【R-18】お姉ちゃんを墜とせません!【ザシアン♀】

  [chapter:お姉ちゃんを墜とせません!]

  『ザシアン、1vs5を一気に覆し、敵チームをオールノックアウト! どんなに劣勢だろうとやはりこのポケモンが、バイオレットチームの勝利を、約束するっ!!』

  エオス島を包む寒い空気の中、それに似つかわしくない熱い歓声とともに、テイア蒼空遺跡が煌めく刃に照らされる。エオスエナジーを纏いし剣は敵チームのポケモンを薙ぎ払い、戦闘不能へと追い込んだ。試合終了の合図とともに、その剣の持ち主、ザシアンのもとへとチームメイトが駆け寄った。

  「ザシアン姉様っ!! 最強です!!」

  「姉様カッコいい……結婚しよ……」

  「ザシアンお姉ちゃんさっすがーっ!」

  「……流石です」

  「ふふ、ありがとう。次のバトルも頑張ろう!」

  彼女の大活躍に、チームメイトが目一杯褒めちぎる。キュワワー、ブラッキー、リーフィア、ミューツーが順番に褒めて、それにウインクを返して答えるザシアン。最強のチームと名高いこのチームは、皆の姉として親しまれているザシアンをリーダーとして、最高の雰囲気を築いている。一種の崇拝か何かのように見える部分も垣間見えるが、なんにせよここまでのまとまりも強さも兼ね備えたチームは他にいない。名実ともに、最強のチームとして君臨していた。

  「だぁーっ! また負けたーっ!!」

  ところ変わって、控え室。そんなチームに負けたリザードンはそう吠える。リザードンは何度もザシアンのチームと戦っているが、連戦連敗。今回は一番上手くいき、最後の展開でなんとかリーフィアとミューツーを倒したのだが、消耗したところをザシアンに倒され、チームメイトも成す術なくやられてしまった。全く勝てない日々が続くと、どんどんどんどんイライラが募る。

  「アイツほんとにバトル中にレベル下げられてるのかよ!! 最初から強すぎだろ!! おれのユナイト技ぜんっぜんきかないし、一生《こうそくいどう》して落ちないし!! ムカつくムカつくムカつくーっ!!」

  癇癪を起こしながら、クッションをポコポコと叩くリザードン。いつものことなので触らぬ神に祟りなしと、即席チームを組んでいた仲間は退散した。

  「くそぉ、なんとかアイツに勝てないのかな……」

  はぁ、とうなだれていると、二つの歩み寄る影が。ポン、といきなり背中を叩かれてリザードンはビクッとして振り返ると、そこには二匹の体躯の大きなポケモンがいた。

  「分かる、分かるぜリザードン」

  「アイツチームメイトに恵まれてるだけなのに調子乗ってな!」

  「……が、ガブリアスっ、バンギラスっ」

  うんうん、と言いながら、そのガラの悪そうな二匹、ガブリアスとバンギラスはリザードンに同調する。だが、リザードンは少し戸惑い、バンギラスの言葉には同意しがたく思っていた。彼らはチームで負けていてもザシアンとのタイマンでは時には勝っているが、対してリザードンは試合だけでなくザシアンとサシになる時でも一度も勝っていない。エオスでも随一と言われたこともある得意のユナイト技、《アースクラッシャー》も、彼女は様々な技を駆使していとも容易くいなしてしまう。ザシアンが恵まれている、と感じるのは事実だが、それ以上に自身があまりにもザシアンに勝てないことに腹が立っていたのだ。だが、それを否定することもできず、リザードンは見栄を張って、そうだな、と歯切れ悪く答えた。そんな所に、また遅れて少し小柄なポケモンが、大層不機嫌な顔をしてやってきた。

  「そうですよね、ずっと頂点に君臨してますし、そろそろ鼻っ柱を折ってあげたいですよね」

  「お、ルカリオ。珍しくこういう話題に乗り気じゃないか」

  「そろそろ分からせてやりたいんですよ、バンギラス。誰がユナイトバトルを切り拓いて来たのかを。躾のなっていない犬には私たち先輩が躾けないと、でしょう」

  妖しく笑った、ルカリオ。ザシアンが来るまでは彼がトッププレイヤーだった時期もあったが、今は下火と言ったところ。彼の言葉にすぐにはガブリアスとバンギラスもピンと来てなかったようだが、その顔をみて遅れてニタニタと笑い始めた。

  「おいおい、いいじゃねーかルカリオ! 意外とあくどいのな、お前な! オレは嫌いじゃいぜ!」

  「私だって我慢ならないのです。出る杭は打たれることを理解してもらわないと」

  「俺はルカリオやガブリアスほど早くに参戦してたわけじゃないけど、混ぜてくれるよな! オレもあいつを分からせてぇ!」

  「もちろんですとも、一緒に分からせてあげましょう。私たちが上だ、と」

  そんな会話についていけないリザードン。上だとか、しつけだとか、よく分からないけど、何か良くなさそうなことをしようとしているように感じた。どうしよう、どうしよう。ここから離れた方がいいのかな。そう、惑っている間に、バンギラスに手を掴まれた。

  「お前も行くよな? リザードン」

  「えっ!? いや、でもぼくは……」

  「いいだろ~、オスならそういう欲は一つや二つはあるだろ~? それに多い方が楽しいしな!」

  ガブリアスが指している欲って何だろうと思いながらも、強く否定できないリザードン。バシバシ、と背中を強く叩かれながら言われて、何だか断れなかったのだ。

  「お、おう! もちろん、おれも、いくぞ! まかせと、け!」

  「よーっし、ザシアン分からせ会兼リザードンくんの[[rb:経験値稼ぎ > ファーム]]会だーっ!」

  結局、戸惑いながら、そもそも何をするのか分からないまま、約束をしてしまう。しかも、この会場の外で、特にユナイトバトルに参加しているポケモンとは会いたくなかったのに。リザードンは後悔しながら引き攣った笑みを浮かべていた。

  「……ザシアン姉様との、夜……」

  そして、その会話を扉越しにこっそりと聞いて笑みを浮かべる、不審な赤い影がいることにも、誰も気がつかなかった。

  [newpage]

  「……リザードン来たか?」

  「いや、まだですね」

  「おいおい、どれだけ待たせるんだよ〜?」

  夜の廃工場の一区画。騒音というものを気にすることなく元気よく話すガブリアスとバンギラスに対して、ルカリオは甚く神妙な顔つきをしていた。

  「まぁビビったんでしょう。アイツ、ビビりっぽさそうですし」

  「進化するまでずっとせこせこ野生ポケモン狩りしてるもんな」

  「そうです、同期のくせに私にすら全く敵わない雑魚ですからね」

  ルカリオとバンギラスが嘲笑う声に、ガコッ、と物音。誰もいないはずのこの区画に鳴り響く異音に対して、不思議そうに彼らは辺りを見渡した。

  「ん? 何の物音だ?」

  「さぁ? あっちからじゃね?」

  物音のした、入り口の方に向かっていると、ダッダッダッと駆けてくるザシアンが入ってきた。

  「やぁ! ごめん、待たせたかしら?」

  「おぉ、ザシアンか! 来てくれて嬉しいよ」

  ガブリアスが機嫌良くそう言って迎え入れ、両者ニコニコと受け応える。こんな怪しげなところにのこのこと現れたザシアンは非戦闘時のフォルムで、いつも愛用してある剣は携えていなかった。

  「それで、ワタシに何の用? バトルならいつでも受けて立つよ」

  「え? まさか、戦うと思いながらわざわざ剣を置いてきたのか?」

  「うん、だってあなた達が置いてきて欲しいって言ってたから。何かおかしい?」

  「はは、まさかそれでも勝てるとでも言いたいのですか?」

  「そうだよ?」

  「……本当に、貴方は舐めた態度ですね」

  「あぁ。上下関係を、分からせた方がいいよ、な!」

  あまりにも素直に自身の考えを伝えるザシアンに対して、静かに怒りを表すルカリオと、すぐさまザシアンにマウントを取って、身動きが取れないようにさせるバンギラス。それにも、ザシアンは全く意に介していないようだった。

  「あら、バンギラスもいたの? ハンデバトルでもさせたいのかしら?」

  「このバトル狂が。分かるだろ、こんな外れの工場に呼ばれて、オス三匹に囲まれて、俺に捕まって。ま、察しの悪い『お姉様』に、俺たちが分からせてやるんだから、感謝しろ、よ!」

  「んっ……!?」

  ぐちゅ、と下腹部から濡れた音が鳴らされる。ザシアンの体内に生まれる生暖かい感覚。バンギラスが、ザシアンの中に入れたのだ。彼女とバンギラスの身体から見えるのは、赤黒いすぐさま腰を動かし、岩石のような身体をザシアンにぶつける。見え隠れするバンギラスの性器はザシアンの体躯と比べてみても大きく見え、痛みを感じそうな棘付きのものであった。

  「おいおい、せっかちだなバンギラス。どうする、ルカリオ」

  「まぁいいでしょう。結果的にザシアンのプライドさえ折れればいいのですから。そのことに異論はないでしょう?」

  「……ま、異論はねぇけどな」

  そんな光景に、他人事だと言わんばかりのガブリアス。ピリピリとした様子のルカリオの言葉に適当に応えつつ、胡座をかき傍観の姿勢を取った。

  「ふっ、ふっ、ふっ!」

  「……へぇ、あなた力強いじゃない。今までで一番かも」

  「舐めるな! 俺はエオスで一番の力自慢だ、ぞ!」

  「んぅ、いいわね。もっとちょうだい」

  必死に腰を動かすバンギラス。それに合わせて、ザシアンは気持ちよさそうな表情をして、バンギラスの責めに嬌声をあげる。バンギラスはそれに気を良くしてか、浅ましいとまで思えるほど淫らに腰を振り倒している。だが、横から見ていたルカリオは、ザシアンのそれが演技であることは簡単に理解し、さらにイライラを募らせていた。

  「そんな余裕をぶっこいて、いいんですか?」

  「あはっ、いいマッサージじゃない。貴方が提案してくれたのかしら? 流石先輩ね、ありがとう」

  「……まだ立場が分からないようです、ね!」

  これ以上が嫌なら態度で示せ、と伝えたつもりが、皮肉と取れるようなお礼の言葉に、ルカリオは怒り狂った。ザシアンの頭部をガツンと殴り、響くのは鈍い音。流石のザシアンも、痛みで顔を歪めた。

  「ほら、口を開けなさい。先輩に従わないとどうか、分かってるでしょう?」

  自身の、体格と比べて大きく見えるイヌ科特有の竿を彼女の口元に近づけ、ギロリと睨みつけるルカリオ。それに怯えたのか、ザシアンはゆっくりと口を開き、軽く先端を咥える。

  「そうです。新参者の雌犬はそうやっていればいいのです、よっ!」

  ようやくルカリオは愉快そうにし、容赦なく腰を動かしてその口を犯し始める。ガポガポと音を立てて、わざと苦痛を与えようと強く、強く腰を叩きつけていた。

  「あーあ、あの青い犬はえらく本気だこと」

  さすがにここまで本気だと引くわ、とガブリアスは胡座をかきながら傍観する。面白そうだと思ったし、丁度欲求不満だったから乗るには乗ったが、流石に度を越してるだろ。こんな乱交にもノリノリで参加するような薄っぺらい倫理観しか持ち合わせていないガブリアスでも、そう思った。恨みややっかみとはポケモンを狂わせるもので、正義に厚いはずのルカリオがまさかこんなことをするなんて。だが、その心の中の言葉とは裏腹に、ガブリアスは愉快そうに顔を歪めていた。

  「はぁっ、はぁっ、まず一発、出すぞっ!! グゥッ!!!!」

  「こっちは早いし。まぁオレとしてはセックスできればどうでもいいんだけどな」

  腰をピタリとひっつけ、グイグイと外に漏らさないようちんぽを押し込むバンギラス。目は大分蕩けており、随分気持ちよかったんだろうな、と言うことが見ただけでわかる。ずぷ、と引き抜くと、ザシアンの秘部から漏れる白濁液。一度の射精で彼よりも大きな体躯のザシアンだが、それでもどぽどぽと溢れるほどの量が注がれていた。

  「あー……ガブリアス、大分コイツ具合いいぜ。お前も使えよ」

  「いわれなくても、そろそろ変わってもらいたいところだったぜ」

  交代の声をかけられて、ガブリアスはようやくヨイショと言って腰を上げる。横から歩いて彼女の後方へと歩いていくガブリアスの股に聳えたモノをチラリと見て、少し驚いたような目をしていた。

  「ほんじゃま、オレもいただくからな。まぁこんな怪しい誘いにまんまと乗ったお前が悪いんだ、悪く思わないでくれ」

  スリットから生える2本の竿。形はつるりとしており、大きさもさほどではないが、合計の質量や体積は明らかにルカリオやバンギラスのそれを超えている。それをゆっくりと2本とも差し込めるように慎重に入り口を探る。その入り口を竿が掠めた時、ザシアンは少し身体を震わせた。まんこはここだ、と言わんばかりにガブリアスのそれを二つとも咥えて、中へと導こうとしたのだ。

  「……! へへ、欲しがるじゃねぇか、ザシアン。じゃあ、2本とも気持ちよくしてくれよな」

  ガブリアスは少し驚きながらも、また一段と笑った様子を見せる。グイッと奥へ腰を動かすと、キュッとガブリアスのものを歓迎するかのように、二本のモノを中へ中へと誘い、締め付ける。

  「なんだザシアン、えらく物欲しそうにするじゃないか。ユナイトバトルの伝説を作るポケモンが色欲魔なんて、ファンに知られたらどうなるだろうな?」

  そう非難しつつも、ガブリアスは大層上機嫌に話していた。

  「でもま、オレは知ったこっちゃない。セックスが気持ちよけりゃ何でもいいんだ。もっと善がって締めてくれ。アンタみたいなのが気持ちよさそうにしてっとオレは唆るんでね」

  ガブリアスは、剣の王と謳われるザシアンが目の前で乱れている様子が嬉しいようで、ニタニタと笑い、腰を振り始める。動きは大きくないが、ザシアンの目は少し細められている。反して、ルカリオは不機嫌そうにしていた。

  「……こっちも、激しくしますよ」

  グッとザシアンの後頭部を乱暴に掴み、また激しく責め立てる。それじゃ窒息させてしまうのではないかと思わせる責めは、怒り心頭であるように見えた。うーわ、とガブリアスは小さく漏らしながらも、自身の責め苦はやめやしない。ただ、協力関係でしかないから、咎める者はいなかった。

  そこからは、声を発することなく、身体がぶつかる音だけが響く。破裂音のようなその音は、リズミカルに大きく、大きくなっていく。荒れる吐息、結合部から垂れる液体。段々とその情事が激しくなっていくことが見て取れた。

  ただ、それを見ているだけだったバンギラスは我慢の限界のようで、休憩をやめてザシアンの隣に寄ってきた。

  「ガブリアス、ガブリアス」

  「なんだ、バンギラス……あぁ、なるほど。面白そうじゃん」

  バンギラスのジェスチャーを見て、何かを察したガブリアス。軽く頷くと、へ、と笑ってバンギラスはルカリオに向き直る。

  「おい、ルカリオ。ちょっとザシアン動かすぞ」

  ルカリオは一瞬怪訝そうな表情を浮かべるが、バンギラスがやろうとしていることを察した途端、ニタァ、と悪魔のような笑みを浮かべる。かつてユナイトバトルで大活躍していたふくつのこころの持ち主と同じとは思えぬ表情だった。

  ルカリオとガブリアスがザシアンから引き抜くと、バンギラスはザシアンを自身の大きな身体の上に乗せる。上手く足を使って股をグイッと開かせて、ぽたたと白く泡だった液が中から零れ落ちる。そんなザシアンの身体を持ち上げられる力自慢のバンギラスでも、彼女の身体の下にほぼ埋まってしまうのだから、伝説のポケモンは身体すら規格外であることが実感できる。

  とは言えここまできて体格の違いだけで据え膳に恐れる彼らではない。バンギラスとガブリアスはすぐさまザシアンの当てがい下側からバンギラスのモノが、上側からガブリアスのモノが挿し込まれ、流石のザシアンの中でも窮屈になる。だが、それが一物への刺激を強くし、二匹は目を顰めた。

  三本の竿が中を広げ、元に戻ろうとして力強く竿を締め付ける。そして、竿同士がゴリゴリとぶつかり、強い刺激が二匹に発生する。その刺激は本能を目覚めさせ、彼らは自然と腰を強く打つ。

  「へ、気持ちいいぜバンギラス。おもしれぇプレイさせてくれんじゃねぇか」

  「ダハハ、そうだろ! なぁ、ザシアンも俺に犯されて気持ちいいだろ!!」

  そのバンギラスの問いに、ザシアンは何も言うことはなく口角を上げる。それを見て、二匹は爆笑し始めた。

  「はっ、ザシアン! 気持ちいいんだな、気持ちいいんだなっ! オス三匹に突っ込まれて、目ぇ細めてさ! さいっこうに淫乱だぜ、お前はっ!」

  「ガハハ、マジかよ! 伝説なのにド変態だ、なぁ!」

  心底愉快に思って笑うガブリアスと、馬鹿にするように抱腹するバンギラス。そのままガシガシと犯し抜く彼らを見たルカリオは、一瞬空しそうに笑ったが、すぐにザシアンの後頭部を掴む。すると、ザシアンはすぐさま口を開ける。それに唇を震わせながらも、ルカリオはまた歪な笑みを浮かべた。

  「それでいいんですよ。雌犬は、そのまま泣いていればいいんです」

  声が震える理由は、悦楽故か。なんにせよ、彼はそこから腰を振ることに集中する。歪んだ正義感がそのまま快楽を貪ることを是とし、その快楽がさらに思考を鈍らせる。

  「ふぅ、ふぅ……そろそろ、出しますっ」

  そうしてルカリオは、残虐な笑みを浮かべながら果てを迎えようとする。両の手でザシアンの耳を握り、性玩具を扱うように激しく腰を振るう。

  「はぁっ、はぁっ……!」

  グッと目をつぶってルカリオは果て、ザシアンの口に噴流を放出する。大きさの割には意外と多い精液はザシアンの口いっぱいを埋め尽くし、だらりと口の端から漏れ出してくる。ザシアンを屈従させたように見える様に、ルカリオは満足したような表情を浮かべた。

  「オレも、イクゼっ!! グオオオオオォッ!!」

  「くっ、また、いくっ!!」

  ガブリアスとバンギラスも同時に中で果て、ドクドクとザシアンの中から白濁液が一瞬溢れる。だが、ザシアンもそれに刺激されたのか、きゅうっとナカを締める。その刺激が彼らの竿中の抽送を激しくさせ、より多くの白濁をナカへ留めさせた。こんな時まで締め付けるなんて、コイツはとんだ名器だな。ガブリアスは果てながらぼんやりと思った。

  「ふん、こんなものですかね」

  「あぁ、そうだな」

  ひとしきり彼らはザシアンへと精を放ち、一区切りを迎えた頃。三匹は満足した様子で全員がザシアンから引き抜こうとする。こんな辱めを受けたのならザシアンも大きな顔はできないだろう、とバンギラスとルカリオは満足感を得ていた。三匹揃って一度休憩しようとした、その時。ザシアンはルカリオの竿から口を離して声を上げた。

  「ぷはぁっ。どうしたの、みんな急に動くのやめちゃって」

  「あ……? 出したから、一休憩してるんだが……」

  「ふーん、そうなの」

  ザシアンのその声色は少し落胆したかのようだった。その様子に漸く弱さを見せたか、とルカリオは笑い、追い打ちをかけるように挑発を仕掛けた。

  「まだこれでも私たちから逃げられると思っていたのですか? でしたら相当脳内お花畑ですね」

  「え? 逃げないわよ、もったいない」

  「「「……は?」」」

  だが、ザシアンがキョトンとした表情で言った言葉に、三匹は耳を疑った。だけど、舌なめずりするその顔は、誰よりも妖しげな表情であり、そして誰よりも悦しそうにしていた。

  「だって、こんな悦しいこと、やらなきゃ損じゃない♡」

  そう言って、ルカリオは前脚で、ガブリアスは後ろ脚で捕まえ、引き寄せ、今度は彼女自身から腰を動かし始める。そもそも彼女の下で身動きが取れないバンギラスも含め、果てたばかりで脱力していた三匹はまんまとザシアンに捕まってしまった。

  「ねぇ、私まだイってないの。だからさ、もっと、もーっと、ちょうだい?」

  「ちょっ……! 待って、待ってください!」

  「ダーメッ」

  ルカリオの命乞いは、一切聞かれることはない。再び咥えてぐちぐちとしゃぶり抜かれる。普段剣を振るうその口は、とても器用で力強い。じゅぷ、じゅぷと下品な音を立て、涎が勢いよく泡立つのも躊躇わずに、ザシアンはルカリオを喰らうかのようにしゃぶる。ルカリオは慟哭するように、目から涙を溢れさせて泣き叫んだ。

  「あ、あぁ、ああぁっ……!」

  そしてあっけなく、彼女の口の中で果てた。分単位で持ったかどうか、目を見開きながらビクビクと身体を震わせている。こく、こくと静かに飲み下したのち、ペロと口周りを舐めとった。

  「ふふ、二発目ももらっちゃった。少ないのは寂しいけど、程よい濃さと味わい。これもこれで」

  その様を目の当たりにして怯んでいたガブリアスもこれはまずいといよいよ全力で振り払って逃げ出そうとしたが、時すでに遅し。ザシアンの膣内に囚われた雄が、またきゅっと絞められた。

  「あら、こっちがお留守よ。動かさないなら、ドンドン動かしちゃうからね」

  「うっ……!?」

  「んひっ……!?」

  先程よりも激しくされ、コリッ、と中にいる三本の肉棒が肉壁の圧で擦り合う。あんなに強気に犯していた二匹のものとは思えぬ、情けない声。その声が聞こえなかったのか、ザシアンは容赦なく腰を振り下ろし、また二匹に啼かせる。

  「ほら、バンギラス、ガブリアス。せっかく貴方たちおっきなちんちんなんだし、もっと奥まで入れてくれないと、私がよがれないでしょ?」

  ニコリ、とザシアンは妖精らしい笑みを浮かべる。純粋に、楽しそうに笑う表情は、この暗い廃工場には似つかわしくなく、彼らは得も知れぬ恐怖を覚えた。

  「私、初めてだったの。こんなに襲われて無茶苦茶にされるの。意外と興奮するのね、大発見だわ! だから、もっとこの楽しい時間を続けて欲しいの。いい?」

  ふるふる、とバンギラスは子供のように顔を横に振り、ガブリアスはおいおい、と零しながら諦めたようにため息をつく。彼らは、ここで漸く理解したのだ。コイツは性的な面においても、自分たちには手に負えない[[rb:強者 > ド淫乱]]だったのだ、と。

  「ま、今更嫌って言っても私、もう止めらんないんだけどね。アハハッ!」

  ザシアンは、なおも変わらず腰を振る。ルカリオのモノもまたしゃぶり始め、三匹の雄を思う存分堪能する。[[rb:釣り餌 > ベイト]]に釣られた雄は、まんまと彼女に頂かれるのであった。

  [newpage]

  「あれ、皆もう限界? まだまだこれからなのに」

  ぐったり、とザシアンにもたれかかる三匹に、ザシアンは残念そうにする。萎れてしまった彼らの竿からはぽた、ぽたと透明な液体が溢れており、精液を搾り尽くされて潮しかでなくなってしまったことが想像に難くなかった。それもそのはず、彼らが果てた回数は数知れない。十に迫るほどに果てさせられたのだから、このようにグロッキー状態になっていても何ら不思議ではない。まだまだ元気そうなザシアンが彼らをゆっくり下ろして横にさせると、限界だった彼らはゆっくりと意識を手放していった。

  そんな彼らを見つめながら、捕食者は口周りについている液体も残さず舐めとるべく舌なめずり。ご満悦といった表情を浮かべ、彼らを見て『味』を思い出していた。

  「ルカリオくん、いかにも若々しいおちんちんでおいしかったよ。綺麗なピンクで、エグ味がなくて。きちんと洗ってるのね、几帳面さんのおちんちんはいい気持ちでフェラできて最高だわ。バンギラスくんは逆にとっても雄臭い。犯されがいがあるわ、抱きしめ方も強引でとってもそそられる。雄ってのはこれぐらい強引じゃないとね? ガブリアスくんが一番上手かったわよ? 二本のおちんちんの刺激はすっごいし、テクニックも最高。いっちばん君がいい所ついてくれたわ。君だけは私と楽しみたいって思ってくれてたのね、ありがと」

  そう、彼らに感想を伝えるザシアン。自身が陵辱に遭っていたはずなのに、礼を言うかのようにそう伝えるのは彼女の正義か、それともただ本当に嬉しいと思っていたのだろうか。

  「三匹ともすっごく良かったわ。とっても楽しいセックスだった。こんなプレイもたまにはいいと思うから、またお願いするわね」

  フェアリータイプらしい笑みを浮かべたザシアンがゆっくり立ち上がった時。唐突に頬に衝撃が走る。バァン、とけたたましく壁にぶつかる音で、初めて自分が大きく吹き飛ばされたのが分かる。

  「いった……なに、ユナイトバトルのアイドルにそんなことするなんて酷いと思わない?」

  「怪我一つしてないくせに何を言うんですか」

  「えー。私に似合うと思うけどな、アイドル」

  世迷言を、と呆れながら目の前に立っていたのは、手首から炎を吹き出すポケモン。すらっとした足はモデルのようだが、ガッシリした体躯であることは羽毛に隠されていても分かる。炎タイプでありながら、格闘に造詣があることは見るだけで明らかだった。

  「しかし、いい蹴りだったよ。私の不意もついてたし、完璧だ」

  「せめてそれは余裕の表情を崩してから言ったほうがいいですよ。ルカリオが怒るのも当然です」

  「そっちこそ、冷静ぶって言わなくていいよ。何か怒っていること、あるでしょ?」

  「それを言って何になるんですか。ザシアンね……いや、ザシアン」

  そう言って、赤いポケモンはザシアンを睨みつける。しかし、ザシアンが怯むことはなかった。バシャーモの股で今の所は小さく主張しているそれを目聡く見つけ、ザシアンは反撃するようにこう言った。

  「そう言いながら、私とするのを楽しみにしてたんじゃないの? おちんちんがそう言ってるよ」

  「確かにそれはそうです。僕も、こんな所に来て貴女に無理やり迫るクズですから。貴女も、先程は楽しんでるようでしたし、もちろん文句は無いですよね?」

  「そりゃ文句なんて無いよ、願ったり叶ったり。でも……」

  そう言って、バシャーモを見る。確かに竿は立たせているが、その目はただ欲情してるとは言い切れない複雑な目。そして手はガクガクと震えている。ザシアンはふっと笑った。

  「尚更ここで躊躇っちゃ、ダメじゃない」

  ザシアンは首筋を一舐めする。ゾクっと身体が跳ねたところに、《たいあたり》のように身体をぶつけられ、よろめく。その瞬間にのしかかられ、一瞬で上下が逆転した。

  「ね、お仕置きしなきゃいけない相手の目の前でそんな隙を見せちゃいけないじゃん。ヤるなら悪いポケモンになりきらなきゃ」

  「《じゃれつく》、ですか……」

  「正解。ユナイトバトルではあまり使わない技だけど、強い技ではあるからね」

  こうかばつぐんではないはずなのに、この攻撃力。地力がどれだけ違うのか、彼はその身で実感させられる。歯痒い思いをしながらも、どこか納得している自分に、バシャーモは少し辟易した。

  「やっぱり防御面はまだまだね、攻撃面はよく私のスタイルを真似できてるけど」

  「何の、話ですか」

  「うーん、君の全てについてかな、バシャーモくん?」

  ニコリ、とザシアンは微笑みを浮かべながら、ザシアンは彼、バシャーモを詰めるようにそう言う。彼は少し目をピクッと細めた。

  「チャンスを作るのが上手いし野生ポケモンからエナジーを確保するのも上手。だけど、相手側から詰められると焦ってるのかすっごく弱くなっちゃってる。本来君の技はそこも強みなはずなのに」

  「見てたの、ですか。僕の試合」

  「えぇ。最近デビュー戦してたでしょ。いつも見に来てくれるから、覚えちゃった」

  「……貴女には分からないはずです。僕は格闘で、ザシアン姉様は剣で戦うんですよ」

  「でも、同じプレースタイルでしょ。それこそ私を真似して」

  そこまで言われてしまい、バシャーモは反論できなくなった。バシャーモにとってザシアンは、自分が憧れてプレースタイルまで真似をした『推し』だ。先刻、反撃を兼ねているとはいえ雄三匹を無理やり犯し抜く光景を見たのはショッキングだった。バシャーモがここに来たのは、これを逃せば彼女とはもう深い関係になれることはないと思い、どんな形だろうが彼女と繋がれることを期待してこっそりとついていくことにしたのだ。だが、自身の好きな相手が他の雄でよがり狂っているどころか主動的に喰らう様子を見て、バシャーモは怒りに近い感情を覚えていた。だが、彼女に寄せていた想いがすぐに無くなるわけもなく、やはりそう言われると心が乱れずにいられなかった。

  「ね、焦ってこんなことしちゃダメでしょ。心理戦にも勝たなきゃ、ユナイトバトルも恋のバトルも、勝てないよ!」

  バシャーモが俯き、心までも無防備になった隙に、ぐちゅ、とバシャーモのそれをいきなり膣で捕える。竿が緩く立ち上がっていただけで、到底交尾を始められる状態ではなかったのに、器用に捕え、きゅう、と締めて刺激を与えて、即座に交尾に使える状態にする。こっちの経験値まで差があることを見せつけられ、バシャーモは苦笑いをした。

  「私たちはそう、性の欲求に逆らえない。生殖するために生まれ、生殖するために生きるのだから、それがむしろ普通よね。バシャーモ、貴方もそうなんだから……私で発散しなさいな」

  「あ、貴女が発散したいだけでは……」

  「それは勿論。アイツらが言うには私はとんでもない痴女らしいからね♡」

  でも、建前ってだけじゃないんだからね、と言いながらザシアンはバシバシとバシャーモのモノをいたぶる。バシャーモは苦しそうな、気持ちよさそうな表情を浮かべる。対してザシアンは少し悪ぶった顔を浮かべた。

  「私に、ガッカリしたんでしょ。ホントはこういうことも大好きだからさ」

  怒られたくないから他のポケモンに言っちゃダメだよ、という言葉は軽く、本当に怒られたくない程度にしか思ってないんだろうな、と言う雰囲気をバシャーモは感じる。ザシアンの言う通り、今の彼女の姿は正直信じたくなかった。こんな、痴女のような振る舞いをするなんて、信じたくなかった。

  「ね。でも、私としたいっていう気持ちもあるでしょ? 素直になっても良いのよ、だって私もしたいんだから」

  「違うっ、僕が好きなザシアン姉様は、そんなんじゃ……」

  あ、と言ってバシャーモは口を塞ぐも、ザシアンはニコ、と笑っていた。頷いて、慰めるように前脚で頭を軽く撫でる。だけど、そんなバシャーモの『理想』の通りに生きるつもりはさらさら無い。だって、彼女はユナイトバトルの『英雄』であり、『破壊者』だから。

  「だったらさ、こっちの卑しい私でも、改めて魅了しちゃうとしようかなっ」

  また、ニッコリと笑みをザシアンは浮かべる。尻尾をパタパタと振る無邪気な様子で、とても楽しげにして、そして勢いよく、腰を下ろした。

  「ぐうっ、やば、いっ……!」

  ぎゅうっと力強く締められるバシャーモの竿。下の口が、『餌』を喰らわんと咀嚼する。入り口はその竿を離さんと噛みつき、中は舐めとるように竿全体に密着する。そして奥底まで竿を飲み込み、バシャーモを『捕食』した。

  「あー、今いいとこ当たった。いいねっ、バシャーモくんの長くて深くまで入る……!」

  コリッ、と当たったそこをも一度突かせようと、何度も何度も深くまでバシャーモを咥えこむ。ただ自身が気持ち良くなるための容赦ない攻め。バシャーモはただ目を瞑って堪える。

  静かにぱすぱすとバシャーモを犯す音だけが響き、バシャーモへと快楽を与え続ける。こんなザシアンのことを認めるわけにはいかないと考えるバシャーモは、この行為で果てさせられるわけにはいかなかった。だから、気持ちいい感触とは裏腹にこの責め苦がいつまで続くのかと苦しさを覚えていた。だが、その終わりは唐突にやってくる。ザシアンが、急に動きを止めたのだ。不思議に思っていると、ザシアンはバシャーモに問いかけた。

  「バシャーモくん、気持ちよくなりたくなった?」

  「え?」

  「だって、腰が動いてるもん。乗り気になってきたのかなって」

  「あの、これは……」

  「いいの、その方が私が気持ちいいし」

  指摘されて少し慌てるバシャーモに対して、冷静に諭す口調のザシアン。だが、言うことはあくまで自分本位なザシアンに呆れそうになる。そんな呆れた相手に対して、欲情してしまっているのはバシャーモ自身なのだが。

  しかし、段々と悪い気分じゃなくなってきたのは、事実だった。清廉潔白な彼女を求めて失望していたのが嘘だったかのように、まるで元からこうなることを望んでいたかのように。犯されるたびにバシャーモは不思議と身体が軽くなるような気がした。……これ以上、強情になっても仕方ないか。バシャーモは諦めた様子で、ザシアンの腰に手を回す。

  「いい子。おいで」

  その声を受けて、バシャーモはゆっくりと動かし始める。その動きと共に、押しのけられた液と膣壁が摩擦を生じさせる。それだけでも、いやそれぐらいの刺激だからこそ、敏感になってしまうのか。だけど、バシャーモとザシアンの身体が求めているのは、もっと激しい刺激だ。それを、二匹は極めて動物的に求め始めた。

  バシャーモの動きが滑らかになっていくと、ザシアンもそれに合わせて腰を動かし始める。深く、深くまで繋がる二匹、同時に漏れる熱い吐息。バシャーモは小さく、恥ずかしげに喘ぎ声を漏らし、ザシアンはそれをウットリとした眼で見つめる。もう二匹の間に言葉はなく、ただ行為を楽しんでいた。

  「あっ、ああっ……」

  「んっ、そろそろイきそ?」

  「は、はいっ、イきそ、ですっ」

  「そっか。我慢、しないでねっ!」

  その静寂を破るのはバシャーモ。彼が限界を伝えるや否や、ザシアンは動きを激しくさせる。あぁ、そうか。彼女は、全然変わっていない。絶対に逃さず果てさせようとする厳しい攻めは、ユナイトバトルの彼女と同じだ。彼女は、いつだって貪欲なだけなのだ。本質は、何も変わっていないんだ。バシャーモは安堵すると共に、限界を迎えてしまう。

  「くっ、ふっ……! シャアッ……」

  どくっ、どくと断続的に精液が注がれ、ザシアンの膣内はどんどん満たされていく。愛情を吐き出すかのように、バシャーモは目をトロンとさせてザシアンを見上げる。その様子を見つめながら、ザシアンは尚も絞ろうと膣を躍動させる。

  「んぅー、いいね。いい出しっぷり♡」

  バシャーモの竿を吐き出しながら、ザシアンは舌を垂らしながら深く息を吐いた。まだ、満足とまではいかないがゾクゾクとした様子をしていた。そんな満たされた様子のザシアンをみて、バシャーモは少し嬉しげに笑った。

  「はぁ、はぁ、ザシアン、姉様……」

  「ね、色々スッキリした?」

  何というか、他にも言いたいことは沢山あったが……確かにスッキリしたし、別にいいか。バシャーモは、諦めたように静かに笑った。

  「……はい、それはもう」

  「あら、寝ちゃった」

  安心したかのように眠りについた彼を見て、ザシアンは微笑む。まだまだ満足には至ってないけど、彼をそのままにするのは悪いな、と思った彼女は、何か思いついたかのような仕草と共に、誰もいない方に向かって声をかける。

  「ねぇ、キュワワー。彼、ちょっと診てあげてよ」

  そう、窓枠のみとなってその機能を果たしていない窓に向かって言うザシアン。そこから、花冠のようにかわいい花を咲かせるポケモンがフワフワと現れた。

  「もう、いつもキュワワーがいると思って。キュワワーはザシアン姉様の尻拭き係じゃないんですよ」

  「ごめんごめん。頼りになるから、つい、ね?」

  「そろそろ怒りますよ。仮にも貴女を好いてるポケモンにこんなとこ見せつけて、挙句貴女が犯したポケモンの手当てなんて」

  ぷくーっと頬を膨らまして現れたのはザシアンのチームメイトのキュワワー。いつも彼女をサポートし、全力でザシアンを元気づける立ち位置の彼女だが、今回は容赦なくザシアンをなじる。そんな彼女に怯むことはなく、ザシアンは少しだけ悪びれた顔を作って、キュワワーのおでこにキスをする。

  「ごめんね。これで、許して?」

  「……も、もうっ! ザシアン姉様は本当に狡いです!」

  「あはは、私もキュワワーのこと大好きだからさ」

  恥ずかしさで顔を真っ赤にしてしまうキュワワー。英雄然とした出で立ちと振る舞いをしているが、実は彼女がこうやって数々のポケモンを犯すろくでもないポケモンであることなどとうの昔から知っている。だから、バシャーモのようには妄信しているつもりはない、はずなのだが、彼女から愛情を示されると、どうしても冷静にいられない。好いていることが悔しいほどどうしようもないポケモンなのに、それでも彼女のことを好かずにはいられないのだ。この後、まだ誰かと行為に及ぼうとしていることも、分かっているのに。

  「キュワワーは手当てしてきますから。早く戻って来てくださいね」

  気絶したバシャーモを花冠の部分で抱えながら、キュワワーはフン、と強がるように振り向いて工場から出ていく。いつ見てもおかしな絵面ね、とキュワワーの意外な怪力に感心しながら、彼女らを見送った。

  [newpage]

  「さて、と。あとは、もう一匹ね」

  そう言ったかと思うと、幾つかドラム缶が並べられている所に体当たりし、ガラガラとドミノのように倒した。ザシアンが下を向くと、尻尾を掴みながら縮こまるポケモンがそこにいた。

  「ね。大丈夫、リザードンくん……じゃなかった、ヒトカゲくん?」

  先程までと一転、ザシアンの表情は酷く険しい表情を浮かべており、あんなことをされても顔色一つ変えずに楽しんでいたザシアンが、明らかに怒りを示している。リザードンの進化前のポケモン、ヒトカゲはその表情を見て目に涙を溜めていた。

  「いつも、私と戦ってくれて、とっても嬉しかった。みーんな負けて当然、私と戦うのがつまんないって顔してたのに、貴方だけは絶対に勝ってやると諦めずに私と戦ってくれた。でも、今の貴方はそこで突っ立ってるだけで。いつもの勇猛果敢な姿はどうしたの?」

  ザシアンはそのまま捲し立てるが、その内に表情には悲しみも混ざり始める。彼女は失望を覚えていたのだ。なんて勝手だ、とヒトカゲは思った。ヒトカゲは、まだ幼かった。エオスエナジーのおかげで試合中はリザードンに進化して戦えるが、外では元の姿のヒトカゲになってしまう。ユナイトバトルでボコボコに負けて元の姿に戻るたび、自身の幼さと未熟さを痛感していた。そんな自分に勝手に期待して、勝手に失望して。だけどなんだか、ヒトカゲも悲しくなった気がした。

  「あ、アイツらに来いって言われて。でも、すっごくイヤな感じで。止めたかったんだけど、こ、こわくて……うぅっ」

  「……そっか」

  我慢の限界で、嗚咽を漏らしながらザシアンに泣きつくヒトカゲ。ザシアンのことを虐めたかったわけじゃない。そして、ザシアンは楽しんでる様子を見せていたけど、アイツらが虐めのようなことをしているのも分かっていた。でも、ヒトカゲは止められなかった。選手として戦えても、この場ではレベルの低いただのヒトカゲ。何とかしなくては、と思いながらも自分では止められない、と怖気ついていたのだ。それに呆れながらも、仕方ないか、と小さくザシアンは呟いた。

  「止めようとした気持ちがあるなら、それで十分。アイツらと一緒になって私を無理やり捩じ伏せようとしなかっただけで嬉しいわ」

  貴方が混ざってくれてもそれはそれで楽しかったかもね、と笑顔で言うが、幼いヒトカゲでもその言葉に含みがあることぐらいは分かった。ザシアンは笑みを保ったまま、ゆっくり、ゆっくりとヒトカゲに顔を寄せる。

  「でも、その情けない根性は、叩き直さないと、ね」

  「ひ、ひあぁ……っ!?」

  ベロン、とヒトカゲのお腹を一舐めし、そして小さな小さなスリットの中へと、舌を捩じ込む。その中にあるヒトカゲのモノはザシアンの舌と比べても小さく、簡単に包み込めてしまう。そのままじゅぽ、じゅぽと音を立てて、ヒトカゲのモノを刺激すると、ヒトカゲは一層怖がって涙を溢す。

  「やっ、はなしてっ、おちんちん、いじめないで……!」

  「ダメよ、お仕置きだからね。でも、とっても気持ちいいお仕置きなんだから……甘んじて受けてよね」

  「いうっ……!?」

  ヒトカゲの抗議は一蹴され、尚も弄り続けられる。気持ちいいお仕置きって言ってるけど、そんなわけないだろう、とヒトカゲは思う。だが、何度も何度も弄られると、ヒトカゲに変化が生じた。

  「あっ、あっ!? なに、なにこ、れ!!」

  「そう言えば、ヒトカゲくんはおちんちんいじるの初めてだよね?」

  「う、うんっ……!」

  「ふふふ、そっかぁ。じゃ、一番美味しいタイミングよね」

  「んあっ!?」

  性を知らない幼い身体が、ようやく快楽信号が発生するように作り変えられる。機を得た、と言わんばかりに器用にヒトカゲの小さな竿を咥え、チロチロと舌先で先端を刺激する。自身のモノが大きくなっていることも分からぬまま、ヒトカゲはザシアンの舌で啼かされる。ただザシアンの口の中の熱さとやわらかい感触で、尿意に近い何かがヒトカゲに襲い掛かった。

  「や、ザシアン、なんか、もれちゃう……!」

  「いいの、ヒトカゲくん。ピュって出しちゃって」

  ヒトカゲは口に漏らしちゃうなんてと思うが、ザシアンの責めを堪え抜くほどの経験値はもちろん持ち合わせていない。あぁっ、と喘がされながら、あっけなく精通を迎える。ザシアンの舌に放たれていくのは少量の精液。ルカリオのそれと比べて、遥かに少ない量だが。

  「んふ、ヒトカゲくんの初めて、食べちゃったぁ……」

  ザシアンは恍惚とした表情を浮かべた。それも、これまで見たことないほどの。ヒトカゲは漏らしてしまったはずなのに違う感覚がして、目を白黒とさせながら大きく肩で息継ぎをしていると、ザシアンが光球をヒトカゲに放つ。その光は彼の身体全体をそのまま包み込む。しばらくして光が霧散したかと思うと、彼の身体が赤く、そして大きくなっていた。

  「あはは、試合会場でこれやったら絶対怒られるけどね。ちょっと成長した貴方も可愛いね、リザードくん」

  そう、その光球はエオスエナジーの球。ザシアンはこれを自身の剣に纏わせて一時的に技を強化することができるが、その力を流用してヒトカゲ、いやリザードを一時的に進化させたのだ。それにリザードは大層困惑したが、そんなリザードを尻目にザシアンは仰向けになって自分の腹を見せる。もうさまざまな液体でぐちょぐちょで、毛も整っていないが、ザシアンは躊躇いなくリザードにそれを見せた。

  「ほら、リザードくん。さっきあの子たちがしてたみたいに、私のここに欲しいの。私のおまんこに、君のおちんちんを」

  「え、でも、それは……」

  ザシアンの言葉により一層戸惑うリザード。だって、あんなことするのは酷いじゃないか。リザードの目には、さっきの四匹がやっていたことは、ザシアン自身は嫌そうにはしてなかったが酷いことをしているように見えていた。だから、それをしろと言われても気が進むわけがない。まだ汚れを知らない、そしてある種ユナイトバトルに向いてない性格を持つ彼に、ザシアンは優しく笑った。

  「ねぇ、さっき言った通り、私は貴方のこと嫌いじゃないの。まだ年端もいかないのに私に果敢に立ち向かって、伝説だからと諦めないで何度も何度も挑戦して。そんな貴方の姿を、今見せて欲しい。そんな貴方ならむしろ、あの子達がしてたことはして欲しいことなの。だからさ、頑張れるよね?」

  自分をそう励ますように言うザシアンの言葉を、リザードは否定できなかった。そう言われるのは、認められたようで嬉しかった。ユナイトバトルに参加してからほとんどを弱いと罵られて過ごしてきたリザードにとってはとても嬉しい言葉で、それなら少しは従わないと悪い気がする、と思ってしまったのだ。

  「あはは、えらいえらい」

  リザードは、意を決してザシアンに身体を寄せる。深呼吸して、ザシアンの示していたそこに、自身のおちんちんを宛てがう。ぬちょっ、と少しぬめりけのある感触に身体をビクッとさせると、ザシアンはふふと笑う。笑われてしまったことにムッとしたが、それどころじゃない。身体が勝手にドキドキして熱くなって、思考がそっちにから逸らせなかった。

  「え、えと、ここに、いれればいいの……? ぼくの、おちんちんを」

  「そう」

  「……ホントに?」

  「ホントよ」

  「後で怒らない?」

  「むしろ喜んじゃうかも」

  それなら、とリザードは深呼吸する。ザシアンの下腹部に抱きつくと、少し乱れた毛の感触。だけどそれはサラサラで、上質な毛皮であり、乱れている中でも触り心地がいい。その毛の下の体躯は筋肉質だが、僅かに皮下脂肪が多くなりやすい雌特有の柔らかさを感じる。そして、リザードを愛おしそうに見つめる瞳。そんな彼女の仕草が、リザードに退路を潰させた。

  「や、やるよ」

  「うん。おいで」

  そして、ぎこちないながらも腰を突き出し、リザードは童貞をザシアンに捧げてしまったのだ。

  「う、うぅ……!? なんか、おちんちんがトロトロする……!?」

  「ね、気持ちいいでしょ?」

  「そう、なの、かも……?」

  中に入ると、リザードは目を見開いて甘い声を漏らす。自分のモノが、自分じゃなくなる感覚。でも、あったかくて、安心して、それが欲しくてたまらない感覚。確かにこれは、気持ちいいことなのかもしれない。そう不思議に思ってると、早く、と催促するようにザシアンに腰を揺らされてしまい、それに少し声が漏れた。

  まだ慣れない様子で腰を動かすと、びりっと走る性感。腰が抜けそうになるが、まだまだこれからだよ、と煽られてしまい、リザードはムッとしながら再度腰を動かした。くちゅ、くちゅとすでに濡れそぼったそこから発せられる液体が混ざる音。その音と共にザシアンは笑うが、リザードはさっき見ていた時ほどザシアンは気持ちよさそうにしてないような気がして、負けず嫌いが発動する。腰に力を入れて動かし、身体がぶつかる音が少し大きくなる。

  「んっ、いいじゃん。その調子でもっともっと」

  ザシアンは少し上機嫌になって、リザードを褒める。正直、ザシアンとしてはまだ満足できるような快感は得られてない。でも、そうじゃない。そんな単純な話ではないのだ。

  「リザードくん、気持ちいい?」

  「うっ、うんっ!」

  「良かった。私も、すっごく気持ちいい」

  気持ち良くしてくれる子にはご褒美あげないとね、と言って前脚で自身のお腹の辺りを弄る。お腹の短めの毛をかき分けて現れたのは、五対のうち三対が顕になった小さな突起物だった。

  「ほら、ここに私のおっぱいあるからさ。どこでもいいからちゅっちゅしてみて」

  ぷるん、と柔らかなそこが揺れ、リザードはドキッとする。リザードのようなドラゴンの種族には持ち得ないはずだが、どうにも官能的に見え、ゴク、と喉を鳴らしてしまう。なすがまま、欲望のままにそれに吸い付いてしまうと、少量の液体のようなものがちゅる、と出てきた。

  「んっ、そうそう、上手上手」

  その液の味はリザードにはよく分からなかった。だが、リザードは吸うことを止められずちゅうちゅうと吸ってしまい、ザシアンはゾクゾクとしていた。赤子のように吸う可愛い男の子が、大人の雄のように自分の中を犯して悦んでいる、どこか矛盾のように感じられる状況。それが、ザシアンを酷く興奮させた。それを知ってか知らずか、リザードは尚もゴクゴクと胸を吸い、腰を動かし続けてしまう。そんなリザードを、また光が包み、体躯が大きくなるだけでなく、背に翼が生える。いつもユナイトバトルで見ることができる、リザードンの姿になった。

  「吸いすぎよ、リザードンくん。おっぱいから漏れちゃったエナジーで最後まで進化しちゃってるじゃない。貴方っておっぱい進化するのね」

  「だ、だ、だって、ザシアンが吸えって……」

  「そうね、本当に偉い子。でも、こんなに激しくするなんて、思ってなかったわ」

  ザシアンは満面の笑みで、進化したリザードンを撫でる。リザードンは何か言いたげにしつつも、おっぱいを吸うのに夢中になっていたことは否定できず、ただ口をつぐんだ。

  「私の中の貴方もおっきくなって、いい感じ。ほら、もう一回動いてみて♡」

  手を引き寄せて、じっとリザードンを見つめるザシアン。複雑な面持ちをしながらも、リザードンももうムズムズして堪らないのだ。改めて、今度は遠慮なしの速度で、腰を動かし始めた。

  「んっ、さいこ、うっ!」

  キュッと目を細めて躊躇いなく喘ぎ声を出すザシアン。流石に体躯が桁違いに大きくなったために、その動きに重みがあり、ザシアンの声にも熱が混じり始めた。だが、それはリザードンも同じで、自身の腰が入り、そして中に対して竿が大きくなったために、ザシアンを突く時に得られる快感も桁違いに大きくなった。情けなく涎を垂らし、表情はとろとろに蕩けている。そうなると、動き出した水車のように、止まることができない。

  「きもちいい、きもちいよ、ザシアンっ!」

  「私も、気持ちいいよっ! ほら、もっと、もっと貴方をちょうだい!」

  リザードンはもっと気持ちよくなりたいと、もっと気持ちよくさせたいと、腰を激しく動かす。他の誰よりも下手くそで、勢いもバンギラスのそれに満たない。だけども、ザシアンはどのセックスよりも、大きな声でよがっていた。

  「も、もう、でちゃうっ! 漏らし、ちゃうっ!」

  「うん、私の中で出してっ!」

  前脚でギュッとリザードンを抱きしめ、身体を密着させる。リザードンもザシアンの背に腕を伸ばし、抱きしめようとする。腕は回しきれないが、しかしそれでも力強く抱きしめる。ぐい、ぐいと腰を動かし、子種を放たんと竿がより膨張する。

  「あっ、んうっ……! んっ、んあっ……」

  「んっ、ふっ! あぁ、あったか……」

  そして漏れる、白濁。そしてザシアンも、恍惚として潮を吹きながらリザードンを締める。元々中に入っていた精液を追い出すかのような勢いでザシアンの中から液が溢れてくる。ザシアンは嬉しそうにしながら、リザードンを抱きしめた。

  [newpage]

  エオス島の空港。ユナイトバトルに挑戦する者と去る者が入り混じるこの空間に、ザシアンはくちたけんを非活性状態にして現れる。そんな彼女に、バシャーモがお供していた。

  「そろそろお別れですね、姉様」

  「そうだね、バシャーモくん。荷物持ってくれてありがとね、お土産買いすぎて困ってたのよ」

  ほら、私四つ足だし。と言っておどけるように言うザシアン。それに、バシャーモは柔らかい笑みを浮かべた。そこに遅れてこちらも大荷物を持ったキュワワーがひどく不機嫌そうな顔をして合流する。

  「ザシアン姉様、キュワワーはザシアン姉様の方がいいです。こんなザシアン姉様を無理やり組み敷こうとしたオスなんて嫌です」

  「それは、ごめん……」

  「謝られても困ります、バシャーモさん。ザシアン姉様が貴方を同じチームに勧誘されたのですから、キュワワーには反論はありません」

  そう、バシャーモはアレからザシアンのチームに加入したのだ。新しい[[rb:近接 > メレー]]ファイターとして、時折ザシアンに代わって参加していた。バシャーモとしては力不足を感じる部分は少なくなかったし、実際観客の反応からもまだまだ足りていないのは事実なのだろう。それでも、このチームの新たな一員を応援してくれる人も多く、それならやるしかないと次シーズンに向けての調整に取り組んでいた。キュワワーからは、この通り嫌われているが。

  「ただ嫌なものは嫌です、何だったらチームも抜けたいです」

  「だーめ、キュワワーちゃん。貴方は私のチームを引き継いで、ずっとチームを最強にしてくれるんでしょ?」

  「そうですけど。サポート役ですから回復しますけど」

  「なら頑張る。バシャーモはまぁ悪い子だけど、強くて役に立つから。ミューツーくんも最近最強候補として噂のメタグロスくんと交代するみたいだし、これからまた心機一転してがんばってね」

  「……しょうがないですね」

  キュワワーは口先を尖らせながら、横目でバシャーモを見やる。そんなキュワワーの視線に、バシャーモはばつが悪い顔をしていた。

  「……でも、未だにザシアン姉様が引退することを信じられません。まだ姉様と一緒にいたかったです」

  「……そうですね。それに関しては、私も同感です」

  バシャーモがぼそり、とふと思い出したかのように言った言葉に、珍しくキュワワーも同調する。それに、ザシアンは静かに笑う。発着場の方を見やり、ザシアンは少し目を伏せた。

  「そう言ってくれるのは嬉しいよ、バシャーモくん、キュワワーちゃん。でも、なんかガラルでゴタゴタしてるみたいでね。私のトレーナーがカリカリしてるから早く戻ってあげないと」

  「ザシアン姉様って、トレーナーのポケモンになれたんですね」

  「なにそれ、どういうことよ」

  「だって、トレーナーの言いつけ守らなさそうですもん。最近またフィールド外でエオスエナジー悪用したからと運営さんに怒られて、試合中でも制限かけられてたじゃないですか。姉様とミューツーさんの引退試合なのに、大変だったんですよ」

  「あ、あはは、何のことかしらね」

  そういうところも大好きですけど、と言いつつもキュワワーはまた膨れっ面をしていた。いつもザシアンに振り回されているのは大変そうだな、と思いつつも多分自分も同じように付き合ってしまうんだろうな、とバシャーモは思った。それほどまでに、彼女は強く、カッコよく、しかしどこか危なっかしくて。つい放っておけないのだ。

  「何にせよ、楽しかったよユナイトバトル。たくさんオシャレもできたし!」

  「えぇ、キュワワーも姉様と戦えて楽しかったです」

  「自分も。短い間でしたが、色々ご指導いただけて嬉しかったです」

  なら、私も大暴れした甲斐があったか。そう、ザシアンはニコリと笑う。

  「そろそろ荷物渡しに行きましょうか」

  「……そうですね、バシャーモ」

  渋々ながらバシャーモについて手荷物預かり所に向かうキュワワー。それをザシアンは見送り、自身のフライト予定を見る。あと40分後にはここを離れるのか。そう思うと、否が応でもやり残したことを次々と思い出してしまう。あれ以来一度も戦えていないポケモンのことを思い浮かべていると、後ろから駆け寄ってくる音が聞こえた。

  「ま、待って!」

  それは、聞き覚えのある声。だけど、まさかここで聞くなんて、思っていなかった声。ザシアンが振り向くと、そこにはリザードが息を切らしながら走ってきた。

  「……リザード、くん」

  今日ガラルに帰ると伝えてはいたが、あんな目に合わせたのにまさか見送りにまで来てくれるなんて。そんなリザードは、軽く息を整えると矢継ぎ早に話し始めた。

  「えっとね、あれからぼくたち、変わったよ。ルカリオはまた真面目にユナイトバトルするようになって前みたいに強いし、バンギラスは文句がうるさいけど最近は活躍してる。ガブリアスは……何してるかよくわかんないんだけど、噂でドラパルトのチームに入ったとか聞いたよ」

  彼は、ザシアンに返り討ちにあったあの三匹について話す。アレでもう懲りたんだな、と感心する気持ちと、もうそういうことはしてくれないのか、という失望する気持ちは一度脇に置き、ザシアンはまだ何か言いたげなリザードの二の句を待った。

  「それに、ぼくもアイツらと一緒に練習して、身体を鍛えて、進化した。もう、今までとは一味違うよ」

  ザシアンを見つめるその瞳は、変わらず勇敢で、臆することを知らない。しかしながら、勢いだけじゃない、毅然とした様子も少し感じられる。リザード自身も、あの出来事以来、どこか吹っ切れたような、すっきりした気分になっていることを実感していた。

  「だ、だから、お前にこう言うのはムカつくけど、さ……ありがとう。ぼくたちを、成長させてくれて。また、エオスに帰ってきて、ユナイトバトルしよう! 次は絶対、ぼくが勝つから!」

  目を瞑りながらも、そう宣戦布告するリザード。ザシアンは一瞬、面食らったような表情を浮かべるが、すぐに口を綻ばせ、そして耳打ちをする。

  「夜も相手してくれるなら」

  「……えっ、ええっ!? そ、その、それは……」

  「冗談。絶対帰ってきたらバトルしよう。ま、本気にしてくれてもいいんだからね?」

  ザシアンがウィンクすると、リザードは固まってしまう。そろそろ受付の時間ですよ、とキュワワーに呼ばれたザシアンは、上機嫌にまたね、と言って駆け出して行く。それを見送るリザードの頬は、ただでさえ赤いのにより真っ赤になったように見えた。

  「……まだまだ敵わないなぁ」

  難しそうな表情をして、リザードは頬をかく。ふと背後の自動ドアから差し込まれた風が頬を撫で、少しの暖かさを覚える。リザードは微笑みながら、練習場へと走り出した。