「えっ!?私がレディドラのリーダーにですか!?」
魔王城あらためドラゴンアカデミーと呼ばれる場所の屋敷の部屋で気弱なローブを来た女子が驚く。
部屋には他にフォックとアストル、さらには蒼剣と他に二人筋肉質な男と華奢な男もいる、彼ら三人は元は蒼剣の仲間であった者達でありその一人である気弱な女子の方はどうやらスカルドラゴ団のチーム『レディドラ』のリーダーをやってほしいとフォックに頼まれていたのだった。
スカルドラゴ団はそれぞれのチームにリーダーがいてその中心のボスであるフォックが率いている悪の組織だが裏では色んな活動をしている組織になっている。
ただ『レディドラ』というチームにはチームリーダーがいないため統括が中々取れない、唯一女性だけのチームのためチームリーダーが必要となりそこで彼女に白羽の矢がたったのだ。
「そんな私では」
気弱な女子は無理そうに言う。
「でもお前しかやっぱいないと思うんだチームリーダーはお前が相応しいと思ってる頼むエクア」
エクアと呼ばれる女子に懇願する蒼剣。
「まあ一応やってみていいんじゃないかエクア、俺らだって魔王城などで色々活動してるけど特にお前は頑張っているし」
「そうだぜ、お前ってそれなりに変わってきてるんだからやれるだろ」
「そんな勝手に決めるようなこと言わないでくださいロムオ、キーン」
筋肉質な男ロムオと華奢な男キーンに言われ戸惑うエクア。
「でも俺は君のようなのがレディドラを引っ張り上げられると思うんだ、試しに彼女達と一緒に行動してやってみたら?数日過ごしてどうするのかは君次第だけどどう?」
フォックは試す形で行動してみたらと提案する。
「…わかりました、試しにやってはみますが私にできるかどうか」
不安になるエクア。
「まあ俺達もサポートしていくから一旦彼女達に会ってそれから行動しよう、アストルも悪いけど魔王代理もとい大魔王代理の仕事ついでにエクアのサポートも頼む」
「わかりました」
アストルが頷く。
「ロムオとキーンも頼むね」
「わかったよ大魔王勇者様」
「俺らも何とかしてみる」
決まったところで彼らは一旦解散した。
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「え~と『レディドラ』のリーダーをどうするかについてだけど決まってはいるけど試しに君達と一緒に数日行動して決めることにしたそれじゃあ自己紹介お願いね」
「は、はい!えっとエクアと申します、今日からリーダーになれるかどうか皆さんと一緒に行動してみたいと思いますのでよろしくお願いします」
次の日フォックがエクアを連れて『レディドラ』のメンバー達に紹介と挨拶をした。
「リーダー、この子に『レディドラ』を任せられるのでしょうか?」
一部のメンバーからは疑問に思っているようだ、元々スカル団という組織の女性団員達だけのメンバーから来ている『レディドラ』のメンバー達、従う唯一の女性もいないためエクアでは動いてくれない様子を感じていた。
「一緒に行動して君達で判断してくれ、スカルドラゴ団のボスは俺であるけどそれぞれの幹部達にはチームの中心にいるけど君達のチームだけは俺の指示が今までだったけど彼女がチームリーダーいわゆる幹部に相応しいのかは俺では判断はできないからね」
そう、あくまで判断は彼女達でありフォックではない。
「わかりましたボス、あたしらで判断いたします」
「頼むね、レディドラのリーダーがいない問題に関しては申し訳なかったけど彼女ならやれると信じているよ、それじゃあ後は頼んだ」
『レディドラ』メンバー達は承諾してフォックは謝りながらも彼女達にエクアがリーダーに相応しいのか判断を任せて部屋を出た。
「えっと…」
「まああんたがリーダー任せられるのかはあたい達次第だ、姉御とは違うかもしれないが」
彼女達には従っていた一人の女性がいて元の組織で幹部をしていたその女性に彼女達は憧れ従っていた。
しかしスカルドラゴ団になってから彼女のような人物はいない、前までは自分達で判断やフォックの指示で動いていたため今回どうなるのか不安も半面あるのであった。
「そうなんですか、とりあえずまずは…」
エクアがメモを見る、これはフォックが『レディドラ』の活動内容と行動についてのを描き示したものである。
「食事作りに治療や訓練…」
『レディドラ』は主に他のチームと違って食事だけでなく治療もしているようだ、もちろん訓練も入っていた。
「(とりあえずどういうのかやってみないとわからないですね)」
エクアは早速行動に移す。
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最初は皆の食事となる、丁度よく食事を作るようだ。
「とりあえず食事は皆結構食うんだよね、特に『風蒼』の男共はちゃんことかそういうのにしてリーダーというよりフォックさんは野菜とか色々気を使ってるから料理も食べられなくはないんだ、こういう献立を考えて作るのもあたいら『レディドラ』の仕事だ」
「なるほど…」
エクアはメモしていく、わからない場合はこうしてメモしていけば覚えていける。
「あんたは料理は作れる方かい?」
「えっと…一応作れなくはないです勇者…じゃなくて蒼剣様に作ったこともあったので」
エクア自体は料理は作れるようだ。
「んじゃあまずは『風蒼』の連中の分を作るか、まあちゃんこっていっても料理自体をそう呼んでいたりと用語だけど量は半端ねぇからやっていっちゃおう!」
『レディドラ』の皆は早速料理に取り掛かる、皆テキパキと野菜を切ったりなどしていく。
「わ、私も!」
エクアも遅れて作業に取り掛かる。
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『いただきます!』
夕食となり『風蒼』のメンバー達が食事をする。
「みんな食べていますがあれ?蓮蛇さんの方に食べさせてる?」
ふとエクアは見ると『風蒼』のメンバー達が蓮蛇に色々食べさせていた。
「お、お前ら~!」
もはや後輩を可愛がる感じで食べさせたりしている。
「えっと止めなくていいんですか?」
「あ~まあいつものことだよ、あたいらより後輩だし『風蒼』みんな後輩ができてこうしてるだけで別に大丈夫だから気にしなくていいよ」
唖然とするエクアに『レディドラ』の一部メンバーはいつものことだと言う。
数分後には食事を終えた『風蒼』のメンバー達が食堂を出る。
「大丈夫ですか?」
「うっぷ、まあいつものことだから気にすんな」
おくびをもらしながら心配していたエクアに声をかけられ蓮蛇は答える。
「あんたも不慣れかもしれないけど俺も最初からそうだったし元はあいつのせいで痩せていたけど今は俺の能力によって体型を変化させてるけどな」
と、休みながら喋る蓮蛇。
「そうなんですか蓮蛇さんの話聞いて安心しました」
エクアもまだリーダーとして認めていないため不慣れが多く思っているが蓮蛇の話を聞いて安心した。
「そうか、さて俺は部屋に戻るぜ」
「はい、お気をつけて」
重い足取りで蓮蛇は食堂を出た。
「(私も少しずつ慣れないと)」
エクアはそう思うのだった。
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それから数週間後。
「こちら回復お願いします!」
「了解!」
少しずつエクアも慣れてきていた。
仕事など色々こなしては来ていたしかし。
「はあ…はあ…」
回復でエクアは魔力を尽きてしまったようだ。
「大丈夫?」
「は、はい、とりあえず休めば魔力の方回復できます」
そう言いエクアは休む。
「……」
少しずつやってきているがエクア自身回復が主になっているが実は弱点があった。
それは魔力が他の者達と比べて低かった、蒼剣が勇者だった頃もそうだが彼女には魔力が低く魔力をかなり消費する回復系魔法一発しかできないため休めば魔力は回復するがそれでも足りないぐらいだ。
「私…やはりリーダーには」
と、伏せこんでしまったのだった。
それから数時間後エクアが魔力回復した頃には回復を終えていた。
「すみません御迷惑かけてしまって」
「いやそれはしょうがないと思うけど、後でフォックさんに相談してみるわ」
後片づけしながら『レディドラ』の皆は行動するのであった。
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「え?エクアの魔力の事で?」
「はい、リーダーとしてはあたいらを見てやってくれていますが魔力切れで休むことが多くて」
一部のメンバーはフォックにエクアの魔力について相談する。
「う~んとりあえず蒼剣なども集めて後で聞いてみるよ、報告ありがとう持ち場に戻ってエクアを支えてあげて」
「了解しました」
報告を済ませて一部のメンバーは部屋を出たのであった。
「さてと」
フォックは電話する。
「蒼剣、悪いけどロムオとキーンを連れて俺の部屋に来てくれないか?うん、エクアの事で話があるんだ、そんじゃ頼むね」
電話を切った。
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数分後三人は部屋に集まった。
「んでエクアの事で話って?」
「実はね」
フォックは三人に事情を話す。
「あいつは魔力自体は当時はあったがお前との決戦後から元気がないみたいでな」
「まあ俺とキーンが蒼剣に話したんでな、あまりあいつ活動しても魔法を使う機会が少なくなってきていて」
「だから魔力が低くなってきたんだと考えられる」
どうやら決戦以降から元気がなくなり再会した時には魔王城の手伝いなどもしていて魔法を使う機会がめっきり減っていたため魔力も段々減ってきていたのであった。
「どうするんだ?お前の魔力分けた方がいいとは思うが」
「まあ魔力を分け与えることはできるけどエクア自体魔法とかを使う機会など色々しないといけないけど難しいよ、アストルみたいに魔力を無限に出せるぐらいだったら話は別だけど」
魔力を分けることはできてもエクア自身が魔法を使う機会などなければ意味がない、ふと蒼剣はフォックの言葉に。
「待てよ、アストルとかは確か魔力無限ならエクアも竜の姿になるってことも可能なのか?」
「一応可能だけど…問題はエクアが竜になる覚悟はあるかってこと、無理やり竜の姿というよりは竜人の姿にはなるけどこれに関しては彼女がどう決意するかによって判断しないといけない」
「そうなるのか…こりゃ」
「エクアがどうするかによるね」
それは竜の姿というよりは竜人の姿になるということだ、アストルなどは竜の姿や人の姿になるため魔力自体はなくなろうが自然回復して無くなることはない、それならエクアも同じだが竜の姿になるのはエクアの判断次第となる、仕方なくこの場は解散させ日を改めることにした。
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それから数日後。
フォックの部屋にエクアは呼び出される。
「えっと勇者様達まで一体どうしたんです?」
「エクアに魔力を分けられるけどこのまま分けても君は魔法を使う機会があまりなく魔力自体無駄に終わってしまう、そこで竜の姿になるというので相談したけど君はどうする?」
と、エクアに話を持ちかける。
「私が竜にですか?」
「レディドラのみんなも心配していたしどうするのかは君の判断次第だ、時間とりたいのならゆっくり考えて結論を出してみる?」
と、一旦時間をとって考えるのか問うと。
「わかりました、少し時間をください…」
「わかった、答えが出たら再び部屋に来てね」
そう言い一旦エクアは部屋を出た。
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エクア自身は考えてた、竜になれば少しは何とかなるがそうなってしまったら皆はどう思っているのか不安を抱えていた。
「(私が竜になってもみんなはどう思うんだろう…)」
考えていると。
「リーダーこんなところにいたんだ、フォックさんに呼び出されたけどなんだったの?」
一部のメンバーがエクアに声をかけてきて他にも複数も来ていた。
「実は…」
エクアはメンバー達に事情を話した。
「そんなことが…だけどさどんな姿だろうとあたいらはあんたをリーダーだと思っているよ?」
「え?」
予想していなかった答えに素っ頓狂になるエクア、他のメンバーも続けて話し出す。
「アストルだって興味とかあってフォックさんから竜から人の姿になるように色々伝授してあいつはフォックさんに認められた魔王代理今は大魔王代理だし気にすることじゃないと思う」
「あたい達あんたがいたからこそレディドラは段々あんたを認めたんだ」
「竜になってもあんたはあんただ、それにフォックさんもそれ相応に対応してくれるし」
「あたい達はあの人がいなかったら今のスカルドラゴ団はなかった、落ちこぼれだったあたい達を変えてくれたのは紛れもなくフォックさん達だよ」
「だからあんたが気にすることじゃないしみんなあんたがいるからこそ支えていく、魔力切れだろうと姿がなんだろうとあたい達はサポートするし何があってもあんたを支えてみせるよ」
みんなエクアを心配して彼女を『レディドラ』のリーダーとして認めていたのだった。
「(あ~そうか…私はもう『レディドラ』の一員でありみんなのリーダーなんだ…)」
安心したのかエクアの目には涙が。
「リーダー?」
「ごめんなさい、みんな私の事思って」
涙を拭いてそして決意した、エクアの答えは…。
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それから数か月後。
「リーダー!こっちにも怪我をした人が!」
「はい!今行きます!」
そこには『レディドラ』の皆と共に働く一人の竜人がいた。
その竜人は白いローブを着て桃色の体色をしていて杖を持っていて細身の身体をしている。
彼女こそエクアで竜となるのを選んだ、もちろんなった後からフォックに人の姿に戻れる術も習っているため習得はしていてアストル同様に魔力を回復できるようにはなっている。
「これで大丈夫です」
「お疲れ様リーダー、後は大丈夫だよ」
メンバーの一人が残りは大丈夫なのを伝えた。
「ありがとうございます」
「馴染んできているね」
そこへフォックが来ていた。
「はい、みんなとこうして治療や魔法の練習もしていますし竜の姿の方もやりやすいです」
「それはよかった、この後だけど他の世界にもいくつもりだから準備しといてね」
「了解です!」
彼女は新たな一歩を踏み出したのだった。