8話

  ☆☆☆

  薄い布団と、その下から伝わる畳の感触が心地よい。

  開いたままの窓からは磯の香りの混じったしょっぱい風が入ってきて、俺は心地よいまどろみの中に居た。

  薄目を開けると、丸いシーリングライトの白い輪郭が目に入る。

  そのまま顔を90度動かすと、隣には大きな背中が目に入ってくる。

  俺はぼんやりとした意識の中、竹中を眺めていた。

  あの後無性に眠たくなった気がした後、この逞しい背筋におぶさって坂道を登った感触はぼんやりと覚えている。

  (あー……俺、おにいちゃんにおんぶしてもらって……それで…………)

  内風呂でシャワーをかけられた所までは覚えているのだが、それ以降の記憶はない。

  だが今こうして布団の上で寝ているということは、風呂から上がった後にそのまま眠ってしまったのだろう。

  「ん……」

  俺が小さく身動ぎすると、お腹に掛けられた薄手のタオルケットが擦れる音がした。

  その生地の下の下腹に手を当てて、俺は夢うつつの中で微笑む。

  中でこぽりと音がする感覚と共に、熱いものがじんわりと広がっていった。

  (お腹いっぱいだぁ……♡)

  もし女の子だったら……。そんなことを考えていると自然と頬が緩んでくる。

  漏れてきてしまってはいないだろうかと心配になりつつも、お腹に添えた手でそっと撫でてやると、俺はうっとりとした表情を浮かべた。

  じんわりと温かいものが広がった部分から竹中と繋がっているような幸福感が込み上げてくる。

  そうしているとお腹の中が蠢いて、咀嚼し、嚥下するかのように動き始めた。

  まるで別の生き物のように動くそれに、俺は何とも言えない快感を覚える。

  (んふふ……おにいちゃんのせーし食べてお腹の中が喜んでる♡)

  急速に変化の進んだ肉体の補充を促すかのように腸壁に吐き出された白濁液が体内に吸収されていく感覚。

  そして栄養以上のものになって全身に行き渡るにつれて、細胞単位で再構築が進んでいくのが分かった。

  「んぅ……」

  思わず吐息を漏らしてしまうほどの快楽に酔いしれていると、ふいに耳元に声をかけられる。

  「起きたか?」

  俺は返事をしようとして寝返りを打とうとするが、それよりも先に大きな手が伸びてきて俺の頭を撫でてくれた。

  その感触が心地よくて目を細めながら、俺は小さく頷く。

  少し疲れたような笑みを浮かべて竹中が微笑むと、俺も嬉しくなってしっぽをぱたぱたと揺らした。

  「そうか……ならよかった」

  そう言うと竹中は俺のお腹に手を当てる。その温かさにドキドキしていると、その鼓動を確かめるかのようにぎゅっと握られた。

  (おにいちゃんの手……あったかい)

  その手つきはどこまでも優しくて、俺は思わず身を委ねてしまいたくなる衝動に駆られる。

  「痛くはなかったか?」

  俺のお腹を労るように撫でながら、心配そうに声をかけてくれる竹中。

  そんな彼に、俺は微笑みながら答えた。

  「うん……平気だった」

  まだ微熱のような火照りを下腹部に残しつつ、俺はゆっくりと身体を起こす。

  すると竹中が上着を掛けてくれたので、それを着てから布団の上で座り直した。

  「あ、ありがとう……」

  少し気恥ずかしい気持ちになりながらお礼を言うと、竹中は微笑みながら頭を撫でてくれる。

  すっかり大きく生え揃った角は、指が触れるとこそばゆくも心地いい感触を返してくれた。

  「ここ、気持ちいいのか」

  そう言って竹中は俺の角を優しく擦ってくれる。その感触があまりにも心地よくて、俺は思わず声を漏らしてしまう。

  (あっ♡これ好きぃ……もっと触ってほしいよぉ)

  俺が甘えるように頭を押し付けると、竹中はふっと息をもらしつつも頭を撫でてくれた。

  その指が角から頬へと伝い、顎のラインを通って髪をかき分け、耳元へと伸びてくる。

  そして耳の裏から付け根までを優しくなぞられると、ぞくぞくとした快感が背筋を駆け上っていった。

  「前より耳も大きくなってるな」

  そう耳元で囁かれ、俺は身体を小さく震わせる。

  (ふぁ……だめ……それ弱いからぁ)

  耳にかかる熱い吐息に鼓動が激しくなり、ゾクゾクとした感覚に襲われる。

  自分でも頓着していなかったほどに長く尖った耳は少し重力で垂れ、非常に敏感になっていた。

  俺は竹中の手に自分の手を重ね合わせると、目を閉じて小さく身体をくねらせる。

  そんな俺の反応を面白がるように彼は耳の裏側に指を這わせると、こしょこしょとくすぐってきた。

  「ふぁっ!それだめぇっ!」

  予想外の刺激に身を捩らせると、今度は両耳を包み込むようにして撫でてくる。そしてそのまま付け根の辺りを軽く揉んでくるものだから堪らない。

  (んっ♡これしゅきぃ)

  耳から伝わる快楽に脳を蕩かされながら、俺はしっぽを竹中の太腿に巻き付けた。

  (なんか……おにいちゃんに触られるとどこも気持ちいい♡)

  そう考えてしまって、俺はぶんぶんと首を横に振って慌ててその思考を打ち消す。

  だがそんな俺の様子を見て何を思ったのか、竹中は嬉々として愛撫を続けるのだ。

  「こら幸。逃げるな」

  そう言って彼は俺の両耳を揉みながら後頭部を引き寄せるようにして抱きしめると、ゆっくりと頭を撫で始めた。

  「んぅ……だってぇ」

  俺が抗議の声を上げるも竹中は聞く耳持たずといった様子で、今度は鼻先を髪の分け目に埋めてくる。

  そしてすんすんと鼻を鳴らすと、深く息を吸って肺いっぱいに頭皮の香りを満たしているようだった。

  「ちょっと変態っぽい」

  俺が冗談めかしてそう言うと、彼は悪びれる様子もなく答える。

  「幸の匂いは落ち着く」

  その言葉に俺は思わず赤面した。

  「変態っぽいのは嫌いじゃないけど……」

  暫く、いやずっとこのまま抱き締めていてほしい。

  そんなことを考えながら、俺は竹中の胸に頭を預けた。

  (ふふ……しあわせだなぁ)

  俺は竹中に頭を撫でられながら静かに目を閉じる。

  すると俺の意識の覚醒か、腸内の吸収が完全に終わったからか、俺の腸にピリッとした感覚が走った。

  やばい……うんち、したい。

  「ね……おにいちゃん」

  俺は甘えた声で竹中に呼びかけると、潤んだ瞳で彼を見つめた。

  「どうした?」

  優しい笑みを浮かべて聞き返してくる彼に、俺はおずおずと話しかける。

  「あの……トイレ行きたい……」

  (やっぱり恥ずかしいけど我慢出来ないし)

  俺がそう言うと竹中はすくっと立ち上がり、そして俺の手を引いて立ち上がらせてくれた。

  「えっ!?いやひとりで……」

  慌てて俺が言うも、竹中は「いいから」と言って、強引に手を引いて歩き始めた。

  

  

  

  

  ☆☆☆

  「あの……やっぱあっち向いてるとか……」

  トイレの前で俺がそう言うも、竹中は頑として首を縦に振らない。

  羞恥心というのはそう簡単に拭えるものではないのだ。

  昨日繋がり合ったその穴から排泄物が出るのだってちょっとどうかと思うのに、それを竹中に見られてしまうとなるともうアレだ。

  俺は片手でお腹を押さえながら、もう片方の手ではだけた浴衣を抑えていた。

  (うぅ……なんでこんなことに)

  用を足すのを、人に見られながらというのは落ち着かないものだ。

  そんな俺とは対照的に竹中はやけに楽しげな雰囲気を漂わせている。

  トイレの扉は開け放たれたまま、「ほら」とでも言いたげに視線で促され、俺は意を決して足を踏み出した。

  そんなに見たいのなら好きなだけ見ればいい。

  そう開き直った俺は、洋式便所の便座に足を乗っけて、腰を落とした。

  睾丸とペニスを下から持ち上げ、真正面から尻の穴が見えてしまいそうなくらいに股を開く。

  正真正銘の『うんこ座り』、だ。

  「これが見たかったんでしょ?ヘンタイおにいちゃん♡」

  そう言って挑発的に笑う俺に、彼は一瞬面食らったような顔を見せて、少し赤面した。

  (あぁもう……♡でも、恥ずかしすぎて死んじゃいそう)

  そんな事を思いながら俺は目を閉じると、小さく息を吸っていきみ始める。

  腸内に溜まっていたものが徐々に出口へと押し出されていく感覚。それに合わせて俺のお尻の穴もまたひくりと震えた。

  (あ……くる……っ♡)

  一際大きな波が押し寄せてきて、結腸を抉じ開けるかのように圧迫する。

  「んっ……ふぁあっ!」

  そのあまりの快感に、俺は甘い吐息と共に喘いだ。

  (おにいちゃんが見てる前でうんちするなんて恥ずかしいけど気持ちいい♡)

  竹中は俺が腸内に孕んだそれを排出しようといきむ様を見て、ひどく興奮した様子でこちらを見つめてくる。

  「幸……」

  竹中がそう俺の名前を呼びつつも、薄手のズボンの股間部分を大きく盛り上げていた。

  俺の痴態を見て興奮してくれているという事実がたまらなく嬉しくて、俺は思わず笑みを漏らす。

  (ふふ……かわいい♡)

  俺がニヤニヤとした視線を送ってくるのに気付いたのか、竹中は照れ臭そうに視線を外した。

  そんな仕草も愛おしくて、俺の胸の中に暖かいものが広がっていく。

  (あぁもう……我慢できないかも♡)

  俺はお腹に込めていた力を緩めると、更にいきんでみせた。

  小腸をぎゅるりと巻き込みながら、結腸を突き抜け、直腸に滑り落ちる。

  排泄感にも似た感覚がゾクゾクとした快感となり、脳髄を揺さぶった。

  (あぁっ……すごいぃ♡)

  巨大な塊が肛門を通過する感覚に、俺は全身を震わせる。

  肛門付近にまで殺到したソレは、直腸を圧迫し、前立腺を刺激していく。

  だがその動きはもどかしいほどに緩慢で、俺は焦れったくて仕方がなかった。

  (はやく……おにいちゃんの前でうんちしたい♡)

  そう思えば思うほど俺の肛門はきゅっと収縮し、腸壁の蠕動運動が激しさを増す。

  (んぅぅっ!しゅごいっ!)

  腸内の蠕動運動によって、お腹の中で温められた汚物がゆっくりと押し出されていく。

  そのあまりの量に肛門は悲鳴を上げるように開いたり閉じたりを繰り返しており、そこから僅かに覗く薄桃色の粘膜はひくりと痙攣していた。

  竹中は顔を真っ赤に染め上げ、食い入るように俺の痴態を見つめている。

  それはどこか恥ずかしげで、それでいて真剣な眼差しだった。

  張り詰めたズボンの頂点はじっとりと染みを作り、呼吸も荒くなっている。

  (俺のうんちで興奮してくれてるんだ……♡嬉しい♡)

  その反応があまりにも可愛らしくて、俺は少し意地悪をしたくなってしまった。

  「んっ……はぁ……あっ♡」

  わざと甘い吐息を漏らしつつ、俺は更にお腹に力を入れる。腸壁に溜まったソレをひねり出すようにいきむと、肛門が大きく広がった。

  ぶぴっ♡と言う下品な音を立てると、その瞬間、竹中はビクリと肩を震わせたかと思うと、慌てて目を逸らしてしまう。

  (ふふ……可愛い♡)

  俺はそんな彼の様子を楽しみながらも、排泄を続ける。

  「んぅっ!ふぅー……んっ♡」

  腰を揺すり、尻尾を左右に揺らし、可愛らしく声を上げて見せる。

  その様子を食い入るように見てくる竹中が可愛くて仕方ない。

  俺は自分の痴態と仕草に興奮してくれている彼のことが愛しくて堪らなかった。

  (ほら見て……俺のうんちするところ♡)

  羞恥も快楽へと変わり、次第に恍惚とした表情を浮かべ始める俺だったが、一方でそろそろ限界も近かった。

  ごろごろと音を立てる大腸は絶え間なく刺激され直腸は既に容積ぎりぎり、アナルは閉じられないくらいにまで広がってしまっている。

  前立腺が潰れてしまうんじゃないかと錯覚してしまうほどに腸壁が押し潰されて、呼吸が苦しくなる。

  (くる……出ちゃう♡)

  「んぅっ!はぁぁあん♡」

  一際大きな声を上げると同時に俺はいきみ始め、そして一気に力を解放した。

  そして次の瞬間、ついにその先端が姿を現わす。

  ぬめりを帯びた茶色の物体が僅かに覗き見えた瞬間、竹中が小さく息を飲む音が聞こえた気がした。

  ぐぽっという音と共にそれが顔を出すと、辺りには湿った便臭が立ち込める。

  「あぅ……んんっ♡」

  排便の快感によって意識が飛びそうになるのを必死に堪えながら、俺はそれを一気にひり出した。

  (あぁっ♡うんち出てるっ!)

  長い塊がずるりと這い出す快感に身震いし、思わず腰が揺れてしまう。そして重力に従って垂れ下がるソレは、ずっしりとした重みを感じさせた。

  「ふっ……んんぅっ」

  甘く艶かしい吐息を漏らしつつ、一本に繋がった黄金をひり出すだけで腸壁が擦れ、強い快感を脳に伝えてくる。

  (気持ちいい♡もっと出したいっ!)

  俺は腹圧をかけるようにして、次々とそれを排泄していく。

  ぶぴぴっ♡という下品な音が鳴り響き、そのたびに背筋を駆け上がるような快感が襲いかかってきた。

  (あっ!これすごいぃい♡♡)

  あまりの快楽に視界がちらつき始める。口からは涎を垂れ流しながら、俺はひたすらいきんだ。

  腸内に残っていたものがゆっくりと蠕動し、ひり出されていく感覚に頭が真っ白になるほどの幸福感に包まれる。

  「おにいちゃんのよりおっきくて太いかも♡」

  俺はそう呟いて、目の前でお預けを喰らいながら涎を垂らす立派な竿に視線を寄せた。

  太くて長くて、俺の中を押し広げてくれるモノだ。

  (大好き♡)

  竹中の逞しい怒張を見つめながら、俺はうっとりと微笑む。

  このうんちをひり出すだけの抗いがたい生理的な行為も、全ては最愛の人へ向けた愛情表現だ。

  彼のモノを喜ばせたい一心で俺は下品な音を立ててうんちをひり出していく。

  「あぁっ♡前立しぇんが擦られて気持ちいい♡」

  敏感な部位が擦過される快感。それだけで軽く達してしまいそうになるほど、気持ちが良かった。

  (だめ♡イクッ!)

  今までに感じたことのないほどの大きな波が押し寄せてきて、全身が痙攣するように震える。

  もう何度目かも分からないオーガズムを迎えようとしている俺の身体はガクガクと震えていた。

  腸壁が激しく蠕動し、直腸を内側から圧迫していく。

  それに伴い押し出された排泄物がぶら下がりながら重力に従って落下し、便器の中に積み重なっていく。

  次々と前立腺に降りかかる刺激によって、脳髄が焼き切れてしまいそうな程の快楽を叩き込まれた。

  「あ゛っ♡いぐっ!イグゥウウッッ!!♡♡♡」

  獣のような咆哮を上げながら絶頂を迎えた俺は、身体を弓なりに仰け反らせる。

  全身を駆け巡る快感は凄まじく、視界がチカチカと明滅した。

  (すごい……気持ち良すぎておかしくなるぅうう♡♡)

  オーガズムに達したことで腸内の蠕動運動が更に加速し、アナルから顔を覗かせていた大便も残り数センチとなった。

  腸の蠕動運動による排泄感に、脳髄が痺れるような感覚に陥る。

  眼下の竹中は顔を上気させ、歯を食いしばり眉間に皺を寄せながら肩を打ち震わせている。

  その時だった。

  竹中がぐっと目を瞑ったと思っていれば、テントがビクビクと上下に動き、何かを堪えているかのような表情を浮かべる。

  竹中の表情からは必死さが見て取れた。

  (あっ……おにいちゃん出そうなんだ♡)

  彼が何を求めているのか即座に理解した俺は、思わず口元を緩めた。

  「ほら、一緒にイこ?俺がうんちしてるとか見ながら興奮してるヘンタイおにいちゃん♡」

  俺は悪戯っぽく言うと、腸内の排泄物を全てひり出した。

  身体の全機能が排泄に使われ、そのまま筋肉が弛緩する。

  愛しい人の視線に全身を愛撫され、肛門は汚物に犯されて、腸内からは大量の汚物をひり出す。

  (あぁもうダメ♡気持ち良すぎてバカになっちゃうぅうう♡♡♡♡)

  あまりの快感に足が攣る。

  そしてそのまま絶頂に達した。

  「んあぁああっ♡イグゥウウッッ♡♡♡」

  ぶりゅっという下品な音と共に、長い糸を引きながら水っぽいうんちが勢いよく飛び出す。それと同時に凄まじい快感に襲われて頭が真っ白になった。

  「うっ……!」

  竹中はそれと同時に小さく声を上げると、その場に崩れ落ちるようにして前のめりになる。

  それと同時に竹中の下半身が大きく脈打ち、その中心からはズボンを貫通して白濁液がびゅくびゅくと飛び出し水たまりを作っていく。

  その光景は圧巻だった。

  (おにいちゃん……おれのうんちだけでイっちゃった……嬉しい♡)

  俺は思わず笑みを浮かべると、ふくらはぎが攣ってしまい、お尻を持ち上げることができなくなってしまった。

  「んっ……んんぅっ♡」

  びくんびくんとアナルをぱくつかせながら身体を痙攣する俺だったが、不意に竹中が手を伸ばしてきたかと思うと、優しく身体を支えてくれる。

  俺は竹中の耳元へ唇を寄せると、甘く囁いた。

  「せーしお漏らししちゃったね?おにいちゃん」

  竹中は羞恥で顔を真っ赤にして俯いてしまう。耳まで真っ赤に染めたその姿はなんだか可愛らしいと思った。

  (かわいい♡)

  俺はくすっと笑うと、再び耳元で囁く。

  「ねぇ……動けそうにないから、お尻拭いてぇ?アレで……ね♡」

  そう言って俺は舌を出し、大きく口を開いて見せる。

  ピンク色の口腔内に竹中は釘付けになった。

  俺は見せつけるように唾液を垂らしながら、右手でお腹を押さえてみせる。

  「うんちだしたあとのお尻……おにいちゃんが舐めて綺麗にしてほしいの♡」

  そう告げると、竹中はゴクリと喉を鳴らす。そして静かに頷くと、俺のお尻に顔を近づけてきた。

  完全な快便と溢れる腸液によってとろんとふやけたアナルに、竹中の唇が触れる。

  「んんっ♡」

  舌で優しく舐められてくすぐったいような気持ちいいような感覚に襲われ、俺は思わず声を漏らした。

  (あぁ……これ好き♡)

  そのままアナルの縁に沿って丁寧に舐め上げられていく。

  (んっ……もどかしいけどすっごく気持ち良い♡)

  腸壁を直接刺激されるかのような感覚に背筋が震える。

  お尻の穴を大事な人に舌でほじくられているという背徳的な行為が俺を興奮させた。

  舌の先で擽るように何度も表面をなぞられ、俺は身体を痙攣させながら甘い声を上げる。

  「ひゃうんっ♡」

  (ふふっ……かわいい声出ちゃった♡)

  竹中は夢中でアナルを舐め回しているようで、時折腸壁を吸い上げられるような感覚があった。その刺激があまりにも強く、俺は身体を震わせることしかできない。

  「んっ……ちゅっ……んぅ♡」

  まるで赤子のように俺のお尻に吸い付いてくる彼はとても愛らしく見えた。

  そんな様子を見ているとなんだか不思議な気持ちになってくる。

  「はぁっ……んぅっ♡」

  (なんか……嬉しいかも♡)

  愛しい人に奉仕されているという事実が、俺の心を満たしていくような気がした。

  舌によるアナル舐め上げは止まらない。舌先で優しく擽られたかと思うと、今度は強く吸引されてしまい、腸内のすべてが吸い出されていくような感覚に襲われる。

  「んっ!んふっ……くっ……」

  (すごい……これだめ♡気持ち良すぎるよぉ♡♡)

  腸壁を直接刺激され、敏感な部位に舌が触れる度に身体がビクついてしまう。

  竹中はそんな俺の反応を楽しむかのように何度も執拗にアナル舐め上げを繰り返す。

  その度に甘い痺れが全身を支配し、頭の中が真っ白になっていった。

  そして強くアナルの唇を吸われた瞬間、俺は絶頂を迎えてしまう。

  「んぅぅっ♡♡♡」

  (おにいちゃん上手すぎ♡もうダメ……イクッ♡)

  脳髄をハンマーで殴られたかのような激しい衝撃と共に視界がちらつくほどの快楽に襲われ、全身が痙攣する。

  アナルは今までに無いくらいに大きく震え、竹中に吸い立てられたせいでふやけ、伸びきってしまっていた。

  「おにいちゃん……気持ちよかったよ♡ありがと♡」

  俺はそう言いながら優しく頭を撫でてあげた。

  竹中が少し口角を上げたかとかと思うと、俺の両脇を両手で掴んでぐいっと持ち上げた。

  「うわっ!?」

  突然のことに驚きの声を上げると、そのまま身体をくるりと回転させられてしまう。

  両足が付かない状態のまま立ち小便のポーズを取らされて、恥ずかしさに顔が真っ赤になった。

  「やだっ!恥ずかしいってば!」

  攣ったままの脚ではまともな抵抗も出来るわけもなく、あっさりと抱きすくめられてしまう。

  「ちょっ……おにいちゃん!」

  抗議の声を上げるもお構いなしといった様子で竹中は顔を寄せたまま言う。

  「小便がまだだろ、持っててやる」

  そう言って竹中は片腕を回して俺を支えたかと思うと空いたもう片方の手で俺のちんこを摘んできた。

  「あっ……」

  その瞬間、忘れていた尿意が蘇ってきて思わず声が出てしまう。

  今になって思い出したかのように襲ってくる排尿欲求に戸惑う。竹中はそんな俺の様子を楽しむかのように意地悪な笑みを浮かべているように見えた。

  「小便はいいのか?」

  耳元で囁かれる言葉に脳髄を蕩けさせられるような錯覚を覚えつつも俺は首を左右に振って否定する。

  しかし身体は正直だ。膀胱がぶるぶると震え、限界が近いことを訴えかけてきた。

  「じゃあ出すんだ」

  (やだ……恥ずかしいのに……出したいよぉ♡♡)

  竹中は俺の返事を待たずに軽く竿を握るとゆっくりと上下に扱き始めた。

  「ひぅっ!」

  (だめっ!今は敏感すぎてダメなのぉっ♡♡♡)

  優しくちんこを触られるだけで耐え難いほどの快感に襲われるというのに、それに加えて膀胱はぱんぱんの限界で。

  俺は声にならない悲鳴を上げながら必死に抵抗をするが、それは全て悦びのそれに変わってしまい、抵抗する気力すら奪われていく。

  視界を下ろして便器の中を見据えれば、腸液混じりのぬめりを帯びたソレが底から山のように積み上がり、まるで筆で描かれたような芸術的な模様を作り出していた。

  俺の視線に気が付いたのか、竹中もそれをまじまじと見つめて感嘆の声を上げる。

  「まるで前衛芸術だな」

  (うぅ……そんなこと言わないでよぉ♡♡)

  羞恥のあまり、俺は涙目になりながら首を横に振ることしか出来ない。

  「おにいちゃん……まさか前に俺がシたうんち見た時も興奮してたのっ……?」

  苦し紛れの問いを竹中に投げかける。

  彼は俺の背中にぴったりと密着した状態で、手淫による刺激を与え続けながら答えた。

  「あぁ……幸はうんこまで可愛い」

  彼の声は熱っぽく湿っていた。その言葉を聞いた瞬間、胸がきゅっと締め付けられるような感覚が襲ってくる。

  (うぅ……そんなこと言われたら俺もう我慢できないよ……♡♡)

  「ほら……さっさと出せ」

  そう言って竹中はぐりっと先端を指先で押しつぶしてきた。その瞬間、頭の中がスパークし意識が飛びそうになるほどの快感に襲われる。

  (らめっ♡これやばいぃいい♡♡♡)

  あまりの気持ちよさにおかしくなってしまいそうだ。いや、既に狂っているのかもしれない。

  そんなことを考えていると自然と口から言葉が漏れ出た。

  「出ちゃうよぉ♡♡おしっこでるぅうう♡♡♡♡」

  排尿を促すかのように激しく責め立てられ、限界が訪れた。

  ぶしゃぁぁああという音と共に黄色い液体が吹き出し、便器の中の黄金と混ざり合っていく。

  (あぁ……出ちゃってる♡おしっこしちゃってるよぉ♡♡♡)

  ジョボジョボという音が響き渡り、あまりの恥ずかしさに耳まで真っ赤に染まっていくのが分かった。

  尿道を黄金水で抉られる快感に頭が真っ白になり、俺は身体を痙攣させながら快楽に浸ることしかできない。

  やがて放尿が終わる頃には、俺のお腹はすっかり軽くなっていた。

  (気持ちよかったぁ♡)

  余韻に浸る俺を他所に、竹中は楽しそうに俺に問いかけてきた。

  「幸はトイレでおしっこして気持ちよくなるんだな」

  尿道の中に残った最後の一滴まで絞り出されるようにちんこをぷるぷると振動させられ、俺は再び快楽の海へと沈められる。

  「うぅ……だってぇ……♡」

  (おにいちゃんの手にちんこ握られたら無理に決まってるじゃん♡♡)

  消え入りそうな声で訴えるも聞き入れてもらえないどころか、さらに追い打ちをかけるかのように竹中は指先で鈴口をまさぐり始める。

  ぶしゅっという音と共に尿道口から勢いよく液体が飛び散り便器の水面を汚していく。

  恥ずかしさに顔を真っ赤にしながら俯くと、それを許さないとでも言わんばかりに顎をつかまれ上を向かされた。

  「幸は可愛い」

  そう言いながら微笑む彼の表情は慈愛に満ちており、それがかえって羞恥心を刺激した。

  (おにいちゃん……こんなの反則だよぉ♡♡)

  俺は心の中で叫んだが、言葉にはならなかった。その代わりに口から出たのは甘い吐息だけだった。

  そんな俺の様子を楽しげに見つめながら竹中はゆっくりと唇を近づけてきたかと思うと、そのまま俺の唇を奪った。

  (あぁ……幸せすぎるよぉ♡♡♡♡)

  腸液混じりの唾液を交換し合い、舌を絡め合わせる。

  生暖かい感触に恍惚とした表情を浮かべる俺だったが、次第に物足りなくなって自分からも積極的に求め始める。

  「んんっ……ちゅっ……んっ♡」

  舌先が触れ合う度にびりっとした感覚に襲われて身体が震える。唾液を交換しながら互いの口腔内を蹂躙しあう行為はまるで性行為をしているかのような錯覚を覚えさせた。

  やがて満足したのか、竹中はゆっくりと唇を離すと唾液が糸を引いて垂れ落ちた。

  「幸、嬉しいか?」

  彼は俺の耳元で甘く囁く。それだけで達してしまいそうなほどの快感に襲われるが、なんとか堪えて口を開く。

  「うんっ♡すっごく幸せだよ♡」

  (もう俺はおにいちゃん無しじゃ生きていけない身体になっちゃったんだもん♡♡♡)

  朝ごはんの時間まではまだあと1時間ほどある。

  それまでは思う存分甘えたい気分だった。

  

  

  ☆☆☆

  「なぁ竹中あ~。お前さあ、陽菜ちゃんにどこまで言ってたの?」

  帰りの車中、不意にハンドルを握る竹中に俺は問いかける。

  「お前に惚れ薬を飲ませて……恋人の真似事をして、家にまで連れてきた」

  「……それは俺の卑怯で自分勝手なエゴだ。魔女を見つけて解毒剤を貰い、幸を元に戻す。それだけだ」

  竹中は淡々と答えた。まあ俺が中山幸で、魔法の薬でこんな見た目になってるだなんて付け加えたらきっと、信じて貰えないのは分かるけども……。

  おれは深くため息をつくと、後部座席に身体を預けた。

  「帰ったら俺から竹中父母と陽菜ちゃんにも謝んないとなあ……」

  少なくとも俺は自分の正体と性別も隠して竹中の両親をぬか喜びさせて、陽菜ちゃんに至っては俺はこのマッチョに惚れ薬を飲まされて恋人だと刷り込まれてた被害者だなんて思われている。

  (いや、まあ……合ってはいるんだけど、結果オーライというか破れ鍋に綴じ蓋というか……)

  罪悪感に頭を抱えていると、竹中の大きな手が頭に伸びてきてわしゃわしゃと撫で回された。

  「大丈夫だ、俺がきちんと説明する」

  そう言って彼は微笑んだ。本当にお人好しな奴だと思いながらも俺は心の中でやつに感謝した。

  「それにしても……」

  俺は頭上の隠し切れないぐらい大きくなった角と、座席のシートに潰れているしっぽを改めて認識した。

  しっぽはワンピースならまだしもパンツルックじゃ丸見えになってしまうし。

  頭の角は帽子で無理やり隠そうにも、これでは日常生活に支障をきたしてしまう。

  「これ、なんとかならねえかなぁ……」

  そう言って俺は己の身体と竹中を交互に見比べた。

  「気合を入れろ」

  (いやいや、無理があるだろ!)

  俺は心の中でツッコミを入れるが、当の本人は至って真剣な様子だ。

  『その姿はぁ……惚れ薬による竹中さんの刷り込みと、中山さんの理想像が重なり合って出来たものなのでぇ……心の持ちようで多少はコントロール出来ると思うんですよぉ……』

  別れ際にぺとらが去り際に残した言葉を思い返す。

  (心の持ちようねぇ……)

  俺は深い溜息をつきながらヘッドレストに頭を沈めた。そんな様子をみて、非常駐車場に車を寄せると竹中が心配そうに声をかけてくる。

  「具合でも悪くなったか」

  「いや……大丈夫」

  俺は気を取り直して瞑想するように目を閉じると、自身の理想像を強く念じる。

  「んっ……んんっ」

  (気合いだ気合いだ……角は無い……しっぽも生えてない……)

  ゆっくりと目を開くと、そこには先ほどと変わらない光景が広がっているだけだった。

  「だめかぁ……」

  俺は気がなく肩を落とす。

  「お前……」

  竹中が少し驚いたような表情を浮かべる。

  「うん?」

  首を傾げる俺を他所に、奴は両手で俺の顔を自分の方へ向けさせるとじっと見つめてきた。

  やがて無言で頭をわしゃわしゃと撫でてくる。

  「ひゃぁあっ!何すんだよぉ!」

  突然のことに俺は顔を真っ赤にしながら抗議の声を上げたが、それでもなお奴は俺を愛でるように頭を撫で続ける。

  「何だよ……ってあれ?」

  その違和感を言葉にするよりも早く、俺は自身の変化に気が付いた。

  「俺……角無くなってる……しっぽも……」

  さっきまであったはずの小さな2つの突起は綺麗に消え去り、完全に人間のソレになっていた。

  (やった!上手くいった!)

  嬉しさのあまり、俺は竹中の首に抱き着いた。

  「ありがとっ♪おにいちゃん大好き♡♡♡」

  運転席の竹中は一瞬だけ驚いたような表情を浮かべたが、すぐに優しい笑顔を浮かべながら俺の頭を撫でてくれた。

  (よかった……これでひとまずは安心だな……)

  俺は心の中で安堵した。もしや失敗したら全く別な生物にでもなってしまうかと思ったが上手くいったようだ。

  「しかし……」

  俺が安堵のため息をつくと、竹中は眉間に皺をよせた。何か問題でもあったのだろうか?

  そう考えていると、彼は俺の頭をわしゃわしゃと撫で回し始めた。

  (もしかしてこの姿が気に入ったのかな?)

  だとしたら嬉しい限りだが……そう思っていると予想外の言葉が返ってきた。

  「角としっぽの生えた幸の方が俺は好きだ」

  「へ?」

  一瞬何を言われたのか分からなかった。

  (いや、たしかに今の俺の姿は普通の女の子そのものだけど……え?)

  俺は竹中の顔を見つめながら思考を巡らせる。だが考えれば考えるほど余計に頭が混乱してきた。

  頭が沸騰しそうな位火照ってきて、頬が真っ赤に染まる。

  (嬉しい……けど恥ずかしいよぉ♡♡♡)

  心臓が激しく脈打ち、頭の中が真っ白になっていく。

  普通のオンナノコみたいなこの姿のままずっと竹中の隣にいたいという衝動に駆られてしまう。

  だが俺は頭を振ってその考えを振り払うと彼に問いかけた。

  「でっでも……それじゃ外出れないじゃん……」

  俺がそう言うと、彼は少し困ったような表情を浮かべた後ぽつりと呟いた。

  「それもそうだな」

  「そ、そうだよ!ほらっ、もう行こ?な?」

  俺は自分に言い聞かせるように竹中にそう告げると再び目を閉じようとしたのだが、

  「んぐっ!?」

  突然唇を塞がれて変な声を上げてしまう。慌てて目を開けるとそこには竹中の顔があった。

  「この姿も綺麗だ」

  (~~~っ!!)

  不意打ちの褒め言葉に脳が蕩けそうになる。このままではマズイと思った俺は必死で顔を背けようとするのだが、奴に頭をがっしりと固定されてそれも叶わない。

  「んっ……ちゅぷっ……んぅう♡」

  (キスっ♡気持ち良いよぉおお♡♡)

  舌が絡み合う度に唾液を交換し合い、混ざり合った二人分の体液を飲み下す。

  酸欠寸前まで口内を蹂躙された頃には俺の頭はぼおっと霞がかかったようになっていた。

  頭がぴりぴりする感覚と共に、脳から何かが突き出てくるような感覚が襲ってくる。

  尾てい骨もじんじんしてきて、耳の先端なんて真っ赤になって火が出て来てしまいそうだ。

  「ぷはぁっ……はぁ……はぁ……」

  ようやく解放された頃にはすっかり息も絶え絶えになっていた。

  「やっぱりこっちの幸の方が好きだ」

  竹中がそう言って俺の大きな角をさわさわと撫でる。

  それだけで脳みそがショートしてしまいそうな程気持ち良くなってしまう。

  どうやら臨戦態勢に入ってしまうと元に戻ってしまうらしい。

  俺は肩で息をしながらなんとか言葉を紡ぎ出す。

  「お前ぇ……見境なしかよぉっ……」

  俺は涙目になりながらキッと睨みつけたが、竹中はどこ吹く風といった様子だ。

  (はぁ……なんだか馬鹿らしくなってきたあ……)

  そう思った俺は大きくため息をつくと、頭をがっくりと項垂れた。

  そんな俺の様子を見て、彼は申し訳なさそうに言った。

  「嫌か?」

  (嫌じゃないって知ってる癖に!!)

  そう叫びたくなるのを堪えながら俺は竹中の胸にしな垂れかかると彼の首筋に顔を埋めた。

  「嫌じゃ……ないけどさ……」

  俺は消え入りそうな声で答える。

  (この姿のまま愛でられたらホント頭がおかしくなりそうだ)

  「……陽菜ちゃんたちの前はちゃんと人間の姿でいさせてよ」

  俺がそう言うと彼は無言でこくりと首肯した。

  それを見て俺はほっと胸を撫で下ろす。

  お腹のあたりに硬いシフトレバーが当たって俺の臍を押し上げるのを感じる。

  「ねぇ……当たってるんだけど……♡」

  俺が顔を真っ赤にしながら抗議の声を上げると、竹中は落ち着いた口調でこう答えた。

  「幸が可愛いからこうなるんだ」

  「っ……」

  (またそうやって歯の浮くようなセリフを言う……)

  俺は恥ずかしさに顔を背けた。だがそれでもなお奴は俺を愛でることを止めない。

  大きな手のひらが優しく俺の腹部を撫で回す。その度にゾクゾクとした感覚が背中を駆け巡った。

  そして指先がワンピースの裾へと伸びていくと、ゆっくりと捲り上げられていき徐々に白い肌が露わになっていく。

  (あ、これ……まずいやつ……♡)

  本能に抗えなくなりつつも、俺はしっぽをくねらせ、頭を竹中の胸に擦り付けた。

  「んんっ……♡」

  (もう俺……戻れない……♡)

  角が引っ込むまでの間、俺は竹中に甘やかされ続けた。

  

  ☆☆☆

  竹中家に戻ると、俺達の帰りと今か今かと待ち構えていたような竹中父母と、暗く沈んだ様子の陽菜ちゃんがリビングで待ち構えていた。

  陽菜ちゃんが帰って来た俺の姿をみて目を丸くする。

  「ただいま、陽菜ちゃん……」

  すべてが終わったと言わんばかりの表情の陽菜ちゃんに俺はにこっとVサインを出した。

  「イチコロだったよ♪お兄ちゃん盗っちゃってごめんね♪」

  そう言うと陽菜ちゃんは安心したようにへなへなとその場に座り込んでしまった。

  きっと解毒剤を飲んだ俺は帰ってこないと思って、不安でいっぱいだったのだろう。

  そんな彼女の様子を竹中は心配そうに見つめていた。

  「陽菜、心配をかけさせてしまった。すまない」

  そう言うと彼は陽菜ちゃんに手を伸ばすと、そっと頭を撫でた。

  「最悪だよ兄貴」

  陽菜ちゃんは心底嫌そうな表情でそう言ったが、口調は柔らかく、表情も明るかった。

  「幸さんも……兄貴が迷惑をお掛けして……」

  そう言って頭を下げる彼女に俺は慌てて首を振る。

  「いや、陽菜ちゃんは何も悪くないよ!」

  (悪いのはすべてこのマッチョと……俺のせいなんだし)

  なにがなんだか訳が分からないと言う竹中父母に、俺は真剣な面持ちになって向き直る。

  背中に冷たい汗が伝うのを感じた。

  「あの、お父さんお母さん。わたしの言う事、信じられないかもしれませんが……信じてください」

  そう前置きをすると、俺はこの1週間の間に起きた事の一部始終を話した。

  

  ☆☆☆

  狼狽するとはまさにこの事だろう。

  俺の話を聞いた3人は完全に取り乱した様子でお互いに顔を見合わせると、堰を切ったように喋り出した。

  「そんな馬鹿なっ!そんな薬があるわけが……ノーベル医学賞どころじゃない!」

  「そうよ!手品か何かよね!?きっとそうよ!!ドッキリなんでしょ!?」

  「幸さんが中山さんで……ってえぇ!?な、なら……今の幸さんは何なんですかっ!?兄貴の……兄貴の……恋人ってそれって……」

  3人は俺の話を信じようとはしなかった。まあこんな話、俺だって信じられないもん。

  でも俺が冗談で言ってるわけじゃないって事は分かって欲しかったから。

  だから俺はじっと3人の顔を見つめてこう言った。

  「信じられないなら……見ててください」

  俺は目を瞑って深く深呼吸をする。そして精神を研ぎ澄ませた。

  「んんっ」

  俺の身体がどんどん熱を帯びていき、瞳の奥がちりちりする。そして髪の毛がざわざわと逆立つのを感じた。

  3回目ともなると出し入れのコツも掴めてきたようで、それほど苦労することもなく身体の変化が始まる。

  頭から雨後の筍のように生えてくる紫色の角。

  ぴこぴこと動く耳はだんだん伸びて尖っていき。

  そしてお尻がむず痒くなってきたと思うと、スカートを押し上げながら立派なしっぽが生えてきた。

  (うっ……やっぱりこれ恥ずかしいっ!)

  変化が終わると俺はゆっくりと目を開く。そこには唖然とした表情で俺を見つめる3人の姿があった。

  「やっぱり手品なんじゃ……わっ!すごい動いてる!」

  陽菜ちゃんが俺のしっぽに手を伸ばし、その感触を確かめるように弄る。

  「んんっ♡そっ、それダメぇっ♡」

  敏感な部分を触られて思わず声が出てしまう。

  竹中母はそんな俺の様子に全く気付かずまじまじと見つめてきた。

  「すごい……本当に頭から生えてるわ……」

  信じられないものを見るかのような目でしげしげと観察されるのが恥ずかしくて、俺は顔を背けた。

  だが耳まで真っ赤になっているのが自分でも分かる程顔が熱かった。

  「これなら信じていただけますか?」

  俺はやや上目遣いでそう尋ねる。

  3人は互いに顔を見合わせると、揃ってこくりと頷いた。

  すると陽菜ちゃんがおずおずとした様子で喋り出す。

  「あ、あの……なかやまさ……幸さん。一つ聞いてもよろしいですか?」

  「うん?どうしたの陽菜ちゃん」

  俺が聞き返すと、彼女はおずおずといった様子で口を開いた。

  「あの、その……身体は男の人のままなんですよ……ね?ほんとに?」

  「……う、うん。そうなの……。黙ってて、ごめん」

  俺がそう言うと陽菜ちゃんは俯いてしまった。

  そしてそのまましばらく沈黙が流れる。

  少しして意を決したように顔を上げると彼女は口を開いた。

  「信じられない……こんなに綺麗なのに男の人だなんて……。でも、幸さんなら……」

  そう言うと陽菜ちゃんは俺の手を取った。そしてぎゅっと握り込んでくる。

  「兄貴の事、よろしくお願いします!幸さん♪」

  (ううっ……嬉しいけど複雑だよぉ)

  俺が返事に困っていると、今度は竹中父が口を開いた。

  「その……信じられないんだが……それは……本当の話なんだね?」

  俺はしっかりと頷いて答えた。

  「はい!」

  「うぅむ……」

  痺れを切らした俺は、まだ納得いかない様子の竹中父と、その場に居るだけの置物と化した竹中の手を引いて洗面室へと歩き出した。

  「なっ……何をするつもりだ!?」

  竹中父が動揺しながら尋ねる。だが俺は有無を言わせぬ口調でこう言った。

  「信じられないなら……見て下さい♪」

  有無を言わさずスカートをたくし上げて見せつけてやる。

  俺は無敵だ。

  

  ☆☆☆

  「すごかった……」

  竹中父は、それをまじまじと見てそう言ったあと、感嘆の溜息を漏らしていた。

  「し、信じられないが……見てしまった以上、信じるしかないようだ」

  腰を抜かしたようにソファに腰かける彼の横では竹中母が目をキラキラと輝かせている。

  「すごいわぁ!こんなにかわいいのにおちんちん生えてるだなんて!でも私はまだ見てないわよっ!不公平ねっ!見てもいい?幸ちゃん♪」

  手をワキワキさせて近づいてくる竹中母から逃げるように俺は竹中の背に隠れた。

  「お母さんは良いです!!」

  すると竹中母がこの世の終わりのような顔をしてその場に崩れ落ちる。

  「酷いわっ!幸ちゃん……」

  そんな彼女の様子を見て、陽菜ちゃんがくすりと笑った。

  つられて俺達も笑顔になる。そして一通り笑い合った後、俺は覚悟を決めた様子で口を開いた。

  「それで……お願いがあるんですけど」

  「うん?なんだい?」

  俺は大きく深呼吸をすると、真剣な眼差しで彼を見据えながら言った。

  「努くんを……わたしにください!!」

  そう言って深々と頭を下げる。

  「俺からも、幸と一緒にいさせてほしい」

  そう言って竹中も頭を下げる。

  「お願いします!!」

  一瞬の静寂の後、真っ先に口を開いたのは竹中母だった。

  「あらあらあら……今日はなんて素晴らしい日なのかしら!!お赤飯を炊かなくちゃね!!」

  そう言って嬉しそうに笑っている。

  次に口を開いたのは竹中父だった。彼は俺と竹中を交互に見ると、大きく嘆息して言った。

  「幸さんには幸せになって貰いたいと思っていたからね。努は頼りないところがあるかもしれないが、ふたり一緒なら心配は要らないだろう」

  竹中父はそう言って安堵の表情を浮かべた。

  俺はその言葉にびっくりして目を見開いてしまう。

  「じゃあ……」

  俺がおずおずと尋ねると、二人は顔を見合わせると笑顔で答えてくれた。

  「ああ、幸せにおなりなさい」

  その言葉に俺の胸の奥がじんわりと暖かくなるのを感じた。

  (きっと俺たちは……)

  そんな俺の様子を見て陽菜ちゃんがぎゅっと俺に抱き着いてきた。彼女の瞳からは涙がこぼれ落ちている。

  「アタシ、嬉しい……ほんとに良かったぁ……」

  そう言ってわんわんと泣く陽菜ちゃんの頭を撫でながら俺は言った。

  「陽菜ちゃんのおかげだよ……ありがとう」

  「幸さん……」

  しばらくの間泣き続けていた陽菜ちゃんだったが、次第に落ち着きを取り戻してきたようだ。

  彼女は俺の胸から離れるとほんのり赤く腫らした目で俺を見つめて口を開いた。

  「ほんとうによかったねっ」と言いながら涙ながらにこやかな微笑みを向けてくれる様子がとても綺麗だと思った。

  (こんなにすんなり受け入れてもらえるとは思わなかったな)

  俺はほっと胸をなで下ろした。そして感謝の気持ちを込めて彼女に笑いかける。

  「本当にありがとう陽菜ちゃん」

  (ほんと、陽菜ちゃんがいてくれて良かった……)

  俺は心の底からそう思った。

  「いいんだよっ」

  そんな陽菜ちゃんはえへへっと笑うと、頬を赤く染めながら照れくさそうに言った。

  「えへへっ、どういたしましてぇ♪」

  (幸せだなぁ……)

  俺は心底そう思った。

  そして隣の竹中を見上げて笑いかける。

  「ぜったい、幸せにしろよな♪」

  俺がそう言うと竹中も微笑んでくれる。それだけで胸がぽかぽかと暖かくなった気がした。

  

  

  

  

  

  

  ☆☆☆

  風に乗ってやってくる香ばしいソースの焼けた匂いが鼻腔に入り込んで、そのそわそわした香りをこれでもかと強調してくる。

  それに食欲をそそられる反面、やはり今日は胸がいっぱいでそれどころではなかった。

  中山幸は俺の親友、だった。

  今は俺の恋人だ。

  そんな大事な存在は今、俺の目の前で可愛く首を傾げている。

  「なあ、竹中。さっきから何ぼーっとしてるんだ?」

  そう言って不思議そうに俺の顔を見上げる幸は白を基調とした浴衣に、朱色の帯を締めていた。

  朝顔の花々が咲き乱れるその柄は、幸の透き通るような肌によく映えていた。

  「……幸が綺麗だから見惚れていた」

  俺がそう言うと彼女は照れくさそうに頬を赤らめて俯く。

  そして上目遣いで俺を見るとぼそっと呟いた。

  「ばーか」

  そうして恥ずかしげに微笑むその姿に俺の心臓が大きく跳ねた。

  そんな感情を悟られぬよう俺は平静を装いつつ幸をエスコートする。

  幸は妹の陽菜と同じくらいまで背が縮んでおり、どことなく幼く見えた。

  そんな幸の様子を俺はずっと眺めていたい衝動に駆られたが、屋台の立ち並ぶ参道に足を踏み入れるとそうも言っていられないようだった。

  「結構人がいるんだなぁ」

  辺りを見渡しながら幸が呟く。その頬は微かに赤らんでいた。

  お団子にした髪の毛から覗く耳が少し赤く見える。

  俺はその様子にどきりとしながらも平静を装って口を開いた。

  「はぐれないよう気を付けろ」

  「ばーか、子供扱いするな」

  そう言うと幸は俺の手をぎゅっと握ってきた。心臓がまた大きく跳ねる。

  そんな俺の反応に気付く様子も無く、幸はきょろきょろと周りを見渡しながら楽しそうに呟いた。

  「焼きそば……は勿論あるよなあ……チョコバナナも食べたいし~楽しみだな!」

  そんな幸が可愛らしくて思わず頬が緩むのを感じた。

  そんな俺に気付く様子も無く、彼女は楽しそうにはしゃぎ続けていた。

  「まずは何から食べようかなぁ?」

  上目遣いでそう尋ねてくる幸はとても愛らしくて、思わず抱き締めたくなる衝動に駆られたがぐっと我慢する。

  今は彼女と一緒に楽しまなければと気持ちを切り替えた。

  俺は平静を装いつつ口を開いた。

  「そうだな……焼きトウモロコシはどうだ」

  俺がそう言うと幸は目を輝かせて言った。

  「マジで!あれ美味しいよなあ~。醤油が焦げた匂いとバター!祭りの匂いだよな!」

  「そうか、ならそれにするか」

  「やった!さすがおにいちゃんっ♪」

  嬉しそうにはしゃぐ幸の笑顔を見ると、俺まで幸せな気持ちになれる気がした。

  (こんな時間がずっと続けば良いが)

  そんな考えを頭から追い出しつつ俺たちは屋台へと向かったのだった。

  ☆☆☆

  焼きトウモロコシとフランクフルトを買って参道を歩いていると幸が何かを思い出したように立ち止まった。

  そして悪戯っぽい笑顔を浮かべると俺の浴衣の裾をくいっと引っ張る。

  俺はそんな幸の行動にどぎまぎしつつ尋ねた。

  「どうした」

  すると幸はきょとんとした顔で言った。

  「おにいちゃんの一口ちょーだい!」

  (そういう事か)

  俺は少し照れつつも幸の口元に焼きトウモロコシを持っていく。

  すると幸は嬉しそうにぱくりと齧り付いた。

  そして幸せそうな笑みを浮かべる。

  そんな可愛らしい恋人の姿を見ていると俺も幸せな気持ちになって胸がいっぱいになった。

  ☆☆☆

  そのあとも俺たちは屋台を食べ歩き、時折買い食いをしつつ出店を見て回った。

  「おにいちゃん、あれ見て!」

  そう言って幸が指差したのは金魚すくいだった。

  水の中で優雅に泳ぐ金魚たちが赤や黒のヒレをひらひらと揺らす様子は美しくも可愛らしくもあった。

  (懐かしいな……)

  陽菜が小さい時はよくこうして一緒に金魚すくいをした。

  その記憶を思い出して自然と笑みがこぼれる。

  そんな俺を見て幸は不思議そうな顔をした。

  「おにいちゃん?何かあった?」

  そう聞かれて俺は我に返ると慌てて口を開いた。

  「いや、何でもない」

  すると幸は疑うような眼差しを向けてきたがそれ以上追及してくる事はなかった。

  そんな幸の頭を優しく撫でてやると、くすぐったそうに目を細めた。

  ☆☆☆

  「花火の時間、もうそろそろかな~!」

  花火と聞いてテンションが上がったのか、幸は楽しそうにはしゃいでいた。

  その姿を見て俺も自然と頬が緩むのを感じた。

  (可愛いな……)

  すると俺の視線に気付いたのか、幸が恥ずかしげにもじもじし始めた。

  そして何か言いたげな様子でこちらをちらちら見てくる。

  俺はそんな幸の様子にくすりと笑って言った。

  「どこか座れる場所に行こうか」

  ☆☆☆

  花火大会が開かれる頃には、観覧席や橋の上から見ようとごった返す人の波に揉まれていた。

  俺達はそんな中を逆行するように歩いた。

  幸はそんな俺の腕をしっかりと掴んで離さない。

  どんどん人ごみの少なくなった場所でようやく空いているベンチを見つけて腰を下ろす。

  幸は俺の腕に抱き着いたまま顔をぐりぐりと押し付けてきた。

  (くすぐったい……)

  そう思いつつも俺は何も言わずにされるがままになっていた。

  そんな幸の様子を見て、俺は幸せな気分になりながらも尋ねた。

  「どうしたんだ」

  すると幸は顔を上げてえへへっと笑った後、恥ずかしそうに顔を背けながら答えた。

  「なんかこうしてるとおにいちゃんに守ってもらってるみたいで安心する♪」

  そんな可愛らしい事を言う幸に、俺は不覚にも胸がときめいてしまった。

  「そうか……それは良かった」

  俺は平静を装ってそう答えたが、心臓は早鐘を打っていた。

  俺の様子を不思議そうに眺めていた幸だったが、すぐに興味を失ったようで再び頭をぐりぐりし始めた。

  「花火、見えないな」

  俺がそう言うと、幸は俺を見上げて不満そうに言った。

  「わざとこうしてるのっ」

  そう言うと幸はぎゅっと俺に抱き着いてきた。そして俺の胸に顔を埋めると小さな声で呟く。

  「おにいちゃんの匂い……安心する♪」

  そんな幸の姿に思わずドキッとしたが、平静を装って俺は「そうか」と言った。

  暗がりの鬱蒼とした神社の境内からでは、花火を見る事はできない。

  俺はそんな事を考えながら隣に咲き誇る花を眺めた。

  襟元から覗く首筋からは汗の雫が流れ落ちている。

  普段上げていないうねる髪はまとめられていて、うなじがはっきりと見え隠れしていた。

  その姿は色っぽく、妖しく見えた。

  そんな俺の視線に気付いたのか、幸はくすりと笑って言った。

  「見過ぎだぞ……えっち♡」

  (もう夜だ!)

  俺は顔を真っ赤に染めて顔を逸らすしかなかった。

  そんな俺をくすくすと笑う声が聞こえてきた。

  それからしばらくの間沈黙が続いた後、俺から口を開いた。

  「浴衣、似合ってるな。着付けして貰ったのか?」

  俺がそう言うと、幸は妖艶な笑みを浮かべたまま答えた。

  「えっちなコトはしてくれるなよ?おにいちゃん♪」

  幸の冗談交じりの言葉に俺は苦笑しつつ「分かってる」と答えた。

  すると幸は俺の耳元に口を近づけると囁くように言った。

  「残念がってる?」

  そんな幸の様子に心臓が早鐘を打つが、どうにか平静を装って言葉を返す。

  「当たり前だ」

  そんな俺の反応を面白がってか、幸はさらに顔を寄せてくると俺の首筋をぺろりと舐めた。

  その感触に背筋がぞくっとする。

  「お前な……」

  俺がそう文句を言うと、幸は楽しそうに笑った。

  そんなやり取りをしていると不意に夜空が明るくなったかと思うとドンッという大きな音が轟いた。花火が始まったようだ。

  ただしこの暗がりからそれを窺う事は出来ない。俺は花火に意識を向けると呟いた。

  「花火、始まったな」

  しかし幸からの返事はなかった。不審に思い、そっと彼女の方を見やる。

  そこには帯を無造作にはだけさせ、はだけた浴衣の隙間から覗く白い肌に息を吞んだ。

  幸は俺の視線に気付いたのか、挑発的な眼差しを向けてくる。

  俺はごくりと生唾を飲み込むと慌てて視線を逸らした。

  「着付け出来ないだろ、どうするんだ?」

  もう誤魔化すのは無理だと悟り、俺は開き直ってそう言った。

  すると幸はくすりと笑って口を開いた。

  「これ、セパレート浴衣って言うの♪俺ひとりで着れたんだから余裕よゆー♡」

  そう言ってぐいぐいと帯を押し付けてくる幸。

  俺はため息をついて言った。

  「それはよかったな」

  すると幸はむっとして口を尖らせた。そして不満げな眼差しを向けてくる。

  「せっかくバイト代入ったから、おにいちゃんの為に買ったのに……」

  俺はそんな幸の様子を微笑ましく思いながらも言った。

  「それは悪かったな」

  すると幸は嬉しそうに微笑むと俺の腕にぎゅっと抱き着いてきた。その柔らかさと甘い香りに胸が高鳴る。

  (……わざとだな)

  俺はそう思いつつもされるがままにしていた。

  そんな俺の様子を見て幸はまた悪戯っぽく笑うと口を開いた。

  「おにいちゃん、暑いから脱いじゃうね♡」

  「待て待て」

  俺は慌てて制止しようとしたが時すでに遅し。

  (花火どころじゃないな)

  そう思った俺は諦めて幸の肢体に目を落とした。

  襟元から覗く鎖骨が妙に艶めかしく感じられた。

  続いて衿が左右に開かれていき、胸元が露わになると思わず目を逸らしてしまう。

  そんな俺の様子を見て幸はケラケラと笑う。

  「男の乳首なんて見て何が楽しいんだか。おにいちゃんのスケベ♡」

  俺は何も言えずに黙り込んだ。

  そんな俺の様子を横目で見ていた幸だったが、不意に俺の首筋に手を回してきたかと思うとそっと顔を近づけてきた。

  そして耳元で囁くように「浴衣姿のわたし、興奮しちゃった?」と聞いてきた。

  俺はそんな幸の言葉にどぎまぎしながらも平静を装って答えた。

  「そんなことはない」

  そんな俺の言葉にも全く動じた様子もなく、幸は薄い胸を見せびらかすようにして言った。

  「うそー♡さっきからずっとおっぱい見てるくせにー♡」

  そんな俺の様子を楽しむように、幸はくすくすと笑った。

  「このエロおにいちゃんめ」

  そんな可愛らしい罵倒を浴びせる幸に俺は何も言うことが出来ない。

  白い胸板の先端には大ぶりな果実を思わせるふっくらとした乳首が実っていて、瑞々しく張り詰めていた。

  しかし幸は恥ずかしがる様子もなく、むしろ見せつけるようにして指先でくりくりと弄り始めた。

  その仕草にごくりと生唾を飲み込む俺を見て、幸は妖しい笑みを浮かべた。

  「誰かさんがちゅーちゅー吸うから、おっぱい漏れちゃって大変♡」

  そう言ってくすりと笑う幸の表情は煽情的で、俺の理性を壊そうとするかのようだった。

  「それは悪かった」

  俺はそう言うと幸の胸を優しく揉み始めた。その瞬間、幸の口から甘い吐息が漏れる。

  「んぅ……♡」

  指先でこりこりとした感触を楽しむようにして乳首を攻め立てる。

  すると次第に先端は硬くなっていき、ぴんっと自己主張を始めた。

  それを見逃さず人差し指と親指で摘まむとコリッコリッと弄っていく。

  「あふっ♡んんっ♡それっ……好きぃ♡」

  乳腺を刺激されたのか、幸の乳首の先からは白い液体がじわりとにじみ出していた。

  その濃厚な香りが俺の鼻腔をくすぐる度に、下半身へと血液が流れ込んでいくのが分かる。

  「母乳が出てるぞ」

  俺がそう言うと、幸は恥ずかしそうに顔を赤らめた。そんな様子も可愛くてつい意地悪をしたくなってしまう。

  人差し指でそっと触れるだけで大きく身体を跳ねさせる姿は見ていてとても楽しいものだった。

  そんな俺の気持ちを察してか、幸は恨めしげな視線を向けてきた。

  その表情にぞくぞくとした快感を覚える。

  俺はそんな幸の反応を楽しむようにして愛撫を続けた。

  人差し指で弾く度に幸の口から甘い吐息が漏れる。それが耳に心地よかった。

  「んんぅ……おっぱいばっかりぃ……おにいちゃんのエッチ♡」

  そんな憎まれ口を叩く幸だが、その表情はすっかり蕩けきっていてとても可愛らしいものだった。

  俺はそんな幸の様子を楽しみながら乳輪の周りを焦らすようになぞり始めた。

  その刺激にもどかしくなったのか、幸は自分から乳首に指先を触れさせた。

  「おにいちゃん……わたしのおっぱいたくさんちゅうちゅーして♡」

  その瞬間、俺の理性は完全に崩壊した。

  俺は夢中で幸の胸にしゃぶりついた。

  同時に空いた手で反対の胸を揉みしだきつつ乳首を甘噛みしていく。すると口の中には甘い味が広がっていく。

  俺は夢中で幸の乳首をしゃぶった。するとそれに応えるかのようにぴゅっぴゅっと母乳が出てきた。

  (美味いな)

  そんな事を考えながら更に強く吸うと、口の中に甘さが広がった。

  それと同時に幸の身体がびくびくと痙攣する。どうやら軽く達してしまったらしい。

  「ひゃうん♡んぅぅ♡」

  そんな可愛らしい反応を見せてくれる幸を見ていると愛おしさが込み上げてきて胸が熱くなるのを感じた。

  吸えば吸うほど心臓が早鐘を打ち、頭がぼーっとしてくる。

  幸の母乳にはそういう成分が含まれているのか、それとも俺の興奮がそうさせているのか分からないがとにかく頭がおかしくなりそうだった。

  (このまま飲み続けるのはよくない)

  そんな考えが頭をよぎる。

  しかし目の前の誘惑には抗えずに俺は幸の乳首に吸い付いたままその味を堪能するのだった。

  「んっ……おにいちゃんのえっち♡」

  そう言いながらも幸は俺の頭を撫でてくれた。

  それが心地よくてつい甘えてしまいたくなる衝動に駆られてしまう。

  (まずいな)

  そう思っている間にも俺のモノは痛いくらいに張り詰めていた。

  そんな俺に幸が囁くように言った。

  「ん……もう我慢出来ない?」

  俺は黙って首を縦に振った。すると幸は俺の股間に手を伸ばしてきたかと思うと、指先でつーっと撫で上げるようにしてから言った。

  「ふふっ、おにいちゃんのここすごくビクビクしてる♡」

  その言葉だけで達してしまいそうになるのを堪えつつ、俺は答えた。

  「仕方ない」

  そんな俺の様子を見て幸はくすりと笑うと、耳元で囁いた。

  「最後までしたい?」

  俺は無言で頷いた。すると幸は妖しい笑みを浮かべながら言った。

  「じゃあ……わたしのお願い聞いてくれる?」

  俺がこくりと首を縦に振ると、幸は俺の耳に息を吹きかけるように言った。

  「おちんちん……さわって」

  その言葉に俺はドキッとした。

  幸は俺の返事を待たずに下の浴衣をはだけさせると、そこには何も身に付けていなかった。

  まるで子供の細い脚程あるようにさえ見える太い幹が、まっしろいふとももにへばりつくようにビキビキと血管を浮かべながらぶら下がっている。

  包皮を被った先端からわずかに覗いたピンク色の亀頭からはとろとろと透明な雫が流れ落ちており、雌の臭気を立ち上らせている。

  それはまさに異様としか言いようのない光景だったが、俺はそれに嫌悪感を抱くどころかむしろ興奮していた。

  (本当に綺麗だ)

  そんな事を考えていると幸が焦れたような声で催促してきた。

  「おにいちゃん……はやく♡」

  そんな幸に応えるように、俺はその大きな肉の塊に手を添えると上下にしごき始めた。その瞬間、幸の口から甘い吐息が漏れる。

  「あっ♡ふぅぅん♡」

  そんな幸の反応を楽しむように、俺は手の動きを速めていった。

  その度に幸の口からは喘ぎ声が漏れる。

  俺は右手で竿をしごきつつ左手で睾丸を優しくマッサージするように揉んでいく。

  すると幸のモノはさらに大きさを増し、先端から雫を垂らした。

  狭い包皮口が亀頭を締め付けてしまうのだろう、これ以上勃起したら鬱血してしまいそうな程張り詰めていた。

  俺はそんな幸のモノを見て、ごくりと生唾を飲み込んだ。

  興奮から呼吸が荒くなるのが分かる。

  そんな俺の様子を知ってか知らずか、幸はさらに催促してきた。

  「はぁ……おにいちゃん♡さきっぽも♡♡いじめて♡」

  俺は言われた通り人差し指を包皮に差し込むと、カリめがけて掬い取る様に動かした。

  「ああぁんっ♡♡♡そこっ♡だめぇ♡♡♡」

  その途端、幸は大きな声で喘いだかと思うと身体を仰け反らせた。そしてそれと同時に大量の先走りが溢れ出し、俺の指を濡らしていく。

  それを潤滑油にして俺はさらに激しく責め立てた。すると幸の口からはさらに大きな喘ぎ声が上がる。

  頃合いを見計らって指を引き抜くと、指の先端には恥垢のようなものがこびりついていた。

  俺はそれをぺろりと舐め取ると幸の耳元で囁いた。

  「美味い」

  その瞬間、幸の顔は真っ赤に染まったかと思うと恥ずかしそうに俯いた。

  そんな姿が愛おしくてつい意地悪をしたくなってしまう。

  「どうしてほしいか言ってみろ」

  俺の言葉に、幸はしばらく俯いたまま黙っていたがやがて消え入りそうな声で呟いた。

  「……おにいちゃんの舌できれいにしてぇ♡」

  そう言うと幸は自ら浴衣をたくし上げて、真っピンクでぷるりとした大きな睾丸をさらけ出した。

  俺はその光景にごくりと生唾を飲み込むと、そのまま幸の股ぐらに顔を埋めた。その瞬間、ふわりと甘い香りが俺の鼻孔をくすぐる。

  (甘酸っぱい)

  そんな感想を抱きながら、俺は幸の睾丸を口に含もうとするがとても収まりきる大きさではなかった。

  仕方なく舌でべろりと舐めた。その瞬間、幸の身体がびくりと震えるのが分かった。

  (汗で蒸れてて……濃厚だ)

  そんな事を考えつつ丹念に舐め取っていくうちにやがて我慢出来なくなったのか幸の腰が揺れ始めた。

  睾丸の表面はひんやりしていると言うのに、中はぐつぐつと沸騰するように熱い。

  「っ♡♡♡はぁぁぁ……♡♡♡」

  幸の喘ぎ声が一層高くなったかと思うと、へなへなと座り込んでしまった。

  どうやら絶頂を迎えてしまったらしい。

  そんな幸の様子に、俺は少し驚いたが同時に嬉しくもあった。

  しな垂れたペニスからはたらりと先走りが垂れ、太腿へと流れ落ちていく。

  「幸?大丈夫か?」

  心配になって俺が尋ねると、幸は息も絶え絶えといった様子で口を開いた。

  「はぁ……っ♡だいじょぶ……それよりおにいちゃん」

  幸はそう言って自分の股間を指差した。そこには未だにいきり立っているものがあった。

  「おにいちゃんのゆびおちんちんで……おしおきして♡」

  そんなおねだりに、俺は理性を失ってしまった。幸のペニスをそっと掴むと上下にしごき始める。

  するとすぐに幸は甘い声を上げた。

  「んんっ♡♡おにいちゃん♡もっとつよく♡」

  俺は言われるままに力を籠めると、幸のモノはさらに大きさを増したように見えた。

  (やっぱりでかいな)

  そんな感想を抱きながらも手の動きは止まらない。そして先端からは先走り汁が溢れ出し俺の手を濡らしていく。

  その滑りを利用して尿道口への愛撫を行うと、幸の口から甲高い悲鳴が上がった。

  「ひゃあぁぁん♡♡♡♡さきっぽっ♡♡しょこっ♡♡♡」

  敏感な入り口は物欲しげに口をぱくつかせており、俺の指先に吸い付いてくるようだ。

  幸は焦点の定まらない目でこちらを見つめている。しかし手の動きは止まることなく、むしろどんどん加速していった。

  「ひっ♡♡ああぁぁ♡♡♡」

  幸のモノはさらに大きさを増していく。血管が浮き上がり、どくんどくんと脈打っているのが分かるほどだ。

  「ゆびっ♡おにいちゃんはやく幸にいっぱいおしおきしてぇ♡♡♡」

  そう言って幸は腰を揺らし始めた。その姿を見て、俺は限界を迎えた。

  突き立てた指の先端は鈴口にずぶずぶと入っていき、熱く湿った粘膜に包まれていく。

  そしてそのまま幸の尿道口を指の腹でぐりぐりと擦った。その瞬間、幸の口から悲鳴にも似た嬌声が上がる。

  「ひあぁぁああぁぁあっ♡♡」

  ペニスがサイズをさらに増し、びくびくと痙攣を繰り返す。どうやら絶頂に達したらしい。

  「はぁ……っ♡おにいちゃんのゆびしゅき♡♡♡」

  うっとりとした表情を浮かべる幸を見て、俺もまた興奮が高まっていった。

  (もっと気持ちよくしてやりたい)

  俺はそんな思いに駆られると、今度は人差し指だけでなく中指も差し込んでみることにした。そしてゆっくりと入れていく。

  さすがに2本の指を入れるとなると中はかなり窮屈だったが軟らかさをとっぷりと持ち合わせており、みっちりと絡みつくようだった。

  「あぁっ♡おにいちゃん♡♡」

  幸の甘い声が聞こえる度に俺のペニスはどくんどくんと脈打ち、幸もまた呼応するように腰をゆらゆらと揺らすのだった。

  やがて指の付け根まで入り込むと中で指をバラバラに動かし始める。その度に幸の口からは嬌声が溢れ出し、腰の動きも激しくなっていった。

  そして俺はある一点を擦った瞬間、今までとは違った反応を見せた事に気付いた。

  「んぐぅぅっ♡♡おにいちゃんそこっ♡♡♡」

  どうやらここが弱点らしい。俺は執拗にその場所を攻め立てた。すると幸は背中を仰け反らせながら悶えるように言った。

  「らめぇっ♡♡♡そこばっかされるとイっちゃうっ♡♡♡」

  その言葉を裏付けるかのように再び大量の先走り汁が溢れ出て、俺の指を濡らした。ぐちゅぐちゅと水音を立てながらさらに激しく動かしてやる。

  そしてついに限界が訪れたのか、幸が絶叫にも似た声を上げた。

  「イクっ♡♡♡おにいちゃん♡♡イッちゃうよぉ♡♡♡」

  そして幸のペニスから大量の潮が噴き出し、俺の指だけではなく顔や浴衣までも濡らした。

  「はぁ……はぁ……♡」

  荒い呼吸を繰り返しながら絶頂の余韻に浸っている幸を見ていると下半身に血液が集中していくのが分かった。

  欲望が俺の心を支配していく。

  指を引き抜いた瞬間、幸の口から甘い吐息が漏れた。

  俺は浴衣の前を広げるとペニスを露出させる。それはもうガチガチに勃起しており、血管を浮かべて硬く反り返っていた。

  幸はそんな俺のモノを見てごくりと生唾を飲み込んだかと思うと、おずおずと手を伸ばしてきた。

  「おにいちゃんのおちんちん……すごくおっきぃね♡」

  そう言いながら幸は俺のものを愛おしそうに撫でてくる。その手つきはとても優しく、それだけで果ててしまいそうになるほどだった。

  しかしこのまま幸にやられっぱなしというわけにもいかないのでお返しとばかりに俺は幸のものを掴んでやった。

  すると突然の強い刺激に驚いたのか、幸はびくりと身体を震わせた。そして次の瞬間には嬉しそうな声を上げる。

  「やん♡おにいちゃんのてきもちぃ♡♡」

  そんな甘い声を聞きながら、俺もまた快感を得ていた。

  自分の手の中でぴくぴくと震えるペニスを見ていると妙な征服感のようなものを感じてしまったのだ。

  二本の指を受け入れた尿道は完全な性器と化し、なみなみとした先走り汁で濡れそぼっていた。

  さらに亀頭の表面は敏感になっており、少し触れただけでも幸の口からは甲高い嬌声が上がった。

  (ああ……やっぱり幸は可愛い)

  俺はそう思いながら、ペニスを握り込む手に力を籠めた。すると尿道口から大量の蜜が溢れ出し俺の手を汚していく。

  「ひゃぅんっ♡♡♡」

  突然の刺激に驚いたのか、幸はびくんと身体を震わせた。どうやら軽く達してしまったらしい。

  俺は自分のペニスを幸の巨大な男根に擦り付ける。

  そうするとお互いの先走り汁が混ざり合い、さらに潤滑油となって快感が増していった。

  (やばいなこれ)

  そう思いつつ、俺は腰を動かすスピードを上げていく。その度に幸は身体を仰け反らせ、俺の肉棒を押し潰すように体重をかけてくる。

  俺の数倍はあろうかと言うほど巨大な睾丸同士がぶつかり合い、ぺちんぺちんという情けない音を立てていた。

  幸のモノの先端から流れ出る先走り汁は俺のモノへと塗りたくられていき、まるでマーキングされているような気分になった。

  (俺のちんぽが幸のアソコに溺れている)

  そう思うと自然と息が荒くなってしまう。

  そんな俺の様子を上目遣いで見つめる幸は息も絶え絶えの状態なのにどこか嬉しそうな顔をしていた。

  「おにいちゃん……おにいちゃぁん♡♡♡」

  そう言って幸は舌を出しながらキスをせがんできた。俺はそれに応えるようにキスをすると、そのまま舌を絡ませていく。

  流れ込んでくる唾液は脳を溶かしそうな程甘く、無意識のうちに俺はそれを飲み込んでいた。

  その度に熱くなっていく身体がさらに幸を求め、自然と手の動きが激しくなる。

  「んっ……はぁ♡♡おにいちゃん♡しゅき♡♡♡」

  そう言って幸は俺の背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめてくる。その仕草はまるで甘える子供のようだった。俺はそんな幸が愛おしくてたまらなくなり、より強く抱き返した。

  「俺も好きだ」

  俺が耳元でそう囁くと、幸は嬉しそうな表情を見せた後、自分のペニスの先端を割り開くようにして見せつけてきた。

  「幸のここ……おにいちゃんだけの場所だよ♡♡」

  そう言って微笑むと、幸はそのまま腰を浮かせてきた。

  二本指でぐぱっと開かれたそこは、あり得ないほど狭そうで男根を挿れたら千切れてしまいそうだった。

  幸はそんな状態で腰を振り始めた。その動きに合わせて巨大なペニスがぶるんぶるんと暴れ回り、先走り汁が俺の下腹部をべっとりと汚していく。

  (こんなの見せられたら……我慢できないっ!!)

  俺は我慢出来ずに幸のペニスを掴むと自分のモノの先端をその入り口に押し当てる。

  そしてそのまま一気に貫いた。

  「んぎぃいいぃっ♡♡♡」

  その瞬間、幸の口から絶叫があがる。それと同時に俺のモノをきゅぅうっと締め付けてきた。

  (やばい……これは、ヤバイ!)

  あまりの快感に一瞬意識を失いかけたが何とか堪えることが出来た。俺は歯を食いしばって射精感を堪えるとゆっくりと抽挿を始める。

  「ああぁぁあぁっ♡♡おにいちゃんのおちんちんがさきのおちんちんにはいってりゅぅっ♡♡♡」

  幸は瞳を潤ませながら、声にならない声を上げて悶える。その顔は快楽に溺れきっており、普段の中山からは想像も出来ないような表情をしていた。

  指で感じていた尿道の狭さとは格別の締め付けと熱さに気がおかしくなりそうだった。

  出し入れする度に幸のペニスはあり得ないほど膨れ上がり、その表面には血管が浮き上がっておりまるで別の生き物のように見える。

  「おにいちゃん♡もっとぉっ♡♡♡」

  幸はそう言って自ら腰を動かし始めた。その動きに合わせて巨大な肉棒がぶるんぶるんと揺れ動く様は圧巻としか言いようがなかった。

  (あぁ……気持ちいい)

  俺は快感に身を委ねながらひたすらピストン運動を続ける。

  引き抜こうとする度に引き留めるかのように包皮が絞まって竿を刺激する。そして再び押し入れば待ってましたとばかりに歓迎するかのように尿道が開き、さらに奥へと誘い込まれるような感覚に陥った。

  俺は堪らず抽挿のスピードを上げると幸の口からは甘い吐息が漏れ始める。

  「あぁっ♡♡♡奥がっ奥がへんっ♡♡♡」

  幸の尿道から、前立腺を押しつぶすようにしてピストン運動を繰り返すと彼はビクビクと身体を震わせた。

  「やめっ♡なんか出ちゃうからぁ♡♡」

  よく見れば幸の睾丸はまるで乳牛の乳房のように血管が浮かび上がっており、今にもはち切れそうなほどパンパンになっていた。

  俺は限界が近いことを感じながらさらに動きを加速させていく。

  「んっ♡あぁああっ♡♡イクっ♡♡♡イッちゃうよぉ♡♡♡」

  その瞬間、幸は身体を仰け反らせながら絶頂した。

  マグマのような精液が精管から駆けあがり、尿道口を押し広げて俺のペニスが押し止める。

  ぴっちりと繋がり合った生殖器同士からそれが漏れ出る事は叶わず、幸の尿道の中でぐるぐると渦巻き続けていた。

  「んあぁあああっ♡♡イッてるのにまだ出てりゅっ♡♡♡」

  俺は射精を堪えながら腰を打ち付け続ける。するとその衝撃に耐え切れず、幸はペニスから大量の精液を放出させた。

  それと同時に俺のモノも絶頂を迎える。勢い良く放たれた熱い奔流が尿道を通じて幸の中へと流れ込んでいった。

  「んひぃいっ♡♡♡あちゅいぃぃぃいいぃぃ♡♡♡♡」

  幸の射精と俺の射精を受け止めて、幸のペニスが風船のようにみるみる膨らんでいく。それはまるで獲物を丸呑みにせんとする蛇のようだった。

  やがて俺の射精が収まるも、幸のペニスはきゅうきゅうと締め付けてきたままだった。

  「はぁ……はぁ……幸?」

  俺が呼びかけると、幸はゆっくりと俺の方を振り向いた。

  その顔は蕩けきっており、口の端からは涎が垂れている。

  (さすがにやりすぎたか?)

  俺は心配になって声を掛けようとしたが、それは叶わなかった。何故なら次の瞬間には俺の視界はぐるりと反転し、気付けば床に押し倒されていたからだ。

  そして目の前には恍惚とした表情を浮かべながら荒い呼吸を繰り返す幸の姿があった。

  腰を引き、無理やり俺から引き抜いたペニスから精液が漏れないよう水風船のように包皮の先端を摘まんでパンパンになったペニスをブルンと震わせながら、幸はゆっくりと口を開いた。

  「こんなにたくさんせーし出して……責任取ってよねっ♡」

  幸は数十センチはあるだろう自らのペニスに首を近付けると、口を大きく開き、そのまま咥え込み、中の精液を啜り始めた。

  じゅるっ♡ずぞっ♡じゅぷぷっ♡♡ぢゅぅぅうう♡♡♡

  下品な音を立てながら幸は一心不乱に精液を飲み干していく。

  その光景はまるでアイスキャンディーを舐める子供のようだった。

  「んっ♡じゅぷっ♡♡はぁ……おいひい♡♡♡」

  そして一口で飲み干すと、幸は満足そうな表情を浮かべながら顔を上げた。

  「……ごちそうさま♡」

  そう言って微笑む幸だったが、その瞳にはまだ情欲の色が宿っているようだった。

  その瞬間だった。

  縛っていた髪がほどけたかと思うと、幸の頭皮を突き破るかのように巨大な角がその頭部から生えてきた。

  耳も少しづつ伸び始め、口元から見える犬歯も鋭さを増して。

  尾てい骨から伸びた尾はゆらゆらと獲物を探す蛇のように揺れている。

  そして、幸の肌が段々と青く染まっていく。

  「んはぁっ♡」

  その姿は、初めて見ると言うのに何よりも美しく感じられて、真夏だと言うのに熱い体温と吐息が白い湯気となって辺りに漂っていた。

  「まだまだ足りなくて……いいでしょ?おにいちゃん♡」

  そう言うと、幸は青い大きな尻を俺に向けて四つん這いになると、左右それぞれの手で自らのアナルを広げるようなポーズを取った。

  「今度はこっちにちょうだいっ♡♡♡」

  そう言って幸は自ら肛門を片手の指で広げてきた。そこはまるで別の生き物のようにひくひくと蠢き、腸液で濡れそぼっているのが見える。

  その奥ではピンク色の粘膜が見え隠れしており、その光景はとても淫靡なものに見えた。

  「ほら……早くぅ♡ぶち込んでぇ♡♡♡」

  甘えた声で懇願する幸を見て、徐々に臨戦態勢を戻していった俺のモノは再び熱を帯びて大きくなっていく。

  幸はそんな俺のモノを見て嬉しそうな表情を浮かべる。

  「はぁ♡早くぅっ♡♡♡」

  幸がそう言って腰を突き出して左右に振ると、その動きに合わせて巨大なペニスがぶるんぶるんと暴れ回り、先走り汁を撒き散らす。

  その光景はあまりにも卑猥で背徳的だった。

  終いには我慢しきれなくなったのか、角としっぽを犬のように震わせて懇願してきた。

  「おにいちゃん……お願いします♡♡♡」

  そう言って幸はお尻を高く上げ、両手で広げたアナルを見せつけてくる。その様はまさに発情期を迎えたメス犬のようだった。

  その姿を見た瞬間、俺の理性は完全に吹き飛び、幸の腰を掴むとそのまま一気に挿入した。

  「んぎぃいいぃぃぃっ♡♡♡」

  その瞬間、幸は背中を仰け反らせながら絶叫を上げる。

  身体同士がぶつかり合うたびに、乳首から溢れ出した母乳が地面を濡らしていった。

  「おにいちゃんっ♡もっとぉっ♡♡♡」

  幸は腰を振りながらおねだりをしてくる。その姿を見た瞬間、俺は完全に理性を失ってしまった。

  そして一心不乱に腰を打ち付け始めると、それに呼応するかのように幸も腰を動かし始める。

  「おごぉおおっ♡♡♡」

  幸の中は蕩けた蜜のような柔らかさで、それでいてしっかりと締め付けてきてたまらない快感を与えてくる。

  そして何故だろう、幸の内臓の方から求めてくるように『何か』が吸い付くように締め付けてきた。

  まるでイソギンチャクのように伸びてくるそれは、俺の亀頭に絡みつくようにして包み込むとさらに奥へと誘うように蠕動を始めた。

  予想外の感覚に驚きながらも、俺は腰の動きを止めることができなかった。それどころか余計に興奮してきてスピードを上げてしまう始末だ。

  「んひぃぃいぃいっ♡♡しゅごっ♡♡♡んごぉっ♡♡♡」

  幸は嬉しそうに身体をビクビクと震わせながら快感に打ち震えている。

  「おなかのっ♡おなかの中で♡♡おにいちゃんのおちんちんが暴れ回ってりゅっ♡♡♡」

  そう言って幸は下腹部を愛おしそうに撫で回しながら、完全に快楽に溺れきっていた。

  一度引き抜いて落ち着かせようと行動に移すと、ペニスに吸い付いてきた『何か』と、肛門がきゅっと狭まり、俺のペニスを離すまいとしている。

  喰らい付いたアナルの唇がぷるぷると震えながら伸びて、離れたくないと言わんばかりに強く吸い付いてきた。

  肛門もそうだが中でも喰らい付く『何か』に、未知の感覚に恐怖を覚える。

  「やだぁっ♡♡抜かないでぇっ♡♡♡」

  そう言って幸は涙目になりながら訴えかけてくる。

  するとしっぽが俺の男根の根元にぐるぐると朝顔の蔓のように巻き付き始めた。

  その様はまるで逃がさないと言わんばかりの様子だった。

  尻尾の力は想像以上で、引っ張られる形で無理やり腰を突き出させられる。

  「あひぃいっ♡♡おにいちゃん♡はげしいよぉっ♡♡♡」

  幸の腸内で俺のモノが擦れる度に、快感と射精感が高まっていく。

  青い肌が月夜に照らされ、汗が遠くの花火の光に照らされて光り輝く。

  その美しさと妖艶さに思わず見惚れてしまった。

  「おにいちゃん♡もうだめぇ♡イキそうっ♡♡♡」

  幸は限界が近いようで、腸内が激しく収縮し始める。肛門が噛みつくかのように締め付けて、少しでも気を抜けば一気に果ててしまいそうだ。

  だけれども男根の根本をぐるぐる巻きにした幸のしっぽがそれを許さない。

  「おなかのなかのおくちがぁっ♡おにいちゃんのせーしほしくてほしくてたまらないのぉっ♡♡♡」

  幸はそう言って自ら尻を振り始めた。その淫靡な姿に、俺の限界も近づいてくる。

  「あっ♡♡くるっ♡すごいのきちゃうぅぅうぅう♡♡♡」

  そう言って幸が一際大きな声で叫んだ瞬間だった。

  尻尾の緊縛が解き放たれ、頭の中で何かが弾けるような音がした。

  それと同時に熱いものが尿道を駆け上がっていく感覚に襲われる。

  次の瞬間、俺は幸の中に大量の精を放っていた。

  「んあぁああぁぁあぁぁぁあっ♡♡♡♡♡」

  それと同時に幸のペニスからも大量の精液が放出され、辺りに撒き散らされる。

  俺はしばらくの間射精が止まらなかった。

  その間も幸は小刻みに痙攣しながらイキ続けているようで、その度にこくりこくりと『おなかのおくち』が俺の亀頭を咥え込み、蠢く。

  俺もそれに応えるかのように最後の一滴まで出し切った後、ゆっくりと引き抜いた。

  ようやく俺を解放する気になったかと思いきやずるずるとついてくる内臓に幸は「あぁん♡」と甘い声を漏らす。

  そして完全に引き抜くと、俺は今度こそ腰が抜けたようにその場に座り込んだ。

  幸の方はと言うと、未だにビクビクと震えながら絶頂の余韻に浸っているようだ。

  肛門から脱したピンク色の臓物は洋梨形のゼリーのように伸びており、ぷるぷると揺れ動きながら俺のモノに未練がましくまとわりついてくる。

  「はぁ……はぁ……んぁっ♡」

  幸は焦点の定まらない瞳で俺の方を見ると、嬉しそうに微笑んだ。

  その笑顔はとても綺麗で、さっきまであんなに乱れていたとは思えないほど穏やかで慈愛に満ち溢れているようだった。

  だが俺はそんな幸に構う余裕もなく、ただひたすら荒い息を繰り返し続けていた。

  それにこの亀頭にしゃぶりついた臓器、脱腸ではない。

  これの正体を、幸の腹の中で蠢く器官が何なのか、理解してしまった。

  「幸……それは……」

  「えへへ……バレちゃった♡」

  幸はそう言って笑いながら自分のお腹をさすり始める。するとそれに応えるように臓物は肛門から体内へと収納された。

  そんな異様な光景を目の当たりにした俺は、未だに絶頂の余韻に浸っている幸に声をかけることもできないままただ呆然とその様を見ることしかできなかった。

  「ずっといっしょにいてね♡」

  「……パパ♡」

  幸は、最後のトドメと言わんばかりに甘ったるい声で俺に囁く。

  青白く染まった肌をした俺の恋人。

  その妖艶な微笑みに、俺は見惚れてしまっていた。