3匹の狼獣人とご主人様 海編

  夏のある日1人と3匹は海についた。ワゴン車から降りる。

  「わあー!海だ!都会のコンクリートジャングルから解放してされた気分」とカワイははしゃぐ。

  「お前ほんとに社会人か?気持ちはわかるけども」ヤマトはカワイに落ち着くように言うが、自然に触れるのは気分転換に打ってつけだった。

  「ご主人が水着を用意してくれると言うから俺たちは身軽で来たんだが、大丈夫かご主人。荷物運びなら

  喜んでさせてもらいます」とミナセは言う。

  ワゴン車から降りた3匹に荷物を渡す、パラソルやクーラーボックス。それに水着。

  「ちゃんと3匹分買ってあるよ」

  3匹は手渡された包みを開ける。

  黒いブーメランパンツがあった。獣人用にちゃんと尻尾穴もある。

  へ?とヤマトとカワイはポカンとした。

  ミナセはじっと黒い布切れを見ている。

  「やばいってご主人!ポロリもするかもしれないタイプじゃないですか!」

  ヤマトは抗議をする。

  「うわあ、布面製少ないっすね。これ着て海に入っていいものなんでしょうか」と

  カワイは疑問を口にした。

  「ミナセ!なんか言ってや!元水泳部だろ」

  ミナセは水着を手にして呟く。

  「これ公式品だ、別にいかがわしいメーカーじゃない。今もライフセーバーや水球、飛び込み競技で使われてるメーカーだ。俺も履いたことはあるが確か1着5000円以上する。」

  5000円!?

  ヤマトとカワイは目を合わせる、この布切れそんなに高いのか!?と。

  ミナセは「スポーツ用品は基本値段が高いんだ、それに獣人用に尻尾穴を開けるオプションがついてるはずだからおそらくそれ以上・・・・」

  「いい!それ以上言わなくて」「怖くなってきた、いいんですか?こんな高級品頂いて」

  「3匹に似合うと思ったから買っただけなんだが、着ないのかい?」とご主人様は言う。

  「いや、着させていただきます。部活で慣れてたので」ミナセは即答した。

  「即断!本気か?」とヤマトは言う。

  「意外と景色に溶け込むものだぞ、体がだらしない奴が履いたら見苦しいが3匹とも鍛えているから大丈夫だろう。」

  うう、わかった。といい3匹とも更衣室に入った。

  ご主人様は普通のサーフパンツにラッシュガードである。

  確かにミナセの言う通りだった。

  サーフパンツタイプの水着を着ている男性客はやはり多いものの、丈の短い水着を着ている

  男性もいる。

  いずれも筋肉質な男性だが。

  「鍛えてる男って自分の肉体美を見てほしいものだからねぇ、丈の短い水着の方が太ももの筋肉を見せやすいんだろう。」とご主人様は言いながら手頃な場所を探す。

  3匹は後ろに着いて行く。

  ビーチパラソルとクーラーボックスにピクニックシートを敷き休憩場所を作った。

  「では、泳がせていただく。」とミナセは準備運動をした後、真っ先に海に飛び込んだ。

  さすが元水泳部。狼とはいえ豪快に泳ぐ、イルカや鯱。サメ獣人に負けないぐらい

  泳ぎがうまかった。

  「相変わらずはえーなミナセ、泳ぐの久しぶりだろうに」

  「海で泳げて嬉しいんじゃない?」

  「俺たちも泳ごうぜ!ご主人様もほら!」

  「いや、海水浴に誘っといてなんだけど私は泳げないんだ。」

  「え、泳げないのに海水浴きたんすか?なんで?」

  「君たちが喜んでくれそうだったからだよ」

  ご主人様は柔らかな笑顔で言った。

  「君たちが喜んでる姿を見るのが私は嬉しい、それに荷物番が必要だろう」

  2匹は少し寂しそうな顔をしながら海へ向かった。

  塩水が心地いい、普段書類作業で追われる3匹に打ってつけの休息だった。

  波間に漂うだけでもストレス解消になる。

  13時ごろ3匹が戻ってくる。

  「プールとは違って波があるから泳ぎづらかったが、いい気分転換になりました」

  ミナセは毛並みをかき分けてご主人様にお礼を告げた。

  ヤマトとカワイも「波に揺られるだけでも気持ちよかったっす、最高でした」と言った。

  ご主人は焼きそばを買ってきて3匹に渡した。

  4人で昼ごはんを食べる。

  「海で食べる焼きそばってなんでこんなに美味いンスかね。」とヤマトは言った。

  午後3時。

  すっかり遊び尽くした3匹はパラソルの下で寝ていた。潮風が鼻から通りぬけ気持ちいい。

  「こんなに遊び尽くしたの、大学の時以来だな」ヤマトが言う。

  「それもこのメンツで」カワイはパラソルの裏側を見ながら。

  「社会人になってからは忘れていた感覚だ。しかし眠くなってきた」

  ご主人様は思いついたように言った。

  砂浜にでも埋まって休む?

  3匹はご主人様の提案を受け入れる。

  ミナセは言う。

  「ガキの頃に1回やったことある遊びだな」

  「大人になってからやるものですかね、でも砂風呂みたいで楽しそうです!」

  「よっしゃ、ミナセ、お前を縦に埋めてやる。」

  「縦に埋まると窒息死するから危険だよ、横穴を掘りなさい。」とご主人様がヤマトを苦笑いで嗜める。

  3匹ともお互い埋まる穴を掘った、

  ミナセが1番身長があるからそれなりに大穴になった。

  3匹はそれぞれ砂穴に横たわる。「よし!ご主人様埋めて下さい!」とカワイが言った。

  はいはい、と言いながらご主人様は3匹に砂をかけていく。

  「うおっ、大人になってから埋まると気持ちいい」

  「普段できない体験だからな」

  「でもくすぐったくて楽しいです!ご主人様もっとかけて下さい!」

  こうして3匹は砂に埋まった。

  身動き取れないぐらいに。ご主人様が3匹の写真を撮り画面を見せた。

  ブハッと3匹とも笑う。顔だけ出ている。滑稽だ。

  「この際顔も埋めてもらおうか?」とヤマトが言う。

  「顔もって、目に砂が入るだろう。」とミナセがヤマトに聞く。

  「目元をタオルで覆えばできなくもないよ、やってみる?」とご主人様は言った。

  「はい!面白そうです」とカワイまで賛同した。

  3匹の目元がタオルで覆われ砂がかけられる、まるでホットアイマスクのように熱が

  伝わり気持ちいい。

  「こんなに気持ちよかったんだな」とミナセが言う。

  狼獣人なだけあって、マズルのみが砂の外に出ている光景になった。

  たまに水分補給でご主人様がスポーツドリンクを飲ませてくれる。

  3匹とも日頃のストレスを晴らすかのように眠りへと落ちていった。

  わかっていた、砂に埋まる拘束感が前のプレイを思い出す。

  身動き一つ取れず快楽が身体を包む。

  夕方、3匹は掘り起こされた。

  「やっと出たー!気持ちよかったです!」

  「身体中砂だらけだ、1度海に入って砂を落とそう。」

  「そうだな」ヤマトたちは海へ向かう。

  ふとご主人様の方を見る、何か申し訳なさそうな顔をしていた。

  「あの、3匹ともいいかな?」

  今回私は何もしてないんだけど、その。とご主人様はどもる。

  3匹と「???」と頭にハテナマークが浮いていた。

  「3匹とも、勃起してたよ。」

  「え、「「「ええええええええ」」」」

  ご主人様のスマホを見る、3匹並んでマズルが砂から飛び出しているが

  確かに股間付近の砂だけひび割れていた。

  「ちょっと待って!恥ずい!!てか3匹ともって!」

  「全員同じこと考えていたのか?」

  「これ周りの観光客に見られてたの??」

  ご主人様は言う。「一応応急処置として股間に砂山を作っておいたよ」と。

  「それもっと恥ずかしいやつ!!」

  「顔まで埋まっていたから例え誰かに撮影されてもわからないのが幸いだな。よかった。」とミナセは分析する。

  「まあ、身バレしなければいいかな。」カワイは呑気に言った。

  3匹とも砂を落として着替えよう、夕飯に焼肉を奢るよ。とご主人様は言った。

  先ほどの羞恥心はどこへやら。3匹は歓声を上げて海へ飛び込む。

  今晩は焼肉!思いっきり食うぞ!とまるで中学生のように喜んでいた。

  しかし、3匹とも脳裏には一つ疑問が浮かんだままだった。

  高級な水着をプレゼントし、成人男性を海へ連れて行き、その上夕飯までご馳走する。並大抵の財力じゃ説明がつかない。なんでこの人はそこまでしてくれる?

  本当にご主人様は何者なんだ?

  ※この物語はフィクションです。登場する団体、組織名、人物は架空のものです。