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等身大フィギュアの中に入りたい人は地味にいるもので、その手のネットワークに声を掛けると望みの体型の人間はいとも簡単に見つかるのだ。
今回は、小柄な男性と、小柄な女性が希望者である。
中に入る人の全身のシリコン型を取って、石膏で内部の原型を作る。外側の大まかな造形を粘度で作り込み、それをFRPで写し取る。
最後は、パテで細かなところを作り、研磨したらサフを拭いて、塗装して終わりである。
勿論、各工程は時間も手間も掛かるので、僅か二行で書いてしまうのは惜しいのだが、今回の本旨はそこではない。
普通の等身大フィギュアは、最初の行は兎も角、これで完成である。
しかし、ここからが本作の醍醐味である。
フィギュアが大まかに完成したら、各パーツにバラし、それを更に半分にする。
今回のフィギュア、一つ目は、片足はつま先立ちで、もう片足は膝を曲げて宙に浮かせる。そして、地面に突き刺した剣を手にバランスを取る姿勢だ。こちらは衣装を着せるので、内容量的に男性が行う。
もう一つは、M字開脚で腰を浮かし、後ろに倒した手で身体を支えるポーズだ。こちらは、水着なので女性が行う。
フィギュア内部も人が入るので、綺麗に仕上げる。そして、ギミックも色々と仕込まなくてはならない。
先ず、栄養剤を口に運ぶ管も取り付ける。
口は両方とも開き口だが、ここの部分は取り外せるようになっている。勿論、WF撤収後のためである。
あと、股間パーツも別に外せるようになっている。これもWF撤収後の為だ。
あと、男性用にはペニスケースを作り、その内部にローターを配置し。乳首と男性の肛門と、女性の二つの穴には、ローターの電源を繋ぐ為の配線を埋め込む。
排尿などはどうするのか? と思われるが、その辺は後述する。
ローターの無線スイッチや電源、栄養剤の容器は、フィギュアの土台の中に仕舞う。栄養剤を足下から吸い上げるのは大変なので、ポンプを入れてある。チューブを軽く噛むとスイッチが入り、口の中に注がれるようになっている。
排便に関しては、中に入る少し前から、便通が極端に少なくなる流動食に切り換えて貰う。入る前に、浣腸で全部出し切るようにする。
また、排尿は、脚を伝い、バッグの中に入るようにしてある。これは、汗なども加味した結果である。
目は開いていないので、完全に閉じ込められた状態にある。外からの音は聞こえるから、状況は分かるのだろうけど。
さて、そうしたところで、中の人の登場である。全裸になって貰い、髪の毛はネットで抑える。
肛門や女性器にはおもちゃを仕込む。
土台に載って貰い、身体を支えながら、脚から順に組み立てていく。
頭を取り付けるときに、人間最後のインタビューをして、顔を閉める。
そこからが大忙しである。繋ぎ目をパテで塞ぎ、再塗装しなくてはならない。この作業が丸一日かかる。
この一日のうちに、不具合が発生したら、この計画はダメになってしまうが、そう言う事は起こらなかった。
完成したら、トラックに乗せて出荷、会場まで運び、設置する。
中に人がいるのを知っているのは製作スタッフ、その手の友人だけなので、会場にいて、それを知る者は僅かである。
会場内で一夜を過ごしてもらい、開演、そして、撤収まで彼等は孤独である。
ローターは、こちらから付けることも出来るが、観客が接近するほどに強く動くようにしてある。
この手のフィギュアは、触るなと書いても必ず触れる人間がいる。面白半分なのか本気なのかは兎も角、胸とか股間とかよく触られる。
我々は、逆に、こう言う事の方が商売になるから、レイヤーさんの自撮りや変態な輩の好きなようにさせる。
FRPは丈夫で、しかも体型にフィットするように作られてあるから、中の人が多少暴れても問題ない。そもそも、体勢が相当キツいのだが、それを含めて楽しんで貰っている筈だ。
撤収後は、クチと股間を外し、動けない身体を存分に玩んで終了になる。
FRPの監獄の中に入ると、全ては股間と乳首の振動と、周りの音だけの世界になる。
丸一日延々と作業が続き、「一度ローターのテストしまーす」と言われ、各部を動かされたのに対して、ウンウンと返事をするだけであとは、向こうからの問いかけはなくなる。
頭は顔にピッタリに作ってあるので、顎も満足に動かせない。栄養ドリンクは不味くはないが飽きる味だし、体勢はかなり大変だ。
会場に放置され、目が覚めたら、スタッフの忙しそうな声が聞こえるだけ。
開園後にスイッチが入る。最初、ローターはランダムに動いていると思われたが、どうやら人が近付くと動くようだ。
「すごーい」とか「一緒に写真撮る」などと言う声が聞こえると、それだけで期待してしまう。
人に見られながら、人知れずイってしまう感覚を得てしまうと、今日一日であと何度この悦びを得られるだろうかと、そんなことしか頭になくなってしまう。
閉幕後は、ご想像の通りだ。口やあそこを一方的に責められて、放置されて、また犯されると言う時間を存分に楽しんだ。
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