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狼主人と無口な狼奴隷さん

  「いやだッ!やめっ…!命だけはッ…!!」

  

  切断面から大量の血液を噴出させながら、涙や鼻水で顔をぐちゃくちゃにした男は必死に命乞いをした。

  しかし、それをにぃっ、と底冷えのするような笑みを浮かべながら狼は見下ろす。

  

  「ふふふっ、貴方も面白い事をおっしゃいますね。私の命を狙い、その対価を得ようとしていたのに。」

  

  「全部っ、俺の知ってる事話すから!だから!」

  

  「その必要はありません。私の命を狙う者なんてごまんといます。一人や二人、知った所で何の意味もありませんので。では、ゆっくりおやすみなさい。」

  

  狼は慇懃に礼をすると、目で合図をする。

  その視線の先に居るのは、彼と同じ狼。真っ赤な目に、白い毛並みが揺れる。

  手には大きな大きな、斧。こくり、と白狼は頷くと…斧を一直線に男に振り下ろした。

  ごじゃぁぁぁっ!

  轟音と共に頭蓋が、肉が砕け散る。脳漿が飛び散り、白狼を紅く汚した。痙攣する体。それを見下ろし、白狼は何度か斧を振りかぶっては振り下ろし…

  目の前の男だったものを、肉塊に。そしてミンチのように変えていく。

  臓物と汚物が飛び散って、無機質なタイルに覆われた部屋が汚れる。狼はそれを軽く一瞥し…懐から手帳を取り出した。

  

  「執事長。」

  

  言葉と同時に締め切られたタイル張りの部屋。そこを繋ぐ扉が開く。

  

  「は…」

  

  「今日の商品説明、時間を少し遅らせるよう顧客の皆様に伝えて下さい。少々時間も短くなってしまうので、詫びの品も用意を。」

  

  「かしこまりました。」

  

  肉の砕ける、飛び散る音。鉄の臭い。汚物の臭い。血の霧に包まれる部屋。そんなものが当たり前であるかのように。

  狼は今日一日のスケジュールを確認した。

  

  「これで今月は何人目ですかね。数えるのも飽きてしまいました。」

  

  「私も数えておりません。…ただそろそろ、この部屋も掃除をしないといけませんね。」

  

  「えぇ。」

  

  無機質なタイル張りの部屋。

  その隅に置かれている、ごみ箱。常人が嗅いだらそれだけで嘔吐してしまうような不快な…異常な臭い。

  蓋を閉めているものの…すでに蓋が開きかけている。溢れ出そうになるのは、紅い。黒い。…《何か》。

  

  [newpage]

  

  

  

  深夜。部屋の隅のゴミ箱から大量の《何か》を外に持ち出しながら白狼は空を見上げる。

  満月。透き通った夜。穏やかな時間。冷たく、けれど心地よい風。

  月明かりに照らされる彼の肉体は、大量の古傷が刻み込まれている。常人より一回りも、二回りも大きな体。伸びた眉。

  そして最も目立つ傷は首。喉元を横一線に走り抜けるそれは彼の存在を恐ろしいものへと変えさせている。

  身に着けているものは褌と、タグのついたピアス。《執行人》と書かれたそれは、白狼の役割を示すもの。

  主人の命を狙い、失敗に終わった者たちを昼間のように…文字通り、ミンチに変えるのが彼の役目。

  主人の館から少し離れた森の奥。盛り上がった地面。そこに《何か》を棄てる。この盛り上がった地面。それは《何か》が作り上げたもの。

  うず高く積まれた地面は明日の朝、昼、夜には森の肉食獣によって綺麗になるだろう。

  額に流れている汗を拭い、白狼は主人の館へと戻る。これで何往復目か。しかしこれが自分の仕事。

  幼い頃から戦場を駆けずり回り、泥水を啜って生きてきた。

  一日を生きるのすらやっとの日々が続く中で、白狼はある時、戦場で命を落としかけた。

  その時に傷つけられたのが、首。

  命からがら逃げだす事は出来たものの…声を出す器官が潰されてしまったのだろう、声が出なくなった。助かる手段は無いと思った。その時に…

  

  「お疲れ様です。」

  

  その声に白狼ははっ、としたような表情を浮かべ顔を上げた。

  ぼんやりと歩いていたらいつの間にか主人の館に戻ってきたようだ。その声の主は館の主人である、狼の物。

  白狼は頭を下げる。

  

  「今日だけで部屋が随分綺麗になりましたね。本当にお疲れ様です。それと、ありがとうございます。」

  

  狼の言葉に白狼は少しだけ顔を赤らめると首を横に振る。

  死に瀕した白狼を助けたのは、戦場の近くにまで来ていた狼。

  白狼に応急手当を施すと自分の館に連れ帰り…助けた代わりに奴隷として働くこととなった。

  そこに拒絶や拒否といった感情は無かった。生きられるのなら、どんな手段ですらとってきたのだ。

  最初は調教しようとしていた狼だったが…白狼の肉体には傷がつきすぎていた。年齢も行き過ぎていた。

  売りに出す事も出来ない。ならば、と。こうして《執行人》として。

  狼の命を狙う者。それらを駆逐することが白狼の仕事となった。

  

  「…まだ仕事は残っていますか?」

  

  狼の質問に、白狼は首を横に振る。部屋に残っていた《何か》は全て森の奥に捨ててきた。部屋を赤黒く汚していた液体も全て洗い流した。

  後は眠るだけだった。

  

  「そうですか。…なら良かった。」

  

  狼は笑顔を浮かべると、白狼の大きな―自分より二回りは大きい―体に寄り添う。

  そして褌へと手を伸ばした。

  白狼は尻尾をぴんっ、と立て全身の毛を逆立てながら驚きを表現する。

  狼の元に暮らす他のペットや奴隷達では見せないような、ウブなリアクション。それに狼はくすり、と笑う。

  褌へと伸ばした手で、その奥に眠っている欲望の、肉の塊を撫で回すと白狼ははぁっ、と息を漏らした。

  むくむくと股間の膨らみがどんどんと大きくなる。締め付けた筈の褌が引き延ばされ…横から除けば…

  白狼の凶器に似た、グロテスクで、しかし雌をあまり知らない初々しい色をした肉棒が姿を見せる。

  愛おしそうにゆっくりと裏筋や雁首を褌越しに撫で回しながら。

  

  「私の部屋に行きましょう。」

  

  狼はそう白狼に囁いた。

  白狼は息を荒く吐くと…こくり、と頷く。

  [newpage]

  

  水浴びは良くするが、風呂に入る、ということはあまり慣れていない。

  暖かいお湯を全身で受け止め、それに浸かると…白狼の皮膚は赤みを増した。

  そしてそのまま狼の部屋へ向かう。部屋の中には狼と、執事長である、黒豹。

  机の上に広げられた書類の山。それを少しの間処理していたようだ。

  だがどちらもリラックスしたように。下着一枚。

  

  「あぁ、お帰りなさい。気持ち良かったですか?」

  

  こくり、と白狼は頷き、僅かに身を震わせる。

  そして促されるまま、ベッドへと横になった。ふかふかのベッドは心地よく白狼の体を包み込む。

  極上の布団からは落としきれない行為の臭いが遠く感じられる。臭いに敏感で、調教を受けている者なら恍惚を感じてしまうだろう。

  しかし白狼はそう言った調教を受けていない。ただ不快な臭いとして脳は処理してしまう。

  だが宙に浮くような、柔らかな布団は心地よくて。

  

  「では早速。」

  

  下着を脱ぎ捨てると狼はまだ暖かく、湯気の昇っている白狼の股間へと顔を近付けると口で褌を取り払った。

  ぼろん、と音を立てながら露出する肉棒は勃起していないにも関わらず狼の顔の大きさを容易に超えており…

  ぐるぐると血管が絡みついて。それなのに先端は淡くピンク色をしていて。

  

  「久しぶりですね…あぁ、美味しそうだ…」

  

  狼は舌なめずりをすると、まずは白狼の睾丸を口に咥えた。

  睾丸も相当な大きさであり…一つ咥え込むとそれだけで狼の口は一杯になる。

  もちろんベッドで行われる行為に参加するのは狼と白狼だけではない。

  黒豹もまたベッドに座り込むと…白狼の胸板に手を添わせた。

  

  「よく鍛えている。君にも調教をしたかったものだ。」

  

  ごつごつとした手が胸にうっすらと生える毛並みを押し倒し、上気した皮膚を露出させた。

  びくんっ、と白狼は思わず背筋を仰け反らせ…ぎゅっ、とシーツを掴んだ。

  普段触ることの無い乳首を指先で撫でられ続けると、じんじんと痺れに似た感覚が白狼の全身を支配し始める。

  もどかしい愛撫。

  睾丸をまるでキャンディか何かを舐めるようにたっぷりと舐り、時折甘噛みする狼。

  黒く濡れた鼻がこつ、こつ、と肉棒にぶつかる。やがて透明な粘液が白狼の肉棒の先端から溢れ出してきた。

  それに伴い…肉棒の血管が浮かび上がり。…やがて大きさを少しずつ増していった。

  屹立した肉棒は狼の鼻の先端を叩き、一度天を突いたかと思えば…

  白狼の胸元近くにまで亀頭が降りたつ。

  子供の腕…いや、それ以上のモノかもしれない。これを受け入れる器があるのだろうか、と疑問に思うほどの大きさ。

  

  「ぶは…んっ…いいですね…」

  

  狼は雄の臭いがたっぷりと染みついた唾液を飲み込み、舌なめずりをすると白狼の肉棒をうっとりとした瞳で見つめる。

  黒豹も同じようだ。胸板から手を離し…まるで美術品を眺めるように。白狼の全身を、そして肉棒を。丹念に見つめ回す。

  白狼は恥ずかしさに顔を真っ赤にし、目を軽く瞑った。それがまた、二人の嗜虐心に火をつける。

  

  「ご主人様、私はもう、我慢出来そうにありませんが。」

  

  「えぇ、私もです。」

  

  そう囁きあう声が聞こえる。

  これから起こる出来事に、白狼は肉棒を震わせた。

  基本的に白狼は性奴隷として、ペットとして。そういった調教をほぼ受けていない。

  だが、こうして極まれに行為をすることがある。彼らの気まぐれ。それを拒絶することは出来ない。

  別段、する必要も無い、と言った方が正しいか。

  何にせよ。こうしてベッドに横になり、彼らの玩具となる事に変わりはないのだから。

  目を開ける。白い毛並み。上気し、僅かに赤みを帯びた皮膚。ルビーのような紅い瞳。

  その瞳がとらえるのは。

  自分の肉棒にマズルを近付ける、二匹の雄。

  

  「ここでしたかね…」

  

  そう呟きながら狼は白狼の肉棒にグロテスクに浮かび上がる血管の一部を舌の先でなぞった。

  性感帯を華麗に避け、少々鈍感な個所を丹念に。狼の事だ、分かってやっているのだろう。

  だがそれすら。

  

  「―…」

  

  白狼は子供のようにびくり、と震え腰を浮かさないよう必死にシーツを掴む。

  狼の鼻息が肉棒全体を暖かく覆う。

  淫靡な水音が部屋の中を支配し始めた。そしてそれに負けじと、黒豹も白狼の肉棒。

  その裏筋にざらりとした突起のついた舌を這わせた。

  狼の物と異なりこちらはピンポイントに性感帯を通り過ぎ、白狼に直接的な、暴力にも似た快楽を頭に叩きつける。

  必死に耐えるも、白狼は同時に与えられるもどかしい快楽とダイレクトに来る快楽に腰を、肉棒を跳ねさせた。

  大きく跳ねた肉棒が狼と黒豹のマズルを叩き、先走りをその顔に振りかける。

  目じりに涙を溜めながら白狼が視線を降ろすと、二匹の雄が自分の雄を蹂躙しているさまがありありと映し出された。

  頬を擦り合わせながら、ぺろぺろ、ぴちゃぴちゃ、と水の音をわざと大きく立てながら肉棒を舐り続ける。

  時折舌を離し、互いの唇についばむようなキスをし、そして雁首へも軽く、ごく軽くついばまれる。

  

  「あぁ…その顔…いいですよ…たまらない…♪」

  

  妖艶に微笑みながら再び狼は白狼の肉棒―今度は性感帯を的確に―へと舌を這わせる。それに重なるように黒豹も舌を竿へ伸ばす。

  白狼は与えられ続ける悦楽に口をパクパクと動かし、体を何度も震わせながら先走りを大量に溢れさせた。

  やがて睾丸が収縮をし始め、あの瞬間への準備を整え始める。それに気が付いた二人は。

  

  「ふふっ、本当に敏感ですね。いいですよ、我慢しなくても。」

  

  「―…!」

  

  「本当にウブで…ご主人様の判断は間違っていなかったかもしれませんね。」

  

  感嘆したように漏らしながら。黒豹は狼の舌に。白狼の肉棒に。舌を絡ませる。

  肉の塊越しに交わされる深いキスは。包み込まれる。二匹の雄に。唾液と粘液の絡まる音が白狼の股間を更に熱く、膨らませていき…

  白狼のマズルから遠吠えの代わりに、ひゅうぅぅ、と呼気の漏れる音が鳴り響いた。

  直後。

  

  どぼぶびゅるるっ、びゅぐぅぅぅびゅぐっ、びゅぐるるっ、ぼびゅうるるるっ!

  

  狼と黒豹の舌を、マズルを振り切り、白狼の肉棒から大量の白濁液が噴き出した。

  勢いは凄まじい物であり、肉棒がホースのように暴れまわり、白狼を更に白く汚した。

  狼のマズルに降りかかり、ずるずると旨そうに飲み込み。狼は普段は見せない、雌の一面を僅かにのぞかせながらしかし淫靡に笑う。

  黒豹にも当然のようにふりかかり、白と黒の鮮やかで、歪なマーブル模様を作り上げていく。

  3匹の雄が精液でぐちゃぐちゃになっても、白狼の射精は収まることは無い。その間も白狼は背筋を何度も何度も仰け反らせ、虚ろな目付きでただひたすらに呼気を漏らす。

  

  「これ以上は勿体ないですね。」

  

  狼は言うや否や白狼の肉棒を咥え込むとごぐごぐと喉を膨らませながら白狼の吐き出す欲望を飲み込んでいく。

  だがそれでも到底追い付かず、口の端からぼとぼとと白濁液が落ちていき。黒豹はそれに舌を這わせた。

  

  「濃いですね。素晴らしい…うちの…あむっ…執事たちにも…見習わせ…あぐっ…んっ…」

  

  白狼は脳の許容量を超えて与えられる快楽についには意識を半分飛ばし、舌をはみ出させた。

  長い長い射精が終わり。狼の腹を僅かに膨らませる。黒豹のマズルは真っ白に染まる。

  狼が口を離すと…びゅるっ、と精液と先走りの混ざった液体が白狼の胸に降りかかった。

  白狼の毛並みではどれだけの精液が降りかかったのか。理解しがたいが…毛並みはべっとりと皮膚に張り付き、粟の花のような臭いを。雄の臭いを漂わせていた。

  はっ、はっ、と呼吸を整える白狼を満足そうに見つめる狼。

  白狼の股間はあれだけの量を射精したというのにまだ満足していない、とでも言いたげに硬く天を突いたままだ。

  

  「…あぁ、本当に素晴らしい…私も久しぶりに、我慢出来そうにありません。」

  

  自らの指に唾液と精液の混ざった液体をたっぷりと塗り付け、自らの雄穴をぐぱ、と拡げる狼。

  それは黒豹以外には見せない、誰も知らない雌のもの。

  黒豹はベッドの近くに置いた椅子に腰かけ、にぃ、と嗜虐的な笑みを浮かべる。

  

  「私はじっくり見させてもらいましょう。その後に…」

  

  言葉はそこで途切れる。意味する所は、分かっている。

  白狼はびくびくとした様子で震える。しかし。

  狼は淫靡に微笑み、白狼に跨ると頭を優しくつかみ、マズルを交わした。

  

  「そんなに怖がらないでも大丈夫ですよ。貴方はただ、快感に身を委ねていればいいのです。」

  

  優しく。だが確実な命令だった。白狼はごくり、と唾を飲み込んだ。彼らの気まぐれは、彼らが満足するまで続く。

  それは白狼の意志と関係ない。

  だが、先程の奉仕よりも上の快楽をこれから与えられるのだ。果たして耐えられるのだろうか。

  白狼の頭に不安と、しかし期待がよぎる。

  白狼の体から無駄な力が抜けたことを確認すると狼は白狼の肉竿の中ほどを片手で掴むと肉棒の先端を自らの雄穴に宛がった。

  じゅるじゅると蠢くそれは入り口だというのに既に心地よく、白狼の頭を更に白くぼやけさせていく。

  

  「良い子です。さぁ、貴方の欲望を、いただきましょう。」

  

  シーツを掴む白狼。その胸に片手を這わせ、片手で竿をしっかり固定すると…

  狼はゆっくりと白狼の肉棒を自らの中へと誘っていく。精液に濡れた肉棒は潤滑も良く、抵抗感などはほぼ無く狼の中へと侵入していった。

  亀頭を飲み込み、狼は肉棒が入ったであろう分だけ、息を吐き出す。

  白狼はというと…虚ろな目付きで、口の端から唾液を零している。

  射精によって敏感になった亀頭を更に狼の上質な絹を思わせる腸壁に撫で回されているのだからそれもそうだろう。

  

  「気持ちいいですよ、貴方のモノは。貴方はどうですか?」

  

  ずぬぬぬ、とゆっくり腰を動かし貪欲に白狼の肉を貪りながら狼が尋ねる。白狼はふるふるとなんとか首を動かし、しかし心地よさそうに、恍惚から目じりを下げていた。

  もし声が出るようだったら、彼は喘ぎ声を上げ続けている事だろう。パクパクと口だけが動き。

  狼はやはり妖艶に笑い、白狼の肉棒を半分ほど雄穴で咥え込んだ。ぽこり、と筋肉で型どられた腹に膨らみが出来るほどの大きさを咥え込み尚狼は物足りない、とでも言いたげに腰をユルユルと動かす。

  締め付ける雄穴が血管を捕まえるように。蠢く腸がまるで吸引しているかのように亀頭を絞り。

  腸壁は無数のヒダが絶えず白狼の肉棒全体をうねうねと包み込み、絡みつくように。

  更に奥へ、奥へと、どんどん進んでいく。

  三分の二ほど―常人では考えられない深さ―まで飲み込んだところで白狼の鈴口がこつん、と狼の腸の奥底へとぶつかり、狼は苦痛とも快楽ともとれる表情を浮かべ、はぁっ、と熱く息を吐いた。

  その表情は普段の狼からは考えられないものであり…

  ベッドサイドで眺めているだけだった黒豹の肉棒がびくんっ、と激しく反応する。

  

  「あっ…あぁ…いい…こんなに孔が満たされるのは…久しぶり…あっ…」

  

  「ご主人様。いや…私の雌犬。そんな顔をされたら、我慢出来ないじゃないか。」

  

  にぃ、と黒豹は頬を吊り上げ、狼の唇を貪り始める。白狼の目に映るほど激しい唇の貪り合い。

  唾液が滴り、白狼にぽたぽたと垂れてきても。舌と舌とがぶつかり合い、傷を負いそうになっても。

  それでも唇の貪り合いを止めず、二匹はマズルを交わし続ける。

  やがて限界だと思っていた狼の腸壁が更に活発に動き回ると…勢いよく、狼の体が動いて。

  白狼の肉棒を根元まで飲み込んだ。

  

  「んぁぁっ…!」

  

  全てを受け入れた狼の顔が喜悦に歪んだ。肉棒からはどろどろと先走りが溢れ出し、狼の睾丸をしっとりと濡らす。

  黒豹は狼の胸を両手で少々乱雑に掴むと乱暴に揉みしだき始めた。胸の筋肉が黒豹の指を包み込む。またしても黒豹が狼のマズルに自らのマズルを摺り寄せて。

  

  「さぁ、動くのだろう?…そうしなくてはこの子が可哀想じゃないか。」

  

  囁き。白狼を見下ろす。その視線に釣られ、狼もまた白狼を見下ろした。

  これからが本番なのだ。そう、狩りを終えた肉食獣のように。

  黒豹もまた白狼に跨るようにベッドに上がり。狼の胸を後ろから揉み続ける。やがて乳首がぷっくらと膨らんでいき…

  狼は体を上下に動かし始めた。

  肉がぶつかる音が遠くに聞こえる。狼の喘ぐ声が遠くに聞こえる。

  全ての感覚がぼやけて、薄れて。

  それなのに。

  白狼の頭の中は快楽で満たされていく。どんどん、どんどんと快楽は押し寄せてくる。

  

  「あっ、んぁっ、ふぁっ、んふぅぅっ…!」

  

  切羽詰まったような表情で体を動かす狼。肉棒が揺れ、先走りを飛び散らせ、白狼の鼻を濡らした。

  前立腺に白狼の竿がぶつかるたびに、狼の背は仰け反る。しかしそれを押し止めるのが黒豹。

  

  「ちゃんと入っている。気持ちよさそうだな。」

  

  そして膨らんだ狼の腹を撫で回す。腹筋越しにすら感じ取れる肉棒の感触。そして体越しに触られる肉棒の感触は…

  白狼をケモノに変える、トリガーとなった。

  全てが遠く。自分の体ですら遠く。快楽はどこまでも近く、脳に叩き込まれ。欲しいと願う気持ちが、産まれる。

  白狼は狼の太腿を両手で抑え込むと、自ら腰を振り始めた。

  大きな杭が狼の中で暴れまわる。ぐるぐると絡みついた血管が膨らみ、竿全体に血液を送り込み、肉棒は更に肥大化する。

  狼は天を仰いだ。

  気を良くしたのだろうか。黒豹は狼の胸を片手で揉み、もう片方を離すと、狼の肉棒へと伸ばす。

  

  「こちらも、一緒に責め立ててやろうか。」

  

  囁く声に、狼は涙を流した。三匹の、秘蜜。

  肉のぶつかる音と、ケモノの呻き声と、水の音と。それだけが部屋の中を支配する。

  泡立った腸液がシーツを濡らしても。あまりの肉の密度にベッドの脚が悲鳴を上げても。三匹は行為を止めようとはしない。

  やがて。

  白狼が限界を迎えた。

  狼の太腿に爪を喰い込ませる。血が勢いよく噴き出すほどに、強く。そして。

  どぼぼっ、ごぼんっ、ぼぶびゅるるるっ!ごぷっ、ごぽぽぽっ!

  狼の腹がはっきりと欲望の姿を映し出す。注ぎ込まれる欲望は濃く、熱い。

  

  「あはぁぁぁっ、あぁぁぁぁっ!!」

  

  狼も同時に雌としての絶頂を迎えた。何度も何度も体を跳ねさせ、震わせて。

  絶頂の余韻に浸る白狼と、絶頂の波に晒される狼と。

  黒豹は頬を吊り上げたまま…今度は両手で狼の肉棒と睾丸を責め立てる。

  

  「んひっ、いまっ、はぁっ!」

  

  「ちゃんとこっちもイかせる。さぁ、吐き出せ。」

  

  「あっ、んぁぁぁぁぁぁ!!!」

  

  どぼんっ、ぶびゅるるるるるぅぅぅっ!

  

  白狼に負けずとも劣らない。その勢いと濃さで精液を噴き出す。その精液は当然下にいる白狼にたっぷりとふりかかり…

  白狼は気が付けば顔にまでついていた精液をたっぷりと口に含み、咀嚼していた。

  えぐく、苦い。それなのに、体が求めてしまう。舌を伸ばして、未だに降り続く精液を口に含み、そして飲み込んでいく。

  言いようのない幸福感が頭を満たして。

  やがて両者の絶頂が終わると…狼は自らの雄穴から白狼の肉棒を抜き取った。

  ごぼんっ、と卑猥な水音の後に。

  拡がりきった雄穴から精液が溢れ出し。赤黒い腸壁を白く彩った。

  

  「…あぁ…やはり…いい…」

  

  恍惚にぞくぞくと背筋を震わせ、うっとりとした表情を浮かべる狼。そして、それを満足げに見つめる黒豹。

  息も絶え絶えながら…それでもなおいきり立つ、白狼の肉棒。

  

  「…全く、執事長は恐ろしい人だ。私でなければ壊れていますよ。」

  

  シーツの上に出来た精液の水溜りを両手で掬い、黒豹の肉棒にまぶしながら狼はそう不満を垂れる。

  黒豹は僅かに身悶えしながら苦笑をした。

  

  「そうしなくては満足しないのがご主人様でしょう。…あっ…」

  

  肉棒にたっぷりとまぶした精液で肉棒を扱き…そしてその指を雄穴へ。尻尾へ伸ばし。

  その感触に黒豹は思わず声を上げていた。

  既に黒豹の雄穴も拡がり切り、すでにシーツをぐっちょりと濡らしている。白狼もそれには気が付いていた。だからこそ。

  

  「次は…私の番だ。宜しいですか?ご主人様。」

  

  「えぇ、もちろん。さぁ、満足させてあげてください。」

  

  狼の言葉と共に。黒豹は白狼の肉棒を手に持った。

  白狼は…ただ頷き、呼気を漏らす。まだ宴は。狩りは。始まったばかりだった。

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