◆◇◆
ある港町の外れに、一つの宿屋があった。
街から離れ、海岸線の道沿いにぽつんと一件だけ立っている。
二階建ての白塗りの壁と青い屋根は、いかにも海の町の家という感じであった。
しかしそこは、淫魔が営んでいる宿屋であった。
見た目は雄の虎獣人。
彼は見るものを圧倒させるような、屈強な体をしている。
無駄な脂肪がなく、筋肉の隆起がみてわかるほどしっかり付いたガッシリ体型。
黒い革のズボンを愛用して、今日も宿屋の受付にいた。
「――よう。いらっしゃい」
虎の淫魔はニンマリと笑って、運悪く入って来た3人の旅人達を見た。
◆◇◆
夜になると、空に美しい月が浮かんでいた。
エントランスにいた虎の淫魔は、太い葉巻をくわえながら部屋の中央をちらりと見た。
「んぐっ、はっ、――んはあっ♡ イグッ♡」
旅人のウサギ獣人が、二人のウシ獣人に挟まれている。
ウシ獣人達は、淫魔の手に落ちてしまった宿屋の元客人で、彼らにウサギの相手をさせていた。
ウサギは後ろから抱えあげられ、太ももを掴まれて落ちないように支えられている。
脚ごと体が持ち上げられ、さらに、雄牛達の逞しい体に密着されて逃げられなくなっていた。
「んおっ、あ゛ぁっ」
そして正面からケツを掘られていた。
ウサギは足を肩に抱えられ、ゴツい手で鷲掴みにされた腰にイチモツを叩きこまれていた。
ズチュッ、ドチュッといやらしくて重々しい音を鳴らしている。
雄牛の雄々しく図太い巨根が、中を蹂躙していく。
高ぶりからか、あらっぽく呼吸を繰りかえす猛牛達は、汗をひどくかいていた。
その匂いがウサギの鼻孔にたまっているのか、かなり息が苦しそうだった。
しかし、雄の味を知ってしまった尻は感じてしまって、たまらず喘いでしまう。
お尻を犯されて敏感になった体は、本能のようにメスイキを繰り返し、そして獣の匂いに顔がとろけきって目をうるませていた。
「んはああっ、ああっ、でる……っ」
ウサギは3回目の射精を迎えて、精液をだらしなく床にこぼした。
力が抜けてゆるんだ細い体に、雄牛達がタフネスで食らいついていく。
雄牛の呼吸は次第に荒くなり、腰の振り方が大きくなってくる。
でかい腰が尻を打ち据え、互いに喘ぎを堪えきれていなかった。
雄牛が押し込んで、ズバンッと大きな音がなった。
そして腰をガクガクと揺らし、ウサギの中に吐精した。
「ああっ♡ はあ……っ♡」
ウサギは中に注がれる熱い感覚に、艶っぽい息を漏らす。
ウシの射精は激しく、ガクガクと揺れる腰を押し込んだ。
その瞬間、中から飛び出すように漏れてきた。あまりの量に入る所がない精液が出てしまったのだ。
白くて濃い精子が水鉄砲のように吹き出し、ウサギは表情を凍らせる。
射精が止まらないウシから逃げようともがくが、押し込んだときに肉体に隙間がないほど密着されてしまっていた。
本気の種付に逃げることはできない。それどころか、獣の濃い匂いを間近で嗅がされ、体が歓喜で震えてしまう。
「も……ダメ……ダメッ」
やっと止まった射精だが、中が熱く、陰茎が血流でドクドクと脈打っていて、まだ出しているように感じてしまった。
ようやく雄牛が腰を引いた。陰茎が抜けていくたびに精子が漏れ出ていた。
大きな亀頭はアナルが咥えこんで離さなかったが、ぐぽっと引き抜かれる。
アナルからは大量の精子が溢れて床に落ちる。
ウサギがこぼした精子を覆い隠した。
「はあっ、はあ……っ」
「どうだ? 気持ちいいだろ」
淫魔は吸っていた葉巻を近くのテーブルの灰皿に置いた。
雄牛たちとウサギをまぐわらせ、それを見て楽しんでいた。
「――はい……♡」
答えたのはウサギだった。
堕ちきった顔を見て、虎は思わず笑みを浮かべた。
「おもしろかったぞ。もう一回だ。どんどん射精しろ」
「はい♡」
雄牛たちは命令に従い、再びウサギを犯し始めた。
◆◇◆
「――ん? 何見てるんだ」
「んあ、ぁ」
虎の淫魔は牛と兎のショーを見ながら壁際にいた。
そして、3人の旅人の一人である猫獣人のそばに立っていた。
猫獣人は手を壁について、ショーに背を向けるようにして、トラ淫魔に横から抱きつかれている。
「んはっ、はぁ……っ」
虎淫魔は後ろから猫獣人の尻穴に指を入れ、前立腺をいじっていた。
二本の指で穴を広げ、指の根元まで咥えさせる。
そして、前立腺を叩き、押したり、なでたりした。
「おい、質問に答えろよ」
「なにもっ、見て、ない……っ」
「そうか、なら良いんだ」
そうやって感じさせながら、丹念に胸をもんだりして遊んでいた。
胸をもみあげ、乳首をつまんでやる。
すると、数分も立たずに、吐息混じりの喘ぎ声を漏らすようになった。
チンポを勃起させ、所在なさげにピクピクと震えさせていた。
「んひっ、うぅ」
「可愛いなあ。俺のものにならないか?」
虎の淫魔は、旅人達が来たときに、この猫獣人に惚れた。
恋心ではなく性的欲求として見ていたのが淫魔だからこそだが、久方ぶりに火がついた。
受付でフル勃起したのは初めてだった。
眼の前で快感にこらえる猫獣人を見て興奮し、淫魔の虎の口から熱い息が漏れる。
「どうだ?」
「うっ、あっあっ―――ああっはっ、んあああっ」
「たまんねえなお前……」
指を深く入れ、前立腺を必要以上に刺激しながら、胸を揉み上げつつ乳首に噛みつく。
「悪魔がッ、きやすく、――んぐぅぁぁっ」
前立腺を押すと、堪えていたが、喉から喘ぎ声が絞り出されてしまっていた。
「っ、やめろッ」
「いいぜ?」
虎の淫魔は、尻から手を離した。
そして、灰皿から取った葉巻をくわえ、猫獣人の後ろから優しく抱きついた。
淫魔はそれから動かなくなって、猫獣人の旅人は後悔していた。
熱くなった尻穴がじんじんと痺れていて、それが快感の余韻になっていた。
物足りなくて、うずいているのがわかる。
不意に首筋を舐められた。
ネコ科のザラザラした舌だった。だが、虎のそれは猫のよりも面積が広く、ゾクゾクと背中が震えてしまう。
すると、虎の喉が鳴った。
猫のようにゴロゴロとした音だったが、虎のためか、大きな体のせいか、とても低い音がする。
その雄々しい音に惹かれてしまっていた。
それを皮切りに、心が熱のある方へと揺れ動いた。
胴に巻き付いている逞しい腕。
体を覆い隠すような大きな体。
首元に密着する虎の頭。
触れ合ってぬくもりのあるところに意識が行ってしまう。
そうして、僅かな接点から崩していく。
そんな猫獣人の様子を見ながら、虎の淫魔は一旦、葉巻をつまんで口から離した。
彼の肩にあごを乗せて囁く。
「抱かせてくれよ。ヤッてみたらハマるぞ?」
猫の頬にキスをすると、顔をそらされた。
そのまま彼が固まった。
部屋の角には姿見があり、そこから、ウサギを犯す雄牛達を見てしまったのだ。
ウサギは太い陰茎を根本まで入れられていた。
今度は後ろにいた雄牛から入れられており、ズチュズチュといやらしい音が聞こえてくる。
しかも、正面にいるやつと口を交わらせていた。
息苦しそうに、でも嬉しそうに、ウサギはくぐもった声を漏らしていた。
「ああいうことがしたいんだな?」
「ち、ちが……あっ」
猫は喘ぎ声ではなく、驚きの声を出した。
鏡越しに、怪しく光る虎の目と合ってしまったのである。
「あ……あ……」
「はっはっ、俺の勝ちだな」
すでに猫獣人の下腹部には淫紋が浮かび上がっていた。
虎は猫の胸を揉んで、尻穴に指を入れる。
後ろのショーから聞こえる嬌声に合わせて体を弄んでいった。
快感がじわりじわりと体が食い尽くしていく。
やがて猫は舌を突き出すほど、大きな快感を堪えないといけなくなっていた。
猫獣人の体が熱っぽくなって、虎の淫魔と溶け合うような錯覚を覚えていた。
「俺とヤりたいか?」
囁くと、しばらくして、彼がコクリとうなずいた。
猫獣人の頭は興奮で熱っぽくなって、もう何も考えられなくなっていた。
虎の大きくたくましい腰が、猫獣人の尻にあてられた。
割れ目に陰茎を当て擦った。
太く長く、雄々しいそれは血色良く、見事な雄だった。
その熱い棒で、敏感になったアナルをこするとお尻が引き締まる。
「これで前立腺いじってやるからな」
「――は、い……っ」
猫は自ら腰を上げて、淫魔の陰茎に尻を押し当てた。
虎淫魔は、それに応えるように腰をわしづかみにする。
ごつい指でしっかりと掴んでやると、昂ぶったのか、猫獣人の体がブルリと震えていた。
アナルに亀頭を当てて押し込んでいく。
直腸に太い陰茎が割って入っていき、根本まで入って腰が尻に触れる。
すぐに引き抜かれ、全部出る手前でまた押し込まれる。
ゆっくりと長いストロークで、中を貫通していく。
奥に入れて止めて、抜いて、優しく入れていく。
「あっ、はっ♡」
指ですでにいじられていたためか、チンポを慣らしている間も喘いでいた。
慣らしてやっているうちに我慢ができなくなった。
奥までズンッと入れると、艶っぽい喘ぎ声が漏れた。
「おほ……っ♡」
「もっとしてやるよ」
同じ動きで突き上げ、そのままペースを早めていって、ズンッズンッと迫っていく。
前のめりになり、よりかかりながら中に食らいついていった。
猫は、雄らしく吠えるように喘ぐ。
「おっあっ、オオッ♡」
虎は突き上げるのをやめ、中の肉をこする動きに変える。
熱い腸壁でチンポが包まれ、虎のニヤケが収まらない。
陰茎とカリ首で前立腺を押して撫でて、グチュグチュとかき回していった。
気持ち良いところを擦られた猫獣人は、喘ぎ声が堪えきれていなかった。
「んほおぉっ、おおっおっ♡」
「はあ、本当に可愛いヤツだな」
淫紋を通じて、彼の体の状態が手にとるようにわかった。
虎の低い声に心が揺さぶられている。
熱い吐息と汗で蒸れた空気が気分を上げていた。
しかも、後ろから漂う虎の匂いにも興奮していた。
自分で興奮してくれていることに、思わず愛が溢れてメロメロになってしまう。
「もっと締め付けてくれよ」
ゆっくりとピストンをして、根本まで入れた。そのままお尻を押して相手の体を揺らす。
チンポをアナルが絞めつけてきた。
「そうだ、いい子だ」
「ああっ♡ はぁッ♡」
「ふッ、良いぞ、その調子だ」
昂ぶってきた虎淫魔は、前立腺に狙いをつけた。
でかい亀頭が前立腺をグチュリと押しつぶす。
「ああ――っ、んはっ、ああっ、ダメっ」
腹を破るような勢いで、ズコズコと前立腺を突いてやる。
舌を突き出してあえぐネコに抱きついて、腰をがくがくと揺さぶって中を擦った。
浅いところを擦られ、前立腺を押しまくられた彼は、大きな喘ぎ声とともにのけぞった。
彼のチンポから精液が飛び出した。
たった一発だったが、触らずに出せたのは、お尻からの快感が強過ぎたようだ。
「んああっ」
のけぞったままだらしなく喘ぎ散らかし、胸を揉んでやるとそれはさらにひどくなる。
「んっがあぁ、ぁあっ♡」
「はあっ、いい感じだ。締め付け上手だぞ、お前」
虎の淫魔は、どうしようもなく昂ぶって震えた。
ネコの首筋に噛みついた。
チンポの先から根本まで使って中を擦っていく。
ヌチュヌチュと中の肉と擦れ合って、締められて扱かれて、射精欲が上がってきた。
「ん、――はぁっ、イクぞっ、出していいな!?」
「い、いいよっ♡ 出して♡」
胸を揉みしだきながら、腰を使って奥まで打ち込んだ。
一番奥で吸い付かれ、射精をしてしまう。
「ふっ、うぐううぅっ」
喉から唸り声を上げ、奥の奥まで入れるように射精する。
淫魔の精液に反応した淫紋が怪しく輝いた。
「俺のものになるな?」
「は、はい――♡」
頬にキスをすると、こっちを向いてキスを返してくれた。
マズルが触れ合うだけのものが、噛みつくように交差し合う。
息苦しそうに、でも嬉しそうに、ネコはくぐもった声を漏らしていた。
◆◇◆
「――っ、はっ、ううっ」
三人の旅人の一人である狼獣人が、床に尻をついて泣いていた。
宿屋の廊下で、魔法によって結界を張っていた。
そこに、淫魔に操られた客人が襲いかかっているのである。
廊下まで逃げられたのは良かったが、部屋に隠れていた者たちに前後を挟まれたのである。
狼は、これはきっと天罰だと思っていた。
旅人達は盗人で、外れにある宿屋を狙っては不正に利用していた。
数日間泊まり込み、近隣に忍び込んでは金品を盗んでいた。
夜中に仲間を呼んで不正に利用したりしていた。
結界は壁際にあり、そこには窓もあった。
開けようと必死になったが、どういうわけか開かなかった。
部屋には何人もの操られた人たちがいて、結界を解いた瞬間に襲われると思った。
皆、裸で、イチモツを勃たせて、よだれを垂らして、イカレた目でこっちを見ている。
すると、そこへ――
「ああっ、そんな……っ」
宿屋の虎獣人の主人が現れた。
その傍らには、旅の仲間のウサギ獣人とネコ獣人がいた。
二人とも裸で、イチモツを勃たせて、全身に精液をかけられていた。
しかも、ネコ獣人には淫紋が描かれている。
虎の淫魔は、黒い革の手袋とブーツを履き、胸にハーネスを付けていた。
そして、二人に首輪をつけ、リードを引いている。
昼間の気さくな主人とは違い、強者のような出で立ちに恐怖を覚えた。
目を合わせないように気をつけていると、虎がこちらを見てニヤリと笑った気がした。
「結界魔法が使えたのか。どうりで遅いわけだ」
「ふっ、ふたりをかえせぇっ」
虎は二人をそこに残して結界に近寄った。
そして、結界に触れると魔法の粒に変わって消えてしまった。
急いでナイフを取り出し、相手に向ける。
しかし虎の淫魔は怯えることなく、こちらに歩み寄ってくる。
「――良い心意気だ。嫌いじゃない」
「はっ、はぁっ、だからなんだよ」
「決闘しよう」
淫魔は指を弾くと、操られている人たちが下がった。
旅の仲間たちが遠くへ行ってしまう。
「一回でも刺せたらお前の勝ちだ。二人の事は――」
狼は泣いてはいたが、一人の獣でもあった。
喋っているときの僅かに気を抜いた隙を見逃さず、相手に飛び込んだ。
刃先をトラの淫魔に振り下ろす。
その瞬間、虎の拳に腕を叩かれた。
腕を弾かれた勢いに体が傾き、そこに虎のもう片方の腕が迫ってきた。
腹を殴られ、全身がこわばる。
倒れる寸前に抱きしめられた。
「俺は、お前が思うほど弱くないぜ?」
「――こ、殺せっ、殺してくれ! あんな風になりたくない!」
その反応に思わず淫魔は舌なめずりをした。
「ふん……なってみないとわからないだろ?」
顔が近づいてきて、口をつけられた。
全身から痛みがなくなり、力がなくなる。
虎の淫魔が狼を肩に担ぐと、すぐ隣にあった部屋に入って扉を閉めた。