五臓六腑

  「五臓は肝、心、脾(ひ)、肺、腎(じん)の五つ、六腑は胆(たん)、小腸、胃、大腸、膀胱(ぼうこう)、三焦(さんしょう)の六つをいふ。なお、五臓に心包(しんぽう)を加へ、六臓六腑とすることもある。」(コトバンク)

  心包は聞いた事ないですね。心膜や心筋の事でせうか。

  「昔は五蔵六府と書き、ともに倉庫の意であつたといふ。」(同上)

  面白い。月(にくづき)を書き忘れても、あながち間違ひでは無いのですね。

  「腎と脾はかならずしも現代のそれと同一のものではない。腎は現代の腎臓、副腎、生殖器を総括した働きを表すことが多い。生殖器に對しても輸精管や精嚢(せいのう)、前立腺(ぜんりつせん)などに該当する文字の記載がない。これらのものは一括して腎のなかに包含されているためである。脾は消化液を分泌する器官、すなわち膵臓(すいぞう)、肝臓などの機能に対して命名したものと考へられ、また、胃と不即不離の関係にあるものとするのが至当である。」(同)

  副腎が「腎」なのは分かりますが、生殖器までが「腎」扱ひなのですね。「膀胱」と「腎」で別立てなのが面白いですね。

  「脾」に関しては、現代の西洋医学の解剖学に基づく造血器官の「脾臓」とは、全然別のものですね。

  「三焦については、近代医学の内分泌系臓器の総称とするほか、リンパ管系統説、ホルモン説、酵素説、體腔(たいくう)膜説などがあるが、いずれにしても、これらを総括したものが三焦であるといふことができる。なお、『黄帝内経』のなかに三焦という臓器が記載されてゐるが、これを現代の解剖学上の内臓器官と関連させるならば、膵臓にあてるのがもつとも妥当であらうと思はれる。」(同)

  三焦は五説あるが、総括した概念であらうとのこと。

  また『黄帝内経』では、膵臓らし。

  「三焦が何をさしてゐるのかも明確ではない。」

  「文獻としては,中國で最も古い醫書『黄帝内経』がある。」(同)

  黄帝内経では、三焦はすい臓であらうとの事でした。ほかに五説ありますから、明確ではないてふのはさうでせうね。

  

  「先秦時代から存在してゐる中國醫學の重要な概念の一つ」(同)

  シナ以前ですね。東洋医学てふと日本の漢方(和漢?)を指すらしく、中医学(シナ医学)とは異なるらしいです。

  「臓は精神,血気を貯蔵する充実した器官で,腑は水や穀物を消化し,体液を動かす中空の器官であるとしている。三焦が実在しないことと,脾があいまいなことを除くと,だいたい現在知られている同名の臓器に相当するが,その機能については現在の知識とはかなり違ったものが想定されていたから注意を要する。」(同)

  じやあ臓腑または内臓で良いじやん。

  五臓言へなくても五穀あげられたら充分でしよ。

  [chapter:五穀豊穣]

  まあ五は「あらゆる」てふ意味で良からうと。

  今では農業以外の産業にも拡張されて「生産」を祈る意味にも捉えられたりする、有難き文句である。

  記紀にその起源が書かれてをり、牛馬と蚕を除いて、米・粟・麦あたりは共通である。豆又は大豆と小豆、あとは稗(ひえ)とか。

  ヒエは田圃をやつてゐると、勝手に生えて来る雑草又は雑穀らし。漢字の上では「卑(いや)しい」とされてゐるのはその為である。

  とはいへそんな田んぼが、「稗田(ひえだ)」であり、古代日本の原風景である。

  Wikipediaによれば、

  「米・麦・粟・黍・稗 - 『日葡辞書』

  稲・畠稲・麦・小麦・蕎麦・粟・黍・蜀黍・稗・大豆・赤小豆・緑豆・蚕豆・豌豆・ささ豆・へん豆・刀豆・胡麻・よくい - 『農業全書』」

  さうだ、黍が國名にもなつてゐましたね。岡山と尾道あたりです。

  そして粟國(あは、徳島)と粟道(あはぢ)。

  さらに瀬戸内には、麦なる地名も存在するさうです。

  農業全書には陸稲(おかぼ)や蕎麥と胡麻、様々な豆が追加されてゐますね。

  因みに「十穀」として、

  「米、米(玄米)、黒米、赤米、小麦、大麦、大麦(押し麦)、大麦(米粒麦)、大麦(もち麦)、はとむぎ、粟、稗、黍、たかきび、大豆、黒豆、小豆、緑豆、トウモロコシ、ソバ、黒ごま、白ごま、クコ、アマランサス、キヌア」(Wikipedia)

  が挙げられてゐます。

  胡麻も白と黒の二種類に増えましたね!

  大麦と小麦も分かれましたし、押麦と餅麦、鳩麦も仲間入りです。

  玉蜀黍が新たに仲間入りしてゐますね。コーンシロップの原料です。

  [chapter:その他]

  五星は、歳星、熒惑、鎮星、太白、辰星。火行の自己主張が激し。

  歳星といへば「歳星紀年法」ですね。時の流れを意味する「歳」を冠する星で、我々も年齢を一歳、二歳と數へます。

  「前4世紀の初めから周天を12の等間隔に分ける十二次が用ゐられ,そこを木星が1年に1次ずつ12年間でめぐっていく位置によって年を記す歳星紀年法が成立した。歳星紀年法は太歳紀年法や太陰紀年法(木星の鏡像の位置によって年を表す方法)に発達した」(コトバンク)

  「歳在星紀、歳在大火」([[jumpuri:暦Wiki > https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/BDBDC6F3BCA1.html]])

  十二次の「星紀」は、シナの曜日を表す語として転用されてゐますね。

  古事記序文に「歳次(ほしのやどり、と訓ず)大梁」、日本紀に「太歳甲寅」みたいな表現が出てきます。

  十二辰は十二支を当てはめたものであり、これが「干支紀年法」に繋がりました。「大梁」は酉です。

  天を十二等分したのが「十二次」で、約十二年で天球を一周する木星により、「歳在○○」てふ「歳星紀年法(木星紀年)」が生まれた。

  十二辰との関係か、木星とは鏡像の関係で逆回りする架空の星「太歳」が考案され、「太歳紀年法」(子丑寅…)が生まれた。これは木星がきつかり十二年周期でないために、閏年の樣な調整を要し「超辰」てふ仕組みがあつたが、後に無視されて機械的に年に十二支を振る「干支紀年法」となつた。

  五蟲は、鱗(魚と爬虫類)、羽(鳥)、裸(ヒト)、毛(獣)、介(カメ、甲殻類と貝類)

  五獸は四神+黄竜。

  五竜は黄竜(金竜)、白竜(銀竜)。

  五塵は色(視覚)、觸(觸覚)、味(味覚)、香(嗅覚)、声(聴覚)。

  五官は目、舌、口、鼻、耳。

  前者は実質五感であり、五官は顔面に空いてる穴なり。

  五情は、喜、樂、怨、怒、哀。

  私が考へたら、喜怒哀楽に無(土行)を足しますね。無感情。

  五腑の順は、胆、小腸(三焦)、胃、大腸、膀胱。

  五志は、怒、喜・笑、思・慮(考)、悲・憂、恐・驚。

  五指の順は、薬指、中指、人差指、親指、小指。

  ネイルの参考にいかが。五色(ごしき)の爪とか嫌だけど。

  五液は、涙、汗、涎、涕、唾。

  五味は、酸、苦、甘、辛、鹹。

  因みに「苦味走る」場所は骨ださうです。骨がイケメン? ホラーマンつてこと?

  「五果 李 杏 棗 桃 栗」

  取り敢へず全部食べたいですね。

  「五穀 麻・胡麻 麦 米 黍 大豆

  五菜 韭 薤 山葵 葱 藿(カク:豆の葉)

  五畜 鶏 羊 牛 馬 豚

  五常 仁 礼 信 義 智

  五経 楽 書 詩 礼 易」

  麻と胡麻あと黍がIN、粟と小豆がOUTしましたね。

  五畜はマイクラで飼育ができます。

  五徳は八犬伝のイメージ。

  五経は『春秋』がOUTしてますね。

  Wikipedia「五行思想」より