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バニーメイズヘ、ようこそ

  見渡す限りの荒涼とした岩場の一角に、かつての偉大なる先人文明の名残を残した遺跡の入口がひっそりと口を開けている。内部は相応の歳月の経過を感じさせるように古びていたが、荒らされた形跡は皆無だ。床や壁には壮麗な装飾が施され、一切の傷がついておらず、その一部を削り取って持ち帰るだけでも、決して悪くない臨時収入が見込めるだろう。

  依頼のため、遺跡に足を踏み入れた少女フィーナは頭の片隅で算盤を弾きながら、探索を進める。クライアントによればこの遺跡を中心とした岩場地帯に赴いた人間が、行方不明となる事件が多発しているとのことだ。単純な行方不明事件であれば、よくある話と神経を尖らせる必要はないが、行方不明者の捜索に足を運んだ者たちまで同じように消息を絶っているとなれば話は別だ。いわゆるミイラ取りがミイラになる。これもまた珍しくないと言えばそうだが、かといって軽率に放置できるものでもない。

  そんな折に、フィーナに白羽の矢が立った。幼少期から退魔剣士としての訓練を積み、ようやく1人前と認められる年頃を迎えたばかり。顔立ちにはまだ少女の幼さが残っているが、それでも中堅クラスの退魔剣士として十分な実力の持ち主だ。背中に差した複数の短刀を自由自在に操る、高速戦闘型として定評のある彼女は動きやすさを重視して、上半身から股下までは紅白のボディスーツでぴったりと覆い、防具として暗色のレザーアーマーと最低限の急所を守るプレートのみを装備する。退魔剣士の防御手段といえば、物理的にも魔術的にも外部からの干渉を絶つ結界が定番だが、フィーナ自身は得意としておらず、結果として攻撃を回避することを主軸とした軽量な装備と戦闘スタイルを貫いている。攻撃が掠めるだけでも機動力の低下に繋がりかねないが、幸いなことに退魔剣士の修練学校の卒業祝いで支給されたボディスーツは、刃物や魔法を含めて並の攻撃では綻び一つ生じない優秀な防具だった。ただ一つ気になる点があるとすれば、上から下にかけて、絞るようなデザインのせいで何処とは言わないが、特定の部位がやや際どくなっていることくらいか。防具性能が良くても、人目のある街を歩く時は常に乙女心の戦いだ。

  とはいえ、今この時においてはそのような心配もなく、一方でフィーナは退屈を感じていた。警戒しながら足を踏み入れてみたはいいが、想定していたアクシデントはなく、いっそ拍子抜けというほどに敵もいなければ罠もない。遺跡もてっきり広大不変の迷宮になっているかと思えば、そうではなく分かれ道の1つもない一本道だ。このペースならば、まもなく奥地へとたどり着くこととなるだろう。

  予想の1つとしては盗賊などの悪漢達の巣窟になっていて人攫いが行われている、という線だが、ならばここまでの道中で一人くらい見張りを見かけていてもおかしくない。

  ならば、奥地に何かがあるのか。予想を少しずつ修正しながら、フィーナの道行く先に光が見えてくる。

  恐らくは遺跡の最奥部だ。入口から覗き込んで見れば、かつて栄華を極めた一族らの玉座があった場所だろうか。数十人が一同に会せる空間が広がっている。

  そして、広間の中心では煌々と焚かれた火を囲む先客がいた。その数は複数であり、また人型だった。両手の指では足らないほどの数だが、容姿はいずれも女性。そして共通の特徴として、頭には天井に向かってピンと立つ長耳、尻には丸みを帯びたふわふわの白い尻尾を備えていた。

  「……!」

  フィーナは息を呑み、すぐさまその正体に気づく。

  兎の獣人ー兎人。かつて獣であった兎が人化した存在であり、優れた知性と人間よりも遥かに優れた身体能力を有している。こと戦闘における素質は特にズバ抜けており、事実フィーナが退魔剣士の訓練生であった頃も、兎人から手解きを何度か受けたことがあり、卒業まで一度も白星を取ることはできなかった。

  魔族との関係性は人間からすれば一言で表しきれるようなものではないが、フィーナ個人としては街中では生活する姿を普通に見ることができるし、過去の経験も踏まえて友好的な部類だと認識している。一方で一部の個体は獣の名残に従うように、自然の中で暮らしている。彼女らもその類であるならば、遭遇しても不思議ではない。本来ならば警戒する相手ではない。

  しかし、フィーナの直感はそうではないと告げていた。よく見れば彼女らが囲む火は魔法によって焚かれ、就寝用に藁がいくつも敷かれている。その上にリラックスした様子で寝転がる者、食事をする者など、各々が自由に過ごしているようだが、その様子は少なくとも数日の間、ここに居着いていることを思わせる生活感が見て取れた。

  本来ならば、有力な情報提供者として接触を図るべきだが、場所が場所だけに当事者である可能性も捨てきれない。仮に後者であった場合、単独でも勝てるか分からない相手に束になって襲いかかられでもしたら、勝ち目の道理などない。

  どう接触するべきか。あるいは退いて、上に報告すべきか。フィーナが彼女らの姿をよく観察し、次の行動を思案していると、前触れもなく変化が訪れる。

  「はぁ、はぁ……」

  体がほんのりと熱く、仄かに汗ばんでいる。上手く呼吸ができない。

  「あ、あれ?」

  それは今まで気づかなかったことが不思議に思えるほど周囲に漂っていた、獣人特有の香りだ。あるいは濃厚すぎるが故に、いつの間にか知覚すらも麻痺してしまっていたのか。いずれにしろ、意識した途端に、ほんのり、などではとても片付けられない獣臭に嗅覚を刺激され、フィーナはその場にへたり込んでしまう。

  「あら?」

  すぐに物音に気づいた一匹が、長耳を動かして振り返る。

  「……あらあら、皆、可愛らしいお客様が来てくれたわよ」

  一匹の兎人が優美な足取りで近づいてくる。その身は高く、身に纏った透明度の高いレースのようなドレスには、サイドスリットが入っており、スラリと伸びた脚を惜しげもなく晒していた。怜悧に整った相貌が知性的な印象を与え、服装も相まって街でギルドの長や酒場の店主を務めていると言ったほうが、しっくりくる。

  「こんにちは、人間サン。なんだか苦しそうネ。体調でも悪くなっちゃったのかしら」

  優美な兎人は、一見すればにこやかな雰囲気で微笑を浮かべているがフィーナは見逃さない。まるでこちらを値踏みするように細められた目は捕食者の眼差しであり、言うまでもなく即撤退が推奨される危険信号だ。

  「毎度毎度、ご苦労さまだねぇ」

  「ええ、本当に。どうやら私たちの匂いに当てられて動けなくなったみたい」

  「それはそれは大変だ。耐性のない人間はよくいるけど、ここまで弱っちいのは逆に珍しいかも」

  「そうね。けど手間がかからなくて助かるわ」

  その場から動けないフィーナを他の兎人達が囲い、不穏な会話を交わす。いずれも野生出身というべきか、腰布や布巻といった簡素な衣服を着ているが、その隙間からは厳しい自然環境で鍛えられたであろう日に焼けた筋肉質な肌が垣間見える。

  抗えない。人と魔族の間にある隔絶的な力の差だけではない。兎人との距離が近くなり、しかも複数匹いるせいなのか、獣臭が及ぼす影響はますます強くなっているようだった。

  「はっ、はっ、は、っ……」

  彼女らが纏う体臭は決して快い気分になるものではないはずなのに、そのニオイを嗅ぎたいという欲求が止まらない。その欲求に引きずられる鋭く研ぎ澄まされた嗅覚で夢中で呼吸している合間に、フィーナは焚き火の傍まで連行されてしまう。

  「お嬢さん、すごく暑そうにしているね」

  「本当。すごく火照ってる。お洋服を脱いだほうが良いんじゃないかしら」

  「自分で脱げないなら、私達が脱がせてあげる。お姉さんたちに任せて」

  フィーナを取り囲んだ兎人達は口では心配をしておいて、手はその真逆。見え見えの下心で行き過ぎたお節介を焼こうとする。

  「なっ!? やめて……やめてください!」

  いつの間にか、仰向けに横たえられて、天井を見上げる姿勢を取っていたフィーナ。両手両足を抑えつけるのは介抱を目的としていない何よりの証明。見下ろす彼女らは、まさに舐めるように、そう表現するのに相応しい視線を、発育途中ながらも魅力的に汗を浮かべた少女の肢体に送る。

  そして、誰が始まりを告げるでもなく無造作に伸ばされた手が、体に触れたのを皮切りに、四方八方から、しなやかな腕が伸びた。

  「あっ、いやぁ、あ……ん」

  ボディタッチなんて言葉じゃ収まらない、性的な快感を与えるべく繰り出される愛撫だ。彼女らの求めるところを即座に察知したフィーナは、身を捩らせて抵抗するが、その仕草は逆に善人を繕っていた兎人達の美麗な顔を次々に下品な笑みで彩っていく。

  「っく、ぅ、ん……や、いや……!」

  装備していた革の胸当てがまず剥ぎ取られ、インナーも兼ねるボディスーツに次々に指が触れる。

  「ああ、武器なんて危ない物なんて持っちゃって、これはいらないから没収だね」

  「何を、勝手にっ、んぁあっ……」

  明らかに手慣れた手つき。複数人で全身をまさぐっているのに、決して互いの邪魔をすることなくフィーナの武装解除まで終えると露出した素肌も含めて、全身を対象にしなやかな手指が這う。

  「見てこの娘、もう乳首が立ってきちゃってる♡」

  「本当だ。ボディスーツからくっきりと勃起してるのが見えるよ♡」

  「口では嫌がっておいて、しっかり感じているじゃないか、このスケベ♡」

  「いやっ、ちが……♡ 私は、感じてなんかっ……♡ ひゃ、ぁっ……♡」

  それらはまるで独立した一つの生き物‐蛇のよう。互いに示し合わせたかのような動きでボディスーツを控えめに押し上げる小さな丸丘を

  囲い込んで、ゆっくりとなだらかな曲線を登っていく。彼女らは布地で遮られて見えない乳輪を的確に探り当てて、乱雑に撫で回すが、すでにボディスーツ越しでもはっきりと分かるほどに膨らんだ乳首には触れず、フィーナにもどかしい熱を蓄積させていく。

  「ふーっ……ふーっ……♡」

  彼女らの動きは次第に触れるだけに留まるようになり、やがては止まる。それに応じてフィーナにも余裕が戻り、新鮮な空気を取り込んで呼吸を整えようとする。

  「あは♡」

  「ひゃうっ、ん♡」

  だが、そのタイミングさえも計算されたように一匹の指が勃起した乳首を縦にすべらせるように通過し、フィーナは思わず、甲高い悲鳴とともに背中を仰け反らせてしまう。

  

  「あぁ、っ……♡」

  しまった、と思ったときにはもう遅い。また別の兎人が、乳首に触れて指の腹で優しく押し潰した。ぎゅむぅっと、上半身全体に快感を押し広げられるような心地よい圧迫感にフィーナは身を縮ませて、か細い悲鳴を漏らす。

  「優しくされる方が好き?」

  「ひぅっ……うぅ、ん♡」

  「そう、残念」

  首を振って否定すれば、案外あっさりと指は離れていく。だが、安心したのも束の間、にも満たない刹那、さらに別の兎人の指が伸び、乳首を挟んで、器用に引っ張り上げられる。

  「なら、乱暴にされる方が良いのかな?」

  「くぅうっ……♡」

  野苺を摘み取るような絶妙な力加減に何ともいえない痺れは、決して不快な感覚ではなかった。辛うじて首を振ったものの、今度は素直に離してくれない指先で痛みとくすぐったさを交互に与えられて遊ばれ、解放された途端にぐったりと地面に背中を付ける。

  「さあ、次はどうやって遊ばれたい?」

  「や、だっ……やぁ……♡」

  「遠慮しなくていいわよ♡ 私たちが、人間サンのカラダを隅々まで気持ちよくしてあげる♡」

  「気持ちいいのを受け入れたら、楽になるよ♡」

  「乳首だけじゃなくて、足でも脇でも、お腹でも……おまんこでも、たっくさん遊んであげる♡ そのお硬い頭がバカになるまでね♡」

  「まあ、返事がなくても私たちで好き勝手に遊ばせてもらうから、意味ないけど♡」

  「待って、待ってください……お願い……! もう二度と、貴女達には近づかないからっ……、だから」

  妖しく、厭らしい笑みとともに頭上で広げた五指を波打つように蠢かせて迫る好色兎たちから逃れようとフィーナは、身をくねらせるがその抵抗はあまりにも無意味だった。既に彼女たちと触れ合うほどの距離で、身動きすらもままならない。

  「だ~め♡ もう人間サンは私たちのモノだから♡ 逃げ場も待ってもあーげない♡ ひひっ♡」

  「それって命乞い? 人間サンって、本当それ好きだよね♡」

  「ここまで来て、私たちが大人しく、貴女のお願いを聞くとでも思ってるの? ぷふっ……ありえなくない?」

  「「「ぷっ……あははっ♡」」」

  「あ……あぁっ……」

  間違いなく今以上に激しい責め苦を味合わせる気満々の兎人達の加虐的な瞳に、恐れ慄くフィーナ。しかし、それすらも彼女らにとっては思惑通りの反応に違いなかった。辛うじて紡いだ命乞いを残酷に拒絶され、嗤われた、哀れな少女の呆然とした呟きは、群がる無数の手に埋もれた。

  [newpage]

  「ふふ、良い感じに仕上がってきたわね」

  優美な兎人は耳に心地よく響く嬌声を聞きながら、本性を露わにした同族の手指によって弄ばれ、あられもない姿で身をくねらせる少女を眺める。こちらを発見してもすぐに声をかけずに様子をうかがっていたのは、大した警戒心だが出会って数分でこのザマだ。所詮は獣人の体臭で発情させられ、隠密行動を露見させてしまった間抜けな人間に過ぎない。

  あの様子なら堕ちるのも時間の問題だろう、と人間を捕まえた時の恒例行事を特別な感情もなく、輪の外で観客に徹していた彼女は、ふと、自分と同じように輪の外にいた一匹の兎人に気づいた。この場にいる同族と比較すると一際小柄な見かけどおり、群れの中では末っ子にあたる個体だ。人一倍臆病な性格のため、自己主張に乏しいが、思っていることが顔に出やすく、今も嬌声をあげる少女が気になって仕方がないようだ。

  「ミジェーラ」

  「は、はいっ!」

  そこまで驚く必要もないのに名前を呼ばれた兎人は、オーバーリアクションで返事をする。こういう反応をするから、皆面白がって、可愛がるのだろうな、と優美な兎人は、思わず口元が緩みそうになりながら問いかける。

  「貴女も興味がある? 人間サンのこと」

  「は、はい……あります。けど、お姉様達が、楽しんでらっしゃるので……自分どうしたら良いかわからなくて」

  優美な兎人の顔色を恐る恐る伺っていたミジェーラは、素直に頷く。

  「可愛らしいこと。そういえば、貴女はまだ未経験だったわね」

  「お、お恥ずかしながら……」

  兎人は魔に属するが故に、人間とは異なる性質を有する。聞いているだけでも名前もまだ知らない少女は自分の身に余るほどの快感で喘がされていることが容易に想像できるが、こちらからすれば本番の前の準備運動であり、捕まえた獲物を美味しくするための下拵えをしているに過ぎない。これを知れば、きっとあの人間は少なからず絶望してしまうだろうが当然それは知ったことではない。

  優美な兎人の関心は、ミジェーラただ一人に注がれる。これまで捕まえた人間は、一人残らず少女を取り囲む彼女らのモノとなった。彼女らは大人の兎人であり、欲望の捌け口を常に欲し、そしてそれを独占することが許されていたからだ。

  唯一の例外が、まだ一人前の、大人として認められていないミジェーラだった。

  

  「ふ〜ん、そう。なら、あの人間サン、貴女にあげましょうか?」

  可哀想とまではいかないが、群れのまとめ役である優美な兎人としては、毎回お預けされている末っ子に美味しい思いをさせてやるというのもやぶさかではない。

  「え、え、い、良いんですか?」

  恐る恐るの口調ながらも、あからさまに期待を滲ませた表情を浮かべるミジェーラ。ここでやっぱりダメと言ったら、これまた可愛い反応をするのだろうな、と優美な兎人は心の中で黒い想像を巡らし、一瞬その表情を見てみたいとすら思ったが既のところで、ブレーキをかける。

  「良いわよ。貴女もそろそろ一人前って認められたいものね、一皮剥けるチャンスをあげるわ」

  「や、やった! ばんざーい!」

  話はまとまった。全身で歓喜を表す末っ子兎を連れて優美な兎人は、群れの輪へと向かっていく。

  [newpage]

  「っひぃいいっ……♡ もうっ、もう、やめ、てっ、やめてくださいいいっ……♡♡♡」

  兎人の輪の中心では、裸に剥かれたフィーナが甲高い悲鳴のような嬌声で鳴いていた。今まで綻び知らずだった自慢のボディスーツは、いとも容易く力任せに破られ、ただの布切れと化した。地面にはいつの間にか、柔らかな毛布が敷かれて簡易的なベッドとなり、その身はあますところなく、邪な欲望の捌け口の対象として弄ばれている。

  

  「やめないわよ~♡ だって人間サンったら、とっても嬉しそうじゃない♡」

  「そうそう♡ 私たちにされるがまま、全然抵抗しないじゃないの♡」

  「それってもっと欲しいって意思表示よね♡」

  「ちがうううぅっ……♡」

  今や彼女達は縦横無尽に侍らす手だけでなく、大地を駆けるしなやかな健脚も使って、より屈辱的な攻めに転じていた。

  「あははぁっ♡ 人間サン、私の足の匂いはいかがかしらん♡」

  「むぐうぅっ……♡」

  フィーナは、顔面に容赦なく足裏を置かれ汗ばんだニオイに嗅覚を犯される。

  「違う~~? 本当かなぁ~~?」

  「うううっ……♡」

  無防備に大気に晒された女口の割れ目から透明な蜜液を垂れ流す様は、未熟な少女がどれほどの快楽を感じているのかを端的に示しており、今や獣達の体臭に混ざって、発情した人間の雌が放出する特有の色気づいた甘い匂いがたちこめている。その様を見下ろす一匹の兎人が足でグリグリと踏みつけて的確に刺激を与え、切なそうな声で喘がせる。

  「くふふ。ほ~ら、イケ♡」

  「ぉおおっ♡」

  兎人の命令によってフィーナは空に向かって愛液を噴射し、無様な絶頂を果たすも、その程度では好色な彼女達は止まらない。絶頂するだけで終わりではないのだと教え込むように別の兎人が攻め手を変えて、性感帯を刺激するのだ。

  フィーナは不屈の心を強く持ってはいたものの、その火は最初と比べて随分と小さくなった。それどころか性感によって生じた快感の熱が高まるばかりで、このままでは遠からず、心折れてもおかしくない。それだけ、兎人の攻めは容赦なく、そしてこちらが折れるまで玩具として弄び続けるのだろうと気づいてしまった。

  「皆、手を止めて! ミジェーラに場所を譲ってあげなさい」

  と、そこでふと、快感の連鎖が止まった。

  「ふふふ、どうも人間サン。私たちの歓迎は気に入ったかしら」

  現れたのはこの群れのリーダー格であろう優美な兎人だ。先ほどと異なるのは、そばに別の小柄な兎人を連れているということだ。簡素なインナーとスカートを着たその兎人は、周りと比べればまだ子どもっぽいという印象が強く、髪は黒で、耳は真っ白。だが、大人しそうな雰囲気と顔に反して、何故か息を荒くして、フィーナの体に視線を注いでいた。

  「っ……! よくも、私をこんな目に……」

  「あらあら、まだそんな口を聞けるなんて。驚いたわ。どうやらまだまだ元気いっぱいみたいね」

  優美な兎人へと反抗的な態度で応じるフィーナに対し、彼女の対応はあくまで冷徹だった。周囲の兎人に目配せを送ると、彼女らはフィーナの両腕を掴んで無理やり立ち上がらせると別の者が背後から、その胸を鷲掴みにした。

  「ひゃぁ、うん……♡」

  自由を奪われたフィーナは悶えて、快感を訴えることしかできない。足を内股にして、せめて喘ぎ声だけでも抑えようと試みるも寝そべった兎人らが、両足も掴んで強制的に股を開かされてしまう。

  「うわぁ、ぐっしょり濡れてるよ~人間サンったらえろ~い♡」

  「私たちの指や足で、何回もイッてるのにまだ足りないんだぁ♡ ひょっとしてぇ~人間サンのくせに発情期なのかなぁ?」

  「はぁっ……♡ はぁっ、ひぅ、ん♡」

  繰り返し絶頂に至った結果、ぬれそぼった膣口からは絶え間なく愛液が滴っている。彼女らの指先は晒された瑞々しい女肉を焦らすように触れ、フィーナはたまらないとばかりに切ない声を漏らす。

  「でも、やせ我慢も程々にしたほうが良いわよ、人間サン♡ もう分かっているでしょう。貴女のカラダは快楽に抗えない。どれだけ口で否定していてもカラダは正直に、私たちにイジメて欲しいって伝えているんだから」

  「だから良いんだよ、負けを認めちゃって♡ そしたらもっと気持ちよくなれるんだから♡」

  「っていうか、そもそも魔族に人間が勝てるわけないし♡」

  「んんんっ……ぅうぁあっ♡」

  膣口を滑る指先に絡みついた白液が、ぷっくりと膨らんだクリトリスに塗りたくられ、フィーナは滑稽なポーズを維持したまま、再度絶頂を果たし、その全身からぐったりと力が抜ける。

  「はぁ……っ♡ 負け、ない……♡ 私はこんな、快楽なんかに、絶対、負けないん、だからぁ……♡」

  「ぜ、全然説得力無いです」

  「そうでしょうそうでしょう。人間サンって我慢するのが本当に好きなのよ♡ そういうところが私たちに狙われる理由だって気づかないのかしらね」

  気を強く持ち毅然とした態度を貫くフィーナだったが、状況は端的に言って詰みに近い。たとえ五体満足であったとしても、この場にいる兎達は人数差も身体能力の差も歴然のため、無事に逃げ切れるとは思えない。

  ならば、自分とそう年齢が変わらなそうなこの少女はどうだろうか。他と比べればまだ大人しそうで、情に訴えかければまだ脱出の目を期待できるのではないか。

  「あ、あの、期待されているところ申し訳ないんですけど……♡ 実は私もお姉様達と一緒で人間サンのカラダが目的でして」

  「……」

  そう思った矢先、フィーナの思考を読み取ったかのように、少女本人の口から希望は断ち切られる。考えてみれば、望み薄な話ではあった。この白兎は、対峙したその瞬間から、変わらず熱っぽい瞳を向け続けているのだから。しかし、だからといってこんな年の近そうな兎人まで、彼女らと同じ穴の狢であるとは、信じたくなかった。

  「助けを期待しても無駄よ。この娘は子どもだけど本質的には私たちと同類だから」

  種明かしするような微笑みとともに優美な兎人に補足され、あてが外れたとフィーナは唇を噛む。

  「わ、私、人間サンがお姉様たちに遊ばれてるのを見て興奮してしまいました♡ 人間サンがいじめられて、イッちゃうところすごくエッチで素敵でした。お姉さまたちにスケベ娘さんって言われるのも納得です♡」

  「こ、この……」

  これが四肢を拘束された状態でなければなりふり構わず殴りかかっているところだ。フィーナは好き勝手に感想を述べる白兎に怒りを募らせるも、身じろぎの一つも叶わない状況を呪う。

  「それで! それで、ですね。人間サンの姿を見てたら、もう我慢の限界というか、私のココ、もうこんなになっちゃいました♡」

  「は?」

  だが、白兎は構うことなくヒートアップし、徐にミニスカートをたくし上げて自身の股間を露わにする。その瞬間に、フィーナの思考は空白と化した。

  「うふふ、不釣り合いかもしれないけど立派なものでしょう? まだ小兎だけれど、同族でもそうそうお目にかかれない極太サイズなの」

  優美な兎人は誇らしげに言って、ミジェーラの体を両手で上から下まで一撫でする。

  それはさながら太い柱のようで、フィーナも思わず我を忘れて、見入ってしまうほどの存在感を放っている。そもそも分類上は、雌であろう兎の少女に生えていること自体が、驚きだが魔族であるならば不思議でも何でも無い。しかし、仮に彼女が同年代であるとしても、不相応なサイズであると信じたい。特に睾丸などは何とは言わないが、中身がぎっしりと詰まっているのが分かるほどに重たく二つの玉が、やらしく耳のように垂れ下がっている。

  その上、ニオイ。自身を蝕む獣の体臭などかわいく思えるほど、はっきり嗅ぎ分けられる濃厚な香りは、まさにこの兎の少女が孕む性欲をこれ以上なくストレートに伝えてくる。

  「……」

  ゴクリと息を呑む。今この瞬間、その性欲の対象となっているのは誰なのか。考えるまでもなく察知したフィーナに、ミジェーラが気恥ずかしそうに頬をかきながら、一歩近づく。

  「あ、あの……♡ お、お恥ずかしながら、私童貞なんです。つまり、人間サンが初めてのお相手ということになるので、えと……不心得なところもあると思いますが、一生懸命人間サンのこと気持ちよくして、堕としてみせるので、よ、よろしくお願いします♡」

  顔を赤らめるミジェーラはまるで意中の相手にプロポーズでもするかのような勢いで宣言する。これが日常生活や同性の友人であったなら、愛らしいことこの上ないが、状況と彼女の目的からして到底手放しで喜べるものではない。

  両手が解放されるが、到底バランスを取れずに、地面に膝をつきミジェーラに跪く形となったフィーナは、極太のペニスを至近距離から真っ直ぐに見つめ視線を離せなくなる。耳に捉えるミジェーラの呼吸は荒く、鼻で捉える嗅覚は兎の体臭と織り混ざった、圧倒的な性臭によって支配され、すでに快感を仕込まれた己のカラダをさらに興奮させる着火剤となる。

  「すぅ~~っ♡ すんすん……♡」

  気づけばフィーナは自ら鼻にちんぽを密着させて、そのニオイを丹念に嗅ぎ取っていた。格好は自然と股を開いて、服従するようないやらしい開脚ポーズを取っており、かぐわしい雌の香りを放つ愛汁を滴り落とす。

  「ほら、見てご覧なさい。人間サンったら、もう貴女のちんぽにメロメロみたいよ♡ えっぐいカリ首のついた兎の太ちんぽに自分から擦り寄って匂いを嗅いじゃってる。中々のド変態さんよ♡」

  「ああ……夢みたいですぅ♡ 人間サンが私のちんぽに跪いて、やぁ、ん……♡ こんなド変態で可愛い、人間サンのお顔で、こんな、オナニーできちゃうなんて♡」

  ミジェーラはうっとりと顔をほころばせて、鋭角に角度をつけて勃起したペニスをフィーナの鼻面へ押し付ける。性欲を強調するような肉棒

  は顔面を覆い尽くすに足り、顔中をシコシコと擦り付けられる度に発せられる饐えた臭いが、数少ない理性が群がるように犯す。

  「はぁっはぁっ……んんんんんんんんっ……♡♡」

  特に睾丸からは蓄えられているであろうずっしりとした欲望の種が、一際濃厚なニオイを放っていた。発酵を重ねて息が詰まるほどになった性臭は、嗅覚を超えて直接脳髄を揺さぶるほどに濃い。

  ぷしゅっ……じょろろろろっ♡

  

  「んん……すぅ、っ……♡ んむ♡ す~♡」

  体中が熱い。顔に置かれた極太サイズを誇る兎の太チンポのニオイが全身に伝播したような熱を感じるフィーナは、開脚した股から

  強いアンモニア臭を放つ排尿ともに愛液のシャワーを吹き出す。

  「あははっ! この人間サン、ちんぽのニオイで失禁してる♡」

  「やば~♡ カラダが反応しちゃったんだ♡ 『このおちんぽ様に勝てませ~ん』って♡」

  「に、人間サン……♡ おもらしなんて、イケナイ子ですね♡」

  周りの兎人と一緒になってミジェーラが小馬鹿にするようにからかわれるも、フィーナの頭は羞恥心を感じる暇なく、単純な欲求によってすでに一色になっていた。

  欲しい。

  それが衝動的に動かし、知らず知らずの内に舌を突き出して触れさせて口に含む。

  「良かったわねぇ♡ 人間サンったら、フェラチオまでしてくれるみたいよ。しっかりちんぽにご奉仕できる良いヒトメスじゃないの♡」

  「あぁ、本当に……そうですね♡ 人間サン……お願いしますぅ♡ 私のちんぽにご奉仕、してぇ♡」

  断じて奉仕しようなんて気はないのに。しかし、結果として魔族に属する獣のちんぽを口で慰めているのだから、否定のしようがない。頭の片隅でそう思いつつも、血管の浮き出た肉頭を這う舌は自分でも驚くほどに動き、見上げるミジェーラの表情を蕩かせていく。カリ首を浸す唾液に混じって溢れるしょっぱい汁が、極上の飲料水に感じられた。

  「全く、これで雌を犯す妄想で一晩中オナニーする癖も直りそうで良かったわ」

  「ひょえっ!? な、なんでそのこと知ってるんですか!?」

  「知ってるも何も、毎晩毎晩ヒトメス欲しいヒトメス欲しい〜って、きったない喘ぎ声出されたら、気づかないはず無いでしょ。ていうか、ここにいる全員が知ってるわよ」

  「そ、そんな~……」

  「ぷぷぷ、良いじゃん。念願のヒトメスさんが手に入ったんだから」

  「そーそ。ちょっと脆いのが玉に瑕だけど、気分1つで何でもできる便利なオモチャよ」

  「ま、私たちに構わず貴女の手で、堕としてモノにしてしまいなさいな。そしたら、また違うヒトメスを捕まえた時、貴女にも味見させてあげる♡」

  「……はいっ♡ 頑張ります♡ ほ、ほらっ……人間サン、もっと私のこと気持ちよくしてください♡ さもないと、お仕置き、しちゃうんですから♡」

  優美な兎人や周りが入れた茶々に焚き付けられてか、ミジェーラはまるで一人前の雄であることを周囲に主張するかのように強い口調でフィーナに命じ、自らの力を誇示しようと掌で彼女の頭を固定する。

  「んぢゅ♡ れろっ、んぢゅ、んべ、んろぉぉっ♡」

  突き出されたペニスは口を窄めなければその全てを含むことは叶わず、いざ舌を這わせれば味覚までも、生臭い性の風味によって犯されるようだった。しかし、かといって止めることも勢いを緩めることもできない。鼻で呼吸を許されるフィーナは、ミジェーラが口にした『お仕置き』という言葉を恐れながら、上目遣いに彼女を見上げる。

  「あぁ……♡ すきぃ♡ 私の、ちんぽの、いいとこ♡ ぺろぺろされてりゅー♡」

  疑うのも馬鹿らしくなる素直な反応だ。自身の舌使いで感じているのか、口内ビクビクと震える肉棒に呼応するように、フィーナはより下品な音を立てて舐めしゃぶって、初心な白兎の性感を高めていく。

  「えらいです、偉いですよぉ、人間サン♡ 私、もう出してしまいそうです♡」

  「……!」

  頭を撫でられ、一瞬思考が真っ白になった。だが、口内で脈打つペニスに我に返ったフィーナは溢れ出した大量の精液を受け止める。呼吸が塞がれ、涙で視界が眩んだが吐き出すことは許されず、そのまま恍惚とした声を漏らすミジェーラの精を飲み下すも、到底追いつかずに逆流した白濁液は鼻から盛大に吹き出す。

  「んぶぅ、っ……♡ ぶふっ、ん……♡ んぐ♡ ん、っ、ぐ♡」

  「う、ふぅ……きもち、よかったぁ♡」

  長い吐精の末に、ようやく解放されたフィーナは白濁液に溺れた口を両手で覆ってその場にうずくまった。呼吸する度に、広がるのは精液のニオイ。長時間口に含んだペニスに、バケツを引っくり返したような大量の精液を飲み込んだのだから、当然と言えば当然であるが、自分の口から漂っていることがおよそ信じられないほどの濃厚な性臭だ。

  これで終わりだろうか。

  「あぁ……♡ 人間サン、すごく気持ちよかったです♡ 人間サンにしてもらうのがこんなに気持ちいいなんて♡」

  そんなはずはないと、うっとりと顔を蕩かせて見下ろすミジェーラを見て、フィーナの心は軋む。分かっている。呼吸を整える間も、嗅いでいた自身の口臭は、嗅げば嗅ぐほど性的な興奮を昂らせるニオイでもあり、体に次の行為を予見させていたのだから。

  

  「ほらぁ、ほらぁっ♡ ちんぽ欲しいですかぁ♡ 人間サンっ、ぼぅっとしてないで、さあ♡ 本番しましょうよぉ♡」

  「は、はひ……♡ お、お願いしましゅ♡」

  逆らってはならない。

  ミジェーラは、推定初射精でハイになってしまっているのか、顔面を容赦なく硬質な肉棒でパチンパチンと叩いてくる。正直に言えば、それだけでも軽く絶頂を迎えてしまいそうな被虐的な快感をもたらす。

  それを言葉にせずとも、自身の興奮の具合を伝えるように自ら仰向けになったフィーナは、ミジェーラに向かって股間を広げ、淫らに淫水を滴らせる膣口を広げて見せる。

  自らの処女をこのような形で差し出すことになるとは思ってもみなかったが、背に腹は代えられない。

  「……♡」

  初な白兎は無言で被さると一言の断りもなく、挿入を開始した。上の口で味見していただけに、そのサイズが下の口にスルスルと飲み込まれていくのを見て、フィーナは驚きを覚えた。次いで、処女膜が貫かれる痛みも、膣肉を勢い良く掻き分け、広げる刺激に埋もれていき極太のペニスがもたらした違和感はすぐさま快感によって上書きされていく。

  「あっはぁっ……♡ なんですか、コレ♡ こんな、気持ちいい♡ ヒトメスのおまんこって、 あは、あはあはっ、あはははははっ♡」

  そして、それはミジェーラも同様のようで彼女の場合は、より顕著だった。それまでのスイッチが切り替わったように高笑いしたかと思えば、フィーナの肩を掴んで、全身を密着させて抽挿の間隔を加速させる。

  「あ、んっ、 ちょっと、あんた、そんな、激しく……♡ 待って、まって、っ、ほんとに♡」

  最初は耐えようとしたフィーナだったが、すぐに我慢の限界に到達し、勢い良く腰を振り動かすミジェーラに突かれるまま、犯される。

  「気持ちいい、気持ちいいねっ♡ ひとめす、まんこ、気持ちいいっ♡」

  視界にはご丁寧に逃げ道を塞いで観客に徹する兎人たちの姿があり、その眼差しも口元も、一切の哀れみの欠片も抱いていない。敢えて言うなら、ただの余興だと言わんばかりの小馬鹿にした笑みだった。

  「っ……んっ、ぁあっ♡♡」

  誰も助けてくれない。その事実を再確認すると同時にフィーナは決して屈するものかと決意を新たにし、激しい抽挿を受け止める。自分の意思に反して、身体は素直に彼女のペニスを締め付けているのだから始末に負えない。汗を散らすミジェーラは、目をギラギラと輝かせて交尾のことだけを考える獣として、一心不乱に腰を振っていた。

  彼女が腰を一振する度、ペニスに荒々しく撫でられた膣内に生々しい快感が生み出され、絶頂が押し寄せる。

  「あぁっ♡ 出る♡ でます♡ 受け止めてくださいね、全部♡」

  ミジェーラの律儀な宣言の直後に打ち放たれた白濁液が膣いっぱいを満たしていき、あっけなく初めての行為が幕切れとなる。

  「きゅぅ……♡」

  初めての膣内射精の快楽で限界を迎えたのか白兎は、生まれたての子鹿みたいに全身を震わせており、その目の焦点は合っていなかった。すぐさまフィーナはチャンスだと気づいた。期待とともにぬるりとミジェーラのペニスを引き抜くと、体勢を整え、ゆっくりと彼女から離れようとする。

  脱力感で今にも意識を失ってしまいそうだが、せっかく掴んだ生存の目を失くすわけにはいかない。

  問題は一つだけ。視線の先でニヤニヤと笑う兎たちだが、彼女らは何故か、フィーナに道を譲るように左右に分かれ、広間に入ってきた出入り口への退路を示す。

  逃げられる?

  力の入らない全身に鞭を打って、四つん這いのまま出入り口を目指す。左右からの妨害はない。できれば装備も回収したいが、この気まぐれがいつまで続くか分からないし、何よりミジェーラが再起すれば間違いなくこのチャンスはなくなる。

  必ず入口まで辿り着いて見せる。

  着の身着のまま、裸で街まで戻るのは困難を極めるだろうし、痴女扱いされるかもしれないが、今は何より依頼の達成を、否、彼女らの脅威を人々に伝えなくては。

  このまま通り抜けられると確信した何とか立ち上がって、駆け出そうとしたその時。

  「ほらミジェーラ良いの? 大事な大事なヒトメスが逃げちゃうわよ〜」

  「……ぇ?」

  優美な兎人の煽りに、ミジェーラが微かな反応を示した。嫌な予感がして、フィーナは恐る恐る後ろを振り返ろうとするが、それよりも先に背後に影が差し、瞬く間に羽交い締めにされる。

  「ぐっ……!?」

  「どこに行くの、ヒトメス……♡ まだ終わってない♡」

  四つん這いで這って逃げ出そうとしたもといヒトメスは、後ろから抱きすくめられ、耳元をこれまでになく熱の籠もった甘えるような声で擽られる。しかし、声色に反して行動には一切の迷いも乱れがなく、組み付かれた拍子に膝立ちとなったフィーナは、首に手を回されながら強引に上を向かせられる。

  「こっちを、向け♡」

  突き出された唇が迫り、そのまま重なると口の中で舌が絡め取られ、一瞬の抵抗も許されない舌技でフィーナを蹂躙する。

  「んぶぅ♡ んぢゅ~~~♡ んべ、ぇ、ろぅっ,じゅるるるっ……♡」

  キスによる快感もそうだが、それがなくとも抱きしめる両腕の力は凄まじく、怪力でも得たのかと言わんばかりのパワーがフィーナの全身を軋ませる。

  

  「んごぉっ……!?」

  それでも尚、脱出を目論んで身じろぎをするが、その瞬間、片腕が首にめり込んで締め上げられた。一瞬にしてヒトメスは意識がくらみ、窒息状態に陥る。

  「逃がし、ませんよぉ……♡ ヒトメス、ぅ♡」

  「やっ、いやっ……♡」

  その状態のままディープキスは続けられ、今にも気絶しそうな寸前で解放される。だが、立っていられずに膝を折るヒトメスの腰に手を回したミジェーラは、彼女を出入り口とは反対の方向に投げ飛ばす。受け身を取って着地したヒトメスは反射的に這って逃れようとしたが、それが許されるはずもなく、すぐさま折り重なるように覆いかぶさられると、再度熱り立った極太のペニスを膣奥へとぶち込まれる。

  「おぉっ゛、ぉ゛♡」

  小柄ながらも全体重を余す所なく乗せた挿入の衝撃で、ヒトメスの喉からは獣の唸り声のような低い声が漏れ出る。先程、注ぎ込まれた子種にも構わずほじくり返す勢いで、灼熱にも等しい熱が膣を余す所なく満たす。

  「ヒト、メスぅ……♡ だめ、っ♡ にげ、ないで……っ♡ お前は、私のモノ♡ 私が好きなヒトメスなの♡ だから犯す♡ 好きだから♡」

  そこに加わるのは、ミジェーラの熱烈な好意と苛烈な腰振りだ。雰囲気は先ほどとは一変し、まるで中身が入れ替わったかのような高圧的で有無を言わせない口調は、とても同一人物とは思えない。

  

  「好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きすきすきすきすきすき♡♡」

  「ささやか、な、いでぇっ……♡ わたし、いひっ、わたしは、ぁあっ……♡ おほぉっ゛♡ お、おぉおっ゛♡ おかしく、おかしぐ、なるぅううっ……っおおおおっ゛♡」

  「ぶっ、ふっ、ふーっ……♡」

  熱い吐息に込めた好意を伝えられ、理性を保つのに必死なヒトメスだったが獣の本能のブレーキをぶち壊して、猛追するミジェーラの耳にはこれっぽちも届かない。だが、反抗的なニュアンスだけは伝わったのか、ますます鼻息を荒くして、腰を振る勢いは加速していく。

  重たい一突きごとに子宮が揺さぶられ、それは否応ない雌の快楽へと変わってヒトメスをさらなる快楽地獄へと叩き落とす。数分前に抱いていた脱出の決意も、ミジェーラへの抵抗心も、全てこの快楽によって塗りつぶされてしまいそうだ。

  超えてはならない一線が眼の前にある。超えてしまえば、もう二度と戻れなくなる境界線が秒読みで迫ってきている。

  「んぉおお゛っ♡ まひぇ、まってぇ♡ あかちゃん、の……♡ へや、ぎてるっ♡ おねがい♡ それ、だけはっ♡」

  「だっ・まっ・れっ、ヒトメス♡」

  「んぉ゛♡ おっ゛♡ ぉぉ、んんおおお゛~~~♡」

  ついに子宮口がこじ開けられ、濃厚な獣の子種の射程圏内に入ったことを悟ったヒトメスは、危機感とともに許しを請う。

  超えたくない。ここで射精されてしまえば、絶対に気持ちいいことだけは分かっている。しかし、それを許せば、待っているのは終わりのない交尾であるとヒトメスは確信していた。

  しかし、この時だけは正確にその言葉の意図を理解したミジェーラは、射精寸前でパンパンに膨らんだペニスを、どちゅっ、どちゅっと突き立てて拒絶する。

  「ヒトメスっ……♡ ヒト、メスぅうううう♡」

  「ふぎゅうぅうううぅ♡♡♡」

  あまりの快楽に押し潰されて、地面とキスするヒトメスの首筋に歯を立てたミジェーラが、子宮口にピタリとハマったペニスから濃厚な種漬け液を注ぎ込む。注ぎ込んだ種の分だけ雌の腹を膨らませ、その桃肉を白濁で染め上げた白兎がペニスを引き抜くと、支えを失った身体は、地面にぐったりと伸びて大の字となった。

  呼吸するように広がり、くぱくぱと開閉する膣穴からは、たっぷりと注ぎ込まれたミジェーラの種が漏れ出て、白濁の水たまりを作っていく。

  「ヒトメス?」

  「ふぎゅぃ♡」

  ばしんっ♡

  ミジェーラは一声とともに、怠惰を戒めるように尻を叩けば、涙と快楽で端正だった少女の面差しをぐちゃぐちゃにしたヒトメスが、ゴロンと仰向けになる。

  「うぁ……♡」

  見つめ合うこと数秒、獣の本能に堕ちてしまったフィーナは自然とミジェーラと唇を重ねていた。

  「ヒトメスぅ……♡ もっと、もっとしよう♡」

  「は、はひ♡ おねがいしましゅぅ♡」

  すっかり従順になったヒトメスを満足気に撫でたミジェーラは、栓を欲しがる淫らな膣穴へ己の雄を埋めた。

  ーーーー数時間後ーーーー

  「うわぁ、あいつらまだやってるんだ。ズブズブだねぇ」

  広間で暇を持て余していた兎の一匹が見る先には、互いの体液で白く艶々と塗れて抱き合い、熱烈に唇を重ね合わせる2匹の獣の姿がある。体格差がそれほどないためか、小兎同士がじゃれ合っているようにも見えるが、実際は一方が、逃げ場もなくただ思考を快楽で塗りつぶされたまま犯されているだけなので、それほど可愛らしいものでもない。

  片やどこぞから巣穴に入り込んできた人間もとい獣の欲望の捌け口として堕ちきったヒトメス。装備からして十分な訓練を積んだ退魔剣士だったことが窺える。しかし、彼女の所属や経歴がどうであれ、人と魔族の支配関係を徹底的に刻み込まれて、お腹をたっぷりと兎人の濃厚ミルクで膨らませた彼女は、二度と以前と同じ生き方には戻れないだろう。

  「半日ぶっ続けでの交尾でやっと気絶か。まあ、処女の人間サンにしてはよく保ったほうかな?」

  片や群れの末っ子だったが、ヒトメスと初めての交尾をしてその凄まじい性欲を発揮したミジェーラ。ようやく一区切りがついて、体からパタリと力が抜け、地面に大の字となったその蕩け顔を嗤う兎たちが彼女をヒトメスから引き離そうとするも離れない。

  「ミジェーラ? 貴女その人間サン、すごく気に入ったみたいだけど、いい加減休憩したら?」

  「ぷー、ぷーっ……♡ やです……このヒトメス、私のものです♡ 私の雌♡ 私だけの雌なんです……♡ 絶対、離しません♡」

  優美な兎人が見かねて声をかけるがブンブンと首を縦に振るミジェーラは、可愛らしい兎らしからぬ野性的な唸り声を漏らしながら答え、気絶してもお構いなしにその唇を執拗に貪り続け、快楽一色の蕩け顔を唾液塗れにする。

  

  「誰も取らないわよ。でも、とりあえず離れなさい。いつまでも、ここで交尾されると皆にも迷惑よ。続きは自分の寝床で、思う存分、ね?」

  意識を失っても尚、全身にマーキングの証として無数の噛み跡を付けられたヒトメスを地面に抑えつけて己の体ごと極太ペニスを埋める交尾ポーズを保つミジェーラは、何とも微笑ましい独占欲に満ち溢れた姿であったが、優美な兎人が宥めるように促せば彼女は案外素直に応じて、ゆっくりと立ち上がる。

  「あらあら、お目々がすっかりキマっちゃって。ようやく一人前の兎さんになれたみたいね」

  文字通り一皮剥けた様子のミジェーラ。その目は未だ据わっており、ヒトメスとペニスで繋がりあったまま全身を抱きしめている。

  「良かったわね、人間サン。これからミジェーラと楽しい楽しい共同生活の始まりよ。せいぜい、ミジェーラが飽きるまで可愛がってもらうと良いわ」

  「安心しなよ、ミジェーラが飽きて、次はアタシ達で順番に回してやるから。その時はせいぜい楽しませてくれ」

  「飽きません♡ このヒトメスはずっと、ず〜っと私と交尾するんです♡ ちゃんと壊れないようにお世話だってするんです♡♡」

  「あらあら、それは頼もしいことね。もし困ったことがあったら、遠慮なく皆に相談なさい。初めてのヒトメスだし、分からないことも多いだろうから」

  「はい♡ そ、それじゃあ、し、失礼しますね♡」

  ミジェーラは玉座の間の片隅にひっそりと空けられた穴へと歩みを進める。広間はあくまで集会場に過ぎず、各々のプライベートスペースが設けられた巣穴はこの先に作られている。ミジェーラに抱きしめられたヒトメスは、来るはずのない助けを求めるように、手を伸ばすも、その手は、やはり一皮剥けた小兎に取られてしまった。

  「ヒトメス♡ 私といっぱいいっぱい交尾しようね♡ ずっとずっと、一緒だからね♡」

  屈託のない声に込められていたのは、混じりっ気のない純然たる所有欲100%の好意。どれだけ抗ったとしても、尽きることない精力によって叩き潰されるであろうことが想像でき、全身を快感とは別の感覚で震わせたヒトメスはミジェーラと共に暗闇の奥へと消えていった。

  [newpage]

  行方不明者捜索願

  探しています

  ーー名前ーー

  フィーナ

  ーー年齢ーー

  17

  ーー職業ーー

  退魔師

  ーー所属ーー

  ギルド〇〇

  情報提供はギルド〇〇まで。

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