獣人彼女と腕相撲したら秒で負けて、そのままご褒美と称して喰われる

  ある日の夜のこと……

  飲み会から帰ってきたあなたは……

  (ドアを開ける音)

  あ、おかえり……

  彼氏君……

  うわ……

  お酒クサ……

  久しぶりの飲み会とはいえ、

  ちょっと飲みすぎじゃない?

  ダイジョブ?

  ……ふーん。

  ん?

  おみやげ?

  あたしに?

  (男が袋を差し出す)

  あ、これ……

  もしかして焼き鳥?

  しかも結構あるねぇ……

  どうしたの?

  これ?

  確かにあたし好きだけど……

  こんなことはじめてだし……

  ……え?

  おごり?

  彼氏君のお友達の?

  ……どういうこと?

  なんで彼氏君のお友達が、

  あたしに焼き鳥買ってくれるわけ?

  ……は?

  腕相撲?

  みんなで腕相撲大会して、彼氏君が勝ったから、

  その商品?

  へぇ……

  そんなことしてたんだ……

  確かに彼氏君、最近ジム通い始めて、

  あたしと出会った時よりムキムキだもんね……

  おめでとう。

  じゃあ……

  この焼き鳥は、明日美味しく頂くね。

  じゃ、そろそろ寝よっかな……

  ん?

  なに?

  はぁ?

  俺と勝負しろ?

  あたしに勝てたら、実質最強になれる?

  ……はぁ。

  彼氏君……

  やっぱり飲みすぎじゃない?

  やめといたほうがイイよ……

  絶対ロクなことにならないし……

  ね?

  彼氏君速くシャワー浴びてきて?

  寝ようよ……

  ……あぁ?

  俺に負けるのが怖いのか?

  トレーニングして強くなった俺に勝てる気がしないのか?

  ……まったく。

  これだから酔っぱらった男は……

  いいよ。わかった。

  じゃあ1回だけね?

  すぐに終わらせてあげるから……。

  (数秒後……)

  彼氏君……

  もしかして、今の、本気だったの?

  ……ふふふ。笑っちゃうね。

  あたし、秒で勝っちゃった。

  そもそもさぁ……

  あたしに腕相撲挑んで、本気で勝てると思ったわけ?

  オオカミ舐めすぎ。

  力比べで勝てるわけないでしょ、ニンゲンが。

  ……ねえ、今どんな気分?

  プライド、ズタズタ?それとも……ちょっと興奮してる?

  そんな情けない顔して……

  ほら、見て。

  あたし、まったく疲れてないよ?

  むしろ、これからが本番って感じなんだけど。

  ねえ、もっとあたしに、本気の勝負挑んでよ。

  そのたびに叩き潰してあげる。徹底的にね。

  それとも、もう完全に私に逆らえないって、体でわかった?

  ……ふふ、いい子。

  力でわからせるの、嫌いじゃないのよね。

  ほら、もう一回やってみる?

  え?

  ゴメン?

  おれがバカだった?

  許して欲しい?

  ……ふふふ。

  分かればいいのよ。

  それじゃあ……

  よいしょ!

  (女が男のことを押し倒して上に乗る)

  んふふ。

  押し倒しちゃった。

  彼氏君に腕相撲で勝ったご褒美に……

  彼氏君のこと頂戴?

  いいよ、逃げても。

  でも覚えておいて?

  オオカミは、一度狙った獲物は――絶対に逃がさないから。

  ほら……動かないで。

  せっかく押し倒したんだから、じっくり味わわせてもらうわ。

  彼氏君の反応、全部……この目で見たいの。

  どこまであたしに耐えられるのか、興味あるし。

  体、びくってなったね。

  ふふ……

  もしかして……

  あたしに押し倒されて、興奮してるんじゃないの?

  いいよ、何も言わなくて。

  もうその表情が答えになってるから。

  今日は逃がさないよ?

  このままあたしが、全部――教えてあげる。

  獣人の本気のスキンシップってやつをさ。

  ……覚悟、できてるんでしょ?

  ふふ……ほんとに動かないね。

  びっくりして固まっちゃった?

  それとも……期待してる?

  ねぇ……心臓の音、めっちゃ速い。

  さっきまであんなに強がってたくせに、かわいい。

  あ、目逸らした。

  ねぇ、ちゃんとあたしのこと見てよ。

  大事な大事な彼女から目を逸らすなんて、礼儀としてどうかと思うな?

  ……あぁ、なるほど。

  あたしの顔が近すぎて、恥ずかしいのか。

  いいよ、もっと近づいちゃおうか?

  ……ほら、息が当たる距離。

  耳、真っ赤。ぷるぷるしてる。

  ねぇ、やっぱり可愛がってあげたくなっちゃうな、こういうの。

  彼氏君さぁ……ほんと油断しすぎ。

  あたしが優しいって思ってる?

  それ、命取りだよ?

  あぁ、でも今日は……特別。

  ごほうびって言ったもんね。

  たっぷり、楽しませてあげるから。

  オオカミに勝とうなんて無謀なことしたんだから……

  ちゃんと、責任取ってよね?

  ふふ、今夜は……朝まで彼氏君のこと話さないから

  ……じゃ、始めよっか。