AdAd
  
戦場にて

  血の臭い。ありとあらゆる場所から聞こえてくるのは断末魔。頭を、両腕を、両足を失った、積み重なる死骸。舞い上がる砂埃は血と混ざり合い体温を奪っていく。

  戦場とはそういうものだ。そして今、俺は捕縛され連行されている。

  その場で殺されなかったのは彼らの気まぐれか、それとも。

  なんにせよ、俺の命は風前の灯であることは明確。

  俺を取り囲む兵士たちは下品な笑みを浮かべ、時折俺の尻や太ももを過剰に撫で回す。

  削がれた理性。死と隣り合わせという、人にとって凄まじいストレスの中、欲望は膨らむばかり。

  …あぁ、これから俺は、陵辱の限りを尽くされるのだろう。

  彼らが俺を捕らえた理由は、そういうことか。

  歩みを進めていく中で俺は理解する。

  カラスが屍肉を貪る戦場を通り抜け、たどり着いたのはおそらく本営。

  兵士達が複数人。ギラギラとした瞳。歪な笑み。…膨らむ、股間。

  「行け。」

  どん、と背中を押されただ一言。俺は体をつんのめらせながら、倒れないようになんとか踏ん張る。

  …周囲は兵士に囲まれている。そして俺の得物である剣は取り上げられてしまった。

  魔術の類も使いこなすことは出来ない。拳闘の心得はあるが、多勢に無勢。俺は諦めるようにため息を吐くと行けと指示された、一つのテントの中に歩を進める。

  中は外から見た時よりも広く見え、ランプが数個。明るくその空間を照らし出していた。

  「おぉ、君か。待っていたよ。」

  そう酷く明るい声を上げるのはひょろりとした男。

  真っ赤に汚れた白衣。痩せこけた頰。だというのに外にいた兵士達よりもなおぎらりと光る瞳。

  ぞっ、と寒気が背中を走るのを悟られぬよう、俺はそいつを睨みつける。

  「…俺を捕らえてどうするつもりだ。」

  「ははっ、分かってて聞いているのだろう?これから君には僕達の慰み者になってもらうのさ。」

  そう言うと男はつかつかと俺の方へ歩み寄る。

  もしこの男が手におぞましい刃物を持っていなければ俺はこいつの首をへし折っていたところだろう。

  血と膿で汚れた刃物は男が持つにはいささか大きすぎる。幅広で分厚い。それこそまさに肉を斬る事に特化したものだ。

  だが男はそれをハサミか何かを扱うように軽々と扱っている。ひょい、ひょい、と手の上で踊らせ、舌舐めずり。

  「まずは君の体を見せてもらおうか。」

  「ッ!?」

  ビリビリと布地が破れる音。

  俺の身につけていたはずの衣服が全て斬り裂かれ、床へはらりはらりと落ちていく。

  その瞬間。俺はこいつに逆らってはいけないと確信した。

  手の動きが、全く。まるで見えなかった。あれだけの刃物を扱っておきながら、残像すら捉えられなかったのだ。

  相当な手練れか、魔術使いか。

  分からない。分からないが…男は俺の肉体を見るとうっとりとした表情で息を吐く。

  「あぁ、素晴らしい…美しい肉体だ…」

  膨らみ上がった俺の胸に、男は手を這わせる。

  嫌悪感にぞわぞわと皮膚が粟立つ。ほっそりとした指。酷く熱い指が俺の胸へと食い込み数度揉み上げる。

  「ぐっ…ぅぅ…ッ」

  「想像よりもずっと逞しい。良い体だ。僕が今すぐに食べてしまいたいぐらいだ…」

  俺の後ろに回り込むと男は俺の胸や腹を指で撫で回し、背中に自らの肉体を押し付け、恍惚と愉悦の色を隠そうともしない言葉を並べる。

  寒気が止まらない。…久方ぶりに感じる。恐怖。

  男の息が体に絡みつくと、その箇所が縛られているような錯覚。

  生臭く、だが、甘く。俺を捉えて離そうとしない。

  男の指はやがて俺の股間へと進んでいく。

  「大きいな。随分と大きい。だが残念だ、こちらは必要ない。」

  俺のモノを数度撫で、そちらはすぐに指を離して。

  俺の後ろへとするりと滑り込む。

  「今からでもすぐに使いたい所だが…今の肉体では限界がきてしまうからね。」

  ごきり、ごきり。ぐちゃり、ぐちゃり。

  聞こえてはいけない音が俺のすぐ後ろから。男の吐息と共に聞こえる。

  「ッ…!?…ハァッ…ハァッ…!?」

  額に脂汗が滲み、息が荒くなる。手足の先端が冷たくなり、立っている感覚すら消え失せる。

  ぬぢゃり、ぬぢゃり。ずる、ずるぅ。

  「少々、あ、いや、大幅にだ。君の体を変えさせてもらうよ。僕ら好みに、ね。」

  視線を動かすことも出来ない。ぬめりとした何かが俺の体に巻き付いた。首、腕、太腿、脹脛、腹。

  テントの中を照らしていたランプが、吹くはずのない風によって消えると俺の視界は暗闇で覆われる。

  熱い。ぬらりと絡みついたそれは、皮膚が焼け焦げるのではないかと思う程熱い。

  「ぅぁ”っ、はっ、はっ、はぁっ…!!」

  ばくんばくんと心臓が波打つ。全身が持ち上げられ、俺は指先一つ動かすことが出来ない。

  鼻を動かすと肉の腐ったような悪臭と混ざり花の蜜のような臭いが俺の脳に襲い掛かり、思考力を奪っていく。

  奪われた思考はあっという間に単純な感情に支配される。

  怖い。怖い。怖い。怖い。怖い。

  歯の根が合わない。かちかちと俺の歯がぶつかる音と、うじゅるうじゅると何かがぬたうつ音と、生臭い吐息。

  聞くだけで耳が引き千切れそうなほど禍々しい何かを呟く男。

  「そんなに怯えなくてもいい。苦痛は一瞬。屈辱は残るかもしれないが、それもすぐにどうでも良くなる。」

  男の声がべっとりと俺の全身を包み込む。それは真っ黒で、底の見えない崖へ突き落されるような。

  絶望の色。

  「さぁ、始めよう。君が死に、産まれる時だ。」

  「ひっ…がっ…!!むごぉ”っ!?」

  全身を持ち上げた何かが俺の全身を強く締め付けた。余りの強さにぎちぎちと肉体が悲鳴を上げ、骨が軋むほどだ。

  苦痛に口を開けると、そこへ。俺を包み込んでいたであろう、何かが俺の口の中へ殺到してきた。

  何か―おそらく、触手が、俺の喉を無理矢理拡げ、胃の奥へとどんどん進んで行く。それも一本や二本ではない。

  何本も、何本も。

  「もぼっ、もごぉっ!?ぉ”ぉ”っぉ”ぉ”!?」

  胃の中をかき混ぜられ、掻き出され、そして何かが胃を満たしていく。

  思考が溢れ出しそうになると。首元の太い血管に。

  ずぶり、と。

  「ヵ”っ…!?」

  打ち込まれる。そうとしか表現が出来ない感触。注射針をもっと太くしたような、何かが打ち込まれ。

  そして今度は首元から。同じように、注射針のような何かが、触手が。打ち込まれる。

  怖い。怖い。

  純然たる恐怖。恐ろしいのは、打ち込まれる瞬間に痛みを感じなかったことだ。

  全身の痛みが、気が付けば薄れ始めていた。だが、肉の千切れる音。骨の軋む音が。まだ聞こえている。

  何が、どうなっている。

  頭のキャパシティを超え、俺の思考が停止し始める。

  止まりかけた思考の中でも分かるほどはっきりしている事。

  それは俺の中から何かが抜き取られ、そしてその代わりに、何かを注入されている事。

  何かが注入される度に、全身に歪な力が漲り始めている事。

  喉をかき混ぜられているのにもかかわらず、嘔吐感は収まっていく。

  どくっ、どくっ、どくっ。

  聞こえるのは俺の鼓動か、それとも男の鼓動か。

  ばきり、ばきり、ばきり。

  鈍い轟音。それは俺の肉体から聞こえているのか。

  「そろそろ始まるぞ。甘美な瞬間。とくと味わえ。」

  勢いよく口から触手の群れを抜き取られ、俺は一つ大きく咳をする。続けざまに一つ、二つ。

  「げほっ、ゴホッ、ガハッ…!ガッ!?」

  咳と同時に、心臓が裏返りそうな程強く跳ねた。

  全身の血液がマグマのように煮えたぎり、俺の体を内側から灼き始める。

  漲る力が皮膚を、べりべりと破る。破れた皮膚がめくれ上がっていくのが見えた。

  「ガァ”ッ…!!グゥァ”ァ”ァ”ァ”!!!」

  恐怖は限界を超え、叫びとなる。だが俺の上げている声は、人の物とは到底思えない。

  大きく拡げた口。

  がごっ、がごんっ。

  脳天へ直接響き渡る衝撃。例えるなら鈍器で顎や鼻を叩き砕かれたようで。歯がボロボロと落ちて。

  叩き砕かれた顔が、せり出していく。抜けた歯のあった場所に、牙が生えていく。

  みぢ、みぢ、みぢ。

  めくれ上がった皮膚の下。そこにあった筋肉が千切れ、凄まじい勢いで修復し、再び千切れ、修復して。

  それを繰り返し、やがて皮膚が全身を覆うように。真っ赤な毛が噴き出す。

  がぎっ、ごぎっ、がぎっ。

  全身の関節が外れ、歪に再構築されていく。手や足の形が先程まで俺が見ていた俺のものではなくなって。鋭い爪が皮膚を突き破る。

  ずるっ、ずるぅ。

  臀部の間。背骨の終わりぎわ。そこから新たに、肉の塊が這い出す。見えないのに、それが分かる。

  めぎっ、めぎぃっ。

  耳が引きずり出される。耳と同調し、頭が引きずり出されて。視界が歪んでいく。

  「仕上げだ。」

  男の声が、先ほどと違うものへと変わっていた。

  違う。変わったのは、俺だ。

  男は俺の股間へ触手を伸ばすと…逸物の根元を掴んだ。

  力が込められ、そして。

  ぶちり。

  「産まれろ、僕らの仔。」

  「アォォォォォォォォ“ォ”ォ“ンッ!!!」

  俺は男の声に呼応するように、遠吠えをぶちまけた。

  痛みも何もかも、感じなくなっていた。ただただ、喜びの感情が俺の全身を満たしていく。

  恐怖も屈辱も、この悦びの前にはちっぽけなものだった。

  [newpage]

  目を覚ます。

  グゥゥゥゥ…

  最初に聞こえたのは獣の唸り声。

  「目が覚めたみたいだね、良かった。」

  男の声に、俺は尻の間の何かを揺らした。

  何が起きたのか、覚めたばかりの目と頭では理解が出来なかった。思い出す。

  俺は確か、戦っていた。そして破れ、敗走中に捕縛されそして…

  「…ッ!?」

  何をされたか思い出した俺は込み上がってきた吐き気を抑えるために口元に手を当てる。

  そして俺は、自分の顔の形状が変わっていることに気が付いた。

  何をした。

  「グルッグルゥッ!…ガゥ!?」

  そう言おうとした俺の口は、獣の唸り声を溢すだけ。

  そんなはずない。あり得るわけがない。俺が、俺が…

  「新しい体はどうだい?悪くないだろ?」

  男は俺の前に近付くと手鏡を俺の方へ差し出す。そこに映っているのは…

  真っ赤な毛並みの、狼獣人。

  全身はかつての俺よりひとまわりもふたまわりも大きい。頑強な肉体は剣も槍も通すことはないだろう。毛並みは血に濡れているがそれでもなおふかふかと全身を覆い隠し…

  もはや俺が人であったことなど、誰もわからないだろう。俺自身、鏡に映っている狼獣人が俺だと思えない。

  だが、俺の思考は確かに今、存在している。

  なぜ、どうして、俺は、こんな体にされている。

  「まだ困惑しているね。それもそうだ。でも安心してくれ。…すぐ慣れる。」

  ぞっとする。

  男の声を聞くと尻尾が勝手に揺れ、不安も恐怖も絶望も。

  何もかもが溶けて消えてしまいそうになるのだ。

  いやだ。いやだ。俺は、俺のまま、俺でありたいのに。

  「さて、君にはこれから僕達の性処理や護衛をする道具になって貰う訳だけど…その前に、まずは外に出てみようか。おいで。」

  「ガ…ゥ…」

  手招きされて。俺は四つ足で男の元へと向かう。

  いやだ。いやだ。

  男の言うことが脳に浸透して、心地よさすら感じてしまう。せめて、恐怖や屈辱を忘れさせないでくれ。

  俺が、俺でなくなってしまう。

  俺の様子に頰を釣り上げると男は外へと歩みだす。俺はそれに四つ足でついていく。

  外に出ると全身の毛並みを生臭く旨そうな風が通り抜けていく。

  血の臭い。鉄の臭い。未だ聞こえる断末魔。

  「…涎を拭きたまえ。はしたないぞ。」

  「グゥッ…!?」

  言われて俺は片手を上げ口元を拭う。

  いつのまにか俺は大量の唾液を溢れさせていたのだ。それも顎の毛並みをべっとりと濡らし、地面に滴り落ちるほど。

  気が付けば唾液はさらに分泌される。拭いても拭いても、限りがない。

  「まぁ二日以上何も食べずに眠り続けていたんだ、それぐらいは仕方ないな。さぁおいで。こっちだ。」

  男の言うままに、俺は四つ足で歩き続ける。

  視線を感じる。雄の臭いがする。頭がくらくらとしてくるほど強烈な臭いだ。思わず頬が吊り上がって…

  何故。何故俺はこの悪臭とも呼べるはずの臭いを嗅ぐたびに。体を小刻みに震わせているのか。

  鼻を動かすたびに、何故俺は唾液と声を漏らし、腹を疼かせているのか。

  視線を向けると男はにんまりとただ笑い、歩き続ける。

  本営から離れ、戦場の程近く。

  兵士たちの数は明らかに減り、死体が転がり始める境目。

  「やぁ、ご機嫌はいかがかな?」

  男の声に俺は顔を上げた。…だが男が話しかけているのは俺ではない。

  両手を縄で縛り付けられた兵士たち。男にとって敵国の兵士だ。

  俺は目を見開く。彼らは、俺と共に戦っていた、友だ。逃げ延びてくれたと思っていたのだが…あえなく捕まってしまったのだろう。

  だが、何故、どうして。

  「おかげさまで最悪の気分だ。今すぐにでも殺せ。」

  「そんなに死にたかったら自分で死ねば良かったのに。」

  男の嘲る言葉に兵士の一人はぎりっ、と歯軋りをする。逃げ延び、生きろ。最期まで、あがけ。それは俺と彼らのかわした言葉。

  約束という名の呪われた頑強な鎖。

  俺は今。

  「グゥゥゥゥ…!ゥゥゥ”ゥ”ッ…!!」

  「まぁここまで良く生きたよ。感動した。だから君たちに少しチャンスを上げよう。」

  …たい。

  男は俺より後ろに下がると俺の尻を蹴った。前に行け、という事だ。

  「この狼を殺したら君たちを無事解放しよう。」

  …べ…

  「…殺せなかったら?」

  「君たちが死ぬだけだ。」

  兵士たちを縛り付ける縄を、周囲を見張っていた兵士たちが解き放つ。

  それぞれの得物を放り投げられ。あぁ、頼む。そのままそこで、反乱してくれ。

  万に一つ。億に一つ。勝ち目がなくとも。

  「…分かった。その化け物、討つ。」

  止めてくれ。

  俺は…

  食べたい。食べたい。食べたい。食べたい!…食べたいッ!!

  いやだっ、違う!彼らは俺の、俺の大切な、大切な…!

  思考が、本能が、理性が、俺の頭の中でせめぎあう。痛い。頭が、痛い。

  「ガゥゥゥッ、ゥ”ゥ”ゥ”ッ!!!」

  涙が溢れ出す。頬が吊り上がる。俺は頭を抱え、唸る。逃げてくれと叫ぶ。叫んでも、叫んでも。

  「ガゥッ、グゥ”ゥ”ッ、ゥゥ”ゥ”ゥ”ッ!!!」

  彼らに理解できる言葉を、俺は発する事が出来ない。

  いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、旨そうだ、違う、違う!

  ただただ無意味に言葉を脳内で繰り返す。それは子供の駄々によく似ている。

  何の意味ももたない。

  兵士たちが陣を組み。俺を囲んだ。

  旨そうな臭いが俺を包み込み。

  彼らは俺の大切な肉。空腹を満たす肉。違う…おれ…は…

  「ガァァァァァァッ!!!!」

  俺はきっと、この時の感触を生きている限り忘れないだろう。

  衝動のままに地面を蹴り、腕を振るう。血を浴び。肉を切り裂き、叩き潰す。

  兵士の断末魔と臓物が落ちる音。

  とてもとても。気持ちよかった。旨かった。今まで生きてきた中で、ここまでの快楽も充足感も、俺は味わったことが無かった。

  目が上を向き、全身が悦びに打ち震え、心臓が高鳴る。

  目の前の兵士を肉塊に変え、別の兵士の腹を蹴り飛ばす。轟音と共に兵士の肉体は真っ二つになった。

  そこからは一瞬の出来事だった。俺の大切な肉はあっという間に食べ頃になった。

  ぐぅぅぅぅ、と腹が鳴る。

  俺は唾液を大量に滴らせながら。肉塊の一つに近付く。俺のモノだ。俺の肉だ。

  がぱぁ、と口を開き。俺は仰向けになっている肉塊の腹に顔を近付けた。

  がぶちぃっ。

  牙で切り裂いた腹の先。大量の液体が噴き出し俺の顔を甘く汚す。

  舌に触れると恍惚と悦楽が脳を更に痺れさせ、蕩けさせていく。

  この味を知ってしまえば、もう戻る事は出来ない。忘れる事など出来ない。欲しい。もっと欲しい。

  切り裂いた腹の中にマズルを突っ込ませ、ズルズルと血を啜り、柔らかく長いホース状の物を咥え、引きずり出す。

  ぐしゃりぐしゃりと咀嚼する度に、全身が打ち震える。

  旨い。美味しい。気持ちいい。恍惚に、腹が満ちる。

  「フーッ!!フゥゥーッ!!!」

  四つ足を突いたまま、俺は無我夢中で目の前の肉を貪り始めた。

  この感触。感覚。忘れたくても忘れられない。

  本能が命じるままに体を動かす。理性が慟哭を上げているのに、体は喜びに震える。

  ぐしゃりぐしゃりとはらわたを喰い千切り、血を啜り、肉を貪る。

  はらわたを喰い終われば次は心臓。強靭な俺の顎はあっさりと心臓を咀嚼し終え、胃へと落としていく。

  ごぐり、と飲み干せば胃へと落ちて。

  「グゥゥゥゥ…!フゥゥゥッゥゥッ…!!!」

  顔を上げた。血生臭い香りは恍惚と悦楽の香り。最上のスパイス。

  ぞくぞくと背中が震えて。

  「アォォォォォォォンッ!!!!」

  俺は高らかに遠吠えを上げた。

  [newpage]

  もう俺は、俺の居た場所へ戻る事が出来ない。

  仲間を喰い殺したという事実。変貌しきった歪な肉体。

  …そして。俺はもう、人が餌にしか見えなくなってしまった。

  だが例外がいる。

  「さぁ、今日もお仕事の時間だよ。」

  「ガゥッ…」

  俺の肉体を変貌させた男。

  彼を俺は餌として見る事が無い。従うべき主人、という風に認識している。

  そして最初はそれが恐ろしかったのだが、諦めと絶望は俺の思考を歪めた。今は彼の言葉に従う事が、悦びでしか無い。

  頭を撫でられ、俺は尻尾を振り、歩き始めた彼の後ろに着いて歩く。

  腹の奥がじゅん、じゅん、と強く疼き、とろとろと液体が太腿を濡らすのが分かった。

  歪に変貌した肉体。歪に変貌した思考。

  本営を抜けて、ほど近くにある兵士達の為に用意された簡易な野営地。

  つん、と雄と汗と血の臭いを混ぜて濃縮した悪臭が俺の鼻を突き…俺は全身をぶるりと震わせると舌をはみ出させた。

  腹の疼きが大きく激しくなり、がくがくと膝や腰が痙攣する。

  俺は今、彼に飼われ、そして。

  「お、今日も良い具合に仕上がってますね。」

  「あぁ。食事はたっぷりさせておいた。存分に使って良い。」

  男に近付くのは兵士。彼の後ろにはぞろぞろと兵士達が集い、股間を膨らませながら邪に頰を釣り上げていた。

  彼らもまた、俺は餌として認識出来ない。

  「グゥゥッ、ガゥゥッ…」

  立っていられなくなる。兵士の前に膝をついて、唾液をだらだら溢れさせながら、俺は彼を見上げた。

  丁度マズルに、兵士の股間の膨らみが触れるか触れないか。そんな距離感で。

  「では使わせていただきます。そろそろこちらも限界でしたので。」

  「それは良かった。…何日ぐらい使う?」

  「一週間程。」

  「ふふっ、分かった。」

  男達の会話に、俺は尻尾を振り耳を動かす。

  欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい

  「あぁ、そう急かすな。たっぷり可愛がってやるからな。」

  俺の肉体を変貌させた男が去るのを見送ると兵士は俺の頭を、首筋を撫で回す。

  「アゥゥンッ♡」

  ただそれだけで、俺は愛玩動物のように喉を鳴らし目を細めてしまう。

  わしゃわしゃと数度俺の事を撫でると兵士は俺の体をひょい、と持ち上げた。

  人としては十分屈強ではあるが俺より一回り小さいはずの肉体なのに、溢れ出す力。

  俺を軽々持ち上げ、頰を釣り上げ。

  「よーし、許可が出たしたっぷり使って良いぞ。」

  俺を持ち上げた兵士の言葉に、俺を囲んでいた兵士達はおぉぉ、と嬉しそうに恐ろしい声を上げた。

  その声に俺は身をすくませながら、しかしそれと同時に腹の疼きに酔いしれる。

  俺を持ち上げている兵士。彼は俺の太ももへ両腕を絡ませると俺の股を大きく開かせた。

  鼓動が高なる。呼吸が荒くなる。今から彼らに俺は使われるのだ。

  新たな肉体。新たな役割。

  狼獣人となった俺。兵士達の護衛と…性処理。

  屈辱も悲哀も。全てが快楽に。幸福に。恍惚に。塗りつぶされていく。

  「アゥっ、アゥゥンっ♡」

  尻尾が揺れる。全身がビクビクと期待に震える。

  大きく開脚させられた俺の股には、雄であれば本来あるはずの逸物が無い。

  代わりにあるのは卑しく蠢き、大量の液体を溢れさせている、女性器だ。

  「良い具合だなおい。」

  兵士の一人が俺に近付き、俺の陰唇に指を這わせた。ぐちゅり、と隠微な水音と同時に、背筋を凄まじい快楽が駆け抜けていく。

  「ゥゥンッ♡ァォッ♡」

  陰唇をなぞり、指を軽く挿入する。快楽はその度に大きさを増し、俺の顔を蕩けさせて。

  ぶしゅ、ぶしゅぅ、と断続的に潮が噴き出し、兵士を汚してしまった。

  「良いね良いねぇ、相変わらず良い反応だ。…我慢出来ねぇ。」

  「俺もだ。」

  後ろと前から聞こえる、欲望を隠そうともしない声。唾液がだらだらと滴り、俺は肩を上下に揺らす。

  欲しい。欲しい。

  女性器を、雄穴を一杯に満たす、逸物が。そこから迸る欲望が。

  孕む孕む、孕ませて欲しいッ…

  兵士はニヤニヤと笑いながらズボンを下ろした。ボロンっ、と音が聞こえてきそうな勢いで外に顔を出すのは凶悪な逸物だった。

  それはおおよそ、普通の人であれば持ちえないほど禍々しく、そして今の俺にとって蠱惑的な逸物だ。

  太い血管が幾重にも竿部分に絡みつき、肉で出来た棘がぬらりと妖しく光る。

  「あぉっ、アォッ♡ォォンッ♡」

  それを見るだけで、俺は絶頂に達しそうになる。視点が合わなくなって、多量の潮を、白く濁った粘液を。ワレメからはしたなく溢す。

  「やべぇ、漲って…キタ…!」

  「我慢しないでいいぞ。俺もそのつもりだ。」

  発情しきった俺の様子に兵士は大きく息を吐き出すと、俺の体をがっしりと。

  背中から生え出した触手で掴み上げた。

  みぢっ、みぢっ、と。肉が千切れる音。血が噴き出す音。

  それは俺を持ち上げている兵士からも。そして俺を囲む兵士達、雄達からも聞こえる。

  全身の筋肉が膨張し、背中や足や脇から。触手が生まれ出るように。

  「ォォッ、ォォンッ❤︎」

  人であって人でない。俺と同じで、違う。俺は彼らから発せられている香りにぞくぞくと全身を激しく震わせた。

  「行くぞッ…!」

  俺の体に、自らの肉体を押し付け。逸物をワレメに這わせる。ぐちゅ、と淫猥な音が響いて。

  逸物から伝わってくる熱。あぁ、来る。来る…❤︎

  ズブゴォッ!

  「グォォァァォォォンッ❤︎ォォ“ォ”ォ“ッ❤︎❤︎」

  腹の奥底に熱した槍を突き入れられた様な衝撃に俺は吼えた。だがそこから得られる感覚は、快楽でしかない。

  俺は目を完全に上に向かせると口を閉ざすことも忘れ、舌をはみ出し、唾液を胸へと零していく。

  「こっちも使わせてもらうぞ。」

  「ォ“ッ、ォ“ォ”ォ“ッ❤︎❤︎」

  絶頂に浸る余裕も余韻も与えられず。今度は雄穴に。無慈悲に乱雑に乱暴に。

  ズボォッ!!

  「ガッ…❤︎❤︎」

  規格外な逸物を二つの穴で受け入れる。体内でゴリゴリと擦れる逸物は…

  「ァォッ、ォ“ォ”ォ“ッ❤︎❤︎ォ“ォ”ォ“ンッ❤︎」

  俺の理性も尊厳も、何もかもを奪い去る程の快楽をもたらした。

  目の前がチカチカと明滅して、意識が飛びそうになる。

  「まだ挿入れただけだぞ。」

  「可愛いじゃねぇか、何回抱いてもそんたびイってアンアン啼いてくれんだからよ。あー、ユルトロマンコ気持ちいいなー。」

  「ォ“ッ、ォ“ォ”ォ“ッ❤︎ォォンッ❤︎」

  彼らの言葉が耳に入っても、その意味を理解できない。そこまで脳のリソースを回すことが出来ない。

  気持ちいい。気持ちいい。犯して、使って、孕ませて欲しいッ❤︎

  結合部からぶしゅう、ぶしゅう、と潮が噴き出す。全身の水分が潮になってしまったのではないかと。そう思うほど。

  両腕を目の前の兵士に伸ばし、舌を突き出す。

  「はいはい、今やってやるからな。」

  そう言うと兵士は俺の頭を抱え込んだ。顎に指を添え、俺に上を向かせる。

  腰を緩く動かしながら。男は俺のマズルに唇を落とした。

  「ンッ、ンブフゥッ❤︎ンッ、ンッ…❤︎」

  俺は貪欲に、兵士の口の中へ舌を侵入させる。生臭く、直接脳にぶつけられる雄の臭い。クラクラして、ゾクゾクと快楽が大きさを増していくのがわかる。

  ぐちゅっ、ぐちゅっ、と下半身から肉と粘液が擦れる音が響いて。

  兵士の味を貪っていると、今度はお礼と言わんばかりに。兵士の口から。

  ずるっ、ずるっ、ズルゥッ…

  「フゴッ❤︎フゴォッ❤︎」

  舌ではない。何か。いや、分かっている。

  触手が。無数の触手が。俺の口から食道へ。通り抜け。液体を注ぎ込む。

  ずるっ、ずるっ、ずるぅ、と音が響いたと思えば、ぐちりぐちりと耳を一杯に満たし、肉の塊が俺の耳を蹂躙していく。

  胃へと液体が落ちて。吸収されると。あたまが、ぼんやりしてぇ…❤︎

  俺の顔が完全に崩れきったのを確認すると、そこからが本番だ。

  「フゴォォォォォォォォッ❤︎ォ“ォ”ォ“ッ❤︎」

  耳を、口を、ワレメを、雄穴を。

  情け容赦なく肉で蹂躙される。

  ごりごりごりと腹の中で逸物が擦れあい、俺の中を圧迫していく。それに俺は、ただただ啼き、脚を突っ張らせ、びぐんびぐんと全身を震わせる。

  至上の快楽は地獄の愉悦。

  一突きされる度に絶頂だと思っていた快楽が上書きされ、俺ははしたない表情を浮かべる。

  喉がボコボコと膨らみ、呼吸が遮られても。腸壁が捲れ上がり、外気に晒し出されても。

  「ハブゥッ❤︎ガゥゥゥ”ゥ”ゥ”ゥ”ッ❤︎❤︎」

  俺の口から顔を離すと…兵士の口からは触手がグネグネとはみ出し、嬉しそうにのたうち回りながら俺のマズルに液体を吹き掛ける。

  甘い香りがして。付着した部分がじんじんと熱くなる。

  「ククカカカッ!!!気持ちイい!!最高だッ!!おらっ、おラぁッ!!」

  「ォォォ”ォ”ォ”ァ”ァ”ンッ❤︎❤︎」

  緩やかにしかし時折激しく締め付ける俺のワレメに気を良くしたのか、兵士は上機嫌に笑いながら腰の動きを速める。

  雄穴を犯す兵士も無言のまま、時折くつくつと喉奥を鳴らしながら俺の胸を揉みしだいた。

  そそり立った乳首を摘まみ、絞り上げる。

  分からない。もう、分からない。ただただ、全身が快楽によって炙られる。

  「ォ”ォ”ォ”ッ❤︎❤︎ガゥゥ"ゥ"ゥ"ゥ"ッ❤︎❤︎」

  びゅるっ、びゅるぅぅっ❤︎びゅるっ、びゅるっ❤︎❤︎

  絞り上げられた俺の乳首から白い液体が噴き出し、目の前の兵士の逞しい腹を濡らした。

  乳が出てしまった。出た、孕んだ…?

  「ガゥッ❤︎ァ”ゥ”ゥ”ゥ”ンッ❤︎❤︎」

  嬉しい。嬉しい。気持ちいい。もっと。もっと孕みたい、産みたい、食べたい、食べられたい❤︎

  「うぉ”っ!?そんな締め付けッ…!!」

  悦びのあまり俺のワレメはすさまじい勢いで痙攣し、兵士の逸物を絞り上げた。

  急激に強まり絞るワレメ。膣壁。その感触に兵士は腰を震わせると。

  「射精るッ!!射精すぞぉっ!!!」

  無理矢理逸物を引きずり出し、再び俺の中へ逸物を挿入した。大きく膨らみ、ぐぱぁ、と中で尿道が拡がるのすら分かった。

  …びゅっ、ぐぅっ❤︎❤︎ぼびゅぅっ、ぼびゅぅっ❤︎❤︎どぶっ、どぶんっ、ごぶっ、ごぼぉっ❤︎❤︎

  兵士の欲望が俺の中で弾け飛ぶ。熱い種が注ぎ込まれる感触は、何度味わっても、飽きる事など無い。

  むしろ受け入れる度に、快楽が上回っていくのだ。もっと、もっと欲しくなる。

  雄穴を犯されながら、ワレメに注ぎ込まれた種の感覚に酔いしれる。

  未だに硬さを保っている逸物を抜き取ると、兵士は俺の頭を掴み、そのまま前へと倒す。

  「へっ、へっ、へっ、ヘェッ…❤︎❤︎」

  目の前の逸物は、旨そうでたまらない。しゃぶりたい。あそこから出ている種を口で味わいたい。

  雄穴をガツガツと犯されながら、喘ぎ声を漏らし、俺は視線を兵士に向けた。物乞いの様だと、自嘲する。

  そう思われている。そう考える事が、快楽になる。

  逸物はビクンビクンと跳ねて、俺のマズルを叩いた。

  「いいぞ。」

  「ハブゥッ❤︎❤︎」

  兵士の合図に俺は逸物を咥え込んだ。

  旨い、旨い、旨い、気持ちいい、吸い上げて、しゃぶって、舐って。

  「手もちゃんと使えよ。こっちな。」

  「俺もだ。」

  自らの逸物を扱きながら、俺の手に逸物を近付ける別の兵士たち。

  俺は迷うことなく、逸物を咥えしゃぶりながら、腰を動かしながら、両手で兵士たちの逸物を掴み、扱き上げた。

  「射精すぞ。孕め。一滴も零すなよ…ッ!」

  零すものか、一滴も、零すものか。腹で、雄穴でも、孕むッ、孕みたいッ❤︎

  びゅぐぅっ、びゅぐっ、ぼびゅぅっ❤︎❤︎

  「口、離せッ…!全身ザーメン塗れにしてやっからなっ!」

  その合図に俺は名残惜しさを感じながら、だが兵士の言う通り口を離す。

  大きく口を開けて、待つ。両手で扱いて。雄穴で締め付けて。

  …びゅるぅぅっ❤︎びゅぐぅぅっ❤︎❤︎

  「ォ”ォ”ォ”ンッ❤︎❤︎ァォ”ォ”ォ”ォ”ンッ❤︎❤︎」

  全身が、真っ白に熱く。汚されていく。それが快楽でしか無くて。俺は全身をぶるぶる震わせる。

  そして、俺がこんな浅ましい行為で快楽を感じている事に、彼らは興奮している。そう思うと、快楽が何倍にも膨れ上がっていく。

  「ァ”ォ”ッ、ァォ”ォ”ッ❤︎ガゥッ、ガゥゥンッ❤︎❤︎」

  言葉を出せないのがもどかしい。もっと、もっと俺のワレメも、雄穴も使って、種を注いでほしい。

  逸物から一度解放された俺は地面に座り込み、自らの太腿を拡げた。

  ぐぱ、と拡がったワレメは、彼らを誘う甘い香りを立てて。こぽり、と中に射精された精液を溢れさせる。

  注いで、注いで、気持ちよくしてっ❤︎

  「クカっ、クカカカッ!!」

  「ォア”ォ”ォ”ォ”ォ”ンッ❤︎❤︎」

  宴は、始まったばかりなのだから。

  [newpage]

  どれだけの時間、犯し続けられただろう。

  俺を犯す兵士たちは欲望を出し切り、満足そうに眠りにつく。だが俺は、眠る事も許されない。

  「アォォン…❤︎アゥゥゥン…❤︎❤︎」

  全身に纏わりつきのたうち回る触手の感触に、俺は身悶えした。

  声を出す器官も無いその触手は。かつて兵士だったもの、と俺は認識している。

  その認識が正しい物なのか、俺には分からない。兵士が触手になったのか、触手が兵士を作り上げているのか。

  どちらでも、俺には構わない。

  「ガゥゥ…❤︎」

  ペロペロと長く太い舌で触手の一本を舐めてやると、別の触手が自分もとせがむように俺の口元へ寄ってきた。

  それぞれ舐めてやりながら、膨らみ今も乳を溢れさせている胸で挟み込む。

  むにゅむにゅと弾力がある俺の胸は触手にとって心地よいのだろう、とく、とく、と脈打つのが伝わってくる。

  反応するのが嬉しく、俺は両手で胸を挟み込み、触手を扱いて。

  先端に孔がついた触手が俺の乳首を咥え込むと吸い上げる感触。引っ張り上げられて、絞られて。

  「ォォ”ンッ❤︎❤︎」

  ワレメにも柔らかく触手が絡みつき、時折挿入する。雄穴も、彼らに弄ばれて。

  あぁ、暖かくて、心地よい。

  「アゥゥン❤︎」

  焦らされている。そう分かっても、俺は喉を鳴らし、耳を畳む。恍惚と幸福感に俺の顔は緩み切っている。

  触手がびくっ、と震え、俺の顔にびゅるりと液体をぶっかけてきて。

  俺はその液体を舌で掬い上げる。幸せの甘さ。

  脳髄が蕩けていく。ワレメが拡がって。触手によって更にくぱぁ、と拡げられる。

  入れて、いれて❤︎

  俺の願いを叶えるように、触手が俺のワレメへと一本、二本、三本…❤︎

  いっぱい、いっぱぁい❤︎

  腹が、触手の形、浮かび上がって、仔、動いてぇ❤︎

  「アォォォォンッ❤︎❤︎」

  甘い声が溢れ出す。じゅるじゅる唾液が零れて、耳が動いて、尻尾が揺れる。

  ぐちゅぐちゅと抽送を繰り返す触手が、俺の膣壁をなぞり上げて、撫でまわして。

  良い子良い子、と褒められてるみたいで。嬉しくて、ビクビク震えてしまう。

  乳首からは相変わらず大量の乳が搾り取られて。触手は嬉しそうにぬたうつ。

  「あぉっ、ァォォンッ❤︎」

  兵士たちと違う、緩やかで穏やかで、優しい快楽。

  …そう感じてしまう程に、兵士たちは俺の事を激しく犯し、使う。

  どちらも、今の俺には欠かせない快楽だ。

  「おっと、お楽しみ中だったね。でも、そろそろ食事の時間にしようか。」

  まって、もうちょっと、待って。もっと、触手たちと戯れていたい。

  あぁ、でも、お腹もすいた。いい臭いががする。鉄の臭い。甘い血の臭い。

  どっちも選べない。

  「ぐっ、離せッ…!!」

  あぁ、そんな声出されたら、俺、選べないのにぃ❤︎

  「ガゥゥゥゥッ❤︎❤︎」

  「ふふっ、どっちも楽しめばいい。」

  俺の考えが見抜かれてるみたいで。でも、嫌じゃない。そうだ、どっちも楽しめばいい。

  触手たちと戯れて。兵士たちに犯されて。肉を喰らう。

  俺は頬を吊り上げて。

  「アォォォォンッ❤︎❤︎」

  高らかに遠吠えをした。

  歪で狂った俺は、快楽の坩堝から抜け出す事なんて。もう、考えていない。

  ただただ、これからも続くこの狂宴に、悦び、喘ぎ続けるのだろう。

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