007-020
耳長屋敷の井戸は屋内の炊事場のところにあった、利便性を考えれば当然の配置なのかも知れないが、下水設備も炊事場にしか無く、ダインが入浴に炊事場を選んだのも当然の結果でもあった。
ディセルト 「こんなところで本当にいいんですか、もっと気の利いた部屋も有りますけど」
ダイン 「構いませんよ、むしろ実用的な作りの方が安心出来ますね、人は自身の価値を理解して無いと飾り立てるモノなんですよ」
ディセルト 「とても含蓄のある言葉だと思います、飾る事は騙す事に繋がりますからね」
ダイン 「理解して貰えて嬉しいですよ、遊魔以外に言っても相手にされない類いの言葉でしたから」
ディーティエ 「耳長は着飾る必要なんて有りませんから、自然の耳長が一番美しいと思います」
レ・ミュウ 「そんな事言ったら、容赦なく剥かれちゃいますよ、主的には裸が一番って意味も含んでますから」
ディーティル 「私達は全然大丈夫ですよ、服って日常の危険から身を守る物ですから」
ダイン 「本来の用途はそうですよね、私達も北部の寒さに備えて服を作りましたから、魔龍だったミュウは服なんて持っていませんでしたし」
ディセルト 「ミュウの服ってダインさんが作った物なんですか、色々と多彩ですよね」
ダイン 「尻尾に任せれば大概の事は出来ますから、今からその一例をお見せしますよ、井戸の水を直接汲み上げてもいいですよね?」
ディーティエ 「釣瓶を使わないんですか?」
ダイン 「私の生まれた文明の道具を尻尾で再現します、尻尾に毒は無いので安心して下さい」
ダインは尻尾を井戸まで延ばすと、先端の皮が剥けてピンクの大小触手が無数に出現する、その中の小さな触手が延びて井戸の中へと入り込んで行くと、井戸に降りた触手が太くなり、その根元から尻尾が段々と太くなって行く。
ディセルト達はその様子を興味深く眺めて、遊魔という未知の存在を見極めようと努力する。
ディーティル 「井戸の水が尻尾の中に移動しているんですか、これなら水汲みもだいぶ楽になりますね」
ダイン 「水汲みポンプの魔導具は既に人類大陸では実用化してますけどね、北部人類圏では魔導具自体を見かけませんけど」
ディセルト 「守護者の意思が働いているのだと思います、今でこそ耳長崇拝が盛んですが、私達が来る前は呪術師の占いが盛んでしたから、もっとも呪術師が私達に従うように広めたんですけど」
ダイン 「魔導具文明を意図的に封じていたという事ですか、守護者の存在に益々興味が湧いてきますね」
ディセルト 「それはお互い様のようです、守護者は遊魔を求めています」
ダイン 「第三者を介した愛の告白の様ですね」
ダインは感想を口にしたが、守護者は応えてくれなかった様だ。
その後ディセルトは静かに変化して行くダインの尻尾を見守り、遂にお風呂の準備が整った。
丸々と太った尻尾は入浴に十分な量のお湯を蓄えて出番を待っている、ダインは根元から尻尾を切断して、尻尾を独立させるとディセルトに向かい合って、映像を映し出す。
ダイン 「このお風呂は色々な入浴方法を選択出来ます、泉での水浴びの様に入る事も可能ですし、先進的な入浴装置としても使う事が出来ます」
ダインの言葉に対応して映像が切り替わる、泉での水浴びは円柱水槽に浸る映像で、先進的な入浴装置は魔進化時の尻尾カプセルの姿が映し出される。
ディセルト 「水浴びは普通の水浴びですよね、ならここは先進的な入浴を体験したいと思います」
ディセルトは意外と恐れ知らずの様だ、ダインは半分冗談で尻尾カプセルの姿を映し出したのだが、まさか選ぶとは思っていなかったのだ。
ダイン 「まさかこちらを選ぶとは予想外でしたが、選んで貰った限りは最高の入浴をプレゼントしましょう、先ず、この呼吸器を装着して貰ってから、中に入って貰います」
尻尾から触手が一本延びてディセルトの前で停止すると、先が漏瑚の様に変化する。
ディセルト 「これで口と鼻を塞ぐわけですね」
ダイン 「はい、見た目に比べて良い匂いがすると思うので、被せてみて下さい自動的に吸い付きますので」
ダインの言葉に従って、ディセルトは先端の漏瑚を口と鼻を覆う様に覆うと、漏瑚がピッタリと張り付く。
ディセルト 「本当に心地良い香りです、生臭い物かと思ってました」
ダイン 「不快感を与えない様に気は使ってますが、見た目の方は難しいんですよ、私の想像力が狂っていますので」
ディーティエ 「自分でもそう思っているんですね、ディセルトも別に無理しなくてもいいのに・・・」
ディセルト 「はらわたが一番美味しいのと同じだと思います、硬い肉で護られているはらわたが柔らかい様に、中に入る方が凄い体験になると考えたんですよ」
ディーティル 「ディセルトの直感って結構正しいからね、それで私達三人だけが生き残れたし」
ダイン 「まぁ、私の入浴装置はもっと気楽なモノですよ、ただ今からはちょっと厳しいかも知れません」
ダインの尻尾に横線が走るとそこから上下に分かれる、上はただの表皮の様だが下は肉で出来た分娩台の姿をしている。
ディセルト 「ここに座るという事ですね、何だか化け物の口みたいですけど」
ダイン 「まぁ大差は有りませんね、忘れていましたが入浴なので衣服は脱いで下さい、呼吸機は一旦外しますが座ったらまた付けて下さい」
ダインの言葉通り呼吸機は一旦口から外れる、ディセルトはダインの言葉に従って躊躇なく衣服を脱ぎ捨てるとスレンダーな耳長の裸体が現れる。
ディセルト 「これでいいですよね、男の人に見られるのって初めてな様な気がします」
ダイン 「そういえば耳長は騎士の道に進むと余り男性とは接点が無いと聞きましたよ」
ディーティル 「騎士は種族の守護を担いますから、魔力に優れていないと騎士には成れませんから男性はいないんですよ」
ダイン 「純粋魔力ですね、空を飛べる優位は圧倒的ですからね、障害物が無く真っ直ぐ移動出来ますからね」
ディセルト 「それは地の王との戦いで実感しました、地上を行軍するって制約多いですよね」
ディーティエ 「飛んでると岩落とすだけで武器になってましたからね、綺麗な戦いじゃ無かったけど、やらなきゃ生きていませんでした」
ダイン 「生き残ってくれた事に感謝しますよ、美しい女性との触れ合いは私の心を満たしてくれますから」
レ・ミュウ 「主は魔龍のミュウとでも満足してたじゃ無いですか」
レ・ミュウはダインの言葉に反応して存在を示す、ダインの心が新しい牝に惹かれているのは確かだからこそ、自身の強みをアピールしておくのだ。
ダイン 「そうですね、魔龍も耳長の愛でる要素です、三人にもその力を与えますよ、魔龍が三体居ればこの国の掌握など容易いでしょう」
ディーティエ 「そんな事は絶対にしませんけど、そもそも耳長が魔龍になるなんてまだ信じていませんし」
ディーティエはダインの言葉に拒否を示した、ダインの想像以上にこの国への想いは強い様だ、だが、ダインにはそれを塗り替えてしまう自信もある。
ダイン 「魔龍の力の例えですよ、まぁ今は先の話よりも入浴でしたね、ディセルトの準備は出来ている様なので始めます」
その言葉に従って入浴装置は本格的に動き始める、跳ね上がった表皮が閉じてディセルトを包み込むと、今度は上部の表皮に亀裂が走り膨らむと同時に中の様子が露わになる。
ディセルトは眼を瞑って微動だにしないが、液体に包まれた身体は若干浮き上がって大地の縛りから開放された様でもある。
ディーティル 「映し出された絵と違って中で浮き上がってますね」
ダイン 「あれは入浴とは別の映像だったんですよ、全身を綺麗に洗い上げるには液体に完全に包まれた方が効率的ですよね」
ディーティエ 「正直、よく解りませんけど、気持ちよさそうな感じはします」
実際、ディセルトは未知の心地良さを味わっていた、身体に重みを全く感じずに宙に浮く感覚で、余りの心地良さに眠くなって来る、そしてディセルトの意識は途絶え、自身の身体に襲い掛かるダインの秘術など感じる事は無かった。
都合よく、無抵抗な女体を得たダインの行動は早い、呼吸機の内側では口から触手が潜り込んで酸素吸入を行っている様に見せているが、実際には喉奥から鼻腔に侵入して脳への堕液注入が着々と進みつつあるのだ。
ダイン 「全身入浴は遊魔能力が惜しみ無く投入されてますから最高だと思います、ただ、現時点では私は不可能なんですよ」
レ・ミュウ 「主はそのままがいいです、主だけが男の匂いを持ってますから、アレは側で寝ると心地良いんですよ」
ダイン 「私も小洒落た匂いなど纏うつもりは有りませんけどね、ですが女性には良い香りを期待してしまうんですよ」
レ・ミュウ 「主は匂いでも牝を染めるつもりなんですか?」
ダイン 「え、私ってそんなに匂っているんですか、自分の匂いは解りませんから」
ディーティエ 「そんな事は有りませんよ、北部の人間に比べれば全然です、でも何だか嗅ぎたく匂いなんですよね、そして、その匂いはレ・ミュウにも付いてます」
ディーティル 「そうですね、二人から同じ匂いを感じます、もしかすると遊魔の匂いなのかも知れません」
ダインは二人の言葉を受けて自分とレ・ミュウの匂いを嗅いでみるが、耳長達が言う様な違いは感じられない様だ、そして今度は自分の生え替わった尻尾を掴んで匂いを嗅ぐと何かに納得した様で、次にレ・ミュウの尻尾を掴んで匂いを確かめる。
レ・ミュウ 「もう、大胆ですよ、尻尾は敏感なんですから」
レ・ミュウが妙に艶の有る言葉を返すと、ダインは先端を剥いて尾ニプルを露出されると、その先を咥え込んで啜り始める。
レ・ミュウ 「もう、二人が見てるのに・・・でも尻尾変化させて疲れているんですよね、疲れに遊魔乳はよく効きますから」
ダインはレ・ミュウの尻尾を扱いて、母乳を更に啜ると立ち込める甘い匂いに、ディーティエとディーティルも食い入る様に見つめている、そこでダインは啜る事を止めて二人に問い掛けてみる。
ダイン 「興味が有るなら啜ってみますか、ミュウの乳量は少ないので貴重ですよ」
ディーティル 「本人の許可も得ずに勧めてもいいんですか?」
ダイン 「遊魔の母乳は私の財産でも有りますから、ミュウが拒む事は有りませんよ、本当はミュウも啜って欲しいですよね?」
レ・ミュウ 「主は意地悪です、母乳を褒められる事は遊魔にとってとても嬉しい事ですから、自分が人を幸せに出来るって素晴らしい事ですから」
レ・ミュウに拒絶の意識が無く、むしろ勧められる様な言葉を貰った事でディーティルも自分に素直になった。
ディーティル 「なら、飲んでみたいです、この匂いの乳が美味しく無いわけ有りませんから」
当然一連の流れはダインの罠でも有る、わざとレ・ミュウ乳の香りを撒き散らす事で耳長の優れた嗅覚に訴えたのだ、そして罠に嵌ったディーティルは恐る恐るレ・ミュウの尻尾を手に取ると一気に口に咥え込む。
ディーティエ 「狡いです、次は私にも啜らせて下さい」
レ・ミュウ 「ミュウは乳量が少ないからそれぐらいにしてね、二人に味わって欲しいから」
レ・ミュウは言葉を掛けたものの尾ニプルはちゃんとロックしている、ディセルトを堕とした後は二人共魔進化する予定に変わりは無く、遊魔乳に変わる前の二人の母乳をダインが乳比べしたいのだ。
そうダインはディーティエとディーティルには射乳堕としで、遊魔への魔進化を懇願させる事を企んでいた。
おまけ
ディーティエ 三天人の真ん中の年齢など、彼女等はちょうど百歳ずつぐらい歳が違うのでディーティエは七百歳ぐらいである。
騎士としての主な役割は兵站担当で、ディーティエ自身が野戦食として開発した薄パンは今やディーラル王国の主食ともなっている、この薄パンは耳長の料理を北部の食材で再現した物だが、北部の寒冷な気候でより日持ちする料理となった。
薄パンは三日分ぐらいを纏めて焼いておき、主菜となる料理を包んで食べるのが一般的で、包む主菜は肉の焼き物から豆のシチューまで幅広い料理と一緒に食べる、また日が経って硬くなった物は粥にして食べられており、ディーティエはディーラル料理の母とも言える存在だ。
そしてディーティエの本領は物資の管理にあり、自分達が北部に持ち込んだ物から献上品まで様々な物を維持管理するのが今の生き甲斐だったりする。
耳長らしく穏やかな性格で、三人の中で一番騎士としての腕が低く、ディーティエが生き残ったのは単に戦場に出なかっただけである。
クフィカールでの空中運搬業務などを担っていた為に当然処女で、少し幼く見える容姿はダインの好みである。