ゾロアークのニコルとルカリオのオズワルド、ライチュウのライラがバラムタウンにあるブラッキーのカルマン宅に身を寄せてから2週間ほどが経過した。その間にニコルはペストの治療法やペニシリンの効率的な増産方法を学び、オズワルドはニコルの手伝いとして、お使いやライラと共にダンジョンの依頼を処理し、手持ちの金を増やしていた。毎日がとても忙しく、だがオズワルドは生活がとても満たされていることに気がついた。
適度な忙しさやストレスは生活に張りを持たせる。
オズワルドもまた、働く喜びや人の役に立つ喜びを感じ取り、少しずつであるが成長していた。
本日もオズワルドは依頼された護衛任務を終えて、依頼主のバネブーから報酬を受け取っていた。
「ほんとうにありがとうございます!おかげで荷物を無事に受け取ることができましたよ」
バネブーは跳ねながら笑みを浮かべると、荷物の中身である宝石を見た。キラキラと輝く宝石はバネブーにとっての必需品であるため、彼は大金を出してでも安全を選んだのだ。
途中、暴漢が襲ってきたが、オズワルドは殺さずに腕の骨を折り、戦闘不能にさせた。互いに命を掛けた仕事である以上、腕の骨だけで済んだ暴漢は運が良かった。
「いえ、これが私の仕事ですので…」
報酬を受け取ったオズワルドはバネブーにお辞儀すると、彼と別れてカルマンの家に戻った。リビングには荷物を纏めるニコルの姿があり、近くにはペニシリンの効率的な製造キットやノウハウを纏めた本、ペニシリンのアンプルなどの荷物もあった。
ニコルは顔をあげると顔を綻ばせて、オズワルドに声をかけた。
「荷物の準備はできた?私の方は終わったけど…」
カルマンの下で研修を終えたニコルとオズワルドは、ライラと共にワイワイタウンに戻る予定になっていた。事前に電信機で団長とヘンデルには報告しており、今度こそ任務を達成できたニコルの顔には笑みが浮かんでいた。
オズワルドは受け取った報酬を布袋に入れると、ニコルの方を見た。
「私の荷物はほとんど無いので、いつでも出発できます」
「そう…それなら、そろそろ出発しようかしら」
ニコルはそう呟くと近くの椅子に座っているライラとカルマンを見た。ライラも荷物を纏めており、ニコルの声を聞いていたライラは椅子から立ち上がった。
「それじゃあ、お世話になりました」
ライラはそう言いながらカルマンの前肢を握ると、友との別れを惜しんでいた。
「いつでも遊びに来て良いからね、また来てね」
カルマンは笑顔でライラの手を握ると、ニコルとオズワルドにも手を振った。尾をブンブンと振りながら見送るカルマンの姿に、オズワルドはこそばゆい気持ちになった。
「…良い友人ですね」
オズワルドの呟きにライラは頷くと、小さな声で言った。
「この街で出会ったのですが、最初からあんな感じでしたよ」
ライラの返事を聞いたオズワルドは目尻を緩め、ニコルは黙り込んでいた。
オズワルドの視界の端を人影が通り抜けた。
彼が視線を向けると、そこにはゴウカザルのヴィレムが率いる時の守護者達がいた。彼らは通りを歩きながら周囲のポケモンに目を向け、誰かを探している。
その目的がキモリのカフカである事を、オズワルドはなんとなく理解していた。だが、ヴィレムの名前やその目的をなぜ理解できているのか、オズワルドは疑問を抱いた。
(私はヴィレムを…カフカを知っている…)
なぜ知っているのか、その理由を理解できないオズワルドは閉口すると、ヴィレムや時の守護者達と目を合わさないように俯いた。
そんなオズワルドとヴィレム達を、ニコルは見比べていた。
*
トレジャータウン近くの海岸に倒れていた私は、白いポケモンに対する呪詛の言葉を吐きながら歩いていた。未来の世界とは異なり、過去の世界は至極平和であり、トレジャータウンの入り口や通りには死体すら無い。
私は高台にあるプクリンの形を模した建物を見上げつつ、トレジャータウンの大通りを歩き、街中の施設を見て回った。
川沿いにある小売店、そこの店主であるガルーラと目があった私は思わずお辞儀した。大柄のガルーラは私を見下ろすと、「あらまぁ」と小さな声を漏らした。
「珍しい種族だわねぇ…」
「ここらでは見ないわねぇ」というガルーラの言葉を聞いた私は苦笑いと共に彼女を見上げると、付近のダンジョンで集めた硬貨を差し出した。
「何か腹を満たせる物はありますか?」
私の注文にガルーラは「ちょっと待ってね」と返すと、ガサゴソとカウンターの中を漁った。数秒後、干し肉とサンドイッチを取り出すと、お釣り共に渡してきた。私はそれらを受け取ると、近くの岩に腰掛けて、頬張った。
口内に塩と胡椒によるシンプルな味が広がるが、肉の旨みと新鮮な野菜の甘さが私の頬を緩めた。
未来の世界では食べることの叶わなかった新鮮な食事は私の顔を綻ばせて、幸福感を与えた。幸せそうに食べる私を見たガルーラは嬉しそうに微笑むと、水の入った木のカップを渡してきた。
「そんなに慌てて食べると、喉に詰まるわよ」
優しいガルーラの言葉に私はひどく恥ずかしくなり、思わず俯いてしまった。ガルーラはカウンター越しに私を見ると、目を細めた。
「旅人か探検家かしら?あなた…住む所は?」
優しげなガルーラの声を聞いた私は黙ったまま首を左右に振った。ガルーラはそんな私を見下ろすと、何か考え込んだ。
やがて、ガルーラは手を叩くと右方向を指差した。
「この先にサメハダ岩という岬があるけど、そこに空洞があるわ。昔は誰かが住んでいたけど…今は誰も居ないから私が買い取ったの」
そう話すとガルーラは鍵を取り出し、私に手渡した。
「入り口の鍵よ。今は倉庫代わりに使っているから、新しい家が見つかるまで済んでいいわよ」
ニコリと笑うとガルーラは私に言った。優しいガルーラの言葉に私の涙腺は緩みそうになり、思わず俯いてしまった。
「…ありがとうございます」
小さく感謝の言葉を述べ、私は深々とお辞儀をした。そんな私に向かってガルーラは首を振ると、食べ物や水の入った容器を袋に入れて、私に差し出した。
「困った時はお互い様よ、生活が落ち着いたら顔を見せてちょうだい」
そう言いながらガルーラは笑うと、私に向かって手を振った。袋を受け取った私は彼女に向かって手を振ると、サメハダ岩のある岬へと歩き出した。
「そういえば、あなたの名前は?」
ガルーラに尋ねられた私は振り向くと、口を開いた。
「私の名前は」
*
「オズワルド」
ラプラスの背に乗り、水面の揺れを感じていたオズワルドはニコルの呼び声で目を覚ました。風の大陸を出発したらオズワルド達はラプラスの背に乗り、水の大陸ワイワイタウンへと戻った。港に到着した頃に起こされたオズワルドは、眠たそうに大きく欠伸をするとニコルとライラと共にラプラスの背中から降りた。
「ようやく到着ね…ヘレンも待っているはずよ」
若干疲れた表情をしているニコルの言葉にオズワルドは頷くと、ラプラスの背中から荷物を降ろして代金を支払っていた。その間にライラも降りると、小さく伸びをした。
ライラの耳が小さく揺れた。
「おかえり、無事に戻れたようだね」
桟橋の先には調査団参謀のクチートのウルスラが立っており、オズワルド達に声をかけた。ライラは白い布越しにウルスラの方に顔を向けると、「ただいま戻りました」と声に出した。
「電信で先にお伝えした通り、カルマンがペストの治療薬である抗生物質と生産ノウハウの開発に成功していました。ニコルがそれを倣い、技術も習得済みです」
ライラの報告を聞いたウルスラは満足そうに頷くと、荷物を運んでいるオズワルドとガブリアスのゼーンに変幻したニコルに目を向けた。
「吉報でなによりだよ。ワイワイタウンの異端審問官も撤退し、とりあえず平穏になっているけど…」
そう呟いたウルスラは口を閉じると、再び話し出した。
「街のみんなを安心させるためにも団長の下へ行こう」
ウルスラの提案にオズワルド達は頷くと、一行は調査団の拠点へと戻った。道中、怒りに燃えていたレシラム教徒の姿はなく、異端審問が行われていた噴水の広場には火炙りに使われた処刑台の姿はなく、既に撤去されていた。しかし、敷石には焦げた跡があり、狂気に駆られた群衆の恐ろしさを表している。
オズワルドは敷石の焦げ跡を横目に拠点に戻ると、ウルスラに連れられて食堂へと移動した。広々とした空間にはデンリュウの団長とマフォクシーのヘレンの姿があり、彼らは優雅に紅茶を飲んでいた。団長はヘレンの用意した焼き菓子を食べており、目を細めながら味を堪能していた。
「ふむ…この焼き菓子もなかなか…」
そう呟く団長の姿はほのぼのとしており、ヘレンを人質扱いした事が嘘のようである。その人質自身であったヘレンものんびり紅茶と焼き菓子を楽しんでおり、食堂に入ってきたオズワルドとニコルを見て「おかえり」と言った。
「そっちは無事に治療法を会得できたようね」
そう言うとヘレンは紅茶を飲み、優雅に微笑んでいた。没落したとはいえ、元華族の振る舞いをみせるヘレンにニコルは苦笑いすると、変幻を解いた。
「おかげさまでね…とりあえずペニシリンの確保と製造には成功したわ」
「資金も確保できましたよ」
ニコルの報告に続き、オズワルドも金貨の入った布袋をヘレンに見せた。互いの無事を確認したヘレンは安堵の溜息を漏らし、団長は「さてと」と小さな声を漏らした。
「ニコルさんもオズワルド君も無事でよかったです。ヘレンさんもゆっくりと休息できたようですしね」
団長はそう話すとオズワルドとニコル、ライラの前に紅茶の入ったカップを置いた。
「ライラもお疲れ様でした、今度こそゆっくりと休息を取ってください」
フルーツの香りが漂うカップを手にしたライラは団長の労いの言葉に対して「はい」と返すと、焼き菓子と紅茶を口にした。
団長は紅茶を一口飲むと、オズワルドとニコル、ヘレンを見て口を開いた。
「さてと、あなた達もお疲れ様でした。ペストの治療法を会得し持ち帰った以上、アイザックス司祭の件は水に流しましょう」
団長はそう話すと焼き菓子をサクサク食べていた。
「これで我々はペスト治療法を手に入れ、あなた達もメンツを守る事ができた…プクリンギルドの評判を守る事ができた。ここを落とし所としましょうか」
その言葉を聞いたオズワルドとニコルは失態を挽回できた事で、安堵の笑みを溢した。ヘレンも同様であり、レシラム教に突き出される心配が無くなり、安心したように息を吐いた。
「互いの立場も守れた事ですし、今後の事を考えていきましょう…団長としてはペストの治療法を調査団でも会得したいのですよね?」
ヘレンの問いに団長は頷くと、紅茶を飲み干した。
「街の人々を安心させるためにも、ペスト治療法を確立し広く喧伝したいものです。もちろん、草の大陸のエレキ平原やキザキの森でのペスト流行地でも治療法を広めていきたいですね」
自身のカップに紅茶を注いだ団長は目を伏せながら話すと、オズワルド達を見た。その視線の意図に真っ先に気がついたニコルは「お任せください」と即座に返した。
「トレジャータウンのプクリンギルドにペストの治療法は電信で伝達済みです。草の大陸でのペスト対策はプクリンギルドや探検隊連盟に任せて、私達はワイワイタウン近郊でのペスト対策に動きたいと思います」
ニコルの提案を聞いた団長は関心したように「なるほど」と呟くと、焼き菓子を頬張った。紅茶でそれを流し込んだ団長は続けて焼き菓子に手を伸ばすが、ウルスラの手がそれを阻害した。
「食べ過ぎだ」
単刀直入な指摘に団長は「やれやれ」と呟くと、紅茶を飲んだ。
「仕事を果たせた以上、あなた達は私達の友人ですね」
「ありがとうございます」
団長に認められたニコルは代表して礼を述べた。
「…では、そのようにお願いします。ワイワイタウンに居る間はここを宿にしてください」
団長の言葉から、了承を得られた事を確信し、ニコルとオズワルドは安堵の息を吐いた。2人はヘレンと共に食堂を後にすると、割り当てられた寝室へと向かった。
「ライラ」
3人に続き、食堂を後にしようとしたライラの背中に団長の声が投げかけられた。その声を耳にしたライラは足を止めると、白い布越しに団長の方に顔を向けた。団長とウルスラは心配そうな眼差しを向けていた。
団長達の声色から表情を読み取ったライラは「どうかしましたか?」と首を傾げて尋ねた。
首を傾げるライラを見た団長は、少し硬い表情で尋ねた。
「…リラの事は聞いていますか?」
団長の問いを聞いたライラは閉口すると、小さく頷いた。彼の返事を見た団長とウルスラは溜息をこぼすと、悲しそうな表情をみせた。
雰囲気と声色から団長達の表情を読んだライラは微かに笑みを浮かべると、小さな声で言った。
「…少なくとも、リラは元気にしています。それだけで…私は十分です」
ライラの返答に団長とウルスラは黙り込むと、そのまま出ていくライラの背中を見送った。食堂には団長とウルスラしか居らず、団長は溜息を溢すと食堂の壁に飾られたリボンを見た。
2本のリボンはライラとリラの物であった。
*
草の大陸にあるトレジャータウンの一角、大通りから外れた脇道にある小さなテントの下にジュプトルのカフカはいた。ザムザという偽名を使い、パッチールの依頼で様々なテーブルクロスを納品したカフカは商人として活動していた。
「それじゃあ、3日後には完成しているので、その時に取りに来てください」
カフカは笑顔で言うと、客であるガルーラは嬉しそうな表情で「楽しみにしているよ」と言い、自身の店へと歩いて行った。その笑顔と言葉を脳内で反芻したカフカは嬉しそうに頬を緩め、依頼された布地を作成する準備に入った。
トレジャータウンへの道中、時の守護者達を始末したカフカだったが、別に命を奪う事が好きなわけではない。自身を守るために命を奪ったのだ。故に、今の布地屋ザムザとしての生活は非常に楽しく、心が落ち着くものである。
カフカは依頼されたデザインの布地を取り出そうと、荷物の山に手を伸ばした。
「ザムザ!」
彼の偽名を呼ぶ声が聞こえた。カフカが振り返り、そちらを見ると鎌鼬のザングース、コールマンが立っていた。彼の首にはゼクロム教を表す黒い装飾品が下げられており、コールマンの足取りに合わせて揺れていた。
既知の顔を見たカフカは頬を緩めると、コールマンに向かって手を振った。
「久しぶりだな、無事にトレジャータウンに着けたようで何よりだな」
コールマンはニカッと夏の暑さに負けない爽やかな笑みをみせると、カフカの隣に座った。カフカは近くに置いている冷凍庫から冷えた木の実ジュースを取り出して、コールマンに差し出した。
「コールマンのおかげで、さっそく5件ほど受注をしたよ」
「契約がすぐに取れたのは、ザムザの人柄の影響さ」
カフカはコールマンに礼を言うが、コールマンは人懐っこい笑顔で返した。白い牙をみせて笑うコールマンにカフカはジュースを差し出しと、並んで座り、それに口をつけた。
口内に爽やかな酸味が広がる。
夏の日差しが照りつける中、脇道の日陰に彼らはいた。しかし熱気はトレジャータウン全体を覆っており、その熱にコールマンは暑そうに舌を出すと、パタパタと手で扇いでいた。
「まったく…夏もまだまだ続くのに…暑いよなぁ」
全身を白い体毛で覆われているコールマンの呟きにカフカは笑うと、冷たいジュースを喉の奥に流し込んだ。舌を出して熱を逃がそうとするコールマンの姿は、猫そのものである。
カフカは塩味の効いた干し肉を取り出すと、コールマンに差し出した。
「ありがとう」
コールマンは礼を述べて干し肉を受け取ると、それを噛みちぎり咀嚼した。暑さで体力を奪われた身体に、塩味と旨味が染み渡り、コールマンは頬を緩めた。
その姿を横で見ていたカフカもまた、干し肉を咀嚼しジュースで流し込んだ。
「他のメンバーはどうしたんだ?」
カフカの問いにコールマンは「あぁ」と小さく呟くと
、大通りの方を見ながら口を開いた。
「ソルは溜まっているから店に行ったよ、グリムは飯を食いに行っているな」
コールマンの返事にカフカは苦笑いすると、裏道の先にある遊興街の存在を思い出した。命を懸けて活動する探検隊の中には享楽に興じる者も居るため、なんら不思議ではない。
ミミロップのミストと一夜を共にした経験のあるカフカは人のことを笑える立場ではないため、ジュースと共に言葉を喉の奥に流し込んだ。
ふと、コールマンの視線が大通りの方を向いた。
大通りには保安官であるジバコイルの姿があり、近くには何体ものコイルもいた。パトロールにしては物々しい雰囲気にカフカは首を傾げ、そんな彼を見たコールマンは「知らないのか?」と驚いた表情をみせた。
「時の歯車がまた盗まれたんだよ」
コールマンの言葉を聞き、カフカの身体が硬直した。カフカはキザキの森から時の歯車を持ち出した。しかし他の時の歯車が盗まれた事は初耳だ。
カフカはすぐに硬直を解くと、小声でコールマンに尋ねた。
「…それは本当の話か?」
カフカの問いにコールマンは頷くと、ジュースを飲み干した。
「霧の湖、流砂の洞窟、大水晶の道、大鍾乳洞にそれぞれ収めてあった時の歯車が持ち出されたそうだ。番人も居たが、何者かに襲われて重傷のようだ」
その言葉を聞いたカフカは背後の荷物に意識を向けながら、横目でコールマンを見た。カフカの挙動に気づいていないコールマンは干し肉を完食すると、立ち上がり伸びをした。
「まったく…嫌な話だぜ…キザキの森だけでなく各地で暴動や混乱が起きているから…」
疲れた表情でコールマンは呟いた。それを聞いたカフカは小声で同意したが、その心中は穏やかではなかった。
(誰が時の歯車を盗み出したんだ…)
それは時の歯車の価値を知っている者、つまり時の守護者である可能性が高い。これだけの短期間で、残りの時の歯車を盗み出せる時の守護者の組織力を実感し、カフカは背筋を凍らせた。
「さて…俺は飯を食いに行くけど…ザムザも来るか?」
コールマンの質問にカフカは乾いた喉で「行くよ」という短い言葉を絞り出した。時の守護者の組織力が不明である以上、これ以上見つかるのはよろしくないと判断したカフカは、トレジャータウンに溶け込むためにもコールマンの誘いに応えた。
カフカの唇は強く噛み締められていた。