街への偵察、新たなる素体

  場所:S市・繁華街

  夜の帳が下りた繁華街。ネオンが輝き、多くの人々が行き交う中に、異質なオーラを放つ二人の美女がいた。

  「あーあ、人間がいっぱい。どいつもこいつも弱そうな顔して歩いてるねぇ」

  フードを深く被ったパーカー姿の少女、ポイズン・カナリーが、すれ違う男たちを値踏みするように見回す。

  「無駄口を叩かないの。私たちの目的は『司令官』を見つけることよ。

  ティラノサウルスの器になれるのは、レッドやブルー以上の強者だけなのだから」

  トレンチコートを羽織り、キャリアウーマン風に変装したグリフォン・ミストレスが、冷ややかに釘を刺す。

  「わかってるよぉ。

  でもさ、探してる間にお腹空いちゃうじゃん?

  ……ちょっとくらい『味見』してもいいでしょ? ピピッ♪」

  2. カナリーの甘い誘拐

  「ねえ、そこのお兄さ〜ん♡」

  カナリーが声をかけたのは、ナンパ待ちをしていた軽薄そうな大学生だった。

  「え? めっちゃ可愛いじゃん! 俺と遊ぶ?」

  「うん! すっごくイイことしてあげる。こっち来て?」

  カナリーは男の腕を絡め取り、薄暗い雑居ビルの隙間へと引きずり込んだ。

  「え、ちょっ、ここ暗くね? いきなり路チューとか……」

  「チューだけじゃないよ。……全部吸ってあげる♡」

  チュッ……!

  カナリーが男の唇を塞ぐと同時に、微量の神経毒を注入する。

  男の体が硬直し、目が見開かれる。

  「んぐっ!? か、体が……動かな……ッ!」

  「あはっ♡ 固くなってるのは体だけじゃないね?

  ここも……カチカチだよ?」

  カナリーは男のズボンを強引に引きずり下ろし、露出したモノをその毒々しい舌で舐め上げた。

  「ヒッ、冷たっ!? 何だその舌……!?」

  「いただきまーす!!」

  ジュルルッ! ズゴゴゴゴッ……!!

  「ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!? 吸ワレルッ!

  何カガ……魂ガ吸ワレテイクゥゥッ!!」

  ものの数十秒。男は白目を剥いて痙攣し、大量の白濁液をカナリーの口内に放出した後、干物のように崩れ落ちた。

  「んっ、ごっくん♡

  ……うーん、薄いなぁ。やっぱり一般人じゃ栄養にならないや」

  3. ミストレスの冷徹な徴収

  一方、ミストレスもまた、路地裏で「処理」を行っていた。

  彼女の足元には、ガタイの良いボディビルダー風の男が、土下座させられていた。

  「許してくれ……! 金ならやるから……!」

  「お金? 不要よ。

  私が欲しいのは、貴方の筋肉を動かしている『燃料』だけ」

  ミストレスは、男の股間をヒールの爪先で踏みつけ、グリグリと捻り上げた。

  「ギニャァァァッ!! 玉ガッ! 潰レルッ!!」

  「潰されたくなければ、出しなさい。今すぐ」

  彼女はコートの前を開き、その圧倒的なボンデージ姿を見せつけた。

  男は恐怖と、抗えない性的興奮により、意思とは無関係に勃起してしまう。

  「ヒッ……! た、立っちゃう……! 殺されそうなのに……!」

  「ふふっ、オスなんて単純な生き物。

  さあ、私の靴を汚してみなさい」

  ミストレスが冷たい手で男の先端を掴み、二、三度しごいただけで、男は限界を迎えた。

  ドピュッ! ビュルルッ!!

  「アッ、アッ、イグッ!!」

  「……少ないわね。質も悪い。

  やはり、あの二人(レッドとブルー)のような極上の素材はそうそういないわね」

  ミストレスは汚れた手袋を脱ぎ捨て、気絶した男をゴミのように跨いで路地を出た。

  4. ターゲット発見

  「あ〜あ、ハズレばっかり。

  パパ(ドクター)が言ってた『ブレイブ・コマンダー』なんて、本当にいるのかなぁ?」

  二人が合流し、退屈そうに歩いていたその時。

  街の広場の大型ビジョンに、緊急ニュースが流れた。

  『――行方不明となっているブレイブ・レッド、およびブルー隊員の捜索のため、ブレイブレンジャー総司令官が、自ら前線指揮を執ることが発表されました』

  画面に映し出されたのは、白髪混じりの短髪に、歴戦の傷跡が残る厳格な男。

  神宮寺(じんぐうじ) 烈(れつ)。

  年齢は50代だが、その肉体は全盛期のボディビルダー以上に分厚く、眼光は猛禽類のように鋭い。

  「……見つけた」

  ミストレスの瞳が怪しく光った。

  「あの眼……。部下を失った悲しみと、怒りに燃える正義の炎。

  そして、老いてなお漲る圧倒的なテストステロン……!」

  「すごい! 画面越しでもムンムン匂ってくるよ!

  あのおじ様なら、ティラノサウルス君になれる!

  それに……搾ったらすごそう♡ ピピッ♪」

  カナリーが舌なめずりをする。

  5. 狩りの時間

  「行きましょう。

  彼がこれ以上『捜索』を続けられないように……私たちが『保護』してあげなくてはね」

  「うん! レッドさんとブルーさんがどうなったか、教えてあげなきゃ!

  あの子たちが今、どんなに幸せな『ペット』になったかをね♡」

  二人の悪女は、獲物を見つけた肉食獣の笑みを浮かべ、司令官がいるであろう湾岸地区へと姿を消した。

  最強の素体を巡る、最後の狩りが始まろうとしていた。[newpage]

  一方その頃

  1. 混ぜ物なしの「純粋な力」

  場所:エヴォリュート移動要塞・第9区画「生体保管アーク」

  そこは、まるで巨大な動物園、あるいはノアの方舟のような空間だった。

  檻の中からは、ライオンの咆哮、象のいななき、猛牛の荒い鼻息が響き渡っている。

  「ふむ……。怪人たちの『堕ちた汁』は素晴らしいスパイスだが、ティラノサウルスの巨体を維持するには、圧倒的な『基礎体力』が必要だ」

  ドクターキマイラは、白衣を翻しながら檻の前を歩く。

  彼の後ろには、自律型の**「多腕式・自動搾精マシーン」**が浮遊しながら追従している。

  「これより、地球上の最強生物たちから、混ぜ物なしの『純粋なオスの力』を回収する!

  科学の力で強制的に絶頂させ、その遺伝子をいただくとしよう」

  2. 巨獣たちの強制排泄

  ドクターがコンソールを操作すると、檻の中に機械アームが侵入した。

  【対象A:アフリカゾウ(推定体重6トン)】

  「パオォォォッ!!」

  巨大なオスのアフリカゾウが、機械アームに四肢を拘束される。

  そして、股間から露出した巨大な生殖器に、搾乳機のような吸引カップが吸着した。

  「象の精液量は、一回で数百ミリリットルにも及ぶ。まさに質量の暴力だ」

  ズゴゴゴゴッ……!!

  強力な低周波振動と電気刺激が、象の前立腺を直撃する。

  抵抗する間もなく、象は白目を剥いて膝をつき、カップの中にドロリとした大量の液体を放出した。

  「素晴らしい! この重厚感!

  これがあれば、ティラノサウルスの強靭な足腰が作れるぞ!」

  3. 闘争心の抽出

  【対象B:スペイン闘牛(気性難)】

  隣の檻では、真っ黒な筋肉の塊である闘牛が、鼻息荒く暴れ回っていた。

  「次は闘争心だ。

  怒り狂ったオスの精液には、高濃度のテストステロンが含まれている」

  機械アームが闘牛を電撃で麻痺させ、無理やり横倒しにする。

  そして、興奮して硬直したイチモツを、ローラー状のアタッチメントが高速で扱き上げた。

  ギュルルルルッ!!

  「ブモォォォォッ!!」

  闘牛は怒りの咆哮と共に、白濁液を噴射した。

  それは試験管の中で赤く変色するほど、熱いエネルギーを秘めていた。

  「いいぞ。この『怒り』こそが、暴君竜の攻撃衝動となる!」

  4. 爬虫類への回帰

  【対象C:イリエワニ(体長5メートル)】

  そして、ドクターは最も重要なエリアへと足を踏み入れた。

  水槽の中には、現代の恐竜とも呼ばれる巨大なワニが潜んでいる。

  「ティラノサウルスは爬虫類だ。

  哺乳類のデータだけでは適合しない。彼ら直系の『冷血な遺伝子』が必要なのだよ」

  ドクターはワニの腹部をアームで固定し、総排泄腔(クロアカ)に直接カテーテルを挿入した。

  「我々哺乳類とは違う、冷たく、そして執念深い種を寄越したまえ」

  チュイィィィン……ポタッ、ポタッ……。

  抽出されたのは、ゼリー状の透明な液体。

  量は少ないが、数億年を生き抜いてきた生物の「生存本能」が凝縮されている。

  「これだ……! これが欲しかった!

  哺乳類の爆発力と、爬虫類の持続力。

  この二つを掛け合わせることで、完全生物が誕生する!」

  5. 究極のカクテル完成

  数時間後。

  ドクターキマイラの手元には、様々な動物たちから搾り取った、数リットルもの「原液」が集まっていた。

  • 象の質量

  • 牛の闘争心

  • ワニの生存本能

  「ここに、レッドやブルーたちの『知性』と『技術』、そして私の『科学』を混ぜ合わせる……」

  ドクターは、巨大な培養タンクに、集めた動物の精液と、怪人たちの精液を一気に注ぎ込んだ。

  ボコッ!! ジュワァァァァッ!!

  液体が混ざり合い、黒く、そして赤く脈打ち始める。

  それはもはや液体ではなく、意思を持ったスライムのように蠢いていた。

  「完成だ……。

  『ギガ・キメラ・カクテル』。

  これを注入されれば、どんな聖人君子でも、理性を失い、破壊と性欲の化身たる大怪獣へと変貌する!」

  ドクターは震える手でタンクを撫でた。

  準備は整った。あとは、カナリーとミストレスが「最高の素体(司令官)」を連れて帰ってくるのを待つだけだ。

  [newpage]

  場所:湾岸エリア・第3倉庫街

  「見つけたわ、ブレイブ・コマンダー。

  こんな人気のない場所に一人で来るなんて……随分と不用心ね?」

  グリフォン・ミストレスが、倉庫の屋根から優雅に舞い降りた。

  その横には、ペロペロキャンディを舐めながら、ポイズン・カナリーも着地する。

  「おじ様、いい匂いするねぇ♡

  ムンムンしてるよ? さあ、私たちのペットになりに来たのかな?」

  二人の悪女に挟まれた神宮寺司令官は、しかし動じることなく、不敵な笑みを浮かべた。

  「やはり来たか、エヴォリュート。

  レッドとブルーを奪った貴様らが、次に私を狙うことは予測済みだ」

  「あら、抵抗するの? 無駄よ。

  貴方の自慢の部下たちはもう……」

  「あぁ、知っている。だからこそ、私は新たな力を準備していた。

  彼女たちは、レッドとブルーの遺伝子データと強化スーツの技術を応用して生まれた、新世代の戦士だ!」

  神宮寺が指を鳴らすと、倉庫のシャッターが爆音と共に吹き飛んだ。

  2. 登場:閃光の銀、輝きの金

  「ハァァァッ!!」

  煙の中から飛び出したのは、二つの美しい影だった。

  一人は、月の光のように冷たく輝く**銀色(シルバー)のスーツ。

  もう一人は、太陽のように眩く煌めく金色(ゴールド)**のスーツ。

  二人は神宮寺の前に降り立ち、華麗なポーズを決めた。

  「静寂を切り裂く、月下の刃! ブレイブ・シルバー!!」

  「闇を照らす、太陽の拳! ブレイブ・ゴールド!!」

  「「二人は揃って、ブレイブ・ジュエルズ!!」」

  3. 新たなる女性ヒーローたち

  煙が晴れると、その姿が露わになった。

  二人とも、しなやかで女性らしいラインを強調した強化スーツを纏っているが、そこから発せられるエネルギー値は、レッドたちを遥かに凌駕していた。

  • ブレイブ・シルバー(銀):

  • 特徴: クールな長髪ポニーテールの女性戦士。

  • 武器: 二刀流のレーザーブレード。

  • 属性: スピードとテクニック特化。ブルーの冷静さを受け継ぎつつ、より鋭利で攻撃的。

  • ブレイブ・ゴールド(金):

  • 特徴: グラマラスな体型を持つ、快活なショートカットの女性戦士。

  • 武器: 巨大なガントレット(籠手)。

  • 属性: パワーと防御特化。レッドの熱血さを受け継ぎつつ、より華やかで破壊的。

  「司令官! お待たせしました!」(ゴールド)

  「遅くなって申し訳ありません。……この害虫どもが、先輩たちをあんな姿にしたのですね?」(シルバー)

  二人の女性ヒーローは、カナリーとミストレスを激しい憎悪の眼差しで睨みつけた。

  4. 悪女たちの品定め

  予期せぬ増援。しかし、カナリーとミストレスに焦りはなかった。

  むしろ、彼女たちの瞳は「新しいおもちゃ」を見つけた子供のように輝き出した。

  「わぁ……♡ 女の子だ!

  しかも、キラキラしててすっごく可愛い! ピピッ♪」

  カナリーが目をハートにしてジャンプする。

  「シルバーちゃんは、クールで凛としてて……汚したらいい声で鳴きそう♡

  ゴールドちゃんは、お肉が柔らかそうで……搾りがいがありそう♡」

  ミストレスもまた、扇子で口元を隠しながら、冷徹な計算を始めていた。

  「なるほど。レッドとブルーの欠員補充……。

  司令官(ティラノ)の素体を手に入れる前の、とんだ『前菜』が現れたわね」

  「どうする? お姉様。

  あの子たちも連れて帰っちゃう?」

  「愚問ね。

  男ばかりの動物園(エヴォリュート)には、華やかな『展示物』が足りないと思っていたところよ。

  ……ドクターも、女の子の素体なら大歓迎でしょうしね」

  5. 開戦のゴング

  「ふざけるな! 私たちは貴様らの玩具にはならない!」

  ブレイブ・シルバーが双剣を構え、殺気を放つ。

  「行くよ、シルバー!

  先輩たちの無念、私たちが晴らすんだからッ!」

  ブレイブ・ゴールドが拳を打ち合わせ、黄金のオーラを噴出させた。

  「やれ、シルバー、ゴールド!

  奴らを蹴散らし、エヴォリュートの野望を打ち砕け!」

  神宮寺司令官の号令と共に、金と銀の閃光が、悪の女幹部たちへと襲いかかる。

  最強の素体(司令官)を巡る戦いは、美しき女性ヒーローたちを巻き込み、新たな「調教(バトル)」のステージへと突入した。

  場所:湾岸エリア・第3倉庫街

  「あははっ! 可愛いねぇ、新人ちゃん!

  私の毒でドロドロに溶かしてあげる! 『ヴェノム・ブレス』!!」

  ポイズン・カナリーが紫色の猛毒霧を噴射する。

  しかし、ブレイブ・シルバーは冷ややかな表情のまま、一歩も引かなかった。

  「遅い」

  ザンッ!!

  シルバーの双剣が閃くと、真空の刃が毒霧を切り裂き、霧散させた。

  「えっ……!? 霧を斬った!?」

  「私の刃は風すらも断つ。貴女の遅い毒など届かない!」

  シルバーは瞬瞬(またた)く間に距離を詰め、カナリーの懐に潜り込んだ。

  「キャアッ!?」

  シュババババッ!!

  「痛いッ! 服が! 私の可愛い衣装がぁッ!?」

  シルバーの超高速斬撃が、カナリーの服を容赦なく切り刻む。

  皮膚を薄皮一枚残して切り裂く神業。カナリーは悲鳴を上げながら後退するしかない。

  2. 剛力による粉砕

  一方、空からの攻撃を仕掛けたグリフォン・ミストレスもまた、窮地に立たされていた。

  「生意気な……! 上空から嬲り殺しにしてあげるわ!

  『クイーン・ウィップ』!!」

  ミストレスが漆黒の鞭を振り下ろす。

  だが、ブレイブ・ゴールドは避ける素振りすら見せず、黄金のガントレットで鞭を真っ向から掴み取った。

  「ガシィッ!!」

  「なっ!? 私の鞭を……素手で!?」

  「言っただろ? 私の拳は太陽だって!

  こんなヒョロヒョロした鞭で、太陽が縛れるかぁッ!!」

  ブンッ!!

  ゴールドが剛腕を振るうと、鞭ごとミストレスの体が空から引きずり下ろされた。

  「きゃあぁぁぁッ!?」

  ズドォォォォン!!

  ミストレスは地面に叩きつけられ、優雅なトレンチコートが泥まみれになった。

  「ぐっ……! バカな……!

  レッドやブルーよりも……出力が高い……!?」

  3. 完璧なる連携(ツイン・コンビネーション)

  「決めるぞ、シルバー!」

  「了解です、ゴールド!」

  二人のヒロインが交差する。

  個々の能力が高かったレッドとブルーとは違い、彼女たちは最初から「二人で一つ」として設計された戦士だ。息の合い方が違う。

  シルバーがカナリーを斬り上げ、空中に打ち上げる。

  「逃がさない! 『ルナ・スライサー』!」

  ザシュッ!!

  「ピギィッ!!」

  空中に浮いたカナリーめがけて、ゴールドが跳躍し、渾身のパンチを叩き込む。

  「落ちろ! 『ソーラー・インパクト』!!」

  ドゴォォォォンッ!!!

  「ギャアアアアアッ!!」

  カナリーはミストレスの上に重なるように墜落した。

  二人は泥の中を転がり、互いにぶつかり合い、無様に倒れ伏した。

  4. 処刑のカウントダウン

  「うぅ……痛い……痛いよぉ……。

  服ボロボロ……メイクもぐちゃぐちゃ……」

  カナリーは涙目で震えていた。

  自慢の美貌は見る影もなく、体中傷だらけだ。

  「くっ……! 撤退よ……!

  このままじゃ……本当に殺される……!」

  ミストレスも片翼が折れかけ、立ち上がることすら困難だった。

  彼女たちの目の前で、シルバーとゴールドが必殺のエネルギーをチャージし始める。

  「これで終わりだ、エヴォリュート!」

  「先輩たちの仇……討たせてもらう!」

  「「ブレイブ・ツイン・エクストリーム!!!」」

  金と銀の光が螺旋を描き、巨大な破壊光線となって放たれた。

  5. 命からがらの逃走

  「ヒィッ!? 死ぬッ! 本当に死んじゃうッ!!」

  カナリーが恐怖で絶叫した。

  ミストレスは最後の力を振り絞り、懐から**「緊急離脱用スモーク」**を取り出して地面に叩きつけた。

  ボムッ!!!

  周囲一帯が濃密な黒煙に包まれる。

  「逃げるわよカナリー! 走って!!」

  「待ってぇぇ! 置いてかないでぇぇッ!」

  プライドも、優雅さも、全てかなぐり捨てて。

  二人の悪女は、四つん這いになりながら、泥水を跳ね上げて煙の中を逃げ惑った。

  背後で必殺技が炸裂し、倉庫が消滅する爆風が背中を焼く。

  「熱いッ! 怖いッ! ごめんなさぁぁいッ!!」

  「クソッ! 覚えていなさい……!

  次は……次は必ず……ッ!!」

  髪を振り乱し、悲鳴を上げながら、彼女たちは夜の闇へと消えていった。

  6. 勝者と敗者の明暗

  煙が晴れた後には、巨大なクレーターと、颯爽と立つ二人のヒロインの姿があった。

  「逃げられたか……。だが、深手は負わせた」

  神宮寺司令官が頷く。

  「よくやった、二人とも。

  奴らは思い知ったはずだ。我々の正義の力が、まだ死んでいないことを」

  一方、命からがら要塞に逃げ帰ったカナリーとミストレスは、恐怖と屈辱でガタガタと震えていた。

  「ハァ……ハァ……! 死ぬかと思った……」

  「許さない……絶対に許さないわ、あの女たち……!」

  「パパぁ……! 悔しいよぉ……!

  もっと……もっと強い怪人を作ってよぉ……!!」

  完全なる敗北。

  この屈辱を晴らすため、そしてあの生意気な金と銀の女たちを「雌犬」に堕とすため。

  エヴォリュートの闇は、より深く、より粘着質なものへと変貌していくことになる。