2033年問題とヒジュラ暦

  

  ヒジュラ曆は、聖ムハンマドのマッカからマディーナへの聖遷(ヒジュラ)を元年とする。

  

  ユリウス曆(舊曆)で、622年である。

  

  ヒジュラがあつたのは、この年の7月15日らし。

  

  ヒジュラ曆はその特徴から、「完全太陰曆」とも呼ばれる。

  

  月の満ち欠けは約29.5日周期である。

  

  これを十二箇月とすると、354日程になる。

  

  公轉周期は約365.25日であるから、翌年の同じ日付でも、11.25日季節が早まる事になる。

  

  ヒジュラ曆で一番大事なのは、ラマダン月と思はれる。

  

  これは、ウィキペディアの「ヒジュラ暦」の記事によれば、第9番目の月らし。

  

  先月二十日のムスリム新聞は、このラマダーン月の發行と記載されてゐた。

  

  今回のラマダンは春だつたが、年を経るごとに軈て冬になり、秋になり、夏になり、そしてまた春となる。

  

  今年は、١٤٤٤(1333)年らし。

  

  然しグレゴリオ曆では、1401年経つてゐる。

  

  68年のズレとなつてゐる。

  

  

  偖然し、陰暦で數へるにしても、新月を實際に観測するか、太陽と月が重なる瞬間を計算で求めてしまふかてふ、やり方の違ひがある。

  

  2023.3.20は、日本の太陰太陽曆では、二月の「二十九日」であつた。

  シャアバーン月、第8の月である。

  ウィキペディアによれば、1444.8.27とのこと。

  

  そして4.20は、三月朔なり。

  これは、ラマダン月である。第9月なり。

  1444.9.29であらうか。

  十月の始まりは、2023.4.22だから矢張りさうか。

  

  本日5.20は、四月朔である。

  1444.10.29である。

  因みに明日が、第11月らし。

  

  [newpage]

  

  2033年(2683年、令和15年)。

  

  1844年以來の曆に不具合が生ずらし。

  

  2033.7.26は、七月朔なり。

  

  この月をAとする。

  (ウィキペディア「旧暦2033年問題」より)

  

  Iは中氣に春分を含み、これを翌年の二月とす。

  

  この間に、中氣の無い月が三つある。

  

  BとFとHである。

  

  また、EとGには、中氣が二つ入る。

  

  随分とカオスだ。

  

  この年は餘つ程、太陽と月の仲が良くないらしい。

  

  

  シナの大淸國の時憲曆では、冬至を必ず11月(建子月)とするとか。

  

  又印度の太陰太陽曆は、缼月を認めるてふが、寡聞にして知らざりき。

  

  

  或いは、科學的に正しい定氣法(恒氣法)ではなく、傳統的な平氣法に戻せば良い。

  

  此は安易である。

  

  平気法は、一年の内に一度でも太陽黄経を観測するなら、後は期間を十二等分して曆を決められるてふものである。

  

  今や科學で毎日毎時毎分毎秒の太陽黄経が求められるのだから、平気法に戻すのは「退歩」であるとも考へられるかも知れない。

  

  中田考師によれば、イスラムでも、自然科學を「廣義のイスラーム學」と捉へる事も可能といふ。

  

  日没と共に、細三日月を探さずとも良いのかも知れない。