AdAd
  
文化祭の相手役と秘密の練習

  ふふっ、どう?衣装に合ってる?

  でしょう。我ながら圧倒的主役感。

  あはは。

  あっと、私ちょっと抜けるね。なんか急ぎ合ったらスマホに連絡して。

  ……うん、ちょっと用事。じゃあ連絡お願いね。

  え?あぁ着替えていくよ。調整とかお願いね。

  ※少し間を開ける

  ※扉が閉まる音

  ごめん、お待たせ。

  いやー、衣装合わせに時間かかって。そっちは午前中にやったんでしょ?

  あ、これこれ。完成品じゃないけど衣装きたんだ。

  どう?似合う?

  似合う?本当?あはは、嬉しいな。

  さて、そろそろ始めようか。

  今日はどこからだっけ?

  ……あぁここね。よし、それじゃあやろうか。

  「ごめん……騙すつもりはなかった。家のしきたりで、男の格好をしていたんだ。

  それに、うちは君の家と敵同士……今日本当のことを話したのはお別れをいうためだったんだ」

  ※相手のセリフ

  「私はもう、君には会えない。だからここでお別れだ」

  ※相手のセリフ

  「次会うときは、きっと戦場だろう。そのときは、私は容赦なく君に剣を突きつける。君も、絶対にためらわないでくれ」

  はい、カット。

  うん、感情入ってたよ。いい感じ。

  ホントホント。

  にしてもこの台本、私好きだな。

  ロミジュリを元に書いてるって言ってたな。

  ……え?私がかっこいい?あはは、嬉しいな。

  でも、私だって女の子なんだよ。可愛いって言われたいに決まってるでしょ?

  だから王子様。

  女の子たちの王子である私目を、舞台ではお姫様にしてください。

  ……あれ、どうしたの?顔真っ赤だよ?

  あはは、照れて可愛いね。

  ほら、もういっかいやるよー。

  本番まで時間ないし、稽古続けよう。

  もちろん、この稽古のことにはみんなには内緒でね。

  【完】

AdAd