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ショウロウとレン

  「いらっしゃい、あらショウロウ君。」

  街でもっともにぎわっている大通りから遠く離れた郊外。街を見渡せる丘の上にぽつりと家が建っていた。

  陽はもうとっくに落ちて、夜の帳が下りている。

  ここから見える街はこの時間でも賑やかで、街灯がキラキラ光り、星空と一体化していた。

  白狼錬金工房という看板を掲げたその家は主に冒険者が必要とする道具、魔道具を作ってはそこを訪れた冒険者に売り、また冒険者が持ってきた素材を注文通りに加工しては新しい魔道具を作っている。

  その店の店主は、白い狼族の錬金術師、レン。

  自らも4級という高い等級の冒険者でありながら、凄腕の錬金術師である。彼女はいつも俺の召喚魔法に使う魔道具を作ってくれている。

  「今日は何をお求めかしら?」

  ウンディーネとの騒動があって、あれから一年とちょっと。

  彼女の言いつけ通り、狩場へ行く前に入念な準備をするようになった。おかげでこの一年間はクエスト失敗数ゼロだ。

  渓谷の狩場で手に入れた『風鳴りの実』からできた召喚魔法の媒体を作って、シルフスと召喚魔法の契約を結びウンディーネと合わせ2体の召喚精霊を得る事ができた。

  ウンディーネの言葉通り、俺が契約したシルフスもただ風魔法を操る精霊と言うだけではなかった。契約したシルフスは地属性複合の風魔法を使う『砂塵使い』だった。

  実験として練習場の的に砂塵魔法を使ってもらったところ、巻き上げた砂で竜巻を作り、やすりの様に的を削り斬った時は驚愕したもんだった。

  そして俺はシルフス、ウンディーネと共に狩場で実績を積み、8級冒険者になった。

  「レンさん、コレを…」

  あたらしく解禁された狩場で一番初めに手に入れた物。それが次の精霊、地属性を操る『ノーマ』を呼び出すための媒体の材料になる『虹色要石』だった。

  レンさんが座るカウンターの前にその虹色にぼんやりと光るヒトの頭くらいの石を置く。どの向きにおいても安定してちっともぐらつきが無い。コレが『要石』と呼ばれる理由、らしい。

  「虹色要石…なるほどねェ、ついに3体目の精霊、ノーマ召喚に挑むのね」

  「はい。お願いします。」

  石を見た瞬間に俺がやりたい事がすぐに分かったようだ。

  きっといくつもの虹色要石を召喚魔法の媒体にしてきたのだろう。

  レンさんは俺が持ってきた要石を見据えると、それを軽々と掴み、店の奥に持っていった。

  「予約が混んでるから、半年はかかるわよ。」

  「分かりました。それでお願いします。」

  彼女はこの町で一番人気の錬金術師だ。こんな僻地で店を立ててもたくさんの冒険者が訪れるのだろう。『風鳴りの実』加工してもらう時も数か月の予約を待ったのだ。

  「他に御用は?この時間だからそろそろ店を閉めて街へ戻るんだけど。」

  実は、この晩という時間帯にこの店に訪れたのは訳があった。

  要石自体は昨日手に入れていて昼にでも渡せたのだが、このタイミングを見計らっていて、時間を調整していたのだ。

  「あの…」

  言葉がつっかえそうになる。レンさんを前にすると緊張してしまう。

  そうだ、普段からお世話になっているこのヒトへのお礼のつもりで言うんだ。

  やましくなんてない。

  「それじゃ、この後、食事に行きませんか?。俺のおごりで。」

  言ってやった。顔が熱い。何なら緊張して吐いてしまいそうだった。

  カノジョは驚いたようにこちらの目を見る。

  最初にあった時は店の客としての用事も緊張して言えなかった。

  それが今では、食事を誘えるようにもなった。

  緊張はする。でもメスのヒトを食事に誘ったという事実だけが、俺をふるい立たせていた。

  カノジョはニコリと笑った。

  「なら、お高いの頼んじゃおうかしら?」

  ゾワリと毛並みが逆立つ。まさかのOKを貰えた!

  これだけ美人なヒトだ。きっと言い寄るオスも俺だけじゃなかったはずだ。それで俺の誘いに乗ってくれた。

  断られる前提での話だったのがたった一言で好転してしまった。

  どうすればいい?もっと店の吟味をするべきだったか?

  「じゃ、すぐに準備するから待っててね。」

  レンさんは店の奥に引っ込み。一分立たないうちに、店の作業着を脱いで普通の町服姿でカウンターから出てきた。

  こんなにラフな格好の彼女は初めて見る。

  それに、とても発育の良い体に見とれてしまった。

  「…ふふっ、どうしたの?行きましょ?」

  「あっはい!」

  俺は店を出る彼女のうしろについて店を出た。

  「ずいぶんと立派になったじゃないの?ショウロウ君がヒトにご飯奢れるようになるなんてね。」

  「そうです、ね、頑張って8級になりました。」

  10級はおろか、9級でもこんな贅沢は出来ないと思う位の食事処に俺達は二人で入る。

  贅沢、とはいっても場末の酒場の一つ二つ程度ランクが上がったくらいのレストランではあるのだが、それでも奮発したつもりだった。

  テーブルに向かってあって座る。彼女は一つの椅子に座る、下半身が4つ足の俺は店員に頼んで椅子を2つ縦に並べてそこに登るようにして足をたたんでいる。

  「それでも立派な事よ。最初に『鋼水』の加工を頼まれた時とは大違いだわ。」

  レンさんは微笑んだ。俺は顔が熱くなるのを感じていた。

  「最近、冒険者ギルドに顔を出してはいないんだけど、今はどんなのが流行りなのかしら?」

  「最近は、クールシートっていう、体に張ると冷たくて気持ちいい包帯みたいなアイテムが発売していて、火山地帯とか荒野地帯に行く冒険者が皆それを買ってから向かうみたいです、」

  「なるほど?なら、その逆体を温める手軽なアイテムや、体温を一定に保つアイテムが売れるかもね」

  「そんなにうまくいくもんですか?」

  「………いや、無理ね、そもそもこの辺りが寒冷地だからその対策をされまくってて、温めるアイテムは冷やすアイテムより充実してるわ。」

  他愛もない話題、魔道具や、召喚魔法について、今の魔物たちの勢力図や、民間にまで影響する貴族間抗争などの政治の話。

  そういう『いつも通りの話』をする時の安心感が良い。

  いつも通り、レンさんの店で話す時のようないつも通りの安心感があった。

  運ばれてきた料理に舌鼓を打ってから、お高めのワインを一本開け、楽しい夜を過ごした。いつも飲んでいるエールから酒精の強いワインや蒸留酒と言うものを他の先輩たちから勧められて飲んでみているが、どうやら俺は酒に酔わない体質らしかった。

  「ふふふ、いい気分になってきたわ。あなたも。もっと飲みなさい」

  「いや、飲んでますけどね。」

  「それは嘘よお、だって素面じゃないまだ、ホラホラ飲んで。」

  安めのレストランとはいえ、酒場のような酔い方はダメなんじゃないだろうか。

  俺はこっそり彼女の酒量を押さえるために多めにグラスに次いで手早く飲み干した。

  トロンとした目で赤く染まった頬で笑うレンさんという、彼女のプライベートな一面を垣間見た気がした。

  なかなかに財布の中身がごっそりイくような値段の食事代を支払って、俺とレンさんは店を出る。

  夜の街は街頭で照らされている。月ももうてっぺんを過ぎようとしている時間だというのに、この街はまるで眠る時間を惜しむかのように人々が動いている。

  俺達はそのヒトの群れに溶け込もうとするはずが、溶け残ったかのようにぽつりと二人たたずんでいるようだった。

  「おいしかったわねぇ、この店来たの初めてだったわ。それであの安さなら、私が冒険者 に主軸を置いていた時期に知っておきたかったわ」

  彼女も結構飲んだと思っていたが、他の先輩とは違い言葉もはっきりしてるし、足腰もしっかり地面を踏んでいる。

  彼女もお酒が強い方なのかな?

  「次はどこに行くの?何か予定があるのかしら?」

  彼女は俺を見上げてくる。

  食事には誘うつもりでいたが、正直、ここまででお開きにするつもりでもあった。

  彼女を見ると途端に声が上ずって、カラダに余計な力が入ってしまう。

  それが恋心だという事は早めに気付いていた。

  それでも錬金術屋とそのお客というつかず離れずの関係のまま変わらなかったのは、単に俺に勇気が出なかっただけであった。

  この食事に誘う予定を立てていた時もかなり勇気が要った。しかし、もし誘いに乗ってくれて食事をして、いい関係になってあわよくばそのままベッドの上で彼女と…なんて邪な関係を想像してないと言えばウソになるのだ。

  オスのサガは恋愛感情と共にしっかりとオスの俺にも根付いていたのだ。

  酒でほんのり赤く染まった頬に、町服という比較的薄手の服装で彼女の大きな胸が収まった箇所を見てしまった。

  再度彼女の顔を見る。だが気が付くと胸に、腰に、尻に目を向けてしまっている。

  俺の鼻は彼女の甘酸っぱいような匂いを捕えていた。

  酒に酔った時から気付いていたが、彼女の匂いが酒の匂いに紛れながら変わっているのだ。

  なんとも言えない。俺の身体の内側が熱くなってくるような匂いだ。

  彼女の身体が、とろりとした声質が、匂いが、俺のオスを奮い立たせている。

  どうか俺の下半身後ろ足に履いたズボンのシミに気付かないで欲しい。俺のオスの象徴は目の前のメスに種付けしろとうるさく主張してくるのだ。抑える手段はない。

  食事が終わった直後だというのに、よだれがあふれ出てきてしまう。

  「次に行く予定、当てて上げようか?」

  「よ、予定…!?」

  予定なんて立ててない。このままお開きにするつもりで…

  彼女は俺の耳にマズルを向けて小声でささやく。

  「私と、したいんじゃない?」

  「し、したい…なにお…」

  舌が回らない…酔いにくいはずの俺に酒が回っているのだろうか?

  『したい』なんて言葉が関係する別の言葉なんて、今の俺には一つしか思いつかない。

  ささやくよりも小さく弱い声で、だけどはっきりこう伝えたのだった。

  「た、ね、つ、け。」

  「っ!!」

  ハッキリと、通行人もいる中で種付けとハッキリ言ったのだ。

  いくら憧れの先輩だからって、そんな不埒な事を一回の食事だけで言えるはずがない!

  動転して体が固まってしまった俺から離れる。その距離感は頭に生えた耳から胸下あたりまでを一度に視界に収めるにはちょうどいい距離感だ。

  この距離感を狙ってやっているのだったらもう太刀打ちできない。

  「ずぅっとこっちのおっぱい見てたの、丸わかりよ。ショウロウ君もそんな年かぁ。」

  「そんな年って、レ、レンさん、俺とそんなに年変わらないでしょう。」

  なんとか情欲が沸き上がる自分をごまかそうと、話題を変えようとしてみた。

  「年下はいつまでたっても年下なのよ。かわいい後輩よ。立派に育ってオスとして見ても全然いいくらいにね。」

  ドクンと、心臓が脈打つ。

  コレは、脈ありなのか…?

  この勢いのままに誘っていいのか?

  急な予定の変更は、不測の事態で構成されている冒険者稼業を続ければ1日1回は必ずあるモノだが、こんな形での事態は経験したことが無い。

  「レンさん、俺、その、レンさんの事が…」

  このまま告白してもいいのか?

  上手く話が、言葉がつながらない。何を臆しているのかもわからなくなってきた

  

  「言わなきゃわかんないわよ。」

  「…え、と。」

  一歩前に距離を寄せてくるレンさん。

  俺は前にも後ろにも動けなかった。

  「言わないの?」

  レンさんの白い被毛の腕が俺の頬に沿わされ、引き寄せられる。

  「なら、その口塞いじゃっていいね。」

  トッ

  口の中の牙が唇越しに当たった音がする。

  「っっっ!!!」

  ボンと顔が熱くなった。

  「こういう事がしたかったんじゃないの?」

  ふたりのマズル分の距離感しかないレンさんの顔にピントが合った。

  俺達を傍観する通行人なんかもわからなくなる位に。

  「…そう、です。」

  「やっと正直になったわね。ウフフっ。」

  たった一回の口付けは、強張った俺の身体をほどいてくれた。

  「どこか行きたいところはある?」

  良くギルドのリクエストボードの前で話してくれる男の先輩に冗談交じりに教えてくれた。

  『金を払ってメスを抱きたいなら西へ行け、敬意を払ってメスを抱きたいなら東へ行け』

  ギルドがある中央街から西へ行くと娼館が立ち並ぶ歓楽街、オスが店に勤めるメスと遊ぶための店が並んでいる。東へ行くと旅行客が集まるホテル街がある。あのあたりは金持ちが多く住む一等地だ。詳しくはしらないが、宿屋とホテルは違うらしい。

  俺は無意識に、そのホテル街の方向に目線を向けていた。

  「ちゃんと知ってるわね。いいわ、行きましょう。そこは奢ってあげるから。」

  全て、全て把握されていた。

  レンさんにはずっと敵わないと改めて思い知ったのだった。

  レンさんが主導して、俺は付いて行く。

  どこか厳かな雰囲気のある、高い建物が立ち並ぶ高級区画。

  ギラギラとした街灯はなく、道を照らす明りは全てほんのりと薄暗さを残していた。

  それなのに気味の悪い感じが全くしない。不思議なトコロだった。

  すれ違う人も、身なりの良い服装の人たちばかりで、俺達の服装は少々目立っている。

  「ここでいいかな?無難なトコロだけど」

  「…はい。」

  無難なのかどうかも分からない。どれも奮発しているように見える建物ばっかりだ。

  手早くチェックインを済ませ、部屋に行く。

  一つ立派なベッドに備え付けられた立派な家具類、これらすべてを揃えるために、俺は何級まで上げればいいだろうか?

  「酒を飲ませたメスをホテルに連れ込むなんて、ワルいオスになっちゃって。」

  「俺は…そんなに悪い事なんて」

  それに連れ込んだのはどちらかと言うとレンさんの方で。

  「そうね、悪くないわ。」

  レンさんはは上着を脱ぐ。薄い布の下着1枚と白い毛並み包まれた大きな胸が反動をつけてプルンと揺れたのに釘付けになってしまった。

  「でも、悪い事、しましょ?」

  お風呂のお湯が溜まる音を聞きながら。俺はレンさんの手招きのままにベッドの上のよじ登った。

  「緊張してる?」

  「……はい。」

  ベッドの上で足を折りたたんで座る俺の前に、彼女はぽすんと腰を落とした。

  「服着たまんまじゃ、できる事もできないわ。脱がせてあげる」

  服の前のボタンを開けられてテキパキ脱がされる。

  上半身はすべて向かれ、黒い毛並みが露わになってしまう

  「逞しい体になったねぇ。」

  毎日のように平原で活動していたのだ。筋肉も鍛えられているだろう。

  「次、下ね、」

  「っ。はい…」

  言われるがまま腰ひもをほどいて、ずり下げた。

  前足の太ももからふくらはぎ、足先までズボンの布が下げられて、つま先から離れる。俺の布も残すところ、後ろ足と腰巻き、そして股間を隠す下着だけだ。

  「2つ脚なら、ここについているのよね。」

  俺の前足の間に顔をうずめるレンさん。心臓の音がハネ上がった。

  レンさんが言っているモノは確かに、そこではなく後ろ足の間についている。

  全く違う場所を刺激されているのに、肉棒を扱かれてるかのように錯覚してしまいそうだった。

  「レンさんは、2つ脚のオスとも?」

  当然と言えば当然かもしれない。世の中、4つ脚より2つ脚の方が圧倒的に多いのだ。

  それに、彼女のプライベートの中で、2つ脚の恋人がいた事だって全然不思議じゃない。

  オス狼たちの、憧れの的なのだから。

  「残念ながら、私にとってあなたは初めてのオスじゃないわ。引いたかしら?」

  「…いいえ」

  どう答えればいいか分からないが、たった一言だけ返す。

  「嬉しいわ。」

  俺は後ろ足のズボンはそのままにレンさんを抱き寄せて後ろに腕を回す。胸の下着をほどく紐を探すが、どういう構造なのか触れただけではわからなった。

  「そう、そこ、その紐を引っ張れば…」

  言われたまましゅぅと紐を引くと、レンさんの下着が緩む。パラリと落ちたその中には白い被毛に覆われた双球と先端のピンク色の乳首、いよいよ俺はレンさんのシークレットに入り込むのだ。

  傷つけないように爪とかの手入れをしないといけないとも聞いた事があったが、予定に入ってなかった事だ。爪は長いままで、傷つけないように、彼女の乳房に触れる。

  ふわふわの被毛に覆われたこれまたやわらかい胸。マシュマロのような弾力をしていて、メスの身体に触っているんだとダイレクトに思い知る。

  不意に、去年起こったウンディーネ騒動を思い出す。彼女のおっぱいも魔力供給中に触れたが、こんな弾力は無かったはずだ。

  極上のおっぱいとはこういうモノなのかもしれない。

  「んっ…」

  俺は下半身の体勢を変える。レンさんを回り込んで取り囲むような形で後ろ足を前に回し込んだ。まるで獲物を取り囲む蛇の様だと我ながら思う。

  レンさんはその後ろ足を目でとらえ、ズボンと腰布を取り外しにかかる。腰布は結び目を解くだけで解けるが、下のズボンは少々きつめに腰紐を縛っている。

  レンさんの代わりに俺が手を伸ばして腰ひもをほどき、尻尾を出す穴の結びも解くと、そのままレンさんはポケットに指をかけて脱がせたのだった。

  次に見えるは白い布の湿り気を帯びた下着、その一部は俺がオスであると堂々と主張していた。

  「こんなに濡らして…」

  その口ぶりはお姉さんか、母親の様だった。

  嫌な顔一つせず、レンさんはその下着も下ろして脱がされてしまった。

  ブルンと、赤く見慣れた己の肉棒が目の前に晒される。

  ビクビクと脈打つのは、俺の意志ではないとハッキリと言える。

  「こんなチンチンも初めてね。被毛は付け根で終わってて。そのすぐ先に付け根にコブ。ホントに4つ脚オオカミのチンチンなのね。奥深くまで挿入して逃がさないためかしら?」

  どろどろと我慢汁が垂れて、シーツにぽてりと垂れてしまう。早速シミになっていくのを見つめてしまった。

  「大きくて固い、コレがこれから挿入るのね。」

  指先でくりくりと弄ばれる俺の肉棒、たった指先一つでも刺激が強い。

  彼女は顔を近づけ、肉棒の匂いを嗅いでくる。

  その鼻先が付くかつかないか、鼻息の感覚でさえ、飛び出すのに直結しそうな気持ちよさを感じる。

  ペロッ

  「ッッ!!」

  ついに息がつまった。あのレンさんが、俺の肉棒から滴る汁を舌で舐めとったのだ。

  この刺激は…強すぎる!

  急激にそれが駆け上がって来る。

  思えば、レストランから出たあたりからずっと勃起しっぱなしなのだ。歩く時の布擦れの刺激にずっと耐えて来て。レンさんという惚れたメスとまぐわうチャンスが訪れて、今まさに彼女から愛撫を受ける事になった。

  それがトドメになるくらいにはずっと我慢していたのだ

  本流が来る…もう止める事は出来ない!!

  「くあっ!!」

  「あっ!!」

  俺は変な声を出しながら射精を伝える信号を捕えて脳が完全に止まってしまった。

  最後に出したのはいつだったか、とか、彼女でボッキできて、射精できてよかったとか、彼女の顔を汚してしまった、とかいろんな思いが駆け巡ったが、感情の大部分が占めたのは『なさけない』だった。

  「ごめんなさ、レンさん、我慢できなくっ。」

  情けなくて涙が出てしまう。

  声が上ずる。

  たった一舐めで果ててしまうなんて、

  立派に育ったと言われたのに、コレじゃあ何も変わってないと言われそうだった。

  「初めてならこんなモンよ。それに私を種付けしまくる気満々だって分かって嬉しいわ。ホラ。こんなにまだカチカチで、気持ちよさそう。」

  一回目の射精を終えた俺の肉棒は、たっぷりと出して彼女の白い毛並みの顔と白いシーツを白く汚したはずなのに、より硬度を増したんじゃないかと思う位に勃ち続けている。

  レンさんは嫌な顔一つせずに、そばにあった体拭きの布でかおをぬぐうと。俺の肉棒を優しくつかんだまま後ろ足の太ももに身体を預けた、

  「おっぱい、吸ってみて。」

  俺は射精した後の熱くなった頭のまま。言われるままに、赤子の様に彼女の豊満なおっぱいの突起にむしゃぶりつく。

  「ん…んふぅ…」

  汗のしょっぱい味がした後は、そのコリコリとした丸い突起を堪能する。

  「っ♡、そうそう、乳首の先端が私好きだから、こっちの手でもう片方も揉んでみると良いわ。」

  手を誘導されてもう片方のおっぱいを掴んだ。掌の中にある突起をこねくり回した。

  「あぁ…♡」

  しばらく、肉棒を優しくつかまれ。俺は彼女のおっぱいを堪能した。

  オトコにはないこの柔らかな場所が何とも心地よ過ぎた。

  「ホラ、私もお返しよ♡」

  彼女は寝そべってスカートを捲る。スカートのボタンを外すと。あっという間に下着姿になる。

  彼女の脚の間にある布は、たっぷりと蜜を含んでいた。

  首の後ろの毛が逆立った。

  彼女も濡らしていたのだ。俺と交わるために。

  震える手で彼女の下着、最後の砦を脱がせる。

  白い被毛に赤々と映える花弁がそこにあった。

  甘酸っぱいような匂いが俺とレンさんの間にこもる。彼女そのものの匂いだった。

  「舐めて…良いですか?」

  「お好きなように。」

  俺は鼻先を彼女の脚の間に向ける。匂いが分からなくなりそうなほど近づき、舌を伸ばした。

  ぴちゃりと、音を立てる、舌先に塩味が伝わる。口に残るのはヌルヌルの粘液だ

  「はぁ…あぁん♡」

  表面の汁をなめとれば。次は花弁の中、ぷりぷりとした肉質の雌の洞穴に舌をねじ込んだ。

  舌にまとわるのは表に出ていた粘液、だが表ほどの塩味は感じない。代わりにヌルついた粘度は段違いに高かった。舌が疲れようとも、俺はその穴の中を味わう事を止められなかった。

  「私にも教えて、チンチン、何処がいいのかとか、」

  「は、はい。」

  彼女が掴んだままの肉棒に俺は指さしで弱点を教える。

  「っ、そこ…そこのコブの付け根の所が一番いいです。」

  「ふんふん、勉強になったわ。」

  まるで杖を持つかのように竿を握っていた手は、すすすっとコブの方へ近づき、そのコブをのりこえて付け根部分をキュッとつまんだ。

  自分で弱点を晒したのだが、思わず肉棒を跳ねさせてしまう。

  だんだん肉棒の中の弾の補充が完了しつつあった。

  「今日で、そこまでしちゃおっか?」

  彼女はそう口を開いた。

  さすがに予想していたはずだったが

  「イイんですか!?」

  と聞いてしまった。

  「うん♡私ショウロウ君の事良いと思ってたから。」

  先輩はずっとおすわり状態だった胴体をグイっと持ち上げて俺の胴体の下へ滑り込もうとする。

  前方にねじっていた胴体をニュートラルに戻し。距離のあった俺の肉棒と花弁が近づいているのを胴体の下に潜り込んでいる彼女の感触で分かった。

  「私の予想以上のスピードでに等級上がってくれるし、それに、オスの顔になったからね。メスってねェ、甲斐性がある無いにかかわらず、自分の芯を貫いて、それを自信につなげてる男に惚れるモンなのよ。」

  俺の胴体を布団にしながら、彼女はベッドのヘッドにある小さな箱を掴んだ。

  「これね、オス用の避妊具、こういうお高いホテルにはちゃんと備わってるの。」

  あぁ、名前だけ聞いた事あるやつだ。肉棒に覆いかぶせる柔樹脂で出来た袋だ。

  「まださすがに子供は難しいからね、ショウロウ君がもう一つ二つ、等級を上げて稼ぎが 増えたら産んであげる。それまで私を逃がさない事ね。」

  ヨダレが増える。ついに、ついに彼女の中に迎え入れられる瞬間が…

  肉棒に感じる何かが巻かれている感覚、今先輩が避妊具を取り付けているようだ、

  「さあ。いいよ、準備できたよ。」

  「レンさん…!」

  後ろを向いて確認する。自分の胴体で見えなかったが、大きく開いた脚が見えていた。

  きっと下では、彼女が自ら花弁を開いて待ち構えているんだ。

  それを肉眼で見れない事を残念に思いながら、俺はレンさんに肉棒を誘導されるままに腰を前に動かした。

  「あっ♡」

  ずぶりと差し込んだ感覚と共に。熱く、柔らかい感覚が肉棒に広がる。

  「んっっ♡」

  ずるずると進めていくと、ちょっと固いところで肉棒が止まる。

  

  「は、挿入った…」

  ついに俺はレンさんと一つになった。彼女とセックスしている!結合した部分がキュッキュッと優しく締め上げてくるのを感じる。

  「迷わず…いったわねぇ、そんなに求めてくれてたの嬉しい♡」

  「おれ、レンさんの事、好きだからっ!!」

  「やっと教えてくれたわね♡さぁ、突っ込んだだけで終わらないでしょ?」

  跳ねる心臓を落ち着かせながら。俺は下半身の胴体、全部を前後にゆすらせて、肉棒を差し引きする。

  「ん♡ふ♡あぁっ♡すごっ♡」

  胴体の下でレンさんが蠢いている。その感触がくすぐったくて、こそばゆくて、俺はなおさらに興奮してしまう。

  手が伸びて来て、俺の前足を絡めるように掴んでくる。俺が求められているような感じがしてすごく嬉しかった。

  「のしかかられて身動き取れないのが…スゴイ…良い♡」

  ズンスンと、彼女のアソコに挿し込んだ肉棒を突き進める。

  コレは本能だ。肉棒を奥へ奥へと進めて、より深いところで射精して確実に孕ませるための。

  もう自分では止められなかった。きっとこれは…

  「うぐっ!!うああ!!」

  「はひっ♡いぁん♡、抜けなくっなっちゃう♡」

  根元のコブが最後まで入り切るまで進んでしまうだろう。

  彼女の狭い入口を無理やりにこじ開けて、根元までずっぽりと突き進んでしまった。

  彼女の入り口が、俺の肉棒の根元を締め付け刺激する。

  俺の肉棒の性感帯はこのカタチになった時に初めて射精するためだと身をもって知ることになった。

  「レンっさんっっ…そろそろ!!」

  実をもって知ったというのはついに、俺は2発目を出す直前になったという事だ。

  「あっ♡イイよ!私で、出しちゃいなさい!!」

  彼女の了承がトリガーになった

  「ぐっおおお!!」

  「あっはぁああ♡♡っ!!!」

  俺にとってはまさに砲撃だった。ギュウギュウに絞めつけられた彼女のメスの穴の肉は、俺の肉棒をめいっぱいに絞めつけて、尿道の中の白を搾り取ろうとしてくる。

  そこに対抗するかのように、俺は精液を吐き出した。

  2回、3回、4回としゃくりあげ、彼女の中を俺ので汚してしまった。

  「はぁ…ふふ♡まさかショウロウ君にイかされるなんてねぇ。」

  「はぁ…はぁ…いったんですか…?」

  「うん♡ショウロウ君のチンチン、すごいわ♡」

  レンさんはアソコから俺の肉棒を抜き取ろうとするが…

  「あっ♡うぁ♡抜けない…!!このコブ、役割をすごく果たしてるわ♡」

  「レンさん。抜けるまで、もう少しこうやって…」

  俺は四つ足の力を抜いて

  「んっそれもいいかな♡離さないでね♡」

  「はい…」

  それから数分、無言の会話、用が済んだとばかり、俺の肉棒のコブが小さくなっていく。

  ぶぽんと抜けたのを俺は感触で確認する。久々の外気が冷たく感じた。

  「うわぁあ。すご。袋の中パンパン…これが無かったら絶対に孕んじゃうやつね。」

  レンさんは肉棒から避妊具を取り外してから胴体の下からもぞもぞと這い出してきた。白い塊が袋の中に詰め込まれてプラプラ揺れていた。

  「ん?どうしたの?」

  「あ、いえ、何でもないです。」

  まるで頭が痺れているようだ。彼女とのまぐわいが凄くて、気持ちよくて、今はその余韻しか感じられない。

  「何でも無いにしては生気のない顔よ、セックスに緊張し過ぎでしょ。」

  「そんなこと言ったって…」

  初めての本格的なセックスだったのだ。射精の後の倦怠感と、レンさんと体を絡め合う感覚が今でもあるような気がする。

  「全く、オスがそんなしょぼくれた顔しない、召喚術と同じで一度できたんだから、恋人とのセックスも、もっと気楽に楽しむものよ。」

  「こ、恋人!?」

  「違うの?」

  「いえ、そうです、恋人です。」

  「うふ、ちゃんと自覚してね。…ちょっと休んだら、もう一回しましょ♡」

  「え!?もう一回!?」

  「夜は、まだまだ長いわよ♡」

  既に溜まってあふれていた風呂に使って体をきれいにしてから、そのまま風呂場で二回目を始めた。今度はが壁に手を当てお尻を突き出してきたのを俺が胴体でのしかかっての交わりだ。そのまま壁からずり落ちて、腹ばいの彼女にのしかかる形でのセックスだった

  「はぁ♡あぁん♡ほら、何回もすると女の身体も分かって…あっ♡きたでしょ?

  「はぁ…はぁ…そ…そうですね…はぁ…」

  そう言ったが、俺はまだよくわかってない。

  「私も、あなたの好きなトコロとか、私のどこに興奮するか、分かって良かったわ。」

  今度はまたベッドに戻り、仰向けになった俺のに彼女が跨って、上を向いた肉棒をさらに上から覆いかぶさる形で花弁へ突入させた。

  彼女を腰を上下させるたびに腰を捻るたびに。大きなおっぱいが目の前で揺れる。

  まるで催眠術にかかったかのように、何度も射精したはずのおれの肉棒は興奮を抑えられずにまた根元にコブを作る。

  「んぷっ」

  「んにゅぅ♡…ぷは…あむ♡」

  向かい合う形だから俺も体を起こして口づけを交わした。舌が絡まり、口の中にもう一枚舌が追加されて口内をぐちゅぐちゅに蹂躙される。

  それがとても気持ちいいのがなぜなのかはわからなかった。

  ふたりで一緒に横向きに寝て、足を絡ませながらしたり、彼女にマズル奥まで咥え込んでもらったり。逆に花弁の奥深くまで、舌が攣るそうになるくらいに前へ突き出して奥を舐めとったり。

  一晩中、レンさんとベッドの上で絡まり合ったのだ。

  部屋に備え付けられた避妊具を使い切ったころに、窓の外が薄明るくなってきたのに気付いたのた。

  こんなにも過ぎ去るのが惜しいと感じた夜は初めてだった。

  「はふぅ…ふぅ…楽しい夜は終わりね。」

  俺達は最後の射精を終えた後、二人並んで、布団に包まっていた。レンさんは俺の、さすがに柔らかくなった肉棒を優しく扱きながら、俺はレンさんの股の割れ目を愛撫しながら。

  「俺、もっと頑張ります。もっと等級上げるから、そうしたら、今度こそ子供産んでください。」

  「…ええ、約束するわ。それまで浮気しちゃだめよ」

  「絶対しません!!」

  「信じるわ。」

  俺達は最後に二人でシャワーを浴びて身体を綺麗にしてから、部屋を出たのだった。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「さて…と」

  丘の上の店に戻る。ショウロウ君と激しい一夜を過ごしたその日の朝に、ショウロウ君と解散した後、私はすぐに家に帰らずに店に向かっていった。

  その目的は、あるモノを調べるためだ。

  日は当たっているが薄暗い店内の奥へ行く。店を開ける時間の前にやる事をしてしまおう。

  カバン袋の中には財布や非常時用のポーション、魔石などが入っているが、新しくそこに入れたものを取り出す。

  「改めてみると、すごい量ね。こんなに出して、ため込み過ぎじゃないかしら?」

  柔樹脂の袋に詰め込まれた白く濁った液体、つい前の夜に、たっぷりと睦みあったショウロウ君から出た精液だった。

  何度も何度も私の中にチンチンをねじ込んで、私の中で果てた時に出した子種。

  それが私の中に入り込まないようにかぶせた袋がこれである。

  あぁいけない。思い出すと太ももの内側が疼いてしまうわ。

  「さっそく始めましょう。」

  緩んだ足の力を元に戻して、店の奥にしまってあったシートを持ち出して作業机に広げる。

  表面がツルツルした雌のウィザードオークの皮で作られた大きなシート、そこには親指と人差し指で丸を作ったくらいの大きさの円が15個描かれ、それが等間隔に並んでいた、右下には薄く削られた魔石と、それにつながる魔力回路が各円につながっている。

  「まずは…おっと」

  避妊具の袋を破いて中身を試験管に移す、少々こぼれて机を汚してしまったが仕方が無い。

  出されてからそれなりに時間が経ったショウロウ君のそれは、その粘度を未だに保ち続け、粘り気のある様相を呈している。

  「…起動」

  シートの魔石に触れて魔力を込めると、魔力回路が活性化して、組み込んでいる魔法式の通りに。円の中に特殊で局地的な濃魔環境を作り出した。

  「…一滴ずつ…よし」

  試験管を傾けて、円の中心にショウロウ君の子種を垂らす。それを各円すべてに行っていく。

  実験の結果は15個目全ての円に垂らした時に分かった。

  「…すごいわ…ショウロウ君、コレは逸材ね。」

  魔力を使い活動するオスがつくる子種には、そのオスの総合魔力の何割かの魔力が込められている事が最近の研究で判明した。

  同時に、魔力を使うメスは子が宿る子袋に魔力が込められている。

  魔導士の魔力が次代の子に遺伝する事の誘因がそれであり、魔力を帯びた子種がメスの胎内で胎児となり、魔力の籠った子袋で育てられて生まれた子供は、親の魔力が高いほど出生時点で既に高い魔力を保有している事が判明したのだ。

  その割合にも個人差がある。逆に大魔導士の子供に強い魔力が宿らなかったという例の原因も、オスの子種、ないしメスの子袋に十分な魔力が込められていなかった事だと判明してしまったのだ。

  コレは公に公表されていない。知っているのはそれを理論として確立した研究者達と、理論を提出され、緘口令を敷いた王侯貴族たち、そして研究機関と強いパイプを持っている者たちである。

  私はそのパイプ持ちの一人だった。

  論文を見て、自分用にできるところは改造して、精液内の魔力量を調べる術式を組み込んだシートを作った。

  15個ある円の内側に、魔力が均一になる力場を作る装置である。右上から順々に魔力濃度が高くなるように調整されている、その円の内にある魔力を含んだものは周りの魔力濃度に合わせようと魔力を吸ったり吐いたりする。

  そこにデリケートな精液を垂らせばどうなるか、周りの濃度より高ければ魔力を吸われて欠乏し精液としての効力を失って透明になる、低ければ魔力を異常に込められて魔力過多で透明になる。

  本来は魔石等の含有魔力を増減できないかという研究の副産物であったが、失敗作であったはずのコレがこんなところで役に立つとは思わなかった。

  「いいわぁ。ショウロウ君。子供、作ってあげる♡」

  そこに居ない彼に思わずつぶやいてしまった。

  メスたる者、強いオスとの子供を作りたくて惹かれるのはしょうがない事だった。

  ショウロウ君は見込みがあった。9級、8級とはいえまだ若く、ひたむきに実力と経験を積める性格、整った顔立ち、ちょうどいいサイズのチンチン、何よりも召喚魔法と言う別格の消費魔力である魔法を自在に発動、維持できる才能。その総合魔力はどれだけのものだろうか?

  ヨダレが出てきた、上からも下からも…等級が上がったらなんて言わず。今すぐに彼の家に飛び込んで改めて子作りしたくなってくる。

  服の下に手を入れて自分のアソコを触る。ショウロウ君にあれだけ使われた跡だというのに。産みたさで下着に新しいシミを作っていた。

  次に彼が来るのは『虹色要石』の加工品を取りに来る半年後だろうか?

  毎日でも会って恋人として彼を繋ぎ止めておかなければ…。

  「絶対、絶対に伴侶になってもらいましょ…そしたら子供は何人作ろうかしら…ウフフフ♡」

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  『あーーっやっと見つけた!!』

  金色の花弁が降り虹色に光る森の中、水を肉とする者と空気で全身を組成された者が巡り合っていた。

  『…あんたハ…同業者ネ、同業者どころカ、契約者が同じノ』

  『ええ、そうよ!!黒い狼タウロスの召喚契約者のウンディーネよ。』

  召喚魔法使い、ショウロウ、彼が召喚魔法の儀式を行い契約を結んだウンディーネとシルフスが水と風をまとって会合していた。

  ショウロウに選ばれ契約を結んだのは偶々以外の要素はない。

  ウンディーネを召喚しようとしたから未契約の被召喚者のウンディーネのうち誰かが選ばれ、シルフスを召喚しようとしたからシルフスの誰かが選ばれたのだ。

  『そウ、ウンディーネ、噂にはきいてるワ、魔猫の霊威を取り込んで猫っぽくなったウンディーネネ』

  『っっ何でそれを!?こっちじゃ誰も話してないのに!!』

  『噂は風に乗って運ばれル、シルフスの情報収集力甘く見ない事ネ』

  ウンディーネは頭のかつて猫っぽくなった時に生えた耳のある場所を隠すように押さえた。

  すでに魔猫の霊威は消化しきり元の姿に戻っているのだが、何処にでもいるし何処にもいないシルフスはとっくにそれを把握していたのだ。

  『でも、感謝してるヨ、ウンディーネは向こうで霊威を取り込むト、取り込んだ霊威によって喋れるようになるそうデ。アンタでショ?、口頭で、彼に被召喚精霊にも個別に得意な魔法があるって教えたノ、あの黒狼、最初の契約の時に『得意の魔法を見せてくれ』って言ってたヨ、おかげでのびのびと砂塵魔法を使えるヨ。』

  シルフスは笑顔を見せる、氷魔法が得意なウンディーネが居るように、砂塵魔法を使えるシルフス、熱波使いのシルフス、斬撃使いのシルフス等、シルフスの数だけ得意分野があるのだ。

  共通しているのはシルフスと言う種族全体で風魔法を息をするレベルで使えるという事だ。

  『…えぇそうね、あのオトコ、私の言いつけをちゃんと守ってるようで感心したわ。召喚術を深く理解してくれるヒトが増えたんなら、猫になった甲斐はあったかしら?』

  ショウロウのいる世界の方では、召喚術師が関わってはいけない魔物などの情報と共に『この召喚術で呼び出す精霊はこんな魔法が使える』というマニュアルが出回っている。

  召喚された精霊は喋れない。つまり召喚先でそのマニュアルが訂正できないのだ。

  召喚精霊たちはそれを常々歯がゆく思っていた。

  『で、シルフスは、あのオトコから取ったわけ?』

  『何ヲ?』

  『精液よ、精液、アイツ、私が呪いで還れない間、ずっと私に魔力供給と精液の提供して、魔力欠乏と魔力ポーション酔いを繰り返したから多少なりとも変質してると思うんだけど。』

  ちょうど、向こうの暦で一年位経っただろうか、今でも頻繁に召喚してくれる召喚者、ショウロウの童貞を奪ったウンディーネは自慢げにそういう。

  多少どころではない。あの時の自宅での魔力供給源となったショウロウは、その経験を体が覚え、魔力の器を無理やり広げ、精力を増さざるを得なくなった事が原因で、総合魔力がハネ上がり、精液に込められる魔力も確かに爆増しているのだ。

  「…狼タウロスにしては妙に魔力が高くて澄みきってると思ったら、オマエまぐわったのカ」

  「けっこう良かったわよぉ、カレ、おとなしい性格の割に野性的なセックスするのよ、こっちにこもったままじゃ味わえない感覚だわ。これだから向こうへ召喚されるの、やめらんないのよね。」

  「ほどほどにしとケ」

  「あなたもあの狼タウロスとまぐわってみたら?精液から取った魔力も捨てたもんじゃないわよ」

  「風のカラダでどうまぐわうんダ、本当にほどほどにしないと、今度こそこちらへ帰れなくなるゾ」

  「分かってるわ。…おっと、その黒狼から呼び出しだわ。じゃあお勤め行ってくるわ」

  ウンディーネの足元に魔法陣が光る。ショウロウが召喚魔法を使い。ウンディーネを呼び足した証拠だ。

  次の瞬間には、ウンディーネは水となり、その魔法陣に吸い込まれていった。

  「……次にアイツが契約するのハ、サラマンドラかノーマカ、あのあたりの地域なら、ジャックランタンも多いはず。情報を集めよウ。」

  それだけ呟いてシルフスもその場を後にした。風の噂を聞くために。

  ショウロウの行く末を知るために。

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