魔王…それは恐怖の象徴であり世界を支配する魔界の王、しかし魔王全てが悪いというわけではない、中には魔王を辞めた者や望んで魔王になった者も多くはない。
そんな魔王でもさらに上の存在がいる。それが大魔王、魔王のさらに上の頂点である。田魔王によって世界の支配や恐怖、そして絶望を味わってしまう。
だがそんな大魔王でも、勝てない相手が存在してしまう。
それは勇者、だが大魔王に勝てるのは勇者だけではなかった。
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「ククク」
暗い場所で何者かが笑う。
「では世界を絶望と我の支配下に置こう」
動き出す、その者は。
「我は大魔王…大魔王ダルクェース!!」
ダルクェースの一声が響きだす。
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「それじゃあパトロール行ってくる」
雷黄はフォックに行ってくると挨拶する。
「行ってらっしゃい」
雷黄はそのまま会釈して走り出す。
「平和だよな~」
そこにトレーニングを終えた蒼剣が出てくる。
「まあこういうのがいいのよ、何かあった場合は戦うことになるけど」
「魔王な割には平和主義者ってとこがな、勇者だった俺からしたら意外だったからな」
魔王なのに平和主義なのが蒼剣は気になっていた。フォック自体は魔王の頃からあまり戦いを好んではいなかった。ただ何かあった場合は戦うことになるのだから。
「俺だけじゃないよ、他にも魔王でも戦いを好まない者なんて大勢いる。まっ、俺はゆっくりのんびりの方が一番だけどね、色々とやりたいことやったり、あ、悪いこととかはしないし」
「なるほどな」
二人が会話してるその時。
「ん?」
「空が急に暗くなったぞ?」
空が暗くなっていく。同時に何やら大きな城が現れた。
「なっ!?これって!?」
「いや、俺の世界の魔王城じゃない…これは別のどこかの」
何やらフォックは察していた。魔王城だがフォックのいた世界の魔王城ではなかった。
「フハハハハハ!!!!!!この世界にいる哀れな人間共!今日からこの世界はこの我!大魔王ダルクェースの支配に置く!抵抗は無意味だ!我に降伏し絶望するがいい!!」
どこからか声が聞こえた、それも大魔王と呼んでいた。
「大魔王!?」
「あらあら、穏やかではなさそうだね~」
蒼剣は驚くがフォックはマイペースだった。
「いやそんな事言ってる場合じゃねぇだろ!?どうすんだよ!?ってか魔王より上の大魔王だぞ!?」
「落ち着け蒼剣、ここで慌てていたら事態は悪くなるばかり、まあどっちみち乗り込むつもりはあるけどね、大好きなオスドラ達もいるんだし手を出したら嫌だもの」
慌てる蒼剣をフォックは落ち着かせる。
「まあそうだな…って何気に大好きなオスドラ達と余計な事言ってるじゃねぇかよ」
「まあまあ、どっちみち倒さないといけないし」
二人が会話しているとパトロールに行っていた雷黄が帰ってきた。
「大変な事になってきたな」
「マスター!何事ですか!?」
さらにレイリュウも慌てて外に出てきた。
「そうだね、まあ大魔王などこういう事態が来たりすると思っていたし、何より俺達でやれるのはやれるし」
「いや4人でやれるかどうかだが」
こういう事態をフォックは予測していた感じで4人でやるつもりらしい。蒼剣はやれるか不安はあった。
「大丈夫よ、トレーニングなどしてるし何より暴れたくなったし俺はね、さて…魔王城に乗り込んで行こう♪大魔王がどんなのか見ないとね」
「マスター絶対ノリノリですよね?」
「そのようだ、ヒーローの出番も忘れるな、変身!」
「しゃあねぇ!元勇者として人肌脱いでやるぜ!」
雷黄はライエイへと変身、それぞれ不安もあったり気合を入れて魔王城へと向かった。
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『ぎゃあああああああああああああああああっ!!!!!!?』
どこからか叫び声が聞こえていた。それもやられた叫びを。
「あれ?俺らこんな強かったか?」
「実力的に俺達の方が上のようだ」
「あら?もう少し粘ってほしかったな~」
「マスター、粘られても」
ほとんどの敵がフォック達によって一掃されていた。蒼剣が自身のハンマーで地面を叩きつけ、ライエイは雷を纏った拳を振るい敵を吹っ飛ばしていく。レイリュウの方は光球や青い光球で敵を膨らましたりなどしたり、フォックもサポートだけでなく魔法や剣での攻撃、さらに敵が竜でかつオスドラ達はモフモフという名のサキュバス能力持ちにより脱力して力を吸収され倒れる。
「まあオスドラモフモフできて満足だけど物足りないのもあるけど」
「まだモフモフするのかよ!?」
蒼剣にツッコミを入れられるが気にしないで歩きだしていく。
「この先にいるね」
「油断はできない」
大きな扉の前にフォック達が立つ、この先から溢れるばかりの黒い何かが流れる。
「だが相手は大魔王だろ?流石に俺達で倒せるのか?」
「確かに、油断できないですよマスター」
ものすごいプレッシャーを4人は感じていた。
「そうだね、まあ威圧感的なの放っているけどあまり感じないのよね」
何故かフォックだけ威圧感的なものに感じていなかった。
「魔王だからじゃないのか?」
「どうだろうね、まあいいや、そんじゃ行きましょう」
魔王だからと答える蒼剣にフォックは軽く答えて扉を開いた。
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扉を開いた場所に玉座に座っている者がいた。大きな二本の角、ガタイがいい黒い体色をしてゴリマッチョな筋肉、そして背中には赤いマントで顔は竜っぽい、右手には大きな斧を持っていた。
「貴様らか?我の城で暴れている侵入者共は?貴様ら何者だ?」
と、フォック達に質問している者こそ、大魔王ダルクェースだった。
「えっと、普通の炎竜人」
「元勇者」
「ヒーロー」
「幽霊ドラゴンです」
と、何気に4人は答える。
「ククク、まさか貴様らふざけているのか?」
「ふざけてないけど?」
「いやお前魔王だろ!?」
あざとい笑いをしてふざけているのか質問で返していく大魔王にフォックはふざけていないと答えるが蒼剣にツッコミを入れられる。
「何?魔王だと?貴様、魔王の分際でこの我を倒そうと?」
「まああながち魔王なのは間違いないけど隠したかったけどしょうがないな~倒すというより止める方かな~平和的でのんびりしてた方がいいし」
しかし威圧感を放つ大魔王の質問にフォックはのんびり答える。
「ククク、そんなの魔王には必要はないものだ、世界を支配し、全てを混沌n」
「やだ、オスドラをモフモフなどできなくなるし色々消えて寂しい思いしたくないもん」
だが魔王の言うことにフォックは拒否する。
「愚か者め」
すると魔力的なのがフォックにぶつかる。
「ぐっ!」
「フォック!?」
そのままフォックはふっとばされてしまう。
「貴様ら相手では我に勝つことなどできん!」
「くっ!まさかフォックがやられるなんて」
「やるしかないようだ」
「マスター!!!?」
大魔王の威圧感で蒼剣とライエイはフォックがやられてやばいと思い構える、レイリュウはフォックの助けへと向かう。
「絶望へとs…ぐぼあっ!?」
大魔王が襲い掛かろうとしたその時、火球が大魔王の顔面に直撃する。
「ちょっと~不意打ちしないでくれない?ものすごく痛いんだけど!」
火球が来た方向を向くとそこには両翼で飛んでいるフォックの姿が、少し傷ついているが無事のようだった。
「マスター!?」
「無事だったのかよ!?」
一部ツッコミもあったがフォックはそのまま魔王城の床の地面へと降り立つ。
「咄嗟に防御魔法使ったけど中々なものね」
どうやら防御魔法でダメージを軽減したようだ。
「馬鹿な!?我の一撃を軽減しただと!?」
これには大魔王も驚いている。
「んじゃお返し」
と、大量の火球が大魔王に襲いかかる。
「ぐあっ!?ぐおっ!?」
何故か火球が効果抜群だった。
「流石だな」
「いや関心してる場合じゃねぇだろ」
関心するライエイに蒼剣はツッコミを入れる。
「(ん?そういえば大魔王、竜の匂いがするわね)蒼剣、動き封じておいて、ライエイは雷で大魔王痺れさせられる?レイリュウは氷魔法で拘束できる?」
大魔王がオスドラと感じたフォックは3人に命令する。
「任せろ!」
「わかった」
「お任せください!」
3人が行動に出る。
「オラァ!!」
風属性を纏ったハンマーを地面に叩きつける、すると暴風が発生して大魔王の動きを制限する。
「ぐっ!小癪な!」
暴風を斧で吹っ飛ばそうとする。
「させるか」
ライエイが雷を発生させる。
「ぐおっ!?」
大魔王を痺れさせる。
「今です!」
そこにレイリュウが氷魔法で大魔王の両腕と両足を拘束させる。
「ぐっ!こんなもの!」
大魔王は拘束を解こうとする。
「さて最後は…!」
大魔王の目の前にフォックが来る。
「なっ!?(だが我にそう簡単にはダメージは通らん!)」
攻撃が来ると大魔王は思っていたが。
「そのいい腹筋♪そしてオスドラ!モフモフじゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
「なにっ!!?ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!?」
「最後でそれかあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!?」
まさかのモフモフにより大魔王はモフモフされた、さらに蒼剣が最大のツッコミが木霊する。
「あ~モフモフ♪この逞しい筋肉、そしていい感じの腹筋♪あ~たまらん♪」
「ぐあああああああああああああああああああ!!!!!?我の魔力と何かが吸われるううううううううううう!!!!!!?」
「結局こうなるか」
「マスター、あの見た目で大魔王がオスドラだと見抜いてモフモフするとは…」
ライエイとレイリュウは唖然とする。
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!?」
大魔王はモフモフされたと同時に変化が。
「(ぐああああああああああああああああああ!!!!?我の身体が!我の魔力があああああああああああああ!!!!!!?)」
魔力が吸われたと同時に身体が縮んでさらに筋肉も段々衰えていっていく。
「~♪」
するとフォックから魔力が取り込まれていき魔力がフォックを纏っていく。
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数時間後。
「あ…が…」
巨大だった大魔王は縮んで小さいサイズの竜へとなってしまった。
「満足♪なんか力が湧いてきたけどまあいいか♪」
一方フォックは違和感を覚えながらも満足した。
「結局どうする?」
「もう終わったことにしちまうわ、あいつのモフモフで終わるとはな」
もはや呆れてしまう蒼剣、この時点で終わってしまったのだった。
「ぐ…おの…れ…この…我に」
斧の取っ手部分で支えながら大魔王は立つ。
「あら、満足して悪いけど」
するとフォックは小さい火球を生成する。
「ちょいとばかしこの城壊して二度と悪さできないようにしてあげる」
と、火球を投げた、すると。
火球は大きくなり巨大な火柱になった。
「ええええええええええええええええええええええ!!!!!!!?」
「あら、普通の下級の炎魔法なのにこんな威力高かったかな?」
「脱出するぞ」
「急ぎましょう!」
驚きもあるが4人は急いで魔王城を脱出した。
「馬鹿な…この我が…あんな下等な魔王如きに…!」
そのまま魔王城は爆発した。
「ぐああああああああああああああああああああああああ!!!!!?」
大魔王はそのまま吹っ飛ばされてしまった。
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4人は家へと帰ってきた。
「これであいつもいなくなったな」
「そのようですね」
家に上がって3人は休んだ。
「なんか俺はまだバリバリやれる感あるけど」
フォックだけは何故か疲れはなかった。
「あ、そういえばあれ下級の魔法なのにあんな威力あったんだ?」
「確かに、サキュバスの能力というのは体力を吸うものではなかったのか?」
「確かにそうね~あれ?でもなんかわからないけど魔力まで吸っちゃったみたいだけど」
蒼剣は気になっていた。普通の下級魔法なのにあそこまで威力が高くなっていた。さらに変身を解除した雷黄はサキュバスの能力が体力だけと認識していた。フォックは魔力まで吸うとは思っていなかったようだ。
「どうも気になりますね」
「しゃあない丁度定期連絡だし聞いてみるか」
レイリュウも気になるようでそこで元の世界にいる者達に聞くことにした。しかも丁度定期連絡もあるためタイミングがよかった。
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「なるほど、魔王様がその大魔王の魔力をと魔法の威力をとな?」
魔法陣の映像にいる悪魔がフォック達がことの説明を聞いた。
「これってどういうことなんだろう?サキュバスの能力って確か生気というよりは体力を吸うドレインの能力だよね?」
「わかりました。少しお待ちください」
悪魔はどこかへと向かっていった。
数分後。
「お待たせしました。調べてみましたがどうやらこれは魔王様の持ってるサキュバスの能力が進化した。そして魔王様のモフモフにはどうやら隠された能力があるようです」
「隠された能力?」
「そんなものが?」
「能力って進化するのか!?」
戻ってきた悪魔によると能力の進化とフォックのモフモフに隠された能力があるようだ。
「能力はそれぞれ条件によって進化して変わっていくのです。魔王様の場合サキュバスの能力が大魔王をモフモフしたことによって魔力を自分へ取り込んで自身の魔力を吸収するマジックドレインを習得したということですね、そして魔力が高くなった魔王様が下級の魔法でも威力が上がっているようです」
「下級魔法で威力が上がる!?」
「だからフォックの魔法があんな威力を出していたってわけか」
能力進化したため魔力までも吸収して魔力が高くなった分下級の魔法の威力が上がっていたようだ。
「そして魔王様の隠された能力、どうやら魔王様のモフモフは善悪によって体力と魔力を吸収するようです。そして親しい者達や魔王様の能力を受け入れた者達には普通のモフモフでドレインの能力は発動しないようです」
「あれで!?」
「だが疑問なのが今までもモフモフすれば能力が発動し、親しい者達だろうとドレインされるのは何故なんだ?」
どうやら隠された能力は善悪によってドレインが発動するかしないかだった、雷黄は疑問に思ったのは今までのフォックが親しい者達でも能力が発動してしまうことだった。それについて悪魔は。
「あれは魔王様の無意識ででしたが大魔王とモフモフしたことにより無意識で能力は発動しないと思います、まあ脂肪燃焼などはモフモフしても発動しますし、用は悪の方がモフモフでドレインが通用してしまう事でしょう」
「なるほど」
「だからあいつのモフモフはそうだったのか」
「昔の私もですが確かにマスターのモフモフがここまでの能力だったとは」
3人は納得する。モフモフを受けた蒼剣とレイリュウはフォックの能力に実感を感じていた。二人してモフモフを受けていたため身をもってわかっているのだから。
「それと、魔王様、魔力自体吸収しますが魔力暴走などを気をつけなければなりません」
「あ~確かに、なんかまだ魔力尽きないんだよね」
フォックの魔力自体はまだ尽きていなかった、余程大魔王の魔力がかなりのものだったことを強調する。
「なら魔力をこの3人に分ければ安定しますぞ、それに魔力を分ける能力が勇者の力を持った魔王様ならできますぞ」
「なるほど~魔力を誰かに与えて分ければいいんだ、わかった、やってみる、ありがとね」
「魔力を分ける!?」
「そんなことが可能なのか」
どうやら魔力を分ける能力があるらしい、フォックは悪魔にお礼を言って魔法陣を消した。
「とりあえず手を出して」
「お、おう」
「あぁ」
「わかりました」
3人が手を出す。
「それじゃあ行くよ」
フォックが魔力を3人に送る、すると3人が魔力を少し帯びてフォックの帯びている魔力が消える。
「どう?」
「力が湧いてくる!勇者だった頃の魔力が戻った感じだぜ!」
「俺も同じだ、これが…」
「確かに私も魔力を感じました」
3人に力が漲っていた。
「よかった♪これで一件落着♪雷黄、後でモフモフしてくれ」
「あぁ」
「またかよ!?」
こうして大魔王の騒動は終わったのだった。
[newpage]
魔王城跡。
「おのれ…下等な魔王め…この我は諦めんぞ!!」
吹っ飛ばされた大魔王ダルクェースは怒りだすのだった、だが彼は知らなかった。後に色々と酷い目にあったりなど自分自身に起こることに大魔王は知る由もなかった。