AdAd
  
深夜に海に来たら、人魚がいた

  ※波の音

  ※水の中に入る音

  こんばんは、人間さん。

  こんな時間に海水浴するのは危険すぎるよ。

  確かに人なんてほとんど来ないから、今なら好きなだけ泳いだりできるし、君にとってはいいかもしれないけど、それでも危ないよ。

  暗くて、何かに足を引っ張られて深海に引き摺り込まれて、そのまま死んじゃうよ。

  ……そうだね、私みないな生き物に。

  ……素敵なこと?もしかして君は、死ぬためにここに来たの?

  ……ふーんそうなんだ。まぁ、人間が勝手に死ぬケースは最近よくあるけど、

  私たち海に生きる者にとってはいい迷惑だよ。

  まぁでも、死にたいと思うほど何かが君はあったんだね。

  だったら、私が君を海に引き摺り込んであげる。

  ※バシャン!と言う音

  どう?静かでしょ?

  あ、君には聞こえてないか。

  でも、なんだかとても気持ちよさそうだね。

  大丈夫、苦しまずにこのまま死なせてあげるよ。

  もがくことなく、じわじわ呼吸ができなくなるんじゃなくて、

  ゆっくりと、水に溶け込むように……ねむるように……

  君と言う存在を私が深海に導いてあげる。

  ※片耳から

  安心して、もう怖くて苦しいことはない。

  君はただ私に身を任せてくれればそれでいいから。

  ようこそ、海の世界へ。歓迎するよ……

  【完】

AdAd