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摩耶と提督と交差するオモイ ~艦これ獣姦合同・『摩耶は提督との夢を見るのか』前日章~
提督はアタシの事をどう思っているのだろう。もし、アタシと同じような気持ちだったら……いや、このご時世にそんな悠長なことを考えちゃいけない。
「コウ――提督、今週の遠征結果のまとめだぜ。ちゃんと目を通しておいてくれよ?」
「ありがとな、摩耶。いつも悪いなこういうのは俺の仕事なのに。あと、二人の時はコウで構わない、そっちのほうが気楽だろ?」
「……そ、そっちのほうが良いか。じゃあなコウ、アタシは先に寝ちまうから」
「おやすみ。あまり夜更かしするなよ」
「おう! ぐっすりと寝てやるからな!」
アタシはまたやってしまった……今日も言えなかった。
「……クソっ! なんであんな簡単なことも聞けねぇんだよ……はぁ」
「コウはアタシの事が好きか?」口に出せば一秒ちょっとで言えるはずの言葉なのに、コウの前ではコウの『コ』の字も出やしない。アタシは自分の意気地の無さを恨みつつずっと過ごしてきた。
落ち着けアタシ、この執務室からだいぶ離れた廊下でコウが目の前にいると想定して声に出してみよう。
「こ、コウ! アタシの事、す、す……!」
「――何してンスか? 摩耶のアネキ」
発声練習中、偶然通りかかった天龍に見つかってしまう。
「おぁああああぁぁっ!? ててて天龍ッ!? い、今の聞いたかっ!? 聞いたんだな!?」
「うおぁっ!? ちょっ、な、なんスかっ!? 何の話ですか摩耶サンっ!?」
「今のだよ! アタシのッ! アタシの言ったことォ!」
逃しておけないと感じたアタシは天龍の襟首を掴んで前後に揺らす。
「聞いてないっ! 聞いてないッスよぉ!」
「ほ、本当だな……よし、なんかゴメンな……」
「イタタ……で、こんな夜中に何やってたんですか……?」
ヨレヨレになった襟首を直しつつ天龍は食い下がることなく聞いてくる。
「そ、それはまぁ……聞かないでくれ……な?」
「へっ? あ、あー……ま、まあ摩耶のアネキが言いたくないなら別に無理して言わなくてもイイっスから……」
「お、おう……悪いな天龍、夜の見回りはこっちがやっておくから」
「あ、どうも……」
天龍を部屋へと返して、夜の見回りを再開する。
「あら、天龍ちゃん。早かったわね」
「おう……なんか摩耶さんが険しい顔して変わってくれた……」
「あらあら……」
◆ ◆ ◆
「あら、摩耶さん。目にクマができてますよ」
「クマっ!? 目に球磨が出来たクマか!?」
「お前じゃねぇよ。本当ですか? 昨日は寝付けなかったからなぁ……」
「寝不足はいけません。どういう理由で寝不足になったのかは聞きませんが、出撃の際には注意力が散漫になり部隊全体に影響を与えたり、書類の整理等では見落としが目立ってしまいます、それにお肌に対する影響も……」
アレのおかげで寝不足になったアタシに鎮守府の生活指導部隊の鳳翔さんから手厚い御指導をいただいてしまう。
「――ハハハっ! それは災難だったな!」
「笑い事じゃねぇよ! 鳳翔さんは全部正論でくるから反論できないし……一体誰のおかげ寝付けなかったのか知ってんのか?」
「誰のせいだ?」
「それは勿論、コ――ンぐっ!」
「?」
マズい、ここで『コウ』と言ったら間違いなく怪しまれる。
「コーン? ポップコーンか?」
「そ、そうだよっ! ポップコーンはしおかキャラメルかカレーかで迷いに迷ってしょうがなかったんだよ! うん!」
とっさの一言に上手く乗ることが出来た。
「摩耶は意外に食いしん坊なんだな」
「っな!? ぐ……そ、そうだよ、悪いかよ……!」
ここでキレたらまた勘繰られると思い、必死に反論を飲み込む。
「……そういえば、明後日だよな」
「ん? ああ、別の鎮守府との合同戦略会議か」
各鎮守府と合同で行われる会議、基本的には一年に二回程度の会議なのだが、深海棲艦との戦いが激化している中、深海棲艦側の過激派と海軍側の強硬派による衝突が発生したおかげで急遽対策として会議が開かれることになった。
「深海棲艦側も今回の事に関しては遺憾示しているわけだし、ある程度の停戦協定を設けるのが狙いなのだろうな」
「…………」
「どうした摩耶、まさか俺の身が危ないから行くなとでも言うのか?」
「……ああ、その通りだよ。わざわざこんな危険な時に会議だなんて馬鹿げてる! 第一それはお互いの知らない奴らがおっぱじめた事だろ!」
「だからだ、あまりこの状況を良しとも言えないが、摩耶たちや俺の部下を戦争から守れるならばその手に乗らないワケにはいかない」
確かにコウの言うとおりだ、だけど納得がいかない。
「コウ……自分とか、アタシのことは考えたことねぇのかよ……」
「摩耶のことを? あるさ」
「だっ、だったらもっと――」
説得しようとした瞬間、アタシはコウに抱きしめられた。
「摩耶、今度結婚しないか?」
「っ!? はぁああああっ!? ここここんな非常事態な時なんてことをっ!」
「慌てんな。戦いが終わったら、コイツを神父に渡す」
コウの手には同じ二つの銀の指輪があった。
「こいつは特別製でよ、見事に停戦協定が結ばれたら俺は摩耶と結婚したい」
「結婚っ!?」
突然のプロポーズに戸惑いを隠せずにいると、コウはアタシの左手の薬指に指輪をはめる。
「今はカッコカリだけど、約束の式はガチ。約束だ」
「…………!」
コウのペースに乗せられたアタシはただ頷くしかできなかった。でも、それと同時に心の中で絡まってた鎖のようなものが解けていくのを感じた。
◆ ◆ ◆
「それじゃあ、行ってくる。各隊はこの一週間、十分な警備を頼む」
「「「了解っ!」」」
コウは護衛の兵士と共に重厚な車に乗せられていく。コウ自身は「護衛がついているから安心しろ」と言っていたが、私はそれが不安でしょうがなかった。
「…………!」
「摩耶さん、提督のためにここはしっかり守りましょ。あの人はきっと戻ってくるわ」
「…………ウス」
鳳翔さんの励ましに背を押されてアタシは業務に力を入れて取り組んだ。
業務を終わるころには、コウのことが心配になってこっそりと電話をかける。
「コウ、そっちの調子はどうだ……?」
『こっちは車中泊だ、今回の鎮守府は遠くてねぇ……首とか痛めないか心配だよ』
「気楽に状況説明してんじゃねぇよ、必ず帰って来いよ」
『……ああ、必ず帰ってくる』
そんな恋人の会話を交わした2日後に、アタシは膝を崩してしまう。
「――電報っ! 提督の護衛隊からだっ!」
「摩耶さんっ!」
「ほ、鳳翔さんっ! どうしたんだ!?」
「それが――」
「嘘、だろ……?」
コウを会議場所へと護送していた護衛隊から届いた電報はこうだった。
コウが乗っていた車は昨日、深海棲艦と思しき航空隊に爆撃をされた。二十と余人で編成された護衛隊の殆どが全滅、殆どの人間が爆撃の餌食になり死亡、または重症となった。現在は生き残ったごく少数の兵から事情を聴くのが最優先事項だと。
「コ、提督はっ!? 提督はどうなったんだよ!」
「…………ッ」
――鎮守府の司令官は、死亡と確認。
その事実にアタシは目の前が真っ暗になった。アタシはあれから2日間も眠り続けたらしい。体は痩せこけて、目は虚ろ、状態はかなり危険だったと鳳翔さんは語ってくれた。
「……摩耶さん、本部から会いたいという人が」
「…………会えって言うのかよ」
「提督の、元部下だそうで……摩耶さんに渡したいものがあると」
「……わかった」
アタシはコウの元部下に会うことにした。
「初めまして、摩耶さん。私はコウ司令官の部下だった柴田と申します」
「……アンタが提督の」
「ええ」
「っ! 提督は本当に死んだんだよなっ! 二度と、二度と帰ってこれないんだよなァ!」
「…………おそらく。私もそう聞かされた時は声が出ませんでした」
「…………ッ!」
アタシは思いっ切り柴田とか言うヤツの頬を殴った。
鳳翔さんや天龍が止めに入ろうとするが、柴田はそれを手で止める。
「なんで! なんでアタシたちを護衛に回さなかった!? 始めから予期できなかったのかよッ!」
「私は、そうするように頼みました! だけどっ! 本部はそれを通してくれなかった! それに私だってあの電報は信じられません!」
「あ……?」
「死亡したという電報の後、その遺体は安置所に二日間だけ送られて、その後にこの鎮守府に届くはずだったんです……なのに、私は遺体の直接確認は出来なかった」
柴田の言っていることに行き場のない怒りで沸騰しかけたアタシの頭は一瞬だけ冷める。
「書類だけで、死亡って扱いを受けたのかよ……」
「詳しい話ではコウ司令官の遺体は跡形もなかったと聞いていますが……そして唯一残ったのがこの軍帽でした」
そう言って柴田はアタシに焼け焦げてボロついているコウの軍帽を渡す。
「私も信じています、コウ司令官が生きていることを……」
そこからアタシの頭は再度真っ白になり、気がついたら医務室のベッドの上だった。
「――ああ、アイツに悪いことしちまった……」
目が覚めたアタシはすぐに柴田に手紙を送り、軍帽を元の場所であるコウの机に置く。
「…………コウっ! アタシは、アタシはどうしたらいいんだよ……っ!」
◆ ◆ ◆
「う、うう……が……」
体中が熱い、焼けるような痛みに……火薬の臭い、俺は……一体。
周りが燃えてやがる……畜生、敵に襲われたのか……。
「ほう、まだ生きていたのか。流石は陸軍上がりの司令官だ」
「ぐ、あ……?」
なんだお前たちは? 軍の、人間か……足の感覚もなければ、左手の感覚もない……が、なんにせよ、助かった……のか。
「――本部からは何と?」
目が覚めた。ここは軍の病院か?
「この被験者を使って実行せよと。声帯も壊れ、四肢は損壊、皮膚は焼けただれているが幸いなことに内部は良好だ」
「死亡判断は済ませておりますので、すぐに準備に取り掛かれます」
「ぐっ……!? が、ぁああっ……!」
被験者? 何の話だ!? 俺は何かされるのか!? ふざけるなっ! みんなは!? 摩耶は!?
「っ!? こいつ、何という生命力だ……おい! 押さえておけ、麻酔で眠らせる」
なっ、まて! やめろっ! やめ――
(…………ここは?)
あの後俺は何をされた? 次に目が覚めたと思ったらここは何処なのだ?
(体は動く……でも視線が低い)
小綺麗だが牢屋のような施設。辺りに人はいないがガヤガヤという声が聞こえる。匂いも消毒液のようなツンとくる匂いが鼻に入ってくる。
「(おいっ! ここはどこなんだ! どうして俺はここにいる!)」
そんな俺の声に気づいたのか白衣を着た一人の女性が入ってくる。
「(なあ、そこのキミ! ここは何なんだ、ここから出してくれないか!)」
「――博士! 目覚めました、吠えています!」
「なにっ!? 本当かね! おーいっ!」
俺の声を聴いた女性も白髪の生えた爺さんが騒ぎ出す。しばらく騒いだ後、軍服を着た司令官らしい男が現れる。
「(……? お前、誰だ?)」
「ほう……まーた、変な実験成功させやがったか……本部め」
「(おい、状況を説明してくれ!)」
俺はその男に敵意をむき出しにして話しかける。
「ぎゃんぎゃん叫ぶな、犬っコロ。穏便になれ」
「(あ゛あっ!? 誰が犬だテメェ!)」
「御堂中将、彼は狼です。絶滅危惧種のニホンオオカミです」
「(お前も失礼な奴だな! 俺はにんげ――って、狼?)」
白衣を着た女性の一言に俺はきょとんとする。
「(な、なんだ? 狼? 俺は今狼って言われたのか?)」
「なんだかよくわかんねぇってツラしてるのはわかったからよく聞けよ、えーと……お、おおっコロ?」
「(いやもう狼でいいよ……)」
「ほいコレ」
俺は御堂という男に鏡を向けられる。そこに映っていたのは獣面した――というか獣そのものの面をした俺だった。
「(これが、俺ェ!?)」
「驚くだろうよ。よし、席を外してくれ」
御堂は女性にそう声をかけて部屋には牢屋に収まった俺(狼)と御堂という男だけとなった。
「災難、というべきか……簡単に言うとな、よいしょっと」
御堂は地面に座り込み、懐から旨そうなジャーキーを取り出す。
「お前は軍の本部の命令で狼にされたんだよ。いわゆる高性能の軍用狼だ」
俺は御堂の言葉に疑問符を浮かべるばかりだった。そんな俺の思考が伝わったのかさらにかみ砕いた言葉で説明してくれる。
どうやら俺は運動機能が絶望的に失われて生存が困難という人間を使った実験に強制的に参加させられたらしい。
ご法度とされるクローン技術で体を作り出し、人間の脳や心臓を非公開のテクノロジーで無理やり埋め込まれたということらしい。狼の体にしたことは脱走等の万が一のことを予測しての事らしい。
「……ま、そういうこった。人の話は通じてるらしいが、外部にそのことを話さないように声帯は狼のモノを使用している。運動機能としてはまあ、問題ないだろ?」
「(ちょっと違和感は残るけど、慣れればそれなりにな)」
「本部はこの成功例を機密扱いにするはずだから……お前は間違いなく消される」
「(はぁ!? 消されるってことは……!)」
「殺処分だ、惜しいがな」
俺の言葉――というか獣語がわかるのか完璧な返答をしてくれる。
「(ふざけるなよ! もっと生き物を大事にしねぇのか人間ってのは!)」
「まあまあ、そう怒んな。幸いここにいるのはお前と俺、監視カメラもないときた」
「(ん? それって……)」
「逃がすんだよ。お前を」
「(お前やっぱ通じてるだろ?)」
「とにかく、こいつは俺からのプレゼントだ」
御堂は俺に笑顔で近づいて首元に何かをつける。鏡を見せられた時にそれが赤い色の首輪だと分かる。
「(おまっ――俺は飼い犬じゃあねぇっ!)」
「いいんだよ、そしてコレ」
ツッコもうとする俺を無視して、御堂はもう一つのプレゼントを見せてくる。
「(これは……俺と摩耶の……!)」
◆ ◆ ◆
(コウ……ごめんな、アタシがちゃんとしていれば……)
時は経ち、アタシはみんなの意見もあり、海の見える場所にコウのお墓を建てた。そんなに立派なものではないが、特注家具職人たちが丹精込めて作り上げてくれた。
(コウ、本当に……)
お墓の中には遺骨がない。空っぽのお墓だが、それはコウがどこかで生きているんじゃないかと私の中で希望を支える唯一の根拠だった。
「摩耶さん、もう……」
「摩耶のアネキ、提督も心配してるぜ……」
「……鳳翔さん、天龍、すまないけどもう少しだけ……もう少しだけっ、させてくれないかな……?」
「「………………」」
鳳翔さんと天龍はアタシの気が済むまで待ってくれた。
「天龍、も、もし提督が生きてたら、お前はどうすんだ……?」
「俺なら、摩耶のアネキを心配させたことでタップリ説教してやろうかなって思ってます」
「……アタシも同じだ! 帰ってきたらしばき倒してやる!」
だから、だから帰ってきてくれないか……コウ。
◆ ◆ ◆
「(あの野郎……脱走の手引きはしてくれたとは言え……鎮守府には連れて帰ってくれねぇのか……)」
俺は御堂という男の手によって無事に脱走を果たした。もちろん最初の方はこの体に成れるために御堂の鎮守府に預けられていたが、一年後体を自由自在に動かせるようになり、食べちゃいけないモノを学んだ(これが結構ショックを受けるものばかりだった)。
そして御堂から地図と食料を渡されて、御堂の鎮守府を後にした。
「(で、ここは……以前に摩耶と一緒に来たことがある場所だな)」
地図は風に飛ばされ、食料は早い段階でソコを尽き、寝ているすきに『犬』という漢字が描かれた巾着は悪ガキに盗まれるし散々だった。
ふらふらになりながらもようやく俺は摩耶との思い出の地である海の見える場所へと到着した、それはつまり、鎮守府が近いという確かな証拠だ。
「(ん? あそこにあるのは墓か? 俺が人間だったころはなかったな……)」
いったい誰のだろうと思い、確認しに近づくと俺はそこで衝撃的な真実を受け止めることになる。
『――鎮守府、提督――鋼之墓』
そこに刻まれていたのは俺の名前だった。
「(お、俺の……墓っ……!?)」
俺が死んだことになっている――だがそのショックは意外にも軽いモノだった。
御堂にも言われたが、俺は世間的に死んだことになっている、それに死んでから一年も経つ、墓があっても不思議と疑問は出てこなかった。それよりも……
「(そうか、俺が死んだってことは……アイツらや摩耶は今頃……)」
俺が死んだことによる摩耶たちの異動、もしくは新しい提督の着任を予想した俺は「居場所がない」という現実を冷静に受け止めていた。
「(なあ、人間だったころの俺よぉ……摩耶に言い残したことがあったのは知ってるし、恋人らしいことを微塵もしてやれなかったなぁ……)」
俺は疲労で動きにくくなっている四肢を動かして墓石の裏に伏せる。
「(せめて、せめて摩耶に一度だけ会うことを許してくれるなら……俺は……)」
薄れゆく景色の中、俺の脳内には摩耶にしばかれる映像や、摩耶の怒った顔、摩耶の照れた、嬉しそうな顔がグルグルの回っていた。
「(これが、走馬灯ってやつ……か……ハハ……最期の、もうけ、モンだよ……)」
さようなら、みんな。すまねぇ、御堂。愛してる――摩耶。
「――提督……アタシはよう……」
その時だった、俺はその声に惹かれて、腹から声を出していた。
「な、なんだっ!?」
「(摩耶、俺だっ! コウだよっ!)」
「お、オオカミ……か?」
俺は何かの縁か奇跡なのかはわからないが摩耶と再会を果たしたのだ。
◆ ◆ ◆
あれから一週間が経った。
「コウ~♪ ご飯だぞ~食え~♪」
「(もうご飯か、時が経つのは早いなぁ……)」
本当になんの奇跡か人だったころの『コウ』という名前を貰い、摩耶とアレまでしてしまった……
「(摩耶、本当に大丈夫なのか……? 体とか、なんともないのか?)」
「ん? なんだコウ~? またシたくなったのかよ、しょうがねぇなぁ~♪」
「(いや、違っ!? そういうわけではなくて、ちょっ――アーッ!)」
発情やらなんやらで記憶がおぼろげな点もあるが、あれ以来すっかり摩耶はアレの虜になってしまったわけで……本当に大丈夫なのだろうか。
摩耶が鎮守府の司令艦として指揮をしていたとはびっくりしたがね。
「(摩耶、愛してるぞ)」
「ん? なんだなんだ、甘えん坊め♪」
言葉が伝わっていないのかわからないが……これからも、よろしく頼む――摩耶。
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