BOOTH販売作品宣伝『風俗店でボーイやってるニンゲンの兄ちゃんが、「予約した女の子がいない」って怒ってる常連の狼獣人に「お前が相手するなら許してやる」と喰われちゃうお話 ~オスケモ取り合わせ~』

  目次

  1.風俗店でボーイやってるニンゲンの兄ちゃんが、「予約した女の子がいない」って怒ってる常連の狼獣人に、「お前が相手するなら許してやる」と喰われちゃうお話

  ヤクザみたいな顔した厳つい狼獣人が、予約した嬢がいない腹いせについ、可愛がってるボーイのニンゲン兄ちゃんを喰ってしまう話。

  2.後輩みたいに可愛がってた風俗のボーイのニンゲンをちょっと喰っちまったら、ハマって抜け出せなくなってしまった狼獣人の話

  1話の続き。

  ニンゲンの兄ちゃんにドハマリして、なんとか自分のものにしてしまいたいと考える狼獣人の話。

  3.恰幅のいいどら猫親分に捕まったマッサージ師の俺が、雌奴隷として生きていくようになるまで

  どら猫親分の殺人現場に遭遇して拉致されたマッサージ師のニンゲンが、いつの間にかどら猫親分のフェロモンの虜にされて……。

  4.やくざのガチムチ関西弁羆おっさんが、ニンゲン組長の引きこもりの高校生息子に懸想するお話

  以前ピクシブにアップした、[[jumpuri:「風来坊でやくざのガチムチ関西弁羆おっさんが、ニンゲン組長の引きこもりの高校生息子の面倒を見る話」> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25808055]]のプロトタイプ。といっても、雰囲気は全然違いますが。比較して楽しんでいただければ。

  5.高校の番長で白虎獣人の俺に、ちょっとかわいいと思っていた初心なクラスメイトのニンゲンが子供の作り方を聞いてきたから、「実践してみるか?」と教えてやる話

  ちょっと芋っぽい白虎番長と、かわいい同級生の優等生ニンゲンくんのお話。

  おまけ(バーニーズマウンテンドッグ獣人のおっちゃんと、ハスキー獣人の若社長の間で取り合いされる高校生のニンゲンのお話IF)

  ハスキー獣人の若社長を捨てて、バーニーズマウンテンドッグ獣人のおっちゃんを選んだ高校生のニンゲンのお話

  以前ピクシブにアップした[[jumpuri:「バーニーズマウンテンドッグ獣人のおっちゃんと、ハスキー獣人の若社長の間で取り合いされる高校生のニンゲンのお話」> https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25209501]]のif。

  おっちゃんを選んだ世界線を書いてみたかったので。

  先に書いておきますが、バッドエンドですw

  [newpage]

  風俗店でボーイやってるニンゲンの兄ちゃんが、「予約した女の子がいない」って怒ってる常連の狼獣人に、「お前が相手するなら許してやる」と喰われちゃうお話

  ◇

  「いい加減、足を洗わないとなぁ」

  俺は休憩所で頬杖をついたままぼんやり呟いた。

  ここは獣人専用の風俗店。

  そして俺、重松兵庫はそこのボーイをやっているのだ。

  借金あるからって、ついだらだらと続けてるけど……ろくな仕事じゃねえもんな。

  風俗嬢はみなわがままで俺のことを顎で使うし、客は客でニンゲンの俺の事なんか、はなから馬鹿にしたような対応するし。

  そりゃ、俺だってニンゲンにしちゃそれなりに鍛えているけど、ガタイなんて獣人とじゃ比べものにならないぐらい華奢だからな。

  ガキみたいに見えるんだろう。

  特にこういうところに来るような獣人は、一発ぶっ放したくて気が荒くなってるような奴が多いし。

  ……でもなあ、給料だけはいいんだよなぁ、ここ。

  高卒でフリーターの俺なんかがそこそこ稼ごうと思ったら、こういう後ろ暗い仕事しかないわけで。

  しかも金髪にピアスOKの仕事なんて、ここぐらいしかなかったんだよな。

  ……まあ、闇バイトなんかして捕まるよりなんぼかマシだしよぉ。

  俺は短く整えた頭を、ガシガシと掻く。

  と……。

  「はぁ? ナツミの奴いねぇだと!」

  待合室の方から、野太い怒鳴り声が聞こえて来る。

  「す、すみません」

  それと同時に必死に謝る店長の声も。

  ……いい気味だぜ。

  普段は店長室で踏ん反り返ってスマホでゲームばかりしてる癖に、たまには店に出てみようかな、なんて顔出すからそんなことになったんだろう。

  あの声を聞けば、多分怒鳴ってるのは、常連の菅原さんのはずだ。

  職業=やくざに違いないと従業員誰もが太鼓判を押す、厳つい狼獣人。

  ……顔に迫力ありすぎんだよ。

  歳は29とか聞いたけど、その身に纏った威圧感からすると、壮年のやくざの組長としか思えない。

  ……あれ絶対覇王色の覇気持ちだよな。

  おまけに身体は馬鹿でかいし、ふさふさの体毛の上から見ても筋肉盛り上がってるし。

  けっこうわがままで店員泣かせだけど、俺のことは割に気に入ってくれてるみたいで、店で働いていると声をかけてくれるのだ。

  たまに『頑張ってるじゃねぇか』とチップくれることもあるし。

  俺も怖いけどちょっと格好いいなと思うから、つい懐いてしまうのだ。

  ……しょうがねえなあ。

  店長がどつかれるのはかまわないけど、店を壊されるのは困るからと、俺は椅子から立ち上がった。

  ◇

  「菅原さん、どうしたんすか?」

  かちゃりと扉を開けて待合室に顔を出す。

  「おお、兵庫じゃねえか」

  俺の顔を見ると、厳つい狼獣人の眉間のシワが少しだけ緩む。

  少しだけだ。

  さすがにそれぐらいで完全に許してくれるわけではないご様子。

  「おい聞いてくれよ」

  顎で示すその先には、泣きべそをかきかけた店長が怯えたようにこっちを見ていた。

  「ちゃんとスマホのアプリから予約したのによ、こいつナツミの奴がいねえとか言いやがるんだ」

  「ああ、それで店長をボコボコにしようとしてたんですね」

  「ヒトを無法者みたいに言うな」

  俺の軽口にむっとしたような顔をする菅原さん。

  やくざの癖に……と思いながらもすんませんと謝る俺。

  ……これはかなりご機嫌ななめだな。

  「でも、ちゃんと予約したのにバッティングするなんて、店長最悪ですよね。菅原さんはちゃんと予約してんのに」

  「ああ」

  こういう時はお客を持ち上げて店長を悪者にする方が話が早い。

  「せっかくだし、気晴らしに店長ボコりますか?」

  おい重松っ!……と店長の心の声が聞こえてきそうな事を言ってみる。

  「だから俺に手を出さそうとするな。捕まっちまうだろうが」

  「俺、黙ってますよ」

  そんな俺の台詞を聞いて苦笑いする菅原さん。

  「まったく、しょうがねえ奴だなあ」

  これで8割方、怒りは納まったみたいだ。

  ほっとした俺は、ついでに狼獣人に聞いてみる。

  「ちなみに菅原さん、アプリの画面見せてもらってもいいですか?」

  「ん?」

  「いや、アプリの不具合だったら業者にちゃんと直してもらわないと他のお客にも迷惑かけちゃうんで」

  「おう、いいぞ」

  ポケットからスマホを取り出す狼獣人。

  「あれ……かわいいシール貼ってるんですね」

  スマホにはやくざには似合わないような子供向けのシールがベタベタ貼ってあるのだ。

  「ああ、これはガキ共が勝手に貼りやがったんだ」

  苦虫を噛みつぶしたような顔をする菅原さん。

  ……菅原さん、妻帯者なのか。

  まあ、この見た目だと、女にはモテるだろうし。

  俺はそんなことを思いながらスマホのアプリを覗く。

  「……あの、菅原さん?」

  「なんだ」

  「言いにくいんですけど……これ、ちゃんと予約出来てないです」

  「なんだと!」

  俺が怖ず怖ずと差し出した画面には、『予約完了しますか?』と書かれた最終決定前のページが表示されていたのだ。

  「……」

  かぁっと顔が赤くなる菅原さん。

  「……じゃあ、菅原さんが悪いんですね」

  それ見たことか、というような顔をする店長。

  ……あっ、馬鹿。

  そんな対応したら……。

  「あぁ?」

  さきほどまでの穏やかな表情が一変し、ドスの利いた声を漏らす厳つい狼獣人。

  「ひっ!」

  思わず後ずさりする店長。

  「すんません。こんなわかりにくいアプリなんて使っちゃって」

  慌てて菅原さんに頭を下げる俺。

  「やっぱりこれだと、わかりにくいですよね。……そうだ、菅原さんはアプリなんて使わなくても、俺に直電くれたら予約したい子が空いてるか教えるっす!」

  「そうか。……まあ、兵庫が言うならそれで手打ちにしてやるか」

  「ありがとうございます」

  こんなやくざな人と連絡先を交換するのは極力避けたいんだけど、ここまで来たら謝罪のグレードをあげざるを得ない。

  ……バイト代上げてもらいますからね。

  俺は店長に念を送りながら……

  

  ……本編に続く。