カグヤと七夕と

  七月七日。俗に言う七夕の日。

  織姫と彦星が年に一度だけ逢えるという日で知れ渡っている日ではあるが、実はとある人物の誕生日だったりする。誰かと言えば、竹取物語に登場するかぐや姫である。その事を僕は七夕である今日に至るまで全く知らず、同じ名前を有する彼女もまた知らなかったのであった。

  彼女と言っても人間ではない。彼女はカードの精霊であり、基本的に僕以外の人間には視えないのである。僕としても、霊感なんて特に持ち合わせていないので幽霊といった類いのものは全く視えず、精霊である彼女ぐらいしか視えなかった。

  「あるじさまってば、たわけじゃのう。わらわと物語の登場人物を同じにするとは」

  彼女の方から小馬鹿にされたように言われてしまう。種族は魔法使い族でありながらも人ではなくケモノである彼女。狐を彷彿とさせるような耳に大きな尻尾を有しており、その尻尾の先には巻物を模したような装飾品を身につけている。そして現代の日本ではほぼ見慣れない和服を着ており、彼女が昔噺に出てきそうなキャラクターであるのを想起させる。そんな彼女の名前はカグヤと言い、あの竹取物語に出てくるかぐや姫と同じ名を有するカード「妖精伝姫-カグヤ」の精霊であった。

  カグヤと出逢った馴れ初めは話が長くなるので置いておくとして、今日は七夕であり、竹取物語に出てくるかぐや姫の誕生日であった。だから、僕は同じ名前を有するカグヤに何かしら誕生日の贈り物を要求されると思っていた。しかし、一向にたかられる気配も無いので、僕はカグヤに今日が誕生日ではないのかと訊いたら先程のように返されたのである。

  「いや、まあ……もしかしたら今日なのかなって思っただけだよ」

  「第一、あるじさまは今日がわらわの誕生日でも何も用意しとらんじゃろ」

  カグヤが手に持っている扇子で自分のことを涼しげに扇ぎながら、ジト目でそう言ってくる。それに対して僕は、図星であったのでぐうの音も返すことができなかった。

  「そ、それじゃあ、カグヤの誕生日っていつなのさ」

  よくよく考えてみると僕はカグヤとは付き合いが長いにも拘らず、彼女の誕生日を祝ったことがなかった。「妖精伝姫-カグヤ」がリリースされたパックの日を誕生日と捉えた方が良いのか、それとも初めてイラストがデザインされた別の日なのだろうか。そう思って僕はカグヤに訊いたのだが、逆に彼女は物寂しそうにこう返してきた。

  「さぁのぉ……。わらわが精霊として過ごし始めたのはいつだったか覚えておらんから……」

  その言葉を聞いて、僕は思わず地雷を踏んだと思ってしまった。誕生日を訊いて祝うつもりだったのに、そう言われてしまうと僕は言葉に詰まってしまう。

  自分の返答を聞いて僕が気まずそうにしているのを察してなのか、カグヤは慌てたようにこう返してくれた。

  「いやいや、あるじさまが気にする必要はないぞ。わらわが覚えとらんのがいけないんじゃから……」

  「あ、うん……ごめん、こっちもなんだか気を遣わせちゃって……」

  僕もカグヤの気遣いにそう返すのだが、一度蓋を開けてしまった話題に、他の話題へ切り替えるのはなかなかできそうになかった。適当な話題をカグヤに振ればいいだけなのに、全く頭から離れそうになかった。対するカグヤの方も、そんな僕の気持ちを見透かしてるのか、扇子を扇ぐだけで同じように別の話題をなかなか切り出そうとはしなかった。

  そしてそのまま無言の間が過ぎていく。ぱたぱたと扇子を扇ぐ音と、カグヤが落ち着きなく尻尾を揺らす音だけが部屋に響き渡っていく。流石に何かしら言わないと気まずさが拭えないと思った僕は口を開こうとする。しかし、カグヤから出てくる言葉の方が早かった。

  「あるじさま、今日は何の日じゃ?」

  「えっ? かぐや姫の誕生日……」

  「それもじゃが、他は何の日じゃ?」

  「そりゃあ、七夕だけど」

  「ふむ、そうじゃな」

  カグヤは納得したようにそう言うのだが、彼女は結局何が言いたいのだろうか。僕がそう疑問に思っていると、カグヤの口からとんでもない言葉が飛び出してきた。

  「ならば、七夕にあやかって織姫と彦星のような情熱的な逢瀬がしたいのう」

  「……え?」

  にんまりとして妖しげな笑みを浮かべつつも、急に無理難題なことを吹っかけてくるカグヤ。カグヤのカードの効果も、題材となったかぐや姫のように無理強いをさせるので、これが彼女の平常運転と言えばそうではあるが。

  普段から顔を合わせているので今更情熱的だなんて無理にも程がある。それを僕が指摘しようと思ったのだが、カグヤの手が動く方が早かった。

  しゅるりと和服の帯を緩めていくカグヤ。カグヤの普段着は和服ということもあって露出はほとんど無いのだが、帯を緩めれば当然ながら素肌――というより体毛がはだけていくことになる。そうして、たぷんっと乳房が揺れながら、普段はろくに見えさえしない胸の谷間が露わとなっていく。

  カグヤは着痩せするタイプなのか、普段の和服姿からは想像もできない程の胸の勾配が明らかになってくる。おまけに着付けていたのもあり、案外細く見えた身体の線は帯を緩めたことによって、意外とふくよかな輪郭を描いていく。ただ、決して過剰に太っているのではなくて、良い塩梅な肉付きの良さであった。

  「あるじさまとは身も心も通わせた仲じゃが、せめて今日はあるじさまの方から求められたいと思ってのう」

  そうして、くふふと妖しげな笑みを浮かべていくカグヤ。彼女からその言葉を耳にするなり、僕はごくりと固唾を呑んでいった。

  語弊があるような言い方をされているが、別に間違ってはいなかった。現に、カグヤと身体を重ねるのは初めてなんかではないのだから。ただ、カグヤと情事をするときは大抵、僕に添い寝をしてきたかと油断させといて夜這いしてくるといったのが多かった。そのとき、カグヤは決まって妖しく笑いながらこう言うのである。騙されるあるじさまが悪いのじゃ、と。

  別に、騙されても嫌悪感なんてものは無かった。相手が精霊だとしても、僕は異性としてカグヤのことが大好きだったし、夜這いされるのも喜んで受け入れていたのだから。ただ、今日に関しては僕の方からとなると、少し抵抗感が入ってしまう。本当に、カグヤへ手を出してしまって良いのかと。

  「あるじさま」

  僕の手が動かないのを気にしてか、カグヤは呼びかけてくる。そうして、ゆっくりと瞼を閉じていっては口を差し出してきた。そんな態度を取られてしまえば、僕は奥手でなんかいられなくなってしまう。カグヤの口に目掛けて、自分の口を押し当てていく。そして、カグヤの和服を脱がしていっては、彼女の腰に手を添えていった。

  腰回りからも分かるくらいに、華奢とは呼べないくらいの肉付き具合であった。体毛の量によってそう感じられるかもしれないのだが、腹肉が摘めるのではという邪念が一瞬過ぎるくらいに。しかし、今それをするのは場違いだと思われる気がしたので、僕はカグヤの口内に自分の舌を入れていっては、貪るように彼女の舌へと絡めていった。

  「ん、ふぅ……」

  すると、カグヤからくぐもった声が聞こえてくるとともに熱い吐息が漏れてくる。だが、僕を拒絶している反応ではなく、カグヤも積極的に僕の舌へと絡めてくる。また、カグヤの長い尻尾も寄せてきては僕の背中へと回してきてより密着させようとする。まるで、久しく逢えていなかったのを穴埋めしようとするくらいに積極的であった。

  対する僕の方も、カグヤがくっついてこようとするので、負けじと自分から彼女の背中にまで手を回していった。無論、よりくっついたことでカグヤの柔らかな乳房の感触が伝わるのだが、同時に彼女の心臓の鼓動まで聞こえてくるようになる。とくんっ、とくんっと、いつもとは似つかわしくないくらいに、鼓動が忙しく響いてくる。

  しかし、自分の胸の音もカグヤと同調するかのように響いているのがよく分かる。そして、カグヤの唾液と自分の唾液がよく溶け合う程に濃厚な接吻をした後で、僕は口をゆっくりと離した。

  唾液が糸を引くことにより、透明な橋がカグヤと僕の間に架かることになる。だが、所詮は唾液でできているのでぷつりと容易く千切れてしまう。しかし、気分は相変わらず高揚としたままであり、カグヤの頬はすっかりお酒でも入ったかのように真っ赤となっていた。そうして、彼女は僕のことを呼んでくる。

  「あるじさま」

  それも普段と違って甘えたように。そんなカグヤの声を聞いて、僕は接吻なんかで終わる訳がなく、カグヤの方に体重を掛けていく。そして、布団の上に押し倒すようなかたちで、僕はカグヤへ覆い被さっていった。

  布団の上へと寝そべったことにより。カグヤの長い髪の毛が布団の上へと散らばっていく。人間の女性と変わりないくらいに、カグヤの髪の毛は長く、そして手入れが行き渡っているのが分かる程に毛艶が良かった。そんなカグヤの髪の毛を手で梳いていき、手触りでもしなやかであるのを感じれば、思わずこう呟いた。

  「綺麗だ」

  するとカグヤはくすっと笑う。それは嬉しさ半分、揶揄い半分の意味合いが混じっていた。普段の性格からして、僕がそんなキザな台詞を言わないと分かり切っているのもあり、カグヤは思わずこう言ってきた。

  「いつになく柄にもないことを言うんじゃのう、あるじさまは」

  「……情熱的って言ってきたから」

  「ふむう。そう言うわりには、あるじさまのは下心丸見えなのじゃが」

  そう口にしながら、にやにやとしたカグヤの視線は僕の目元よりも下の方へと向けられていく。視線の先を察するに、僕の愚息を見ているのは間違いなかった。愚息の輪郭が分かるくらいにズボンがぱんぱんに膨れ上がっていたので、言葉と態度が噛み合ってないのは事実である。

  「ええっと……カグヤがほしくてたまらないから……」

  「まあ、そういうことにしとこうかの」

  痛いところを突かれた僕は言い訳じみた言葉を吐きつつも、カグヤの乳房へと手を移動させていく。そしてゆっくりと乳房を揉んでいった。普段、和服で目立たないカグヤの乳房ではあるものの、むにゅっと確かな柔らかな感触が伝わってくる。それと同時に、少し蒸れているのか、手のひらから微かに湿っぽさも伝わってきた。

  「んぅっ……相変わらず、あるじさまはわらわの胸が好きじゃのう」

  大きくて柔らかなカグヤの乳房。それにカグヤがケモノということもあっては体毛の肌触りも感じることができる。しかし、その体毛は今だともふもふというよりかはしっとりとしていると言った方が相応しかった。

  僕はカグヤの乳房を揉みながらも、顔をどんどん胸の谷間へと近づけていく。そして僕はその谷間に沈めていっては、深呼吸をしていった。

  「すぅ……はぁ……カグヤのにおい……」

  「全く、わざわざわらわの匂いを嗅ぐなんて、あるじさまらしいのう。それならたんと吸ってくりゃれ」

  呆れ口調でカグヤからはそう言われるものの、拒んでくるということはなかった。カグヤの匂いを嗅ぐ、すなわちカグヤを吸うのは別にこれまでもあったため、最早日常茶飯事と言っても過言ではなかった。

  とは言え、決して花の香りのような良い匂いとは言い難かった。しかし、カグヤの匂いが味わえるので自分にとって格別であった。カグヤの方も手で顔を退けるどころか、僕の後頭部に手を回してより谷間との隙間を埋めようとしてくれる。それもあって、僕の嗅覚には強烈な匂いが刺激することとなった。

  普段は和服で覆われていることもあってか、いい具合に匂いがこもっている。汗の匂いを始めとして、カグヤが普段使っている美容品の香りまであらゆるものが入り混じった匂いが。それに加えてカグヤの体毛が蒸れているのもあり、かなり芳醇とした匂いであった。

  乳房の柔らかさと匂い、両方とも堪能したことによって自分の愚息により一層熱が集っていくことになる。それこそ、血管が浮き立つ程に肥大化しながら。それをカグヤも気づいているのか、僕の下腹部をズボン越しながらも尻尾ですりすりと撫でてくる。そうして、愚息の具合を確かめたカグヤは僕にこう言ってきた。

  「あるじさまの、すっかり真刀のようになりおって……。これで突かれたら、わらわはどうなってしまうのじゃろうか」

  そわそわしているというよりかは、さっさと入れて欲しいと煽っているかの口振りをするカグヤ。確かにカグヤの言う通り、彼女を吸ったことで自分の愚息は今にも爆発しそうな程に膨れ上がっていた。自分としても、一刻も早く愚息をカグヤの中に沈めたくなってしまう。

  そんな欲望に忠実になるといったごとく、僕はカグヤの胸の谷間から顔を離していく。そして膝立ちになりながらも、片方の手ではズボンに手をかけてはずり下ろしていく。乳房を揉んでいたもう片方の手では、カグヤのお腹を伝って下腹部へと移動させていった。

  当然、自分の指はカグヤの秘所へと向かっていく。秘所の周りにある体毛、すなわち陰毛が湿っているのを確認したら、指先をゆっくり秘所へと入れていった。すると、ぬちゅっと水っぽい音が響くとともに、僕の指先は滑りを帯びた液体がつくことになる。

  「んぅっ……あるじさま……折角の逸物を入れずに指とはいけずじゃ……」

  「いや、ちょっと確かめただけだから……これだったらもういいよね」

  秘所の具合を確かめるべく、指で秘所へと触ったところ、それだけでは物足りなさそうにするカグヤ。そんなカグヤの反応や既に濡れている秘所を確認できたら、僕はもう辛抱ならなかった。自分が身に纏っているものは全て脱ぎ捨てていき、カグヤと同じく全てを曝け出す。

  そうして僕は愚息を握り締めていく。自分でも分かるくらいに、愚息は熱くなっているとともにぴくぴくと脈を打っているので、一刻も早くカグヤと繋がりたかった。対するカグヤの方も早く入れてほしいと言わんばかりに、足を開いてはぐしょぐしょに湿った秘所を見せびらかしてくる。

  「はぁ……はあ……あるじさま」

  「カグヤ……」

  お互いに我慢の限界だった。僕はカグヤの秘所に自分の愚息を当てがっては、間髪入れずに沈めていく。ずぶぶっと卑猥な音を立てつつも、すんなりとカグヤの蜜壺は僕の愚息を呑み込んでいった。そして、愚息の姿は完全に無くなり、自分の身体はカグヤの身体とぴったりくっつくこととなる。

  僕は視線の先を結合部からカグヤの顔へと移していく。カグヤと身体を重ねるのはこれが初めてではないものの、下腹部にはぽっこり愚息の形が浮き立っており、彼女の中は相変わらずきつかった。なので、身体を無理していないか、僕は心配で彼女の様子を窺った。

  「はっ……ふぅ……あるじさまのがわらわに……」

  カグヤの口からは仕切りに吐息が漏れてくるものの、無理をしているような見た目に反して痛みを訴えている様子はなかった。そんなカグヤは心配そうに見つめる僕の視線に気づいてか、悪戯げにこう言ってきた。

  「相変わらず、あるじさまのは容赦ないのう……か弱いわらわに対してこんな巨大なのを入れるとは」

  「……か弱いって言うわりには余裕そうだよね、カグヤ」

  「わらわが余裕かどうかは動いて確かめてはどうかの、くふふ」

  流石はデュエルモンスターズと言ったところなのだろうか。カードの名前に姫と付くので、か弱いと思いきやその逆で平気で煽ってくるカグヤ。そもそもレベル4モンスターの中でも攻撃力が1850もあるので、案外非力ではなかったりするが。一応、そんなカグヤの煽り言葉を買うように僕はこう返した。

  「それじゃあ遠慮なく」

  心配する必要がないのが分かれば、僕はもう腰を動かすしかなかった。もっとも、カグヤの中に沈めたのだから、一緒にもっときもちよくなりたくて仕方がなかったのだが。

  腰を前後に振ることでカグヤの膣奥を突いていく。それに乗じてカグヤの乳房やお腹の肉がたぷんっと波を打つことになる。普段の和装の姿だと着痩せしているが、裸だとあらゆるところがたぷたぷ揺れるため、改めて彼女の身体がむちむちだと思ってしまう。

  「んっ……はぁ……あるじさまのが、わらわの中で……」

  そして、カグヤは嬌声を上げながら僕の愚息を受け入れていく。じゅぶっ、ずぶっ、と結合部からは卑猥な音が響いては、愛液やら我慢汁やらが入り混じった液体が飛び散ることになる。無論、結合部周辺が湿ることにはなるものの、そんなのはお構いなしに僕は腰を振っていった。

  「あっ……はっ……カグヤっ……」

  カグヤの中はきつく、僕の愚息を締め付けてくる。そのお陰もあって、腰を振る度に自分の身体には快感が駆け巡っていく。それはカグヤも同じようで、涙を浮かべているカードのイラストとは真逆に、目つきはとろんっとしていて蕩けたような表情をしていた。

  「あるじさまっ……わらわの手を……」

  そう言いながらカグヤは、僕に手を伸ばしてくる。対して、僕はぎゅっと手放さないように握り締めていった。カグヤは顔を合わせてするときは手繋ぎしながらなのが良いらしく、僕はそれに応えてあげる。

  「カグヤの手、ぷにぷにしてきもちいい」

  「わらわとしてはちとくすぐったいのじゃが……」

  カグヤの肉球を指で弄っては、僕はその感触を愉しんでいく。人間の手にはない肉球が物珍しく、僕はついついぷにぷにと触ってしまう。カグヤの方は肉球を触られるとこそばゆいと言った反応を示すものの、駄目とは言ってこなかった。

  腰を振ることで身体がどんどん熱くなっていき、段々と額や背中からは汗が滴るようになっていく。それはカグヤも同じであり、彼女の体毛が汗でどんどん濡れてきていた。いつもの扇子を扇いで涼しげにするカグヤの姿はなく、すっかり扇状的な雰囲気を醸し出していた。そんなカグヤの姿に煽られて、自分が腰を振る速度にも拍車がかかっていく。

  「カグヤ……だいすきだっ……」

  デュエルモンスターズのカードとして、精霊として、当然ながら異性としても。

  僕はもうすっかりカグヤの虜だった。普段だと口に出すのがこそばゆいと思ってしまう台詞を、僕は熱に浮かされながらも告げていく。そんな僕の言葉に、カグヤの狐耳がぴくっと動いて反応する。

  「くふふ……まっすぐにそういってくれるとはうれしいのぉ……わらわもあるじさまのことだいすきじゃ」

  そして、カグヤの方も満面の笑みを浮かべて受け入れてくれる。そんな彼女が愛おしくて、握り締めている手にもより一層力がこもっていく。

  「はぁっ……あっ……カグヤっ!」

  「あるじさまっ……このまま、わらわのなかにっ!」

  そうして、腰の前後運動を激しくしていけば、カグヤに急かされていく。実際、カグヤの肉壁は僕の愚息を射精に至らせようと締め付けが強くなっていた。愚息の方も、前戯もまともにしていなかったということもあって、そろそろ限界を迎えそうだった。

  「カグヤっ……かぐやっ!」

  「わらわにたんとくりゃれっ……あるじさまっ!」

  幾度となくカグヤのことを呼びながら、僕は激しく腰を振り続けていく。カグヤの方も今か今かと待ち望むように、僕におねだりしてくる。そんな彼女の要望に応えるべく、僕は最後に大きく腰を振っては、カグヤの膣奥を貫くように愚息を沈めていった。

  「あっ……くうぅぅっ!」

  「はっ……ぁああああっ!」

  ふたり同時に喘ぎ声を出すや否や、絶頂を迎えることとなった。お互いに身体がびくびくっと痙攣したかのように震えるとともに、愚息と秘所では精液と愛液がそれぞれ噴出することとなる。

  カグヤにおねだりされた通りに、僕の愚息からは大量の精液が溢れることとなり、膣内を満たすのは造作もなかった。逆に秘所では、注がれた精液を一滴余すことなく欲しいと言わんばかりに、絶頂を迎えた後も締め付けてくる。

  「はぁ……はぁっ……カグヤ……」

  「はふ……あるじ、さま……」

  激しい前後運動の後と射精後というのも相まって、ぜえぜえと息を切らしてしまう。それに、意識が朦朧しそうになるが、僕は掴んだカグヤの手は離さなかった。対するカグヤの方も、ぼんやりと僕を見つめたまま、長い尻尾を僕の背中へと回してきて離れないようにする。

  びゅく、びゅくっ、と脈を打つのに合わせて愚息から精液が出てきていたものの、時間が経つにつれてその脈動も収まり始めてくる。だが、愚息は萎縮することなく硬いままであり、抜け落ちる気配がなかった。

  「あるじさまの……とってもあったかいのぅ……」

  恍惚とした表情とした表情をしながらカグヤが僕に言ってくる。正直、出し過ぎな気がしたのでカグヤが揶揄ってきそうな気はしたが、どうやら杞憂だったようである。ただ、なかなか萎縮しない愚息を中で感じてか、カグヤが僕にこう言ってくる。

  「あるじさまの、まだまだかたいようなのじゃが、まだたりんのかの?」

  その問いかけに僕はどう返答しようか一瞬悩む。節操ないと言われるだろうかと思ったものの、まだまだカグヤと情事をしたいと思った僕は、首を縦に振る。すると、カグヤも同じ気持ちだったようで、彼女はにこりと微笑みながら言ってきた。

  「くふふ……それならよかったのじゃ。わらわもあるじさまともっとつながっていたいのじゃ」

  そう言ってくれたカグヤに、僕は彼女のことを手繰り寄せることにする。そうしてカグヤのことを抱き抱えては、彼女を下腹部の上に乗せる対面座位の体勢へと変えていく。僕が体勢を整えたところでカグヤがこう呟いた。

  「……織姫と彦星は年に一回しか会えんし、かぐや姫は親しい者たちと別れてしまう……じゃから、誕生日や記念日がなくともあるじさまとこうして一緒に過ごせるだけで、わらわはしあわせものじゃよ」

  そう言ってカグヤは、僕に向けて顔を上へと傾けてくる。そんな無言のおねだりに応えるのと、これからもカグヤと添い遂げたいという願いを込めて、僕は彼女の口へ自分の口をゆっくりと重ねていった。