱいばかり見るくせにちっとも手を出してくれないのですから……」

  そう言うとシラユキは自分の胸を揉んでいく。むにゅっと音が聞こえてきそうな弾力感に、カードの絵柄からしても分かるくらいにたぷんっと揺れる乳袋を僕にわざとらしく見せつけながら。

  先程、乳袋を凝視をしても無反応だった自分の肉棒。だから彼女が乳袋を見せつけたところで反応なんかする訳ない。僕はそうやって高を括っていたのだが、現実は違っていた。

  自分の肉棒はぴくぴくっと脈を打ちながらどんどん大きくなっていくのである。乳袋を見ていたときとは嘘みたいに反応を示していた。先程まで怒っていた筈なのに性欲に身体が反応するので、自分からあまりにも現金なやつと知らしめているようなものである。

  当然、僕の下腹部にお尻を乗せているシラユキが気づかない訳がない。ドレスにドロワーズと、衣類越しながらも、シラユキはお尻で僕の肉棒をぐにっと擦ってくるのである。シラユキが僕の肉棒の硬さを確かめつつも、続けざまにこう言ってきた。

  「今日だって、いつもよりおっぱいが強調されるようにわざと小さめのドレスを着てたんですよ。それなのに、ご主人さまってばいつまでもわたしに手を出さないなんて……。それなら、奥手なご主人さまに代わってわたしが手を出そうと思ったんです」

  そして、悪巧みがうまくいったと言わんばかりの笑みを浮かべるシラユキに、僕は恐怖を覚えた。しかし逃げようと思っても身体はろくに動かず、下腹部は相変わらずシラユキのお尻でぐにぐにと刺激される。メインフェイズやバトルフェイズのどちらもスキップされたかのように、手も足も出ない僕の姿を見てシラユキはこう言ってきた。

  「小動物にやりたい放題される気分はいかがですか、ご主人さま?」

  最悪だ、と答えたくても答えられなかった。シラユキの見かけによらず安産型なお尻のせいで、身体は正直にきもちよかったのだから。しかし、このままだと完全にシラユキのペースに呑まれてしまう。そう思った僕は、どうにか腕を動かしてシラユキを退かせるか試みる。

  ゆっくりと、少しずつながらも腕が上がっていく。毒林檎が麻酔のような役割を果たしていて殆ど感覚は無かったが、わずかながら自分の意志通りには動くようである。シラユキを自分の身体から降ろすべく、彼女の腰に手を添えようとした。

  しかし、シラユキの方からは僕の手をがしっと掴まれてしまう。その後、僕の手をわざわざ自分の胸へと導いてくると、シラユキはわざとらしくこう言ってきた。

  「ご主人さまってばようやく私のおっぱいに手を出してくれたんですね、嬉しいです」

  そんな訳がない。僕は真っ先にそう思うが、シラユキが手形でもつくる勢いで僕の手を胸に押し付けてくる。そのせいで嫌々ながらも、彼女の胸の柔らかさをドレス越しに味わう羽目になる。林檎以上に大きくありながら、シフォンケーキのように柔らかな彼女のおっぱいを。

  「ご主人さま、どうですか? ご主人さまのお望み通りのおっぱいだと思うんですけど」

  「や、やめろ、って……」

  確かに、シラユキのおっぱいは僕の理想と言わんばかりの大きさと柔らかさであった。仮に手が満足に動かせられていたら、シラユキのおっぱいを思う存分に揉みしだいてしまうのではないかといった具合に。このまま胸に手を置かれた状態だと欲望に負けそうなので、僕はシラユキにやめるように言うしかなかった。

  しかし、僕に毒を盛ってくるようなシラユキが、易々とやめてくれる訳がなかった。彼女はもっと味わって欲しいと言わんばかりに、僕の手を動かしては自分の胸の至るところに押し付けていく。下乳や乳頭の部分など余すことなく。その際に、シラユキはわざとらしく甘い声を漏らしては僕の興奮を煽ってくるのである。

  「あっ、ふぅ……きもちいいです、ごしゅじんさまぁ……」

  指先まではまともに動かないので、あくまでも手が乳房に押し付けられているだけである。それでも十分に柔らかな感触を味わえてしまうので、このまま続けられたら、自分の理性が崩壊してしまいそうだった。そんな僕の心中を見透かしてか、シラユキは望んでいるかのようにこう言ってくる。

  「我慢しなくてもいいんですよ、ご主人さま。わたしは身も心もご主人さまのものなんですから」

  そして妖しくも艶やかな笑みを浮かべてくるシラユキ。その刹那、僕の心臓はとくんっと高鳴っていく。こんな酷いことをされている中で、シラユキの表情が可愛いと思ってしまったのだが、これも毒林檎の仕業なのだろうか。

  シラユキに対してあんなにも憤っていた筈なのに、胸の柔らかさと彼女の笑みによって段々と薄れていってしまう。しかし、こんなので流されてはいけないと目を覚ますかのように、僕はシラユキの乳房を払い除けるように手を動かすのを試みた。

  シラユキが僕の手をがっちりと掴んでいるのと毒でまともに力が入らないのか微動だにしなかった。しかし、シラユキの方ではまだ僕が抵抗の意志があるのに気づいてか、呆れたようにこう言ってきた。

  「もう、ご主人さまってば強情ですよね。人間であるご主人さまの力なんて攻撃力ゼロみたいなもので、攻撃力1850のわたしに敵うはずないのに」

  先程とは打って変わってシラユキは呆れたようにジト目で僕のことを見てくると、掴んでいた僕の手にぐいっと力を入れてきた。僕に分からせると言わんばかりに。

  「痛いっ! やめて、シラユキっ……!」

  可愛い見た目に反して、シラユキは剛力であった。よくよく考えてみれば、レベル4モンスターの中でも下手なHEROより攻撃力が高いと思うと当然ではあるのだが。痛がった様子を見るとシラユキは直ぐにやめてはくれるものの、相変わらず僕の手は離してくれなかった。

  「これで分かりましたよね、ご主人さま? ご主人さまにはもう林檎の毒関係なしに、わたしを拒むという選択肢なんて無いんですよ」

  そう言い終えると、シラユキが鼻で笑うようにふふっと声を漏らした。先程の痛みは紛れもなく現実であるとともに、自分が精霊であるシラユキを受け入れるしかないことを思い知らされる。

  しかし、どうしてシラユキはこんな性格になってしまったのか。昔はこんなことしてくるような仔ではなかったというのに。

  先程の痛みで涙が出てきたのか、滲む視界の中で僕はそう思ってしまう。しかし、被害者のような振りをする僕が気に食わないのか、シラユキは溜め込んできたものを吐き出すかのごとく言ってきた。

  「最近はわたしのおかげで勝っても褒めてくれませんよね。昔はあんなに褒めてくださったのに。勝ってもわたしのこと考えてくれないなら意味ないんです」

  そう指摘されて僕は思い返してみるのだが、最後にシラユキを褒めたのがいつだったか思い出せない。それゆえに、僕はシラユキに何も言い返せなかった。デュエルにのめり込むうちに、勝ち負けしか考えないようになってしまったようである。

  「それに、普通に負けたらわたしのことなんて考えてくれないじゃないですか。このカードが対処できなかったから負けたとか、そんなんばっかり。だったら全部、わたしのせいで負けてしまえば良いって思ったんです。そうしたら、嫌でもわたしのことを考えてくれるじゃないですか」

  シラユキに吐露されたことで、僕は彼女に対して恐怖を覚えることになる。シラユキは自分で何を言っているのか分かっているのだろうかと僕は思うのだが、シラユキはお構いなしに妖しげな笑みを浮かべてはじっと見つめてくる。そんなシラユキとまともに目を合わせるのが怖くなった僕は、咄嗟に彼女から目線を落としてこう言った。

  「ふ、普通じゃない……」

  くすす、とシラユキは笑う。まるでそう言った僕を嘲笑うかのように。シラユキの言葉は歯止めが効かなくなったのごとく止まらず、どんどん口から溢れ落ちるように出てくる。

  「ええ、わたし、もう普通じゃないんです。でも、勝っても負けてもご主人さまがわたしのことを想ってくれるだなんて、精霊としてはしあわせですよ。たとえそれが、憎しみや嫌悪のように負の感情だったとしてもです」

  そんなおぞましいことを平気で言ってくるシラユキから、僕は一刻も早く逃げたかった。だが、相変わらず毒が身体に回っているようで、全く手足の自由が効かなかった。シラユキの手が僕の両肩に乗っかってくると、彼女は僕の顔を覗き込むように前のめりになってくる。そうして、目と鼻の位置まで顔を近づけて、シラユキは言葉を続けていく。

  「本当なら墓地や手札のカードだけじゃなくて、デッキのカードを全部除外したいくらいなんですけどね。ご主人さまにわたし以外のカードなんて必要ないんですから」

  そうしてにこりと笑みを浮かべるシラユキだが、ドス黒いものを感じて最早笑っているようには思えなかった。僕はシラユキの瞳を見ないように視線を外しているというのに、彼女はずっと見続けてくるものだから額や背中からは冷や汗が滴るようになる。

  どうしたらシラユキがやめてくれるのか、そう考えても彼女の行為は真逆にどんどん拍車がかかっていく。前のめりの体勢から、今度は僕に身体をぴったりとくっつけてくる。そして林檎のように実り豊かな胸をべったりと押し付けたり、下腹部は僕の肉棒と擦り合わせてきた。

  自分の心は恐怖で満たされている筈なのに、身体は正反対にシラユキの身体に反応してしまう。肉棒がどんどん硬くなっていき、終いにはズボン越しながらもシラユキの下半身へとぐいっと押し当たる羽目になる。

  これが性的欲求に依るものではなく、生存本能に依るものと考えたかった。どうにか種を残そうとしてやむを得ず勃ってしまったのだと。しかし、シラユキは決して後者の意味では捉えようとはせず、当たり前のように自分にとって都合良く捉えてはこう言ってくる。

  「でも、なんだかんだわたしのこと好きなんですね。ご主人さまってば、こんなにここを硬くさせてくださるだなんて、わたし、とっても嬉しいです」

  違う、と言いたくても言えなかった。シラユキのことは好きだけど今のシラユキは好きじゃないし、ましてやシラユキのことを異性の意味で好きになったつもりはない。頭の中ではそう言おうと思ったのだが、シラユキが僕のことを咎めるように耳元で囁いてきた。

  「知っているんですから、わたし。ご主人さまがわたしのおっぱいをよく見ていることを。ついさっきだって、食べながらわたしのおっぱいをじいっと見てましたよね。言ってくださればわたしはいつでもいいのに、全くご主人さまは素直じゃないんですから」

  シラユキの台詞に僕は言葉が詰まってしまう。シラユキをやらしい目で見ていたことがあるのも気づかれていれば、何て答えれば良いのか分からなかった。僕が押し黙ったままに対して、シラユキはもう止まらなかった。

  シラユキは僕に押し付けていた上半身を起こしていくと、両手を乳袋となっている胸元へと手を掛ける。そして結んでいるリボンの紐を解いては、今にも弾け飛びそうなブラウスのボタンをゆっくりとひとつずつ外していく。そんなところに視線を向けたら余計にシラユキの思惑通りだと言うのに、どうしても目を向けざるを得なかった。

  そして案の定、シラユキは僕からの視線に気づいてか、焦らすように最後のボタンだけは外さないようにしてくる。だが、ほとんどのボタンを外したことで今にも溢れ落ちそうなおっぱいが垣間見えることになる。それも白雪のように白いもふもふとした体毛を纏ったおっぱいが。

  僕はごくりと喉を鳴らすくらいの固唾を呑んでいく。もともと大きいという印象を抱いていたが、人間と精霊という間柄、当然シラユキに手を出したことなんてない。それが原因で、今回のようにシラユキを異常にさせてしまった訳ではあるが。

  「最後のボタンも外したほうがいいです? ご主人さま」

  そして、僕に意地悪するかのようにシラユキが訊いてくる。僕は首を横に振って邪念を捨て去りたい気分だったが、身体がまともに動かないので嫌でも口で言うのを強いられる。それに、強がっていようとも肉棒が熱くなっているのは明らかであり、今更退くことなんてできないだろう。それゆえに僕はとうとうシラユキに折れてこう言ってしまった。

  「外してほしい……」

  「んふふ、やっぱりご主人さまもわたしのおっぱい見たいんじゃないんですか。それならどうぞ、ご主人さま」

  僕の言葉を耳にするや否や、シラユキが最後のボタンを外す。すると、はちきれんばかりにシラユキのおっぱいがぼろんっと溢れ落ちてきた。林檎のように熟しているのか、一目でずっしりと重量感があるとともに着痩せしていたと言わんばかりに、大きな輪郭を描くこととなる。

  シラユキのおっぱいが予想を通り越した大きさをしていたため、僕は思わず言葉が出なかった。もし自分の手が動くのであれば、真っ先にシラユキのおっぱいに手を伸ばしていたであろう。しかし、毒林檎の毒で身体は相変わらず動かないため、目の前に折角あるのにお預けを食らっているようなものだった。

  乳輪は林檎というよりは桃といった具合に、綺麗なピンク色をしていて案外大きめであった。比較対象を挙げるとすれば、デュエルで使うコインよりも明らかに大きい。そして乳首に関しても敏感なのか、僕が触れてもいないのにすでにぷっくりと勃っていた。

  僕があまりにも凝視するからか、シラユキはもっと見てくださいと言いたげに自分の胸を手で抱える。乳房が手に収まっていない様子を見せられつつ、シラユキは抱えていた手を離してたぷんっと実り豊かに揺らしてくる。そんな卑猥な光景を目の前で見せられてしまえば、僕はごくりと固唾を呑まずにはいられなかった。

  「ご主人さまってば、すっかりわたしのおっぱいに釘付けですね。こっちもぴくぴくってすごいです」

  そう言いながら、シラユキは自分のお尻に敷いている肉棒に対してずりずりと尻ズリをしてくる。ドロワーズ越しになるため大した刺激ではないものの、肉棒にとってきもちいいのには変わりはなかった。

  これくらいの刺激であればまだ耐えられるだろう、僕がそう思っているとシラユキはとんでもないことを言い始める。

  「すみません、ドロワーズあったらきもちよくなれるものもきもちよくなれないですよね。邪魔だからドロワーズ、脱いじゃいます」

  そして、シラユキがすくっと立ってはカードのイラストでも描かれているドロワーズを躊躇もなく脱いでいく。ドロワーズを脱ぐということは下着を脱ぐようなものであり、いわゆるシラユキの下半身を覆うものが無くなるというのを意味することとなる。その証拠に、シラユキが再び僕に馬乗りしてくれば肉棒には先程とは別の感触が伝わってきた。

  「んふ……やっぱり、直接のほうがご主人さまを感じられます」

  「あっ……ちょ、ちょっと……」

  そう言ってシラユキはお尻でふにふにと肉棒を擦りつけてくる。ドロワーズ越しで弄られるのとは明らかに別物であり、シラユキの意外と大きなお尻の肉の柔らかさと体毛のもふもふとしたのが相まって、とてもきもちよく感じてしまう。

  僕がたじろぐ姿を見て、シラユキはにんまりと満面な笑みを浮かべてくる。お尻に敷いている肉棒の硬さを感じてなのか、すっかり上機嫌になったようにシラユキは僕にこう言ってくる。

  「ご主人さまの硬くて熱い……ふふ、これだけ興奮してくださるだなんて、もう相思相愛ですね、わたしたち」

  そんな訳がない。

  相思相愛だなんてあまりにも拡大解釈過ぎる、と言いたくなってしまう。ただ、シラユキに興奮しているのは紛れもなく事実であり、否定したところで彼女には嘘と捉えられても可笑しくなかった。

  ドロワーズを脱いだとは言え、シラユキはまだドレスを着ているので完全に裸にはなっていなかった。それに、ドレスのスカート部によってシラユキの下半身はまともに見えないのがせめてもの救いである。だが見えないとなると却って、中が気になってしまうのが男の性であった。

  シラユキとは付き合いが長いとはいえ、流石に彼女の性器を見たことなんて一度もない。精霊でも人間と同じようなつくりになっているのか、それとも動物に準じたつくりになっているのか。そんなことが頭に過ぎってしまい、シラユキのスカートの中を覗いてみたいと思ってしまう。そんな僕の心中を察したのかは不明だが、シラユキは僕にこう言ってきた。

  「早く欲しいですけど、ご主人さまのはわたしにとって大きいので、ちょっと準備しないと駄目ですね。折角ですし、わたしと一緒に大事なところを舐め合いましょ」

  大事なところとは一体どんな部位なのか、名指しにしなくてもあらかた予想はできる。そして予想通りと言わんばかりに、シラユキが一旦腰を浮かせて身体を反転させてきた。その後は僕の顔面にお尻を乗せるかたちで腰をゆっくりと下ろしてくると、僕の顔はすっぽりとスカートに入ってしまう。

  ドレスのスカートの中に自分の顔が入ったということもあり、汗ばんでるようなむわっとした匂いが嗅覚を刺激することになる。そして視界が暗くなってお目当てのものがまともに見えないものの、ぬちゅっと湿っぽいものが顔に当たってきた。

  「ふふっ、ご主人さまの、間近で見るとすごいですね」

  シラユキがどんな体勢になっているのか分からないが、彼女はそんなことを言い始める。そして、ちゅっと音を立てながら柔らかな何かが刹那に当たった。この感触が何であるかは、シラユキから感謝でキスをされたことがあるので思い当たる節がある。しかし、自分の顔がスカートの中にある以上は確認する術はなかった。

  お互いに性器を舐め合う体勢――いわゆるシックスナインになるようにシラユキが身体をずらしてきたのである。そしてシラユキの方はすっかりやる気満々らしく、嬉々としながらこう言ってきた。

  「ご主人さまのきもちよくしますから、ご主人さまはわたしの蜜を味わってくださいね」

  これは、蜜と呼べるものなのだろうか。

  そんな僕の疑問とはお構いなしに、シラユキは早々に肉棒を咥え込んできた。シラユキのモチーフとなった動物がリスということもあってか、頬張ることは造作もないと言わんばかりに肉棒を全て咥え込んでくる。

  「あっ……ちょ、シラ……んぐ」

  肉棒を刺激されるや否や、シラユキが僕の顔にずりずりと下腹部を擦りつけてくる。そのせいで僕はまともに物を話すこともできなくなってしまう。ましてや、まだ身体に回っている毒のせいでシラユキを突き放すこともできないため、僕はシラユキの秘所を押し付けられる他なかった。

  暗闇に目が全然慣れないこともあって、目の前には相変わらず闇が拡がっていた。それに、スカートの中ではシラユキの匂いが充満しており、この匂いをずっと嗅がされていたら鼻がどうにかなりそうである。それゆえに、スカートをたくし上げて欲しいところであったが、彼女がわざわざそんなことをする筈がなく、寧ろこう言ってくる。

  「他の誰かが寄りつけない程、ご主人さまに染み付くようにたっぷりマーキングしてあげますからね」

  どうやらシラユキとしては完全に僕を自分のものにしたいようである。拒む術なんて無い僕は、顔面には蜜――ではなくてシラユキの愛液に加えて、むわっと汗ばんだようななんとも言えない匂いを嗅がされるしかなかった。

  そして肉棒を咥え込んだシラユキは口の中でちろちろと舐めてくる。小動物よろしく舌はそこまで大きくないかと思いきや、意外と長いのか肉棒を包み込む勢いでべったりくっつける。そうして、肉棒のあらゆるところを隅々まで隈なく舐めてくる。それこそ、尿道口や肉棒のくびれた部位であるカリまでと。

  「あっ、はぁ……シラユ……キっ」

  肉棒を舐められれば必然的に声が上ずってしまう。しかし、顔面にはシラユキの秘所を押し付けられているので満足に声を出すことができなかった。それに、シラユキは僕に舐めて欲しいと言わんばかりにずりずりと秘所を擦り続けてくる。女性器を舐めるなんてはしたないにも程がある。だが、何もしないのも後で痛い目を見そうではあったため、僕はシラユキの秘所を渋々舐めていった。

  「んくっ……ひゃん……」

  すると、電流が走ったと言わんばかりにシラユキの身体がびくんっと震えていく。どうやらシラユキは感度が良いのか、少し舐めただけでも反応してしまうようである。ただその代わりとして、僕の口の中には到底蜜とは思えないくらいの何とも言えない味が広がっていった。

  僕がシラユキの性器を舐めたことによって火に油を注いだのか、彼女は僕の肉棒をもっときもちよくさせようとしてくる。れろれろと舐めるだけには留まらず、唾液をべっとりとつけては扱いてくるように口を動かしてきた。そのせいで僕の肉棒からも我慢汁がどんどん溢れていくようになり、その滑りで余計に口淫の手助けをすることになる。

  ましてや、シラユキの秘所からはとめどなく愛液が溢れてくるので僕はやむを得ず舌で受け止めていく。すると、ぷっくりとした硬い何かが僕の舌に触れたのだが、それと同時にシラユキの身体が跳ねるように反応した。

  「らぁっ、ひょふしんさまぁっ……」

  しかし、シラユキは肉棒を咥えながら話してくるので何言っているか全く聞き取れない。十中八九、僕がシラユキの秘所を舐めたことに対して反応しているだけなので、僕は無視を決め込んでいく。

  相手が精霊とは言え、こんなにも敏感に反応するとは紛れもなく生物と言っても過言ではなかった。それにシラユキの中は生暖かく、舐めている舌先からは熱が伝わってくるのである。精霊でもここまで精巧となれば、自分の肉棒をシラユキの中に入れたら女性器と変わりない快感が伝わってくるに違いない。

  そう思うと、僕は一瞬だけ魔が差すのだが、直ぐにその考えは棄てることにする。性欲に溺れるだなんてそれこそシラユキの思惑通りになってしまうのだから。一刻も早く、僕はシラユキを満足させてやろうと舌をあくせくと動かしていく。しかし、シラユキの方も無駄に対抗心を燃やしたのか、一旦口から肉棒を出しては僕にこう言ってきた。

  「はぁっ、あんっ……これじゃあ、わたしばっかりきもちよくなってますね……それならご主人さまにとっておきのことをしちゃいます、んふふ」

  わざわざそんなことをしなくていい、と僕はシラユキの言葉に対してそんな冷めたことを思う。こんなことさっさと終わらせてしまおうと、僕は再び機械的に舌を動かそうとするや否や、今度は肉棒から先程とは違う感触が伝わってきた。

  「ご主人さまの、埋もれちゃいましたよ……って、今の体勢じゃ見えませんでしたね、えへへ。これでもっとご主人さまをきもちよくしちゃいます」

  この柔らかな感触には身に覚え――特に手に覚えがあった。というより、シラユキの中で一番柔らかな部位なんて思い当たる節がひとつしかなかった。

  柔らかなもので僕の肉棒を挟み込んでは、涎か何かを肉棒の先端部に垂らしてくるシラユキ。そして、準備ができるや否や、肉棒に対してずりずりと擦り付けては僕に刺激を与えてくる。この柔らかさと、もふっとした体毛の感触からして、シラユキのおっぱいしか考えられず、僕は彼女に蹂躙されていた。

  「そ、それは、さすがにだっ――」

  僕が拒絶するように言おうとした矢先、シラユキは言わせないとばかりに秘所を僕の顔面に押し付けてくる。こんなのどこで覚えたのだろうかと疑問に思うほどに、シラユキのパイズリは上手であり、瞬く間に僕は追い詰められていく。

  「ご主人さまの、わたしのおっぱいの中でぴくぴくしちゃって……。すっかりきもちよくなっちゃってますね」

  別に僕はそんなの頼んでない、と言いたかった。しかし、ここまで来るとさっさと肉棒を楽にして貰いたかった。僕はシラユキの秘所を舐めるのも忘れて快感を受け入れていくものの、そうは問屋が卸さないと言わんばかりに彼女はこう言う。

  「ご主人さま、わたしもきもちよくしてもらわないと駄目ですよ? わたしはご主人さまと一緒にきもちよくなりたいんですから」

  「んぐ……」

  動かないでいれば強引に僕の顔面に擦り付けてきもちよくなろうとするシラユキ。たじろいでばかり居ても進展しないので、僕はシラユキの我儘に付き合っていく。秘所をぺろぺろと舐めつつも、陰核を重点的に舐めていけば、シラユキの声色はどんどん甲高いものになっていく。

  「んうっ、あんっ、いいですっ、ご主人さま! なら、わたしもぉっ!」

  そう言うと、ただでさえパイズリされてきもちいいのに、畳みかけるように肉棒の先端部へ口を付け始めるシラユキ。ちろちろと先端を舐めながらも肉棒全体はおっぱいで扱いてくるので、僕の身体には快感が走る。ただ、僕もシラユキの秘所を舐めているので、うまく声を出すことができずに吃るようなかたちとなる。そうなると加減を知らないシラユキのパイズリは、どんどん速度を上げていく。

  「ちゅっ……じゅる……ごしゅじんさまっ、らしてぇっ……」

  これには流石の僕も我慢の限界であった。しかし、自分独りだけ絶頂を迎えたらシラユキに何を言われるのか分からない。そのため、せめて相打ちになるように僕も舌先を必死に動かしていった。すると、シラユキの方も我慢の限界だったようで、こんな一声が飛び出してくる。

  「いっ、いっちゃぁぁっ!」

  その声を聞いて僕は振り絞るように陰核を舐めたものの、肉棒は限界を迎えてとうとう果てることになってしまう。シラユキのおっぱいの中で僕は射精をするとともに、快感を受け入れていった。

  「んぐぅっ!」

  「んんんぅっっっ!」

  しかし不幸中の幸いなのか、ほぼ同時に僕とシラユキは呻き声のような嬌声を上げて、シラユキの秘所からはぷっしゃあっと生温かな液体が噴き出してきた。それから程なくしてシラユキの身体がぴくぴくと痙攣したかのように震え始める。そんな彼女の反応を察するに、絶頂を迎えたと言っても良いだろう。

  自分の顔面にはシラユキの愛液がかかることになり、まるで顔でも洗ったのかと言わんばかりにびっしょりと濡れる羽目になる。対するシラユキの方はと言えば、射精寸前に肉棒を咥えたこともあって、僕の精液を口で受け止めることになる。

  射精をしたことで肉棒を伝って快感が駆け巡るのと同時に、射精でぴくぴくと脈打つのを感じていく。特に、精液に関してはシラユキがごっくんと飲んでいるのか、あまり自分の下腹部が濡れているような感触はなかった。

  対してシラユキの秘所はと言えば、愛液を噴出させた余韻なのかひくひくと秘所が蠢いているのが、舐めていた舌先から感じ取る。未だにシラユキの身体が痺れたように震えるので、それだけ派手に絶頂を迎えたのに違いなかった。

  ただ、それを露呈するようにスカートの中はとんでもないくらいに匂いが充満していた。秘所から噴き出した愛液も相まって、否応なしに僕は強烈な匂いを嗅がされることになる。あまりの匂いで、自分の鼻が捻じ曲がっても可笑しくなかった。

  「んぅっ……ちゅぷっ……」

  それでもまだシラユキは僕の身体から退いてはくれない。呑気に射精が収まるのを、シラユキは精液を舐め取りながら待っているのである。このままシラユキのスカートの中にいるのは苦しいにも程があるため、僕は肉棒に力を加えては残った精液をさっさと出そうとした。

  「んく……ご主人さまのごちそうさまです」

  振り絞るように最後の一滴を無事に出していくと、シラユキにそう言われて僕は一気に脱力感に襲われる。実際、抜かれているのでそうなっても可笑しくはなかった。精液を出したことで流石の肉棒もこれで萎縮してくれるだろうと、僕は高を括っていた。

  だが、現実はそんなには甘くなかった。肉棒はまだまだ足りないと言わんばかりに直立不動であったのである。シラユキが僕の肉棒に付いていた精液を舐め取っていたのを抜きにしても、あまりにも元気過ぎである。そう思うと、僕は嫌な予感がした。

  ここでようやくシラユキのドレスのスカートの中から顔が解放される。あまりにも強烈な匂いであったこともあり、換気してない筈の部屋の空気が新鮮に思えてしまった。そんなことを思っている最中、シラユキは背中を向けていた体勢からくるりと身体を反転させて、僕と面と向かうようにしていく。

  「わたしのお口にはくれましたけど、今度は下のお口にくださいな、ご主人さまの熱々な精液……」

  シラユキがそう言うと、ドレスのスカートの中に入って見えないが肉棒に秘所をずりずりと擦り付けてくる。シラユキの秘所は先程の絶頂によってぐしょぐしょに湿っており、少し位置をずらすだけで簡単に入ってしまいそうだった。

  このままだと本当にシラユキと性交する羽目になってしまう。そう思って僕はシラユキに懇願する。

  「も、もうやめてくれないか、シラユキ……」

  「んふふっ、何言ってるんです、ご主人さま。これからが本番なのに、やめるわけないじゃないですか」

  しかし、無慈悲にもシラユキは一蹴してくる。にこって笑ってはいるが、僕にとっては笑っているようには到底思えなかった。

  「ご主人さまといっぱいできるように、あの林檎にはわざわざ精がつくものも入れたんですから。ですから、今日は朝までずっとわたしと舞踏会です」

  平気で恐ろしいことを言っているのに、あたかも普通そうに話すシラユキ。国内では制限カード、海外では禁止カードになるあたり、シラユキは普通とは違う感覚を有しているに違いなかった。

  目眩がするようなことを言われたというのに、肉棒は空気を読むことなくシラユキの言う通りにがちがちに硬いままであった。それに、自分の意志とは反して肉棒の方は早く入れたいと言わんばかりに雄々しく脈打っていく。そんな肉棒の具合を、押し当てている秘所を通して感じたシラユキは勘違いするように僕へ言ってきた。

  「ご主人さまってば、こっちは正直ですのに相変わらず素直じゃないんですから。ふふ……ご主人さまのも我慢の限界そうですし、始めちゃいますね」

  シラユキがそう言うと少しだけ腰を浮かせては、ぐしょぐしょの秘所に肉棒を当てがっていく。そうしてゆっくりと腰を落としては、僕の肉棒を出迎えていった。

  「あんっ……ご主人さまのおっきい……」

  「シラユキっ……やめっ……」

  ぎちぎちと拡げていくような感覚に襲われるとともに、肉棒が締め付けられる感触が伝わってくる。本来、精霊と人間とが性交なんてするような間柄ではないため、シラユキの身体へ明らかに負荷をかけているのが感じ取れる。

  それでも、シラユキの腰遣いは止まらず、次第に彼女の下腹部が僕のものと重なり合うことになる。それは紛れもなく、自分の肉棒が完全にシラユキの蜜壺に飲み込まれたことを物語っていた。

  「はぁ……ふぅ……やっと、入りました。んんふ……わたしのはじめて、ご主人さまにあげられてうれしいです……」

  シラユキが息を切らしながら僕に嬉々としてこう言ってくる。普通だったら、処女を捧げて貰えるだなんて嬉しい状況に違いない。しかし、望んでもいないのにシラユキに襲われている関係上、到底喜べるものではなかった。ただ、肉棒は正直であり、きもちいいと言わんばかりにシラユキの中で熱り立ったままでいる。

  「それじゃあ、いきますよ……ご主人さまっ、んうっ!」

  肉棒を沈めて少しだけ休むと、シラユキは早々に腰を上下に動かし始めていく。それに伴って肉壁と肉棒とが擦れ合うため、下腹部から快感が絶えず流れていくようになる。そのせいで、僕は嫌々ながらもきもちいいと感じてしまう。

  「ご主人さまのっ、わたしの奥まで届いて、きもちいいですっ!」

  「あっ、はぁっ……」

  シラユキの身体は胸を除けばそこまで大きくないこともあり、平気で肉棒が膣奥まで達する。そのせいか、上下運動をする度にシラユキのお腹にボコっと抉るような感覚に襲われる。だが、そんな痛々しいような感覚とは真逆に、シラユキの方はすっかり嬌声を上げては善がっていた。

  上下運動で動くシラユキのおっぱい。それもぷるんぷるんっとはち切れんばかりに。おっぱいが大きいシラユキなので、騎乗位の体勢でするのは映えると言っても過言ではない。ただ、シラユキは身体を上下に跳ねさせながらこう語ってくる。

  「わたし、知ってるんですから。ご主人さまがこうして女の仔に犯されるのがすきって……ベッドの下にかくしてたえっちな本、読みましたし」

  まさか自分の精霊にエロ本を読まれるとは思いもしなかった。いや、誰が想像できただろうか。シラユキがエロ本を読んでしまったからこんな事態になってしまったのだろうか。しかし、そんな危惧は次のシラユキの言葉によって関係ないと思い知らされる。

  「ゆるせないです。ごしゅじんさまったら、わたしをオカズにしないなんて。でも、これからはそんなのみなくても、ずっとわたしがきもちよくしてあげますからあんしんしてください」

  そう言うと、僕に分からせてくるようにシラユキの腰遣いに拍車がかかっていく。僕に打ちつけるように腰を動かしてくるので、肉と肉とが激しくぶつかり合い、ぱんぱんっと音がけたたましく響いていく。スカートの中で結合部は見えないのだが、ぐちゅぐちゅっと愛液と我慢汁とが掻き混ぜるような音もよく聞こえてくるようになっていた。

  どこまでシラユキは可笑しいのだろうか。自分の精霊相手にそんなことをするなんて普通は考えないというのに。しかし、シラユキの逆鱗に触れてしまったのか、彼女はすっかり僕の精液を貪る気満々であり、挙げ句の果ては急かすように言ってきた。

  「ごしゅじんさま、はやくわたしにいっぱいくださいっ」

  シラユキの肉壁の締め付け具合もすっかり搾り取ると言わんばかりに窮屈に締め付けてくる。それに対して僕の肉棒は今にも限界を迎えそうだった。その証拠に、シラユキの秘所と自分の肉棒とが繋がっている結合部からはすっかり我慢汁と愛液がただ漏れしてるかのように下腹部を濡らしている。下手したら我慢汁でシラユキのことを妊娠させてしまうのではないかと心配になるくらいに。

  しかし、相手は精霊であり、人間ではない。そもそも精霊は普通の人には触るどころか見えもしない程の不確かな存在だから、妊娠する可能性なんてあったとしても天文学的な確率に違いない。僕はあまりの限界に、そんな風に自分の都合の良いことを考えては、このままシラユキの中で出してしまおうかと思うようになる。そんな僕の甘い考えを肯定するかのように、シラユキがこう誘ってくるのである。

  「ごしゅじんさまの、わたしがぜんぶうけとめますからっ、えんりょなくだしちゃってくださいな」

  我慢するのも疲れたし、シラユキの言う通りに出してしまっていいか。それに、元はと言えばシラユキに対して苛立っていたのだから。シラユキ自身も望んでいるし、自分の性的欲求の捌け口になったところで罰なんて当たらない。そんな風に、自分にとって都合よく考えるようになっていってしまう。

  「シラユキ、だすっ……だすから、もっとはげしく」

  「ごしゅじんさまってば、やっとすなおになりましたね。それじゃあ、いきますよっ」

  ずしんっと、まるで魔法カードの地割れでも使ってきたかの勢いで、シラユキが腰を深く落としてくる。そのせいで、自分の肉棒はシラユキの膣の奥深くまで沈んでいくので、子宮を突いているような錯覚に陥る。それも、シラユキの太くてもふもふとした尻尾も激しく揺れる程であった。

  そして、そんな上下運動をされてしまえば自分の肉棒のライフポイントが尽きない訳がなく、シラユキが自分の子宮にまで届かせる勢いで腰を沈めるや否や、僕は果てることになる。無論、それはシラユキも同様であり、彼女はデュエルで破壊されたときと同じように断末魔のように叫ぶと、身体を不規則に震わせていった。

  「いっ、いっちゃぁああああああっ!」

  「うっ、くうううぅっ!」

  お互い、狂った人形のように震えながらも、肉棒からは精液を、秘所からは愛液を噴出させていく。当然、肉棒が膣奥に届いた状態での絶頂であったため、精液がダイレクトアタックと言わんばかりに子宮へと注がれていく。それもシラユキのことを孕ませると言わんばかりに。

  対して、秘所の方はと言えば、最早洪水と言わんばかりに愛液が滴り始める。下腹部がタオルで拭わないといけないくらいにびちゃびちゃに濡れたため、シラユキがマーキングすると言ったのは嘘でなかったのを思い知らせるくらいだった。

  そうして、シラユキは身体を後ろにのけ反らせながら絶頂の余韻に浸っていく。身に纏っているドレスが皺くちゃになりそうだったが、シラユキがそんなことを気にしている様子はなかった。寧ろ、シラユキが気にするのはドレスなんかよりも僕の精液であり、自分のお腹を摩りながらこう言ってきた。

  「はぁ……んふ……ごしゅじんさまのが、わたしにいっぱい……」

  そうしてシラユキは自分のドレスの裾を掴んでたくし上げては、今まで隠れていた結合部を見せつけてくる。思わず目線をそちらに向けてみると、そこには結合部から漏れ出てくる白濁とした液体と、想像通りにびたびたに濡れている自分の下腹部があった。

  射精したばかりでライフポイントは残っていないにも拘らず、オーバーキルすると言わんばかりにぐりぐりと膣奥で肉棒の先端部を刺激してくるシラユキ。そして、肉壁を締め付けてきては、肉棒から一滴も残さず搾り取ろうとしてきた。これには流石の僕も悶えるしかなかった。

  「ちょ、まっ、て……シラユキ……」

  「またないですよぉ……ごしゅじんさまぁ……」

  恍惚とした表情でシラユキがそう言ってくる。しかし、態度と表情が真逆と言っても過言ではなかった。そして肉棒から搾りかすのような精液が出てきたところで、シラユキの腰遣いがようやく止まることになる。

  「これで、ぜんぶですかね……ごちそうさまです」

  僕の精液を一滴残さず平らげたのがそんなに嬉しいのか、満面の笑みを浮かべてくるシラユキ。それに対して僕は満身創痍と言った具合に身体が怠くて、まともに顔を動かすことができなかった。

  絶頂を迎えて精液が抜かれたとしてもなお、林檎の毒は抜け切っていないのか、自分の身体はまともに動かすことができない。それゆえに、僕はシラユキを下腹部から退かすことができなかった。ましてや、シラユキは結合部から僕の肉棒を引き抜こうとする気配が一切無く、肉棒を膣内に入れっぱなしのままにしてくる。

  「シラユキ……もう、いいでしょ」

  すでに二回も射精しているのでシラユキの方も満足してくれた筈である。そう思って、僕はシラユキに言うのだが、彼女はきょとんとした様子でこう言ってきた。

  「えっ、まだまだですよ? ご主人さまのもまだ硬いんですから」

  シラユキの言う通り、自分の意に反して一向に萎える気配がない肉棒。これも林檎の毒の影響なのだろうか。ましてや、シラユキは精霊と言うこともあってか、疲れた素振りを全く見せていなかった。それどころか、まだまだ元気いっぱいと言わんばかりに、微かに腰を動かしてくる。

  「ぜんぜん足りないんですから、わたし……。もっと、もっとしましょうね、ご主人さま」

  目にハートマークでも浮かべるかのようなシラユキの言葉に、僕は目眩がしそうなのと目の前がくらくらと掠れてきそうだった。このままシラユキの水準で付き合わされたら心身ともに持たないため、僕は情けなくも泣きつくしかなかった。

  「こ、これ以上したら明日にも支障が出るから今日はやめようか。これからは毎日してあげるからさ、シラユキ?」

  すると、シラユキはうーんと言いながら考えてくれる。シラユキにも一応、慈悲の心はあるようである。僕はシラユキが踏みとどまってくれるのを期待をしていたのだが、それを覆すかのように彼女がこう言い放ってきた。

  「明日のこと考えなくちゃいけないくらいなら、考えなくて済むようにしちゃいますね、ご主人さま」

  シラユキからのまさかの予想を上回る返答に、僕の頭の中は一瞬に真っ白になる。嫌な予感がして慌てて僕は弁明を図ろうとするが、シラユキは善は急げと言わんばかりに言ってくる。

  「それじゃあ、わたしたちにぴったりなところに招待してあげますね、ふふっ」

  するとシラユキの指先からは眩い光が放ち始める。シラユキは魔法使い族ということもあって魔法を巧みに使って何かしでかすのだろうか。抵抗もできないので僕はその光を見ることしかできなかったが、あまりの眩しさに一瞬だけ目を瞑る。そうして再び目を開ければ明らかに自室とは違う景色が広がっていた。

  知らない天井だ。

  真っ先に思い浮かべたのは安直なその一言だった。部屋は木造作りらしく、天井には木目があるのに気づく。そして視線を天井からずらしていけば、可愛らしいドレッサーやらテーブルが置かれている。ここがどこなのかシラユキに訊かなくても雰囲気で察せられるのだが、彼女は嬉々としてこう言ってきた。

  「えへへ、わたしとご主人さまだけの愛の拠点です。これからずぅっと一緒に暮らしていきましょうね」

  いくらなんでも話が急過ぎる。それに知らない場所に飛ばされるという唐突な出来事に、自分の頭が追いついていなかった。

  「ちょっ、ちょっと、いきなりそんな」

  僕は慌てながらシラユキに言ったのだが、彼女の瞳の色はすっかり盲目になっているのか澱んでいた。そうしてシラユキは口元をにんまりと釣り上げたように、僕にこう言い放ってくる。

  「だいじょうぶですよ、ごしゅじんさま。あしたのこともデュエルのこともわすれて、これからはわたしのことだけにむちゅうになってくれればいいんですから」

  んふふ、と妖しく笑うシラユキの姿を見て、僕は一刻も早く元の世界に帰りたかった。だが、そうは問屋が降ろさないと言わんばかりに、シラユキは身体を上下に動かし始めてくる。そうして、僕にこう囁いてきた。

  「これからはずぅっといっしょですよ、わたしのいとしいごしゅじんさま」

  [newpage]

  あれからどれだけの時間が過ぎたのだろうか。

  初めのうちは見知らぬ天井だったのだが、気づけば木目の模様まで覚えるくらいに記憶に焼きついてしまっていた。それどころか、自分の家の天井の方が思い出せない始末だった。

  そして見慣れた天井から目線をずらしていけば、彼女の姿が目に入る。彼女と言っても人間ではなくて妖精伝姫の精霊――シラユキである。しかし、彼女の装いはカードのイラストと比べると随分と豹変していた。

  白雪姫を彷彿とさせる色使いのドレスから、ゆったりとした白いマタニティドレスを着ている。そして、お腹に至ってはぽっこりと膨らんでおり、膨れ具合から察するに臨月手前ぐらいなのが窺える。

  そう、僕がシラユキを妊娠させてしまった。

  相手がいくら精霊とはいえ、性交には変わりなかったようであり、見事に着床してしまったのである。

  シラユキは精霊なのに加えて、リスのメスケモでもある。それゆえに、異種間での性交になるので着床する訳がないのが僕の浅はかな考えだった。

  初めのうちはシラユキの妊娠を受け止めることができなかったのだが、僕は時間が経つにつれて考えることをやめた。どうせ、精霊界にあるシラユキの家から現実世界の自宅に帰ることもできず、彼女の方も僕を帰す気なんて微塵にも無いのだから。その証拠に、シラユキは嬉々としてこう言ってきた。

  「ご主人さま、もうすぐですよ、わたしたちの赤ちゃん」

  僕の心中なんて察することなく、シラユキはるんるん気分で尻尾を横に振ってくる。それに対して僕は、機械的に首をこくんと縦に振るしかなかった。

  シラユキが妊婦になったことにより、お腹周り以外でも身体付きが変わっていた。シラユキのおっぱいは大きめの林檎ぐらいのサイズから西瓜ぐらいのサイズにランクアップしており、乳首に至っては淡いピンク色から毒林檎を彷彿とさせるくらいに少しくすんだ色へと変貌している。身体つきがすっかり母体になったということで極め付けは、シラユキの乳首からは母乳が出るようになっていた。

  カードのイラストや昔とは明らかに違うシラユキを見て、僕は罪悪感なんてものは無ければ幸福感も無い。シラユキを孕ませた責任は一応取るつもりではあるが、できれば何もかも流れに身を任せて考えたくはなかった。それゆえに今日もまた、僕はシラユキにこう言う。

  「……シラユキ、おっぱい飲ませて」

  「はい、もちろんです、ご主人さま。その代わりにご主人さまもわたしにミルク飲ませてくださいね」

  シラユキがそう言うと、マタニティドレスをたくし上げていき、ボテっと膨らんだお腹を見せていく。そして、乳首が露出されるまでドレスを捲り上げてくれる。毒林檎のように黒ずんだシラユキの乳首が目に入った途端、僕は何の躊躇もなくしゃぶりついていった。

  「うふふっ、ご主人さまってば赤ちゃんみたいです。それなら、私もご主人さまのミルク、もらっちゃいます」

  そう言うと、すっかり安産できるくらいに肉付いたお尻をゆっくりと持ち上げていく。そうして、僕の肉棒に狙いを定めてはゆっくりと秘所へと沈めていった。

  自分の身包みが一切無かったことを思い出したかのように気づいたものの、別にどうってことはなかった。シラユキの家に監禁されている以上は彼女としか合わないし、どうせやることもシラユキと性交をすることしかないのだから。いちいち服を脱いだりするのも手間なので、裸でずっと過ごしていた。現に裸だったから、直ぐに肉棒はシラユキの中へと入り込み、僕に快感を与えてくれる。

  そしてシラユキのおっぱいに手を添えるとともに、乳首へ口を付けてちゅうちゅうと吸っていく。始めのうちは出が悪くても、直ぐに生温かな母乳が出るようになる。その母乳を、僕はごっくんと喉を鳴らしながら飲んでいく。

  普段、シラユキが食べているものが反映されているらしく、口には微かに林檎のような甘さが残ることとなる。そして一度口にすれば、依存するかのように母乳が飲みたくなり、僕はシラユキの乳首から口が離せなくなる。

  「あんっ……ご主人さまってば、そんながっつかなくても」

  僕が母乳を飲む様を見るなり、シラユキが赤子として扱うかのようによしよしと頭を撫でてくる。そんなシラユキに対して無反応ながらも、変わらず母乳をごくごく飲んでいく。

  シラユキの家に監禁されてからは確かにストレスを感じることはなくなった。特にデュエルでいちいち苛ついたりすることが。それに、現実世界のしがらみなんて無縁であれば、疲労で身体の節々が痛むことを感じることもない。シラユキの家から出られないのと現実世界に帰れないことを除けば、精霊界にいることは何の不自由もないのだ。

  それにシラユキは性格に難はあるものの、容姿に関しては僕の好みなのだから。こんな愛らしい仔が自分の生涯のパートナーだなんて正直勿体無いに決まっている。そうやって、自分に言い聞かせるしかなかった。

  「ご主人さま、いつまでもわたしと一緒にしあわせな家庭を築きましょうね。この仔が産まれましたらふたりめも直ぐ欲しいです」

  しあわせ。その単語に引っかかるものがあったが、シラユキの乳首を咥えるのを止めて、僕は一旦顔を上げていく。そして、シラユキに向けて、首をこくりと縦に振っていった。

  するとシラユキは妖しげに微笑み返してくれる。そうして、腰を上下にゆったりと動かすことでいつものアイの営みを始めていくのであった。