【森の中】
森の中の広場でシカピョンの信者達がグランドブリッジのレプリカを作っていた。
【崖の上】
オルティオス達は、崖の上から様子を見ていた。
「……まだ完成していない様ですね」
ネシリスは、グランドブリッジのレプリカの作り具合を見て呟く。
「ルボルトは近くに居ないみたいだな」
ソニックエースは、周りを見てルボルトの姿が無い事を確認する。
「どうするんだな?」
マシャンタは、オルティオスに作戦を尋ねる。
「兎に角、ヴィラノスを捕まえ様にも先ず彼らを避難させるのが優先だ」
オルティオスは、ルボルトを捕獲する前に信者達を非難される事を優先させる。
「だが、どうやって避難させるんだ?」
サイラスは、信者達を避難させる方法を尋ねる。
《! だったら『神様作戦』でもやってみるか?》
奈雲は、通信機越しでオルティオス達に作戦を提案する。
『神様作戦?』
「どんな作戦だ?」
コブラージャは、奈雲に作戦の内容を聞く。
《ナビ! 大きい『白い布』と『スモッグ』と『これ』をオルティオス達の所に転送してくれ》
奈雲は、ナビに通信して転送してもらう物を頼む。
《了解です》
「あ~……どんな作戦か大体分かった」
ソニックエースは、通信機から聞えて来る奈雲とナビの会話を聞いて作戦の内容を理解する。
すると、ナビはオルティオス達の近くに奈雲が頼んだ物を転送する。
《ソニックエース 照明を頼んでいいか?》
奈雲は、通信機越しにソニックエースに照明を頼む。
「ああ、良いぜ ……ん?」
ソニックエースは、白い布を持って何かに気付いて布を広げる。
広げた白い布はランビュサイズの白いドレスだった。
「これは……ドレス?」
「しかもサイズ的にランビュだな」
サイラス達は、ソニックエースが持っている白いドレスを見て唖然とする。
「ええ!」
ランビュは、ソニックエースが持っている白いドレスが自分サイズだって事に驚く。
「ナビ これはどういう事だ?」
オルティオスは、通信機でナビに連絡する。
《え? ランビュが神様をやるのでは?》
ナビは、オルティオスの質問に答える。
《否、俺は『白い布』って言っただけで誰が神様をやるかはまだ決まってないぞ》
奈雲は、ナビにツッコミを入れる。
(只単にランビュを女装させたかっただけじゃ……)
ソニックエース達は、全員ナビの考えを心の中で呟く。
「っというより、今の会話を聞いて作戦の内容が分かりました」
ネシリス達は、通信機から聞こえる奈雲達の会話を聞いて作戦内容を理解する。
「今は一刻の猶予も無い ランビュ! さっさとそれを着て準備しろ」
オルティオスは、ランビュに白いドレスを着る様に言う。
「えぇっ!」
ランビュは、オルティオスの指示を聞いて驚く。
【広場】
信者達が作業していると突然、周りに霧が発生する。
「何だ 霧か?」
信者達は、突然の霧に驚き作業を止め周りを見渡す。
「あっ、あれは!」
一人の信者が森の方を見る。
森から光を背に現れたのは植物の蔓の髪をして白いドレスを着たロボットモードのランビュが居た。
ランビュの横には獣モードのオルティオスとネシリスが立っていた。
「おおっ、なんて美しい……」
信者達は、変装したランビュを見て見とれていた。
〔偽りの悪しき獣に惑わされし者達よ この森の平和の為に此処を立ち去りなさい〕
ランビュから女性の声が聞えその声で信者達に森から立ち去るように言う。
「しかし……我々が此処を離れればシカピョン様が……」
信者達は、シカピョンの事を恐れていた。
〔安心して下さい 悪しき獣は私と聖獣達が倒します 貴方達はこれ以上関わってはいけません 安心してお帰りなさい〕
ランビュは、微笑むしぐさで信者達を安心させる。
『ははーっ!』
信者達は、ランビュの微笑みで安心してその場から立ち去る。
オルティオス達の背後の茂みの中でスモッグ担当のサイラス・コブラージャ・マシャンタが居てサイラスは、笑いを必死に堪えていた。
「おい、真面目にやれ!」
コブラージャは、笑いを堪えているサイラスに小声で注意する。
「だって……」
サイラスは、口元を手で押さえながら返事をする。
「……もう良いぞ」
オルティオスは、信者達が立ち去ったのを確認するとロボットモードになり茂みに隠れているソニックエース達に呼び掛ける。
乗物モードのソニックエースは、茂みから出るとライトを消して乗物モードからロボットモードになる。
スモッグ担当のサイラスとコブラージャとマシャンタもスモッグを止めて茂みから出て来る。
「……作戦は上手くいったみたいなんだな」
マシャンタは、信者達が居なくなっているのを見て作戦が成功したと喜ぶ。
「えぇ、何とか」
ネシリスは、ロボットモードになりながら言う。
「それにしてもよくあんな台詞言えたな 本格的だったぞ」
コブラージャは、ランビュに信者達に言った台詞がリアル的な感じに驚いていた。
「あれは道具と一緒に送られて来たこの『ネックレス型のスピーカー』でコリウスに居る奈雲が『変声機』を使って喋っていただけです」
ランビュは、植物の蔓の桂を外しながら首に着けたネックレス型のスピーカーを見せながら説明をする。
「あれ奈雲が言ってたのかよ」
コブラージャは、信者達に言った台詞がランビュじゃなく奈雲が言っていた事に驚く。
《因みに奈雲が言った台詞は電子書籍の漫画を見ながら言ってたぜ》
チェンバーは、通信機越しに奈雲が言った台詞の事を話す。
《偶々、持ってた漫画にそれっぽい台詞があったんだ》
奈雲は、持っていた漫画にその場に相応しい台詞があった事を伝える。
「そうなんだ」
「兎に角、今内にグランドブリッジのレプリカを破壊する」
「了解!」
オルティオス達は、グランドブリッジのレプリカを破壊しようとする。
「……ソニックエース 背中のチャック外して下さい」
ランビュは、ドレスが脱げなくソニックエースにドレスのチャックを外してほしいと頼む。
「え? ああ」
ソニックエースは、ランビュが着ているドレスのチャックを外しに向かう。
「……着るのも脱ぐのも大変そうなんだな」
マシャンタは、ドレスを脱ぐのに梃摺るランビュを見て呟く。
「まぁ、ドレスは普通の服と違って特別に作られているからな……」
ソニックエースは、ドレスのチャックを外しながらマシャンタにドレスの事を言う。
ランビュは、ソニックエースに背中のチャックを外してもらいそのままドレスを脱ぐ。
「‼ 気を付けて下さい! 近くのヴィラノスが!」
ドレスを脱いだ直後、ランビュは、ヴィラノスの反応を感知してオルティオス達に伝える。
「何だって!」
オルティオス達は、ランビュの話を聞いて警戒する。
すると、崖の上から鹿型のヴィラノス(ルボルト)が現れて蹴り技を仕掛ける。
「‼ 全員退避‼」
オルティオスは、ルボルトの気配に気付いてソニックエース達に指示を出す。
ソニックエース達は、オルティオスの指示でその場から退避する。
すると、先程までオルティオス達が居た場所にルボルトのキック攻撃が当りその場から衝撃が辺りに響き渡る。
『‼』
オルティオス達は、ルボルトのキック攻撃の衝撃に耐えていた。
「……何てパワーだ!」
ソニックエースは、ランビュを抱きしめ衝撃に耐えていた。
《大丈夫か?》
奈雲は、通信機越しにソニックエース達を心配する。
「ああ、何とかな」
サイラスは、衝撃に耐えながら奈雲に返事をする。
「フロックスが可笑しくなるのも分かった気がするぜ」
コブラージャは、衝撃に耐えながらフロックスが可笑しくなった理由に納得する。
少しすると衝撃が収まる。
「お前達は何者だ?」
ルボルトは、オルティオス達を見ながら尋ねる。
「名を名乗る者ではないがお前の敵である事は間違いない!」
オルティオス達は、武器を構えながら言う。
「らしいな だが、オレの邪魔はさせない!」
ルボルトは、武器を構えたオルティオス達を見て戦う構えをする。
だが突然、ルボルトの背後に転送ゲートが開かれる。
「何だ?」
ルボルトは、自分の背後に突然現れた転送ゲートに驚く。
「あれは転送ゲート!」
オルティオスは、ルボルトの背後に現れた転送ゲートを見て驚く。
「何で転送ゲートが?」
コブラージャは、突然転送ゲートが開いた事に驚く。
「まさか、グランドブリッジのレプリカが起動したのですか?」
ネシリスは、ルボルトの背後に現れた転送ゲートを見てグランドブリッジのレプリカが起動したのかと推測する。
「……けど、これ殆ど繋がってないんだな……」
マシャンタは、近くに繋がっていない配線コードを数本見せながら言う。
「え? って事は……」
ネシリスは、マシャンタが持っている配線コードを見ながら考え込む。
すると、転送ゲートから鎖が付いた首輪が飛んで来る。
「またこのパターンかよ!」
「させるか!」
オルティオスは、銃で鎖が付いた首輪を攻撃する。
だが、鎖も首輪も頑丈でオルティオスの銃でも破壊する事も軌道を逸らす事も出来なかった。
鎖が付いた首輪はそのままルボルトの首に着けられる。
「なっ!」
ルボルトは、自分の首に首輪を着けられた事に驚く。
すると、鎖はルボルトを転送ゲートに引き吊り込む。
「は、離せ‼」
ルボルトは、首輪を引き千切ろうとするが壊れる様子がなかった。
「このっ‼」
「切れねぇ!」
サイラスとコブラージャは、鎖を掴んで引き千切ろうとするが全く切れなかった。
すると、転送ゲートからイベリスとBBが現れてサイラスとコブラージャに攻撃を仕掛ける。
「危ない!」
ネシリスは、サイラス達に注意する。
「え? うわっ!」
「どわっ!」
サイラスとコブラージャは、イベリスとBBの攻撃を受けて吹き飛ぶ。
「大丈夫ですか!」
ランビュは、サイラスとコブラージャを心配しながら話掛ける。
「ああ、さっきの衝撃よりマシだ」
サイラスは、ランビュに返事をする。
「現れたな オカマ蜘蛛!」
コブラージャは、イベリスを見て警戒する。
「誰が『オカマ蜘蛛』よ! BB! やっておしまい!」
イベリスは、コブラージャにツッコミを入れた後、怒りながらBBに指示する。
「ラジャー!」
BBは、イベリスの指示に従いオルティオス達に攻撃を仕掛ける。
オルティオス達は、BBの攻撃を避け反撃する。
「テメェー! オレをどうする気だ!」
ルボルトは、抵抗しながらイベリスに話掛ける。
「心配いらないわよ アンタを我が『デルトロス軍』に迎えるだけよ」
イベリスは、ルボルトに目的を言う。
「オレを?」
「このまま捕まってまた監獄に閉じ込められるよりマシでしょ? アンタにとって悪い話じゃないでしょ?」
イベリスは、ルボルトに交渉する。
「……確かにな だが、このやり方は気に入らないぜ」
ルボルトは、イベリスの意見に納得した後、自分に着けられた首輪に付いて文句を言う。
「ごめんなさいね アンタが逃げない為に首輪を着けさせてもらったの」
イベリスは、ルボルトに謝った後首輪を着けた理由を話す。
「ふざけるな! さっさとこの首輪を外せ!」
ルボルトは、イベリスに首輪を外す様に言う。
「残念だけど首輪の鍵は宇宙船にあるのアタシ達に従うなら後で外すわ」
イベリスは、首輪の鍵の事を言う。
「チッ、仕方ねぇ……従ってやるから後で絶対に首輪を外せよ!」
ルボルトは、舌打ちをして大人しくデルトロス軍の転送ゲートに入って行く。
「えぇ、勿論……BB引き上げるわよ」
イベリスは、ルボルトが転送ゲートに入ったのを確認した後、BBに撤退命令を出す。
「ラジャー!」
BBは、イベリスの命令に従い転送ゲートに入って行く。
「待て!」
オルティオス達は、イベリス達に向かって行く。
「じゃあね」
イベリスが転送ゲートに入ると同時に転送ゲートが消える。
「クソッ! 逃げられた!」
「奈雲! ナビ! 追跡は?」
オルティオスは、奈雲とナビにイベリス達の追跡を頼む。
《……駄目だ 追跡不可能だ》
《デルトロス軍の宇宙船にはステルスシールドを貼られている様です》
奈雲とナビは、デルトロス軍の追跡が出来なかった事を報告する。
「そうか……」
「これからどうするんだな?」
マシャンタは、オルティオスにこれからの事を尋ねる。
「……破壊するつもりだったがコリウスに戻る前にこのグランドブリッジのレプリカを分解して発電機以外持ち帰った方が良いな」
オルティオスは、少し考えた後発電機以外の部品を持ち帰る事を提案する。
「何で?」
サイラスは、オルティオスの提案を聞いて不思議がる。
「このまま部品ごと放置して行くと誰かがグランドブリッジのレプリカを作って起動させる可能性があるからだ」
オルティオスは、サイラスの疑問に答える様に説明する。
「あ、成程!」
サイラスは、オルティオスの説明を聞いて納得する。
「それに使えそうな部品は奈雲がリサイクルして何かサポート道具を作るだろう」
ソニックエースは、持ち帰る部品について考える。
「確かに只壊すより良いかもしれませんね」
ネシリスは、ソニックエースの意見に同意する。
オルティオスは、グランドブリッジのレプリカを分解して使えそうな部品をコリウスに運び発電機は発電所に戻す。
【操縦席】
作業を終えたオルティオス達は、コリウスに帰還して操縦席にやって来る。
〔あ、お帰りなさい〕
ナビは、オルティオス達を出迎える。
「何を見ているんだ?」
ソニックエースは、何かを見ている奈雲達に話掛ける。
「ああ、実はあの信者達どうなったか気になって様子を見てたんだ そしたら……」
奈雲は、ソニックエースの質問に答えながらメインモニターを見る様に指をさす。
オルティオス達は、奈雲に誘導されメインモニターを見る。
メインモニターには信者達が住んでいる村の広場に変装したランビュの像が建ててあり女神として崇めていた。
「こりゃ……」
「何と言ったらいいのやら……」
ソニックエース達は、信者達の様子を見て返事に困っていた。
「ぼ、僕は男です‼」
ランビュの叫びは宇宙に響き渡った。
【次回に続く】