「うぅ、ちょっと太ってきたか……?」
姿見に映るのは日々の不衛生で祟った贅肉が積まれた腹。学生時代は自慢の肉体美と馬獣人特有の自慢のビックマグナムで男を片っ端から食べて来たのに鏡の向こうの自分は最早当時の見る影もない。
今の自分は筋肉が脂肪を上回った所謂ガチデブ状態。いくら学生時代からスポーツをあまりしなくなって仕事一筋になったとはいえあまりにも体に出るのも早いし、残酷な現実となって現れた。
六つに割れていた自慢の腹筋も一つに集約されて丸みを帯び。馬獣人の誇りである逞しい太ももによって支えられた足も、腹に劣らず贅肉が増えた。
変わらないのは生まれてからずっと共にある自慢のビックマグナム。こいつだけはずっと俺も相手も悦ばせてくれて、なんなら社会人になってからもデカくなった気がする。
はあ、と皮肉を含めた溜め息を吐いて、スーツに袖を通して家を出た。
[newpage]
仕事を終えていつもなら自宅まで一直線だが、週末の日は帰路には就かず繁華街の一角へ赴く。
場所はある雑居ビルの地下。そこは俺がコッチの世界に踏み入れた時から通っている有料の発展場。
界隈ではかなりの穴場で、金こそかかるもののサービスでゴムやコスを無料で提供してくれてるし、1階にバーも併設されていて居心地も良い。
運動をやめたとはいえ、今でもこうしてハッテン場に通い詰めているのは側から見れば哀れだろう。
でも30手前とは言え雄の獣人は溜まるもんは溜まる。そしてもしかしたら獲物がかかってくるのではと淡い期待を抱きながら衣服をロッカーにしまって着替えを済ませる。鍵付きの紐を右足につけて辺りを見渡す。
週末は通常の客に加えて俺と同じく仕事上がりに来ている人も多くいるためラウンジはよりどりみどり。学生らしきピアスやバングルなどのぎんぎらなアクセサリーが目立つ若い狼獣人の兄ちゃんや土方らしきくたびれた手拭いを頭に巻いている猪獣人。
俺の目にはどちらも美味しそうに見えるが、生憎どちらも右足に紐をつけている。残念、俺と同類だ。
「あの、少し良いですか?」
声をかけて来たのはだいぶ若い狸獣人。栗色の濃いめの毛皮にまんまるな目の幼さが残る童顔のカワイイ雄だ。そしてなんと言っても狸獣人の特徴のデカい金玉がぶらぶらと空中で小さく揺れていた。
「その……あんまりジロジロ見るのは……」
「あいや、すまねぇ。あんまりジロジロ見るのはマナー違反だったよな」
「俺は馬識(ましき)、君は?」
「僕は福郎(ふくろう)。大学生です……」
「へぇ、学生さんか。学生がこんなとこに来ちまうなんて、余程の欲求不満だったのか?」
なんて冗談めいていうと福郎は顔を赤らめて。
「あぁすいません!やっぱりこんなぽっちゃりで冴えない顔の僕が居ていいはずありませんよね……」
「いや、そうは言ってないんだが……。あぁ、それで俺に声かけたってことは、もしかして俺とヤりたいってクチかい?」
「は、はい……その、あなたがあまりにもカッコよくて……」
「お世辞でも嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。いいぜ、来な。天国見せてやっからよ」
「はい、お願いします……」
「(良かったぁ。見た目通りのカッコいい人だった)」
ラッキー!見たところ一見さんって感じの客、それも今夜発展場デビューしましたって感じの初々しさ。もしかしたらハジメテも奪えるかもしれないし今日はツイてるぜ。
受付で個室の鍵を受け取って早速福郎を連れ込む。
「そういや福郎、お前ポジションはどっちなんだ?って、初めてだからわかんねぇか」
「はい。あでも、馬識さんがタチ役なのは右足を見て分かりましたが……」
福郎は不安気に俺の股間を凝視する。無理もないだろう、勇気を出して声をかけたはいいが相手がこんなにデカブツを持っていたら萎縮もする。俺としても初心者の福郎に慣らし無しでぶち込むほど鬼畜ではない。
仕方ない今回は福郎の思い出づくりのために人肌脱いでやろうじゃないか。
「いいぜ、福郎がタチ役でも。どうせなら処女喪失より童貞卒業がいいだろ?」
「え、いいんですか。……ってなんで僕が童貞だって……」
「ハハハ、一々そんなウブな反応してちゃ丸分かりさ。大丈夫、手取り足取り教えるさ」
俺は窮屈なパンツを脱いで半勃ちの逸物を見せつけるように晒す。
すると福郎が驚きながら俺の息子を凝視する。流石に今夜の記念すべき発展場デビューの相手がこんなデカブツなんて、ウブな学生のこいつにはちと刺激が強すぎたかな?引き返すなら今のうちだぞ。
「わぁ、すごく大っきい。僕と同じくらいかな……」
「え?それってどういう……」
「あ、い、いやぁその……笑わずに聞いてもらえませんか」
「実は僕、狸獣人なのに金玉もチンコもデカいって言われてて」
言われて福郎の履いているゆとりのあるボクサーパンツを見下ろすと、確かに狸獣人特有の二つの玉の膨らみの上部に別の形の膨らみがある。
「なんでそんな後ろ向きなんだ?いいぞぉチンコがデカいってことは相手のケツを掘ってて気持ちがいいからなぁ。お前は将来大物になるかもしれねぇ」
「そうなんですか……?」
「ああ。だったらいつまでも隠してねぇで“この”、でっけぇモノ出そうぜ?」
「あっ、あぁ……」
そんな福郎の制止の声も虚しく、俺を焚き付けちまったかわいそうな福郎はボクサーパンツを半ば強引に脱がされる。そこには膨らみの期待通りのブツがぼろんと顔を出した。
「うわぁ、マジでデケェな。確かに狸獣人でこれはかなりのモノだな。これでまだ勃起してないんだろ?」
「はい……」
皮が被っちゃいるが、試しに剥いてみても皮が戻らない仮称包茎のチンポ。それと毎日綺麗に洗ってるのかそれほど汚れてはないが、それでも若干の皮の中で籠っていた饐えた臭いがこもっていた。
「もしかして一人でシコシコしてこんなになっちまったか?にしし……」
「大丈夫だ、皮被りくらいで俺はバカにしねぇよ。チンポの価値ってのはどれだけ相手を気持ちよくイかせられるかだ」
「んっ、はいぃ!」
そのままの流れで手淫で福郎のチンポを扱き上げていく。
すると縮こまっていた福郎のタヌキチンポは快感に反応して血が集まってぐんぐんと体積を増していく。
完勃ちした福郎のチンポは俺と遜色ない大きさのチンポだった。
「あぁ!すごい……自分でスるよりもずっと気持ちいい……」
「へへ、こんな30手前の馬おっさんに手コキされて感じるのはどんな気分だ?言ってみな」
「すっごく、気持ちいです!あぁ!」
「やっと素直になったな?んじゃ、次の段階に進むぜぇ……」
俺は限界にまでビンビンになった福郎のデカチンポを口を大きく開けて頬張る。当然福郎は驚愕して腰をガクガク震えて抵抗もせず成すがままだ。女の子はおろか他人との性行為すらして来なかった童貞にはこれ以上もない光景と快感だろう。ま、それらは俺によって今夜全てが塗り替えられちまうがな。
「ああ馬識さん出ます……出ちゃいますぅ!」
いいぜ、思う存分俺の口マン中ぶっ放せ!そのデカ玉が飾りじゃねぇってとこ見せてくれよ?
すると福郎いきなり生意気にも俺の頭を両手で押さえてイラマチオしながら奥で射精していく。
勢いの強く、青臭い奔流が長時間喉を通っていく。
「あぁっはぁ……すっごい出てるぅ……」
あの二つのデカ玉は伊達ではなかったようで溜まりに溜まっていた濃厚童貞狸汁が俺の胃袋の中に孕ませようと次々と侵略してくる。
「ああ、ごめんなさい……!苦しかったですよね?」
やがて福郎も落ち着きを取り戻して、自分がしでかしたことを慌てながら俺の口から自身の逸物を抜き出しいく。
「へへっ、全く遠慮なしにイラマしてぶち込んでくれやがって。俺のようなベテランじゃなかったらどうしてくれるんだぁ?」
「す、すみません!馬識さんのフェラがあまりに気持ち良くって……」
「だったら、この腕白童貞チンポくんを満足させるしかねぇみたいだな?一発出しただけじゃ全然衰えないこいつをよ」
福郎のチンポは俺に大量に種付けしたにも関わらずまだまだ出せるぞと本人とは対照的に調子良く臨戦体制をとっている。面白い、こいつは久々の上物かもしれない。福郎がとことん満足いくまで相手してみるか!
「俺のケツマンコをこいつでさっきみたいにバコバコしてみろよ。童貞卒業したくてここの来たんだろ?」
「はい……よろしくお願いします!」
俺は福郎のチンポに俺用のXXLサイズのゴムを福郎のためにレクチャーを交えて装着する。こうして見てみれば大きさも申し分ないし、玉もデカいから無尽蔵に精液を生成できるだろう。そして若さからくる底なしの精力もあって俺よりもチンポのスペックの高さが窺える。童貞で奥手でいるのが勿体無いくらい。
そして俺は台の上に四つん這いになってその時を待つ。
「それじゃあ、いきます!」
「おう頼もしいねぇ。じゃ、やってみな」
福郎は意を決して逸物を俺の後孔に突き入れていく。
「おおっ!うぉぉぉ」
くっ、流石に馬並にデカいだけあって挿れられただけで相当な苦しさが襲ってくる。
ウケの経験は少ないが、それでも福郎の為に人肌脱ぐと決めた以上ここで弱音を吐く姿は見せられない。
俺は福郎が入れやすいようなるべく括約筋を力まないように努める。
「すごい……僕のチンコがどんどん入っていく……」
「どうよ、童貞を卒業した気分はよ」
「最高です!あぁ、でももう……!すみません!」
福郎はその一言の後、俺の腰を掴んで一心不乱にピストン運動を繰り返す。
パンパンと先程のイラマチオのような容赦のない責めが俺を追い詰めていく。
本当に今日まで童貞と言っていたのが嘘のよう。ただ赴くままに抽送をしているケダモノと化す。
そしてしばらくはデカくて硬いブツが俺の中で暴れていく。そろそろ俺も正直余裕はない。
福郎の方も2回目だからなのか中々限界が来ないようだった。それにしたって若いというのは恐ろしい。
「馬識さぁん、気持ちいいですか?僕、とってもとっても気持ちいいですぅ……!」
しかも他人を気遣う余裕まであるようだ。ああ俺、とんでもない奴を焚き付けちまったかもしれねぇ……。
俺……こんなテクもへったくれもない童貞の遠慮無しデカチン本気ピストンに雌にされちまうっ!
「くうっ!射精るっ、射精るっ!」
圧迫された腸内で、自然に押されていた前立腺の刺激により、トコロテンを促されてイかされてしまった。
さっきは天国を見せてやるとか豪語していたけど、俺の方がこいつによって天国を見させられた。
久々のケツイキは忘れかけていた若かりし頃の感覚を思い出させる。かつて自分が在籍していた大学のラグビーサークルで先輩たちに……。
「くっ、馬識さんもっかい……出ます!くぅっ!イク……!」
ケツの中の福郎のチンポから再び物凄い勢いの奔流を感じる。これがゴム越しとは思えないほどの本気種付け射精で、腸内で種汁のゴム風船が出来上がっていることだろう。
本当に相手が雌であったなら一発で懐妊は確実。一回で3、4人は固い。相手が童貞だと思って甘く見ていた。
「はぁ、はぁ、馬識さん……」
「よくやった福郎。これでお前も立派な漢だ……」
振り返ればやりきって汗でツヤツヤと濡れて輝く福郎の姿が。一皮剥けて成長した青年の姿がそこにあった。
[newpage]
その後、福郎は俺のケツからチンポ抜いてしばらく小休止にした。
時計を見れば時間はもう既に11時を過ぎていた。いくら週末とはいえ学生が夜の歓楽街をうろつくには危険すぎるし、今から支度すれば終電にも間に合う。それに親御さんも心配してるに違いない。
「さて、今夜はもうお開きにするかい?」
「あの、僕……今度は馬識さんに犯して欲しいなって……」
「え、俺に?」
福郎は頷く。参ったな、福郎と体を交えて彼のことはかなり気に入ったしもう一戦くらいシたいしヤる体力はあるものの、流石にこれ以上若者を治安の悪いエリアに止まらせるのは良識のある大人としての気持ちが勝ってしまう。
また今度にしよう連絡先を交換してまた次の機会にと説得はするものの……。
「いやです!まだ、馬識さんといたいです……」
抱きつかれながら懇願される。会った時はどこか消極的で自己肯定感が低い子だったのにこんな時に意気地になるとは。
「あぁ家に親御さんはいないのか?それとも親元離れて一人暮らし?」
「はい。学校の近くのマンションに一人で住んでます。だからいくらでも馬識さんとセックスできますよ!」
自信満々に答える福郎。ああこりゃ、賢者タイムの冷静さと俺とのセックスで漢として成長させちまって自身をつけさせたのが悪い方向に行ってるな……。
とはいえここまで福郎を漕ぎ着かせたのは俺だからこれも責任取らなきゃいけないよな?
うんそうだ。最後まで付き合うって心に決めたもんな。そう自分に言い聞かせる。
「ああでもこれ、福郎のナカに入るか?俺のチンポ、福郎と同じくらいあるんだぞ」
「大丈夫です!常日頃からアナニーをして拡げてますし、来る前に家でお尻、解してきましたから!」
「おぉ、そうか……」
……無駄に準備がいいのは福郎の容量がいいのか童貞だった故の思い込みの激しさだろうか。いつか恋人とセックスする為にお尻広げておいた、なんてね。
それにしても怖いものが無くなった青年の思い込みの良さ、俺も見習わなくちゃな。
今度は福郎が台の上に乗って尻尾を上げて股を広げる。
焦茶色の毛で覆われた上の腹に負けず劣らずの綺麗な丸みを帯びた桃尻。
「どうですか?僕のお尻は……」
「へへ、文句なしのエロガキの玩具で遊び慣れたケツ穴だよ。普段大人しい学生なのに裏じゃこんな遊びしてんだもんな、人は見かけに寄らないよなぁ?」
パチン
俺は余興のつもりで福郎の毛むくじゃらのケツ撫でたのちにを軽く引っ叩いたが。
「んあっ、馬識さん♡もっと叩いて♡」
ヤバい。俺地味に福郎のこと着々と変態への道に誘導しているのではないだろうか。
……アナニーにも手を出してるしまだセーフだよな?
流石にそれ以上の領域に踏み込むことはやめて、試しにピンク色の秘所に人差し指を突き入れてみる。
挿れた途端にビクンと体が動いて腸壁全体が侵入者を挟んでくる。
「指っ!馬識さんの指すごい!」
「もっと挿れてください!
……こんなになるまでって相当感じるように開発されなきゃ無理だよな?
中指も入れ始めてぐにぐにと俺のが入るようにローションを適宜足して押し広げながら進んでいく。福郎の言う通り遊び慣れていた尻穴はさして苦労もなく、穴を処理穴に変えることに成功した。
指を抜けば穴が早く早くと隙間を埋めてくれる存在をヒクヒクと動きながら待ち望んでいる。俺は福郎に覆い被さりながら秘所に肉杭をズブブと押し入れていく。
「お゛っ!?お゛お゛っ!!」
福郎のナカはそれほど苦も無く俺のデカブツがスムーズに入っていく。はっきり言ってこれまで行為をしたどんな相手よりも気持ちいい名器だ。肉壁がギュゥっと俺のデカブツを包み込み、イイトコロを刺激していく。ゴム越しだというのにナマでヤっているような感触。気を抜けば俺は欲望のままに福郎をぶち犯してしまいそうだ。
けどすぐに我に返って福郎に無理をさせないように、少しずつ奥へと挿入する。
「福郎、全部入ったぞ……」
「あぁ、はぁ♡馬識さんのウマチンポぉ……すごくおっきくてぇ♡うぅ……」
「馬識さぁん、馬識さんのウマチンポでぇ、僕のこといっぱいいっぱい犯してくだしゃいぃ♡」
「くっ、本当に、いいんだな?」
俺は確認の意を込めて福郎の腸内の奥にある、小さなしこりをチンポの矛先で刺激する。
「おおお“っ!出るっ!」
なんと、前立腺を一突きしただけで福郎はイってしまった。どんだけケツマンモロ感なんだよ……♡
最早、こんな札付きのエロガキに最初から遠慮なんて必要なかった。俺は福郎の胸に手を伸ばして豊満な胸を揉む。俺よりも柔らかくていやらしい雄っぱい。いずれ俺のデカブツを挟んでパイズリもしてやろう。
福郎も軽く揉んだけでその度に声を出してしまう。こいつ、尻だけでなく胸も開発してたのかよ♡
そのまま俺は乳首を摘んだまま抽送を繰り返す。
「あぁ!馬識、さぁん!すごい!こんなのはじめてぇ♡!」
「どうよ、こんなの一人でもオモチャでも味わえないだろう⁉︎」
「はいぃ!こんなの……あっ!またイっちゃう……イクぅっ!」
福郎はまたしても絶頂する。これで3回目の射精だが、全く量も濃さも衰えていない。
やはりあのデカ玉の“賜”物なんだろう。
それだから面白い。福郎の限界を、どこまでも試してみたく、見てみたくなる。
乳首をより強く摘んで、ピストンの速さも上げていって、そして。
「ぐぅ、そろそろ俺も出すぞ!ちゃんと孕んでくれよ福郎ぉ!」
俺の今日まで溜まりに溜まった射精がジーンといつまでも続く。いつもよりも、そういつもよりもだ。
いや、むしろ福郎の射精の際にナカが締め付けられるから、実際には俺が搾られているのかも知れない。
だけど今は関係ない。こんなに気持ちの良い交尾は生まれて初めて、という感情が絶頂と共に存在しているだけであった。
[newpage]
結局俺は福郎を“仕方なく”家へ連れて帰り、泊めることになった。福郎も福郎で反省の色なしの顔で俺の使っている布団の匂いを嗅いで悦に浸っている。
とはいえ日々の仕事に交尾の後の疲れ切った俺に福郎を叱る元気はこれっぽっちも残っていなかった。
まあ朝になれば俺たちの一夜限りの関係も終わる。そう気楽に考えていた。
「あの、ありがとうございました。こんな僕と一緒にセックスもしてくれて」
出来れば泊めてあげることもお礼して欲しいけどな。まあいい。
福郎は出会ったばかりのように、しおらしく内向的になっている。あの時の勢いはどこへやら。
まあ確かにセックスは気持ちよかったし、このままセフレになるのも悪くはないと思っている。
「実は童貞を卒業しに発展場に来たは良いものの、周りの人は僕よりカッコいい男の人がいっぱいで萎縮しちゃって……」
「でもそんな時、馬識さんが目に入って。僕と同じ体型を見て誘いやすいかなって思って……それに、すごくカッコよかったし……」
「そうか?ま、ありがとよ」
「それで……ですね一つお願いが……」
あ?待てよ、この流れはもしかして。
「あの、馬識さん……僕と恋人になってくれませんか?」
ああやはりか。俺は昔それなりにモテてたから、告白されるのもこれが初めてではない。
けど福郎との関係はあくまで今夜限りの肉体関係。朝を迎えて離れ離れになれば元に戻る。だけど福郎はそのことを分かってはいないのだろう。
「う〜ん、見たところ君は学生さんだろう?俺みたいな遊び人気質な雄じゃなくてもっとちゃんとした……」
「いや!馬識さんがいいです!馬識の為なら僕 なんでもしますから!」
ああ弱ったなぁ。いや、なんで弱ってんだ俺。突き返せばいいだけだ、これが男同士の体だけの付き合いなんだって。そう現実を分かっていない若者に言い聞かせて……。
けど、本当にそれでいいのだろうか?
「僕、いつの日にか大学を卒業していい会社に入って馬識さんを養ってあげます。そして馬識さんとの夢の共棲生活を」
「ま、待て待て!そいつは流石に大人としての本分が許さないって言うか、俺だってお前みたいな若い子の世話にはまだならねぇよ⁉︎」
…………
「ああ福郎、そいつは本気なんだな?俺と残りの人生を、俺と一緒に歩みたいのか?」
「はい、もちろんです」
「後悔はしないな?……本気だったら、俺の口にキスしろ」
俺はその場で膝立ちになって目を瞑る。そしてじっと福郎の出方を伺う。
しばらくして、俺の唇に温かい感触が触れた。
ぎこちなくて、触れ合うしか方法を知らない、野郎の口づけ。
けど不思議と、悪い気がしなかった。
俺の人生、好意の目を送られはされど、まともな恋愛観を抱けなかったけれど。まともに恋愛してこなかったこいつと、どんな未来が待っているのだろうか。
俺は口づけをしてくる大切な存在を、ギュッと抱きしめた。