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【タイバニ】ヘリペリのイワン君が頑張る話【兎→虎←折】

  

  

  

  【タイバニ】ヘリペリのイワン君が頑張る話【兎→虎←折】

  

  

  

  

  

  

  「タイガーさんっ!」

  「おー、待ってたぞ。ってかそっちで呼ぶな」

  「あぁああ!!す、すみません、タイ(むぐっ)…」

  「慌てなくて良いから落ち着け、んで、深呼吸」

  「う~~~」

  

  思いっきり舌を噛んでしまったらしく、アメジストの瞳にはうっすら涙まで浮かんでる。

  おじさん相手に何を緊張するのかねぇと疑問に思いつつ、落ち着け落ち着けと繰り返すしかない。

  

  企画といえば企画らしい、主役が主役なのだが。

  上司から直接聞いたときはどうなるのかねぇと首をかしげ、古参仲間に酒の席で聞いてみたら良いのではないかと後押しされる始末。

  コイツの趣味は普段もヒーローの時も変わらない、いわゆる日本マニアだ。

  ルーキー時代の最初の頃から、ヒーロースーツ無しで会った瞬間に『オリオンタル美人っ!!』と叫ばれ抱きつかれたのが懐かしい…現在は俺の移転先に後輩が居てバディ活動しているためかなるべく突飛な行動は慎むように自制しているらしい、が。

  第三者から見たらバレバレらしく、気付くとパオリンに何か言われて落ち込んでたりと忙しい。

  

  ヘリペリデスファイナンスからの極秘依頼だから、バーナビー君にばれないようにね。

  念のため彼には撮影取材等を詰め込んであるから大丈夫のはずなんだけど、君の事になると最近は何処からか聞きつけてくるから…先方に失礼の無いように。

  

  上司からしつこいぐらいに言われた事を思い出しているうちに、なんとか痛みが引いたのか、でも顔を赤くしたイワンがおずおずと服の袖を掴んで声をかけた。

  

  「会社の方もそちらの上司にも了解を取ってあります、時間限定ですが宜しくお願いします」

  「了解。うちのバニーちゃんに見つかる前に終わらせようぜ」

  「難易度が急激に上がりますよね、それ。バーナビーさんは色んな意味で目立つので…」

  「まぁ顔出ししてる所為だけどな」

  

  顔が赤いままだが、それでもどもることなく話せるイワンに感心しつつ。

  考えることはおなじかぁと、相槌を打つ程度に留めた。

  最近は特に、何故か行動が容赦ないというか。

  ネイサンにまで『懐かれすぎた感想は?』なんて聞かれる始末、其処まで世話した覚えは無いぞ。

  

  「じゃあ急ぎましょう。うちの事業部が素敵な場所を指定したらしいんです」

  「へ?お前も知らないの?」

  「社内広報(外部禁止)に関してはビックリというかドッキリ感覚なんで…でも楽しいですよ」

  

  ああ。

  イワンも会社(ヘリペリデスファイナンス)で可愛がられてるようだ。

  年の若いネクスト、自分達の後輩が会社の方針で辛辣な選択を迫られる事の無いようにと。

  願うばかりなのだけれども。

  消耗品で取替えの効く存在、売れなくなってキツくなるのが自分で終われば良いなぁと…夢を見る。

  

  「きっと鏑木さんにも気に入ってもらえます!!」

  「そっか。なら、スタンバイしてるだろうから案内頼む」

  「はいっ!!」

  

  

  嬉しい、嬉しい。

  嬉しすぎて、今朝は眠気が襲ってこなかった。

  一睡もせずに朝を迎えて、出動要請が無かったから平和で嬉しいはずなのに、もっと嬉しい事がサプライズで用意されてて嬉しくなったから。

  ヘリペリデスファイナンスの社長に、この事を聞かせてもらった四日前から頬が緩んで仕方なかった。

  そんなに喜ぶのならもっと早くに予定していればよかったねぇと、作り手のヒーロー事業部の面々に言われてしまって…其のたびに何度もお礼を言ってしまった。

  

  『なんでか、聞いてもいいかな?』

  『何がです?』

  『憧れのヒーローが、歴代の有名どころじゃなくてワイルドタイガーって』

  『…タイガー殿は最近のヒーローが忘れがちな事を一番に考えてますから、教えられる事が多くて。テレビではそういう場面は絶対に使われませんから誤解されてる方が多いと思います』

  『一番大事って、ポイント?じゃないよね』

  『タイガーさんはポイントを譲ってしまいますから、興味が無いとバイソン殿が言われてました。【人命救助がすべて、ヒーローの鏡】とはファイアー殿の言葉です』

  

  愛すべき大馬鹿よ、タイガーはヒーローにしかなれない。

  そして其の事を誰よりも、当人が理解しているのだから。

  礎になんてさせないけどね。

  

  破壊行動しか、クローズアップされないけれども。

  其の行為の本質はいたって簡単で単純だ、わかりやすくて人間くさい。

  

  『タイガーさんは普段とヒーローをしているときに差が殆ど無くて…怒られるかもしれませんが、とっても人間らしいんです。それを古いとかロートルって言葉で片付けるのは間違ってる気がして・・・・・・喋りすぎましたぁ、御免なさいっ!!!』

  

  饒舌に喋ってしまったことに気付いて慌てたが、時既に遅し。

  しっかりと何時の間にか仕事を中断して集まってた人たちがポカンとしてたり頷いてたり関心してたりと様々であったが…いかに自分がタイガーさんを好きなのかと突っ込まれなくて良かった。

  勢いで何を答えていたのかわからない。

  ちなみに其処で語った話の一部というか殆どが社長にまで伝わって顔から火が出そうになった…昨日の事である。

  

  

  

  

  「本格的なとこを抑えてるなぁ…会社も日本マニアになってないか?」

  「た、多分…かなりの情報通です、たまに誤解してるとこがありますが」

  

  会員制の日本料亭。

  其処の一室を借りての、会席料理と対談。

  恙無くほのぼの、終始居合わせたスタッフも和むほどの時間は。

  惜しまれるように終わりを告げる、後日に社外厳禁な記事をタイガーとの対談部分だけでも持ってきますと約束して。

  勇気を出して指切りしてもらって良かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

  

  別れてから、歓喜のあまりにガッツポーズしたイワンをカメラはきちんと写していた。

  無論、首から下の画像が使用されるが。

  滲んでた手の汗とか、白い肌がうっすら赤くなっているなど、見るものは選ばれるがわかるのである。

  

  

  

  

  こっそりひっそり、擬態能力を駆使して。

  イワンが虎徹の自宅に赴き、直接抜粋された記事を届けたことや。

  其のときに引き止められ、簡単な日本料理の数々を出されて感激し泣いたとか。

  

  何処から嗅ぎ付けたのか何か虎徹に関する自分の知らない何かに反応したバーナビーが上司に激しく詰め寄るなんて、まだこの時は知る由も無い。

  

  ちなみに。

  ヘリペリデスファイナンス社内において、自社ヒーローとワイルドタイガーのツーショット写真や対談は好評で第二弾のために対策を思案されているとか。

  主に四六時中一緒に貼り付いて居たがる顔出し新人対策といっても過言ではない。

  

  

  

  

  

  

  次は後書き

  

  

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  お読みいただき有り難うございます。

  

  とりあえず、何か書きたくなって。

  普段書かない人を…って何故かイワンになった。空は時々書くからか。

  折→虎のままなのか、なぁ。

  世間では空折が溢れてるのに、そっちには向かないんだよ…。

  トレーニングルームで虎徹との事が一寸バレてパオリンとかカリーナに羨ましがれるといいよ、当然ながら兎には口外しませんって事で。

  先輩vs後輩→虎、美味しいと思うんだけど…どこかに無いかな…。

  

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